アプリケーションパッケージ開発者ガイド

Procedurepkgproto コマンドを使用して prototype ファイルを作成する方法


注 –

情報ファイルとインストールスクリプトは、prototype ファイルを作成する前に作成したほうが簡単です。ただし、この順序は必須ではありません。パッケージコンテンツを変更したあと、prototype ファイルをいつでも編集できます。情報ファイルとインストールスクリプトについては、第 3 章パッケージの機能の拡張 (作業)を参照してください。


  1. まだ決定していない場合、絶対的なパッケージオブジェクトと再配置可能なパッケージオブジェクトを決定します。

    この手順を完了させるための情報については、path フィールド」を参照してください。

  2. ターゲットシステム上での配置を模倣するようにパッケージオブジェクトを編成します。

    「パッケージのコンテンツの編成」で説明されているようにパッケージを編成済みの場合、手順 1 での決定に基づき、いくつかの変更を加える必要が生じることがあります。パッケージをまだ編成していない場合、ここで編成するようにしてください。パッケージを編成しない場合、pkgproto コマンドを使用して基本的な prototype ファイルを作成できません。

  3. 集合的再配置可能オブジェクトがパッケージに含まれる場合、pkginfo ファイルを編集して、BASEDIR パラメータを適切な値に設定します。

    次に例を示します。


    BASEDIR=/opt

    集合的再配置可能オブジェクトについては、「集合的再配置可能オブジェクト」を参照してください。

  4. 個別再配置可能オブジェクトがパッケージに含まれる場合、インストーラに対して適切なパス名を要求する request スクリプトを作成します。あるいは、ファイルシステムデータから適切なパスを決定する checkinstall スクリプトを作成します。

    次の一覧に、共通の作業を参照するためのページ番号を示します。

  5. すべてのパッケージコンポーネントの所有者とグループを、ターゲットシステム上で希望の所有者とグループに変更します。

    パッケージと情報ファイルのディレクトリ上で chown -Rchgrp -R コマンドを使用します。

  6. pkgproto コマンドを実行して、基本的な prototype ファイルを作成します。

    pkgproto コマンドは、ディレクトリをスキャンして基本的なファイルを作成します。次に例を示します。


    $ cd package-directory
    $ pkgproto ./package-directory > prototype
    

    prototype ファイルは、システム上の任意の場所に配置できます。情報ファイルとインストールスクリプトを 1 つの場所に保管すると、アクセスと保守が容易になります。pkgproto コマンドについては、pkgproto(1) のマニュアルページを参照してください。

  7. 任意のテキストエディタを使用して prototype ファイルを編集し、v ex、および i のタイプのファイルにエントリを追加します。

    必要となる特定の変更内容については、pkgproto コマンドで作成した prototype ファイルの微調整」を参照してください。

  8. (省略可能) 複数のクラスを使用する場合、prototype ファイルと pkginfo ファイルを編集します。任意のテキストエディタを使用して、必要な変更を加え、対応するクラスアクションスクリプトを作成します。

    必要となる特定の変更内容については、pkgproto コマンドで作成した prototype ファイルの微調整」および「クラスアクションスクリプトの書き込み」を参照してください。

  9. 任意のテキストエディタで prototype ファイルを編集して、パス名を再定義し、その他のフィールド設定を変更します。

    詳細については、pkgproto コマンドで作成した prototype ファイルの微調整」を参照してください。

  10. (省略可能) 任意のテキストエディタで prototype ファイルを編集して、prototype ファイルに機能を追加します。

    詳細については、prototype ファイルへの機能の追加」を参照してください。

  11. ファイルを保存してエディタを終了します。

参照

次の作業の準備が整っている場合、「パッケージの構築方法」を参照してください。