この手順では、スタンドアロンの SPARC システムを CD または DVD メディアからインストールする方法について説明します。
DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブが直接接続されていないマシンやドメインに Solaris OS をインストールする場合は、別のマシンに接続されている DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブを使用できます。手順の詳細は、『Solaris 10 6/06 インストールガイド (ネットワークインストール)』の付録 B「リモートからのインストールまたはアップグレード (作業)」を参照してください。
次のメディアを用意してください。
DVD からインストールする場合は、Solaris 10 Operating System DVD (SPARC 版) を使用してください。
CD からインストールする場合は、次の CD を使用してください。
Solaris 10 SOFTWARE CD。
Solaris 10 LANGUAGES CD (SPARC 版) – 特定地域の言語をサポートするために必要な場合、インストールプログラムがこの CD をドライブに挿入するように要求します。
非大域ゾーンがインストールされているシステムをアップグレードする場合、Solaris 10 SOFTWARE CD を使用することはできません。Solaris 10 Operating System DVD または DVD ベースのネットワークインストールイメージを使用する必要があります。
システムの最小要件を満たしていることを確認します。
システムの必要条件は次のとおりです。
メモリー - 128M バイト以上
ディスク容量 – 6.8G バイト以上
プロセッサ速度 - 200 MHz 以上
システム要件の詳細については、「システム要件と推奨事項」を参照してください。
Solaris OS のインストールに必要な情報を収集します。
ネットワークに接続されていないシステムの場合は、次の情報を収集します。
インストールするシステムのホスト名
システムで使用する予定の言語とロケール
ネットワークに接続されたシステムの場合は、次の情報を収集します。
インストールするシステムのホスト名
システムで使用する予定の言語とロケール
ホスト IP アドレス
サブネットマスク
ネームサービスの種類 (DNS、NIS、NIS+ など)
ドメイン名
ネームサーバーのホスト名
ネームサーバーのホスト IP アドレス
root パスワード
システムをインストールするために収集する必要のある情報については、「インストール用のチェックリスト」を参照してください。システムのアップグレードを行う場合は、『Solaris 10 6/06 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』の「アップグレード用のチェックリスト」を参照してください。
(省略可能) システムのバックアップをとります。
既存のデータやアプリケーションを保存するには、システムのバックアップをとります。システムのバックアップ手順についての詳細は、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』の第 24 章「ファイルシステムのバックアップと復元 (概要)」を参照してください。
Solaris 10 Operating System DVD (SPARC 版) または Solaris 10 SOFTWARE - 1 CD (SPARC 版) を挿入します。
ok プロンプトが表示されます。
ローカルの DVD または CD からブートし、Solaris インストール GUI を起動するには、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom |
ローカルの DVD または CD からブートし、テキストインストーラをデスクトップセッションで起動するには、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom - text |
テキストインストーラをデスクトップセッションで実行することを指定します。このオプションは、デフォルトの GUI インストーラよりも優先されます。
ローカルの DVD または CD からブートし、テキストインストーラをコンソールセッションで起動するには、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom - nowin |
テキストインストーラをコンソールセッションで実行することを指定します。このオプションは、デフォルトの GUI インストーラよりも優先されます。
Solaris インストールプログラムの GUI およびテキストインストーラの詳細は、「Solaris インストールプログラムの GUI またはテキストインストーラの要件」を参照してください。
インストールが開始します。インストーラは、インストール中に使用する言語の選択を求めます。
インストールで使用する言語を選択し、Enter キーを押します。
数秒後に Solaris インストールプログラムの開始画面が表示されます。
Solaris GUI インストールプログラムを実行している場合は、図 2–1 のような画面が表示されます。
Solaris テキストインストーラをデスクトップセッションで実行している場合は、図 2–2 のような画面が表示されます。
「次へ」をクリックしてインストールを開始します。システム構成の質問に答えます。
すべてのシステム情報が事前設定されている場合は、構成情報の入力は求められません。詳細は、『Solaris 10 6/06 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 6 章「システム構成情報の事前設定 (作業)」を参照してください。
すべてのシステム情報が事前設定されている場合以外は、インストールプログラムのいくつかの画面で情報の入力が求められます。「インストール用のチェックリスト」を参照して、構成の質問に答えてください。
構成の質問に答え終わると、「ようこそ」画面が表示されます。
「インストーラ・オプション (Installer Questions)」画面が表示されます。
システムのリブートとディスクの取り出しを自動的に行うかどうかを決定します。「次へ」をクリックします。
「媒体の指定 (Specify Media)」画面が表示されます。
インストールに使用するメディアを指定します。「次へ」をクリックします。
ライセンスパネルが表示されます。
インストールを続行する場合は、ライセンス条項に同意します。「次へ」をクリックします。
その後、システムがアップグレード可能かどうかが判定されます。システムをアップグレードするには、Solaris ルート (/) ファイルシステムがすでに存在している必要があります。Solaris インストールプログラムは、必要な条件を検出すると、アップグレードを行います。
「「アップグレード」または「初期」インストールの選択」画面が表示されます。
初期インストールまたはアップグレードのいずれかを選択します。「次へ」をクリックします。
非大域ゾーンがインストールされているシステムをアップグレードする場合は、次の手順に従ってください。
初期インストールかアップグレードかを選択するプロンプトが表示されたら、「アップグレード」を選択します。「次へ」をクリックします。
複数のルート (/) パーティションが存在するシステムの場合は、「アップグレードするバージョンの選択」パネルでアップグレードするパーティションを選択します。
Solaris インストールプログラムは、このアップグレードをカスタマイズすることはできないというメッセージを表示します。Solaris インストールプログラムは、このシステムをアップグレードできるかどうかを判断するために、システムを解析します。 「アップグレードの準備完了」パネルが表示されます。
ルートパーティションが 1 つだけの場合、Solaris インストールプログラムはアップグレードするパーティションを選択するプロンプトを表示しません。パーティションは自動的に選択されます。
アップグレードを続行する場合は、「アップグレードの準備完了」パネルの「インストール開始」をクリックします。
Solaris インストールプログラムは、システムのアップグレードを開始します。アップグレードが完了したあと、保存されなかったローカルな変更があればそれを修正する必要があります。詳細な情報を得るには、手順 12 の手順 a に進んでください。
アップグレードを続行しない場合は、「戻る」をクリックして初期インストールを実行します。
実行するインストールの種類を選択します。「次へ」をクリックします。
全体ディストリビューションをインストールするには、「デフォルトインストール」を選択します。
特定のソフトウェアグループをインストールする
追加のソフトウェアをインストールする
特定のソフトウェアパッケージをインストールする
特定のロケールをインストールする
ディスク配置をカスタマイズする
ソフトウェアグループの詳細については、「ソフトウェアグループごとの推奨ディスク容量」を参照してください。
テキストインストーラでは、「デフォルトインストール」か「カスタムインストール」かの選択は表示されません。デフォルトインストールを実行するには、テキストインストーラに表示されるデフォルト値をそのまま使用します。カスタムインストールを実行するには、テキストインストーラの画面で値を編集します。
構成に関する追加の質問が表示される場合は、それらに答えます。
システムのインストールに必要な情報を指定し終わると、「インストールの準備完了」画面が表示されます。
「インストール開始」をクリックして、Solaris ソフトウェアをインストールします。画面の指示に従って、Solaris ソフトウェアをインストールします。
Solaris ソフトウェアプログラムのインストールが終了すると、システムは自動的にリブートするか、または手動でリブートするように促します。
追加の製品をインストールする場合は、その製品の DVD または CD を挿入するように指示が表示されます。インストール手順については、該当するインストールマニュアルを参照してください。
インストールが終了すると、インストールログがファイルに保存されます。インストールログは、/var/sadm/system/logs ディレクトリと /var/sadm/install/logs ディレクトリに作成されます。
インストール時に自動リブートを選択しなかった場合は、システムをリブートします。
# reboot |
インストールやアップグレードで問題が発生した場合は、『Solaris 10 6/06 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』の付録 A「問題発生時の解決方法 (作業)」を参照してください。