Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

UFS ファイルシステム管理用のコマンド

ほとんどのファイルシステム管理コマンドには、汎用コンポーネントとファイルシステム固有のコンポーネントがあります。可能な場合には、常に汎用コマンドを使用してください。汎用コマンドは、ファイルシステム固有のコマンドを呼び出します。次の表に、ファイルシステム管理の汎用コマンドを一覧表示します。これらのコマンドは、/usr/sbin ディレクトリにあります。

表 16–1 ファイルシステム管理用の汎用コマンド

コマンド 

説明 

マニュアルページ 

clri

i ノードをクリアします 

clri(1M)

df

空きディスクブロック数とファイル数を表示します。 

df(1M)

ff

ファイルシステムのファイル名と統計情報を表示します 

ff(1M)

fsck

ファイルシステムの整合性を検査し、検出された損傷を修復します 

fsck(1m)

fsdb

ファイルシステムをデバッグします 

fsdb(1M)

fstyp

ファイルシステムのタイプを調べます 

fstyp(1M)

labelit

テープにコピーするときに、ファイルシステムのラベルを表示または作成します (volcopy コマンド専用)

labelit(1M)

mkfs

新しいファイルシステムを作成します 

mkfs(1M)

mount

ローカルおよびリモートのファイルシステムをマウントします 

mount(1M)

mountall

virtual file system table (/etc/vfstab) に指定されているすべてのファイルシステムをマウントします

mountall(1M)

ncheck

パス名とその i ノード番号のリストを生成します 

ncheck(1M)

umount

ローカルおよびリモートのファイルシステムをマウント解除します 

mount(1M)

umountall

virtual file system table (/etc/vfstab) に指定されているすべてのファイルシステムをマウント解除します

mountall(1M)

volcopy

ファイルシステムのイメージコピーを作成します 

volcopy(1M)

ファイルシステムコマンドによるファイルシステムタイプの判断

汎用ファイルシステムコマンドは、次の順序でファイルシステムのタイプを判断します。

  1. 指定されている場合は、-F オプションで指定されているファイルシステムのタイプから判断します。

  2. 特殊デバイスを /etc/vfstab ファイルのエントリと突き合わせて判断します (special デバイスが指定されている場合)。たとえば fsck は、まず fsck device フィールドと突き合わせて一致するエントリを検索します。一致するエントリが見つからなければ、special デバイスフィールドと突き合わせて検査します。

  3. ローカルファイルシステムの場合は /etc/default/fs ファイル内に指定されたデフォルトを使用し、リモートファイルシステムの場合は/etc/dfs/fstypes ファイル内に指定されたデフォルトを使用して判断します。

汎用ファイルシステムコマンドと専用ファイルシステムコマンドのマニュアルページ

汎用コマンドと専用コマンドについては、『SunOS リファレンスマニュアル 1M : システム管理コマンド』を参照してください。 ファイルシステムの汎用コマンドのマニュアルページには、汎用コマンドオプションに関する情報だけが記載されています 。専用コマンドのマニュアルページには、該当するファイルシステムのオプション情報が記載されています。特定のファイルシステムのマニュアルページを見つけるには、汎用コマンド名の末尾にアンダースコアとファイルシステムタイプの略称を追加してください。

たとえば、UFS ファイルシステムのマウントについてのマニュアルページを参照するには、次のように入力します。


$ man mount_ufs

たとえば、ZFS ファイルシステムのマウントについてのマニュアルページを参照するには、次のように入力します。


$ man zfs