Oracle Solaris セキュリティーサービス開発ガイド

ネットワークセキュリティーアーキテクチャー

ネットワークセキュリティーアーキテクチャーは、PAM、GSS-API、SASL、RSA Security Inc. PKCS#11 Cryptographic Token Interface (Cryptoki) といった業界標準のインタフェースに対応しています。標準化されたプロトコルやインタフェースを使用することで、開発者は、セキュリティー技術が進歩しても変更する必要のないコンシューマとプロバイダを記述できます。

セキュリティーサービスを使用するアプリケーション、ライブラリ、またはカーネルモジュールは「コンシューマ」と呼ばれます。コンシューマにセキュリティーサービスを提供するアプリケーションは、「プロバイダ」または「プラグイン」と呼ばれます。暗号化処理を実装するソフトウェアは「機構」と呼ばれます。機構は単なるアルゴリズムではなく、アルゴリズムの適用方法も含んだ概念です。たとえば、ある機構は DES アルゴリズムを認証に適用します。一方、別の機構は DES をデータ保護 (ブロック単位の暗号化) に適用します。

ネットワークセキュリティーアーキテクチャーを使えば、コンシューマ開発者が暗号化アルゴリズムを記述、保守、および最適化する必要がなくなります。最適化された暗号化機構が、アーキテクチャーの一部として提供されます。

Solaris OS が提供する公開 Solaris セキュリティーインタフェースは、次のとおりです。