Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

リムーバブルメディア上のデータにアクセスするためのガイドライン

ほとんどの CD と DVD は、ISO 9660 標準でフォーマットされています。このフォーマットには移植性があります。そのため、ほとんどの CD と DVD をボリューム管理によってマウントできます。ただし、UFS ファイルシステムを持つ CD と DVD にはアーキテクチャー間の移植性がありません。そのため、設計されたときのアーキテクチャーで使用する必要があります。

たとえば、SPARC システム用にフォーマットされた UFS ファイルシステムを持つ CD と DVD は x86 システムでは認識されません。同様に、x86 システム用にフォーマットされた UFS CD は、ボリューム管理によって SPARC システム上にマウントすることはできません。一般に、フロッピーディスクにも同じ制限があてはまります。ただし、同じビット構造を共有するアーキテクチャーもあります。このため、場合によっては、あるアーキテクチャーに固有の UFS フォーマットが別のアーキテクチャーによって認識されることもあります。しかし、UFS ファイルシステム構造はこのような互換性を保証するように設計されたものではありません。

さまざまなフォーマットに対応するために、CD や DVD はスライスに分割されます。スライスはハードディスクのパーティションに似ています。9660 部分は移植可能ですが、UFS 部分はアーキテクチャーに固有です。CD または DVD のマウントで問題が生じた場合、特にそれがインストール用 CD または DVD の場合は、その UFS ファイルシステムが、使用しているシステムのアーキテクチャーに適しているかどうかを確認してください。たとえば、CD または DVD 上のラベルを確認できます。