Solaris のシステム管理 (印刷)

LP 印刷コマンドを使用したプリンタの障害回復の設定

障害通知を送信しないことを選択した場合でも、問題を解決するためにプリンタ障害を検出することができます。LP 印刷サービスは、障害のあるプリンタを継続して使用しません。プリンタ障害の警告に加えて、印刷要求が必要とするときに、印字ホイール、フォントカートリッジ、およびフォームを取り付けるように知らせる警告も設定できます。

プリンタの障害回復オプションを定義するには、lpadmin -F コマンドを使用する必要があります。これは、Solaris 印刷マネージャーではできません。

プリンタ障害は、用紙切れやトナーカートリッジの交換が必要であるなど、きわめて単純な場合があります。より重大な問題としては、完全なプリンタ障害や電源障害などがあります。

プリンタ障害を解決すると、障害が発生したときに有効だった印刷要求は、次のいずれかの方法で印刷を開始します。

印刷が停止したページの先頭から印刷を継続するには、LP 印刷サービスは別の印刷フィルタを必要とします。この印刷フィルタは、デフォルトの印刷フィルタによって設定される制御シーケンスを記録します。プリンタは、これらの制御シーケンスを使用してページ境界を追跡します。指定した印刷フィルタで回復処理を実行できなければ、LP 印刷サービスから通知されます。フィルタの作成方法については、「新しい印刷フィルタを作成する方法」を参照してください。

プリンタ障害を解決した直後に印刷を再開したい場合は、enable コマンドを使用してプリンタを使用可能にします。

次の表は、lpadmin -F コマンドでプリンタに設定できる障害回復値を示しています。

表 6–5 プリンタ障害回復の値

-F recover-options の値

説明 

beginning

障害回復後に、ファイルの先頭から印刷を再開します。 

continue

障害回復後、印刷が停止したページの先頭から印刷が再開します。この回復オプションには印刷フィルタが必要です。

wait

障害回復後に、プリンタを使用可能にするまで印刷が停止されます。enable コマンドでプリンタを使用可能にすると、印刷は停止されたページの先頭から始まります。この回復オプションには印刷フィルタが必要です。