この章では、Solaris Operating System DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD に含まれている Solaris インストールプログラムを使用して、Solaris ソフトウェアのインストールやアップグレードを行う方法について説明します。
この章では、UFS ルート (/) ファイルシステムのインストール手順について説明します。ZFS ルートプールをインストールする場合は、第 3 章Solaris 対話式テキストインストーラによる ZFS ルートプールのインストール (計画と作業)を参照してください。
この章の内容は、次のとおりです。
新しいインストール機能については、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の第 2 章「Solaris インストールの新機能」を参照してください。Solaris OS におけるすべての新機能については、『Solaris 10 の概要』を参照してください。
UFS ファイルシステムの場合、Solaris インストールプログラムを使用して、Solaris OS をインストールまたはアップグレードすることができます。この節では、Solaris OS をインストールするために必要な作業の一覧を示し、DVD または CD メディアから Solaris OS をインストールする方法について説明します。
この手順では、スタンドアロンの SPARC システムを CD または DVD メディアから UFS ファイルシステムにインストールする方法について説明します。
DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブが直接接続されていないマシンやドメインに Solaris OS をインストールする場合は、別のマシンに接続されている DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブを使用できます。手順の詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (ネットワークインストール)』の付録 B「リモートからのインストールまたはアップグレード (作業)」を参照してください。
次のメディアを用意してください。
システムの最小要件を満たしていることを確認します。
システムの必要条件は次のとおりです。
メモリー - 512M バイト以上
ディスク容量 – 6.8G バイト以上
プロセッサ速度 - 200 MHz 以上
システム要件の詳細については、「システム要件と推奨事項」を参照してください。
Solaris OS のインストールに必要な情報を収集します。
ネットワークに接続されていないシステムの場合は、次の情報を収集します。
インストールするシステムのホスト名
システムで使用する予定の言語とロケール
ネットワークに接続されたシステムの場合は、次の情報を収集します。
Solaris 10 11/06 以降のリリースでは、初期インストール時にネットワークセキュリティー設定を変更することができ、Secure Shell を除くすべてのネットワークサービスを無効にしたり、応答する要求をローカル要求だけに制限したりすることができます。このセキュリティーオプションを使用できるのは初期インストールのときだけで、アップグレード時には使用できません。アップグレードでは、以前に設定したサービスが保持されます。ただし netservices コマンドを使用すれば、必要に応じてアップグレード後にネットワークサービスを制限することができます。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「ネットワークセキュリティーの計画」を参照してください。
インストール後に netservices open を使用してネットワークサービスを使用可能にしたり、SMF コマンドを使用して個別のサービスを使用可能にしたりできます。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「インストール後のセキュリティー設定の修正」を参照してください。
インストールするシステムのホスト名
キー配列
キーボードが自己識別型の場合は、インストール時にキー配列が自動的に設定されます。キーボードが自己識別型でない場合は、インストール時にサポートされているキー配列の一覧から選択できます。
PS/2 キーボードは自己識別型ではありません。インストール時にキー配列を選択するように求められます。
詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (ネットワークインストール)』の「keyboard キーワード」を参照してください。
システムで使用する予定の言語とロケール
ホスト IP アドレス
サブネットマスク
ネームサービスの種類 (DNS、NIS、NIS+ など)
ドメイン名
インストール時に、デフォルトの NFSv4 ドメイン名を選択できます。あるいは、カスタムの NFSv4 ドメイン名を指定することもできます。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「インストール時に設定可能な NFSv4 ドメイン名」を参照してください。
ネームサーバーのホスト名
ネームサーバーのホスト IP アドレス
root パスワード
システムをインストールするために収集する必要のある情報については、「インストール用のチェックリスト」を参照してください。システムのアップグレードを行う場合は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「アップグレード用のチェックリスト」を参照してください。
システムに非大域ゾーンが含まれている場合は、アップグレードプログラムまたはパッチを追加するプログラムとして、Solaris Live Upgrade を推奨します。ほかのアップグレードプログラムでは、膨大なアップグレード時間が必要となる場合があります。これは、アップグレードの実行に要する時間が、インストールされている非大域ゾーンの数に比例して増加するからです。
Solaris Live Upgrade を使ったアップグレード方法については、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』のパート I「Solaris Live Upgrade によるアップグレード」を参照してください。
(省略可能) システムのバックアップをとります。
既存のデータやアプリケーションを保持するには、システムのバックアップをとります。システムのバックアップ方法についての詳細は、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』の第 23 章「UFS ファイルシステムのバックアップと復元 (概要)」を参照してください。
Solaris Operating System DVD (SPARC 版) または Solaris SOFTWARE - 1 CD (SPARC 版) を挿入します。
ok プロンプトが表示されます。
ローカルの DVD または CD からブートし、Solaris インストール GUI をデスクトップセッションで起動するには、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom |
ローカルの DVD または CD からブートし、テキストインストーラをデスクトップセッションで起動するには、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom - text |
テキストインストーラをデスクトップセッションで実行することを指定します。このオプションは、デフォルトの GUI インストーラよりも優先されます。
ローカルの DVD または CD からブートし、テキストインストーラをコンソールセッションで起動するには、次のコマンドを入力します。
ok boot cdrom - nowin |
テキストインストーラをコンソールセッションで実行することを指定します。このオプションは、デフォルトの GUI インストーラよりも優先されます。
Solaris インストールプログラムの GUI およびテキストインストーラの詳細は、「Solaris インストールプログラムの GUI またはテキストインストーラの要件」を参照してください。
オペレーティングシステムが自己識別キーボードを見つけられない場合は、次の画面にキー配列の選択情報が表示されます。
PS/2 キーボードは自己識別型ではありません。インストール時にキー配列を選択するように求められます。
(省略可能) 下に示す画面から必要なキー配列を選択し、F2 キーを押して続行します。
Configure Keyboard Layout +---------------------------------------------------------------------------+ | Please specify the keyboard layout from the list below. | | | | To make a selection, use the arrow keys to highlight the option and | | press Return to mark it [X]. | | | | Keyboard Layout | | ----------------------- | | [ ] Serbia-And Montenegro | | [ ] Slovenian | | [ ] Slovakian | | [ ] Spanish | | [ ] Swedish | | [ ] Swiss-French | | [ ] Swiss-German | | [ ] Taiwanese | | [ ] TurkishQ | | [ ] TurkishF | | [ ] UK-English | | [ X] US-English | | | | F2_Continue F6_Help | +---------------------------------------------------------------------------+ |
システムでデバイスとインタフェースが構成され、構成ファイルが検索されます。前の方の手順で GUI インストールを選択した場合は、次の 2 つの画面で GUI が機能しているかどうかを確認します。
(省略可能) 次の画面で、Enter キーを押します。
Starting Solaris Interactive (graphical user interface) Installation +------------------------------------------------------------+ | You must respond to the first question within 30 seconds | | or the installer proceeds in a non-window environment | | (console mode). | | | | If the screen becomes blank or unreadable the installer | | proceeds in console mode. | | | | If the screen does not properly revert to console mode, | | restart the installation and make the following selection: | | | | Solaris Interactive Text (Console session) | -------------------------------------------------------------+ |
グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) を表示するのに必要なメモリーがシステムに不足している場合は、プログラムが終了し、エラーメッセージが表示されます。メモリーをアップグレードして、インストールを再開できます。
インストールに必要なメモリーが不足している場合、別の方法として、インストールを再開し、GUI インストーラオプションではなくテキストインストーラオプションを選択します。
進捗メッセージが完了すると、別の確認画面が表示されます。
(省略可能) 次のテキスト画面内にカーソルを移動して、Enter キーを押します。
言語の選択肢の一覧が表示されます。
次の画面で、インストール時に使用する言語を選択し、Enter キーを押します。
数秒後に Solaris インストールプログラムの開始画面が表示されます。
Solaris GUI インストールプログラムを実行している場合は、図 2–1 のような画面が表示されます。
Solaris テキストインストーラをデスクトップセッションで実行している場合は、図 2–2 のような画面が表示されます。
「次へ」をクリックしてインストールを開始します。システム構成の質問に答えます。
すべてのシステム情報が事前設定されている場合は、構成情報の入力は求められません。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 2 章「システム構成情報の事前設定 (作業)」を参照してください。
すべてのシステム情報が事前設定されている場合以外は、インストールプログラムのいくつかの画面で情報の入力が求められます。「インストール用のチェックリスト」を参照して、構成の質問に答えてください。
インストール時に、デフォルトの NFSv4 ドメイン名を選択できます。あるいは、カスタムの NFSv4 ドメイン名を指定することもできます。ドメイン名を指定する方法についての詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「インストール時に設定可能な NFSv4 ドメイン名」を参照してください。
構成の質問の 1 つで、リモートクライアントによるネットワークサービスの使用を可能にするかどうかを尋ねられます。デフォルトの回答は「はい」です。
「いいえ」を選択すると、より高いセキュリティーで保護された構成となり、リモートクライアントに提供されるネットワークサービスは Secure Shell だけになります。「はい」を選択すると、以前の Solaris リリースと同様に、より多くのサービスが使用可能になります。インストール後に任意のサービスを使用可能にできるため、「いいえ」を選択しても問題ありません。これらのオプションについての詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「ネットワークセキュリティーの計画」を参照してください。
ネットワークサービスは、netservices open コマンドを使用するか、SMF コマンドを使用して個別にサービスを有効にする方法で、インストール後に有効にすることができます。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「インストール後のセキュリティー設定の修正」を参照してください。
構成の質問に答え終わると、「ようこそ」画面が表示されます。
「インストーラ・オプション (Installer Questions)」画面が表示されます。
システムのリブートとディスクの取り出しを自動的に行うかどうかを決定します。「次へ (Next)」をクリックします。
「媒体の指定 (Specify Media)」画面が表示されます。
インストールに使用するメディアを指定します。「次へ (Next)」をクリックします。
ライセンスパネルが表示されます。
インストールを続行する場合は、ライセンス条項に同意します。「次へ (Next)」をクリックします。
その後、システムがアップグレード可能かどうかが判定されます。システムをアップグレードするには、Solaris ルート (/) ファイルシステムがすでに存在している必要があります。Solaris インストールプログラムは、必要な条件を検出すると、アップグレードを行います。
「「アップグレード」または「初期」インストールの選択」画面が表示されます。
初期インストールまたはアップグレードのいずれかを選択します。「次へ (Next)」をクリックします。
次の画面では、デフォルトインストールまたはカスタムインストールを選択できます。
実行するインストールの種類を選択します。「次へ (Next)」をクリックします。
全体ディストリビューションをインストールするには、「デフォルトインストール」を選択します。
特定のソフトウェアグループをインストールする
追加のソフトウェアをインストールする
特定のソフトウェアパッケージをインストールする
特定のロケールをインストールする
ディスク配置をカスタマイズする
ソフトウェアグループの詳細については、「ソフトウェアグループごとの推奨ディスク容量」を参照してください。
テキストインストーラでは、「デフォルトインストール」か「カスタムインストール」かの選択は表示されません。デフォルトインストールを実行するには、テキストインストーラに表示されるデフォルト値をそのまま使用します。カスタムインストールを実行するには、テキストインストーラの画面で値を編集します。
構成に関する追加の質問が表示される場合は、それらに答えます。
システムのインストールに必要な情報を指定し終わると、「インストールの準備完了」画面が表示されます。
「インストール開始」をクリックして、Solaris ソフトウェアをインストールします。画面の指示に従って、Solaris ソフトウェアをインストールします。
Solaris ソフトウェアプログラムのインストールが終了すると、システムは自動的にリブートするか、または手動でリブートするように促します。
追加の製品をインストールする場合は、その製品の DVD または CD を挿入するように指示が表示されます。インストール手順については、該当するインストールマニュアルを参照してください。
インストールが終了すると、インストールログがファイルに保存されます。インストールログは、/var/sadm/system/logs ディレクトリと /var/sadm/install/logs ディレクトリに作成されます。
インストール時に自動リブートを選択しなかった場合は、システムをリブートします。
# reboot |
インストールまたはアップグレード時に問題が発生する場合は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』の付録 A「問題発生時の解決方法 (作業)」を参照してください。
Solaris インストールプログラムを使用して、Solaris OS をインストールまたはアップグレードすることができます。この節では、Solaris OS をインストールするために必要な作業の一覧を示し、DVD または CD メディアから Solaris OS をインストールする方法について説明します。
x86 システム用の Solaris インストールプログラムでは、GRUB ブートローダーが使用されます。この手順では、スタンドアロンの GRUB ブートローダー付き x86 システムを CD または DVD メディアから UFS ファイルシステムにインストールする方法について説明します。GRUB ブートローダーの概要については、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の第 7 章「SPARC および x86 ベースのブート (概要と計画)」を参照してください。
DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブが直接接続されていないマシンやドメインに Solaris OS をインストールする場合は、別のマシンに接続されている DVD-ROM ドライブまたは CD-ROM ドライブを使用できます。手順の詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (ネットワークインストール)』の付録 B「リモートからのインストールまたはアップグレード (作業)」を参照してください。
使用するハードウェアに Solaris OS をインストールするために必要なインストール時更新 (ITU) やドライバをすべて入手します。ITU や追加のドライバが必要かどうかを調べるには、ハードウェアのマニュアルを参照してください。
システムの最小要件を満たしていることを確認します。
システムの必要条件は次のとおりです。
メモリー - 512M バイト以上
ディスク容量 – 6.8G バイト以上
プロセッサ速度 - 120 MHz 以上。ハードウェアによる浮動小数点サポートが必要です
システム要件の詳細については、「システム要件と推奨事項」を参照してください。
Sun Microsystems, Inc. 以外で製造されたシステムに Solaris OS をインストールする場合は、インストールを開始する前に、Solaris Hardware Compatibility List (http://www.sun.com/bigadmin/hcl) を確認してください。
Solaris OS のインストールに必要な情報を収集します。
ネットワークに接続されていないシステムの場合は、次の情報を収集します。
インストールするシステムのホスト名
システムで使用する予定の言語とロケール
ネットワークに接続されたシステムの場合は、次の情報を収集します。
Solaris 10 11/06 以降のリリースでは、初期インストール時にネットワークセキュリティー設定を変更することができ、Secure Shell を除くすべてのネットワークサービスを無効にしたり、応答する要求をローカル要求だけに制限したりすることができます。このセキュリティーオプションを使用できるのは初期インストールのときだけで、アップグレード時には使用できません。アップグレードでは、以前に設定したサービスが保持されます。ただし netservices コマンドを使用すれば、必要に応じてアップグレード後にネットワークサービスを制限することができます。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「ネットワークセキュリティーの計画」を参照してください。
ネットワークサービスは、netservices open コマンドを使用するか、SMF コマンドを使用して個別にサービスを有効にする方法で、インストール後に有効にすることができます。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「インストール後のセキュリティー設定の修正」を参照してください。
インストールするシステムのホスト名
キー配列
キーボードが自己識別型の場合は、インストール時にキー配列が自動的に設定されます。キーボードが自己識別型でない場合は、インストール時にサポートされているキー配列の一覧から選択できます。
詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (ネットワークインストール)』の「keyboard キーワード」を参照してください。
システムで使用する予定の言語とロケール
ホスト IP アドレス
サブネットマスク
ネームサービスの種類 (DNS、NIS、NIS+ など)
ドメイン名
インストール時に、デフォルトの NFSv4 ドメイン名を選択できます。あるいは、カスタムの NFSv4 ドメイン名を指定することもできます。ドメイン名を指定する方法についての詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「インストール時に設定可能な NFSv4 ドメイン名」を参照してください。
ネームサーバーのホスト名
ネームサーバーのホスト IP アドレス
root パスワード
システムをインストールするために収集する必要のある情報については、「インストール用のチェックリスト」を参照してください。システムのアップグレードを行う場合は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「アップグレード用のチェックリスト」を参照してください。
システムに非大域ゾーンが含まれている場合は、アップグレードプログラムまたはパッチを追加するプログラムとして、Solaris Live Upgrade を推奨します。ほかのアップグレードプログラムでは、膨大なアップグレード時間が必要となる場合があります。これは、アップグレードの実行に要する時間が、インストールされている非大域ゾーンの数に比例して増加するからです。
Solaris Live Upgrade を使ったアップグレード方法については、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』のパート I「Solaris Live Upgrade によるアップグレード」を参照してください。
(省略可能) システムのバックアップをとります。
既存のデータやアプリケーションを保持するには、システムのバックアップをとります。システムのバックアップ方法についての詳細は、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』の第 23 章「UFS ファイルシステムのバックアップと復元 (概要)」を参照してください。
適切なメディアをシステムに挿入します。
Solaris Operating System DVD または Solaris SOFTWARE - 1 CD からブートする場合は、そのディスクを挿入します。この場合、システムの BIOS が DVD または CD からのブートをサポートしている必要があります。
DVD または CD からブートするように BIOS を手動で設定する必要が生じることもあります。BIOS の設定方法については、ハードウェアのマニュアルを参照してください。
CD または DVD からブートするように BIOS を手動で設定する必要がある場合は、システムのブート処理を中断する適切なキーシーケンスを入力します。
BIOS でブート優先順位を変更し、BIOS を終了してインストールプログラムに戻ります。
メモリーテストとハードウェア検出が実行されます。画面が再表示されます。GRUB メニューが表示されます。
GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory) +-------------------------------------------------------------------------+ | Solaris | | Solaris Serial Console ttya | | Solaris Serial Console ttyb (for lx50, v60x and v65x) | | | | | +-------------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line. |
現在のシステムに CD または DVD から Solaris OS をインストールする場合は、「Solaris」を選択して Enter キーを押します。
デフォルト値を使用してシステムをインストールする場合は、このオプションを選択します。
インストールする Solaris OS の画面出力をシリアルコンソール ttya (COM1) に送信する場合は、「Solaris Serial Console ttya」を選択します。
システムディスプレイをシリアルポート COM1 に接続されたデバイスに変更する場合は、このオプションを選択します。
インストールする Solaris OS の画面出力をシリアルコンソール ttyb (COM2) に送信する場合は、「Solaris Serial Console ttyb」を選択します。
システムディスプレイをシリアルポート COM2 に接続されたデバイスに変更する場合は、このオプションを選択します。
ブート引数を指定して Solaris OS をインストールする場合は、次の手順に従ってください。
インストール時にシステム構成をカスタマイズする場合は、ブート引数を使用します。
GRUB メニューで、編集するインストールオプションを選択してから、e キーを押します。
GRUB メニューに、次のようなブートコマンドが表示されます。
kernel /boot/multiboot kernel/unix -B install_media=cdrom module /boot/x86.miniroot |
矢印キーを使用して編集するブートエントリを選択してから、e キーを押します。
編集するブートコマンドが、GRUB 編集ウィンドウに表示されます。
使用するブート引数またはオプションを入力して、ブートコマンドを編集します。
GRUB 編集メニューでは、次のコマンド構文を使用します。
grub edit>kernel /boot/multiboot kernel/unix/ \ install [url|ask] -B options install_media=media_type |
grub edit>kernel$ /boot/platform/i86pc/$ISADIR/kernel/unix/ \ install [url|ask] -B options install_media=media_type |
ブート引数およびコマンド構文については、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 9 章「ネットワークからのインストール (コマンドリファレンス)」を参照してください。
GRUB メニューに戻るには、次のいずれかを選択します。
インストールを開始するには、GRUB メニューに b と入力します。
デフォルトのブートディスクが、システムのインストールまたはアップグレードに必要な条件を満たしているかどうかが検査されます。Solaris インストールがシステム構成を検出できない場合は、不足している情報の入力を求めるプロンプトが表示されます。
検査が完了すると、インストールの選択画面が表示されます。
インストールの選択画面には、次のオプションが表示されます。
Select the type of installation you want to perform: 1 Solaris Interactive 2 Custom JumpStart 3 Solaris Interactive Text (Desktop session) 4 Solaris Interactive Text (Console session) 5 Apply driver updates 6 Single user shell Enter the number of your choice followed by the <ENTER> key. Alternatively, enter custom boot arguments directly. If you wait 30 seconds without typing anything, an interactive installation will be started. |
Solaris OS をインストールするには、次のいずれかの操作を行います。
Solaris の対話式インストール GUI を使ってインストールするには、1 と入力してから Enter キーを押します。
自動的なカスタム JumpStart インストールを実行するには、2 と入力してから Enter キーを押します。
JumpStart インストールについては、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』を参照してください。
デスクトップセッションで対話式テキストインストーラを使ってインストールするには、3 と入力してから Enter キーを押します。プロンプトに b - text と入力することもできます。
このインストールの種類を選択すると、デフォルトの GUI インストーラを無効にしてテキストインストーラを実行します。
Solaris インストール GUI およびテキストインストーラの詳細は、「システム要件と推奨事項」を参照してください。
コンソールセッションで対話式テキストインストーラを使ってインストールするには、4 と入力してから Enter キーを押します。プロンプトで b - nowin と入力することもできます。
このインストールの種類を選択すると、デフォルトの GUI インストーラを無効にしてテキストインストーラを実行します。
システムでデバイスとインタフェースが構成され、構成ファイルが検索されます。オペレーティングシステムが自己識別キーボードを見つけられない場合は、次の画面にキー配列の選択情報が表示されます。システムが自己識別キーボードを見つけた場合は、手順 9 に進んでください。
インストールする前にシステム管理作業を実行する場合は、前に説明したインストールオプションの 1 つを選択するのではなく、次に説明する 2 つのオプションのどちらかを選択します。
ドライバを更新するか、インストール時更新 (ITU) をインストールする場合は、更新するためのメディアを挿入して 5 を入力し、Enter キーを押します。
使用するシステム上で Solaris OS を実行するために、ドライバの更新または ITU のインストールが必要になる場合があります。ドライバの更新または ITU のインストールを行う手順に従ってください。
システム管理作業を実行する場合は、6 を入力してから、Enter キーを押します。
インストールする前にシステム管理作業を実行する必要がある場合には、シングルユーザーシェルを起動します。インストールする前に実行できるシステム管理作業については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。
これらのシステム管理作業が完了すると、前の手順で表示されたオプションリストが表示されます。インストールを続行する場合は、適切なオプションを選択してください。
(省略可能) 下に示す画面から必要なキー配列を選択し、F2 キーを押して続行します。
Configure Keyboard Layout +---------------------------------------------------------------------------+ | Please specify the keyboard layout from the list below. | | | | To make a selection, use the arrow keys to highlight the option and | | press Return to mark it [X]. | | | | Keyboard Layout | | ----------------------- | | [ ] Serbia-And Montenegro | | [ ] Slovenian | | [ ] Slovakian | | [ ] Spanish | | [ ] Swedish | | [ ] Swiss-French | | [ ] Swiss-German | | [ ] Taiwanese | | [ ] TurkishQ | | [ ] TurkishF | | [ ] UK-English | | [ X] US-English | | | | F2_Continue F6_Help | +---------------------------------------------------------------------------+ |
システムでデバイスとインタフェースが構成され、構成ファイルが検索されます。前の方の手順で GUI インストールを選択した場合は、次の 2 つの画面で GUI が機能しているかどうかを確認します。
(省略可能) 次の画面で、Enter キーを押します。
Starting Solaris Interactive (graphical user interface) Installation +------------------------------------------------------------+ | You must respond to the first question within 30 seconds | | or the installer proceeds in a non-window environment | | (console mode). | | | | If the screen becomes blank or unreadable the installer | | proceeds in console mode. | | | | If the screen does not properly revert to console mode, | | restart the installation and make the following selection: | | | | Solaris Interactive Text (Console session) | -------------------------------------------------------------+ |
システムに十分なメモリーがない場合は、プログラムが終了し、エラーメッセージが表示されます。メモリーをアップグレードして、インストールを再開できます。
インストールに必要なメモリーが不足している場合、別の方法として、インストールを再開し、GUI インストーラオプションではなくテキストインストーラオプションを選択します。
進捗メッセージが完了すると、別の確認画面が表示されます。
(省略可能) 次のテキスト画面内にカーソルを移動して、Enter キーを押します。
言語の選択肢の一覧が表示されます。
次の画面で、インストール時に使用する言語を選択し、Enter キーを押します。
数秒後に「Solaris インストールプログラム」画面が表示されます。
Solaris GUI インストールプログラムを実行している場合は、図 2–5 のような画面が表示されます。
Solaris テキストインストーラをデスクトップセッションで実行している場合は、図 2–6 のような画面が表示されます。
「次へ」をクリックしてインストールを開始します。構成に関する残りの質問が表示される場合は、それらに答えます。
すべてのシステム情報が事前設定されている場合は、構成情報の入力は求められません。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 2 章「システム構成情報の事前設定 (作業)」を参照してください。
すべてのシステム情報が事前設定されている場合以外は、インストールプログラムのいくつかの画面で情報の入力が求められます。「インストール用のチェックリスト」を参照して、構成の質問に答えてください。
構成の質問の 1 つで、リモートクライアントによるネットワークサービスの使用を可能にするかどうかを尋ねられます。デフォルトの回答は「はい」です。
「いいえ」を選択すると、より高いセキュリティーで保護された構成となり、リモートクライアントに提供されるネットワークサービスは Secure Shell だけになります。「はい」を選択すると、以前の Solaris リリースと同様に、より多くのサービスが使用可能になります。インストール後に任意のサービスを使用可能にできるため、「いいえ」を選択しても問題ありません。これらのオプションについての詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「ネットワークセキュリティーの計画」を参照してください。
ネットワークサービスは、netservices open コマンドを使用するか、SMF コマンドを使用して個別にサービスを有効にする方法で、インストール後に有効にすることができます。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「インストール後のセキュリティー設定の修正」を参照してください。
構成の質問に答え終わると、「ようこそ」画面が表示されます。
システムのリブートとディスクの取り出しを自動的に行うかどうかを決定します。「次へ (Next)」をクリックします。
「媒体の指定 (Specify Media)」画面が表示されます。
インストールに使用するメディアを指定します。「次へ (Next)」をクリックします。
ライセンス画面が表示されます。
インストールを続行する場合は、ライセンス条項に同意します。「次へ (Next)」をクリックします。
その後、システムがアップグレード可能かどうかが判定されます。システムをアップグレードするには、Solaris ルート (/) ファイルシステムがすでに存在している必要があります。Solaris インストールプログラムは、必要な条件を検出すると、アップグレードを行います。
「「アップグレード」または「初期」インストールの選択」画面が表示されます。
初期インストールまたはアップグレードのいずれかを選択します。「次へ (Next)」をクリックします。
インストールを開始する前に診断・サービスパーティションをシステムに復元すると、Solaris OS にアップグレードできなくなることがあります。詳細は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (Solaris Live Upgrade とアップグレードの計画)』の「既存のサービスパーティションが存在しないシステムでは、デフォルトでサービスパーティションが作成されない」を参照してください。
次の画面では、デフォルトインストールまたはカスタムインストールを選択できます。
実行するインストールの種類を選択します。「次へ (Next)」をクリックします。
全体ディストリビューションをインストールするには、「デフォルトインストール」を選択します。
次の作業を行うには、「カスタムインストール」を選択します。
特定のソフトウェアグループをインストールする
追加のソフトウェアをインストールする
特定のソフトウェアパッケージをインストールする
特定のロケールをインストールする
ディスク配置をカスタマイズする
ソフトウェアグループの詳細については、「ソフトウェアグループごとの推奨ディスク容量」を参照してください。fdisk パーティションのカスタマイズについては、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)』の「パーティション分割に関する推奨事項」を参照してください。
テキストインストーラでは、「デフォルトインストール」か「カスタムインストール」かの選択は表示されません。デフォルトインストールを実行するには、テキストインストーラに表示されるデフォルト値をそのまま使用します。カスタムインストールを実行するには、テキストインストーラの画面で値を編集します。
構成に関する追加の質問が表示される場合は、それらに答えます。
システムのインストールに必要な情報を指定し終わると、「インストールの準備完了」画面が表示されます。
「インストール開始」をクリックして、Solaris ソフトウェアをインストールします。画面に示される手順に従って、Solaris ソフトウェアと追加ソフトウェア (必要な場合) をシステムにインストールします。
Solaris インストールプログラムによる Solaris ソフトウェアのインストールが終了すると、システムは自動的にリブートするか、または手動でリブートするように促します。
インストールが終了すると、インストールログがファイルに保存されます。インストールログは、/var/sadm/system/logs ディレクトリと /var/sadm/install/logs ディレクトリに作成されます。
インストール時に自動リブートを選択しなかった場合は、インストールメディアがあればそれを取り出してから、システムをリブートします。
# reboot |
システムをリブートすると、GRUB メニューに、新しくインストールした Solaris OS などのインストールされているオペレーティングシステムの一覧が表示されます。ブートするオペレーティングシステムを選択します。新たに選択を行わなかった場合は、デフォルトの選択が読み込まれます。
使用するマシンに複数のオペレーティングシステムをインストールする場合、ブートするためには、それらのオペレーティングシステムを GRUB ブートローダーに認識させる必要があります。詳細は、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「ブート時に GRUB メニューを編集してブート動作を変更する」を参照してください。
インストールまたはアップグレード時に問題が発生する場合は、『Solaris 10 10/08 インストールガイド (カスタム JumpStart/ 上級編)』の付録 A「問題発生時の解決方法 (作業)」を参照してください。