Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

/etc/vfstab ファイルのフィールドの説明

/etc/vfstab ファイル内のエントリには、次の表に示すように 7 つのフィールドがあります。

表 18–3 /etc/vfstab ファイルのフィールドの説明

フィールド名 

説明 

device to mount

このフィールドは、次のいずれかを指定します。 

  • ローカル UFS ファイルシステム用のブロックデバイス名 (/dev/dsk/c0t0d0s0 など)。

  • リモートファイルシステム用のリソース名 (myserver:/export/home など)。NFS の詳細は、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』を参照してください。

  • スワップ空間用のスライスのブロックデバイス名 (/dev/dsk/c0t3d0s1 など)。

  • 仮想ファイルシステム用のディレクトリ。

device to fsck

device to mount」フィールドで指定した UFS ファイルシステムに対応する raw (キャラクタ型) デバイス名 (/dev/rdsk/c0t0d0s0 など)。このフィールドによって、fsck コマンドが使用する raw インタフェースが決まります。読み取り専用ファイルシステムやリモートファイルシステムなど、適用できるデバイスがない場合は、ダッシュ (-) を使用します。

マウントポイント

ファイルシステムのマウントポイントディレクトリ (/usr など) を指定します。

 

FS type

ファイルシステムのタイプを指定します。 

fsck pass

fsck コマンドが UFS ファイルシステムを検査するか決めるために使用するパス番号。このフィールドでダッシュ (-) を指定すると、ファイルシステムは検査されません。現在、/etc/vfstab ファイルの fsck pass 値はブートプロセスで無視されます。

このフィールドでゼロを指定すると、UFS ファイルシステムは検査されません。このフィールドに 0 より大きい値が指定されている場合、UFS ファイルシステムは常に検査されます。  

このフィールドに 1 が指定されている場合、すべての UFS ファイルシステムは vfstab ファイル内の順番どおりに 1 つずつ検査されます。このフィールドに 1 より大きな値が指定され、さらに preen (修復) オプション (-o p) が指定されている UFS ファイルシステムが複数ある場合、効率を最大限に高めるために、fsck コマンドは複数のディスク上のファイルシステムを自動的に並行して検査します。それ以外の場合、このフィールドの値は意味を持ちません。

mount at boot

システムのブート時にファイルシステムが mountall コマンドによって自動的にマウントされるかどうかを yes または no で設定します。このフィールドは autofs とは連動していません。ルート (/)、/usr/var のファイルシステムは最初は vfstab ファイルからマウントされません。これらのファイルシステムおよび /proc/dev/fd などのような仮想ファイルシステムの場合、このフィールドは常に no に設定するべきです。

mount options

ファイルシステムのマウントに使用されるオプションを (空白を入れずに) コンマで区切ったリスト。オプションなしを示すにはダッシュ (-) を使用します。よく使用されるマウントオプションの一覧については、表 18–2 を参照してください。


注 –

/etc/vfstab ファイル内の各フィールドには必ずエントリが必要です。フィールドに値を指定しない場合は、必ずダッシュ (-) を入力してください。ダッシュを入力しないと、システムが正常にブートしない可能性があります。同様に、フィールドの値に空白文字を使用しないでください。