名前 | 形式 | 機能説明 | ファイル | 属性 | 関連項目 | 警告
/usr/sbin/lu
現在では、Sun は lu コマンドの使用を推奨していません。lu コマンドは、キャラクタユーザーインタフェース (CUI) を表示します。CUI の基礎的なコマンドシーケンス (通常は lucreate、luupgrade、および luactivate) の使い方は、単純です。後述の「関連項目」の項に、Solaris Live Upgrade の完全なコマンドセットが記載されています。
lu プログラムは、Solaris オペレーティング環境の Live Upgrade 機能を提供するコマンド群の 1 つです。Live Upgrade 機能の説明については、live_upgrade(5) のマニュアルページを参照してください。
lu プログラムは、FMLI (Forms and Menu Language Interpreter) ベースのユーザーインタフェースです (FMLI の説明は、fmli(1) のマニュアルページを参照してください)。lu プログラムを使用すると、ブート環境 (BE) の作成やアップグレード、また、BE に関する管理タスクを行うことができます。ただし、lu プログラムでできるのは、Live Upgrade コマンド行ユーティリティの一部の機能です。
lu コマンドを使用する場合は、下記のことを知っておく必要があります。
lu は推奨されないインタフェースです。将来はほかのコマンドに置き換えられるので、重要な機能については使用しないでください。
新しいすべての Live Upgrade 機能は、現在、Live Upgrade コマンド行ユーティリティに実装されています。lu コマンドに新しい機能が追加される予定はありません。
lu コマンドは国際化されていません。将来のリリースでも国際化される予定はありません。
lu は学習または実験のためだけに使用してください。製品用に使用したり、または Live Upgrade の全機能を使用したりする場合は、Live Upgrade コマンド行ユーティリティを使用してください。
lu コマンドを実行するには、root 権限が必要です。
lu コマンドには引数はありません。lu を呼び出すと、次のオプションが表示されます。
ブート環境をアクティブにします。このオプションを使用すると、システムは次回のリブート時に、指定した BE から起動されます。このオプションは、luactivate(1m) コマンド行ユーティリティと同等です。
コピージョブを取り消します。Live Upgrade を使用すると、コピーやアップグレード、フラッシュ機能 (下記の説明を参照) をスケジュールし、後で実行することができます。取り消し機能により、スケジュールしたジョブを取り消すことができます。このオプションは、lucancel(1M) コマンド行ユーティリティと同等です。
BE の内容を比較します。2 つの BE の詳細な比較情報が得られます。このオプションは、lucompare(1M) コマンド行ユーティリティと同等です。
コピーを開始またはスケジュールします。この機能は、ある BE の内容を他の BE にコピーします。このオプションは、lumake(1M) コマンド行ユーティリティと同等です。Live Upgrade 操作は、同時に 1 つしかスケジュールできません。
ブート環境を作成します。このオプションは、lucreate(1M) コマンド行ユーティリティの一部の機能を実行します。
現在のブート環境の名前を表示します。このオプションは、lucurr(1M) コマンド行ユーティリティと同等です。
ブート環境を削除します。このオプションは、ludelete(1m) コマンド行ユーティリティと同等です。
ブート環境のファイルシステムを一覧表示します。このオプションは、lufslist(1m) コマンド行ユーティリティと同等です。
ブート環境の名前を変更します。このオプションは、lurename(1M) コマンド行ユーティリティと同等です。
すべてのブート環境の状態を一覧表示します。このオプションは、lustatus(1M) コマンド行ユーティリティと同等です。
ブート環境をアップグレードします。または、非アクティブな BE 上の OS をアップグレードします。このオプションを使用すると、新しいオペレーティングシステムにアップグレードしたり、指定した BE に新しいパッケージやパッチをインストールすることができます。このオプションは、luupgrade(1M) コマンド行ユーティリティの一部の機能を実行します。CD を 2 枚以上使用してアップグレードを行う場合は、-i オプションを使用して luupgrade を実行する必要があります。
ブート環境をフラッシュします。このオプションを使用すると、フラッシュアーカイブから BE 上にオペレーティングシステムをインストールできます。luupgrade(1M) でも同じ操作が行えます。
ヘルプ情報を表示します。この他にも、多数のオプション用のヘルプ画面を利用できます。
lu を終了します。
lu の画面を切り替えるには、矢印キーとファンクションキー (通常は、Sun デスクトップシステムのキーボード上の F2 から F9 キー) を使用します。使用できるキーの機能が lu 画面の下部に表示されます。Ctrl-F と数字キーを組み合わせると、ファンクションキーの代わりに使用できます。たとえば、F2 キーの代わりに、Ctrl-F と数字キー 2 を押します。
特定のオプション画面で Esc キーを押すと、そのオプションのヘルプ画面が表示されます。
tip 回線などを介してリモートから FMLI インタフェースを使用する場合は、TERM 環境変数を VT220 に設定しなければならない場合があります。CDE 環境で FMLI インタフェースを使用する場合は、TERM 変数の値として、xterm ではなく dtterm を使用します。
lu コマンドは、シングルバイト環境でのみ使用できます。
上記のほとんどのオプションでは、次の機能が利用できます。これらの機能は、画面下部に表示されるファンクションキーを使って実行できます。
入力するフィールドがあるときに使用できます。Choice ファンクションキーを押すと、ポップアップ画面に選択肢が表示されます。たとえば、BE のコピーやアップグレードを伴うオプションでは、使用可能な BE のリストが表示されます。そのあと、矢印キーとファンクションキーを使ってポップアップから必要な BE を選択できます。この機能には、無効な値を選択することがないという利点があります。たとえば、BE のコピーやアップグレードを伴うオプションで、コピーやアップグレード操作に利用できない BE を選択することはありません。なぜなら、アップグレード中の BE は、選択できないようになっているからです。
操作を取り消します。
操作を続けます。
上記の「Create」オプションでは、次の機能を使用できます。
ファイルシステムを分割します。たとえば、/ ファイルシステムを /、/usr、および /var に分割できます。ファイルシステムを分割する場合には、分割した個々のファイルシステムをマウントするディスクスライスが必要です。使用できるディスクスライスがない場合、lu は format(1M) ユーティリティを呼び出すので、partition オプションを使って新しいディスクスライスを作成します。
1 つまたは複数のファイルシステムを、それぞれの親ファイルシステムと結合します。たとえば、/、/usr、および /var という別々のファイルシステムが存在するソース BE をターゲット BE 上で / の下にこれらのファイルシステムをマージできます。
次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
属性タイプ |
属性値 |
---|---|
使用条件 |
SUNWluu |
luactivate(1m), lucancel(1M), lucompare(1M), lucreate(1M), lucurr(1M), ludelete(1m), ludesc(1M), lufslist(1m), lumake(1M), lumount(1M), lurename(1M), lustatus(1M), luupgrade(1M), lutab(4), attributes(5), live_upgrade(5)
『Solaris インストールガイド』
lu コマンドは推奨されないインタフェースです。「機能説明」を参照してください。