Oracle Solaris セキュリティーサービス開発ガイド

SASL の機密性と整合性

セキュリティー層の有無を検査するには、sasl_getprop(3SASL) 関数を使ってセキュリティー強度係数 (SSF) の値が 0 よりも大きいかどうかを確認します。セキュリティー層の折衝が行われていた場合、クライアントとサーバーは認証成功後に結果の SSF を使用する必要があります。クライアントとサーバー間のデータ交換は、認証の場合と似た方法で行われます。プロトコルによってクライアントまたはサーバーにデータが送信される前に、データに sasl_encode() が適用されます。受信側では、最後に、sasl_decode() によってデータが復号化されます。セキュリティー層の折衝がなされていなかった場合、その SASL 接続コンテキストは必要ありません。したがって、このコンテキストは破棄または再利用してかまいません。