Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (インストールとアップグレードの計画)

作業マップ: Solaris ソフトウェアのインストールまたはアップグレード

次の作業マップは、どのインストールプログラムを使用して Solaris OS のインストールやアップグレードを行う場合にも必要となる作業の概要を示したものです。インストールしようとする環境にとってもっとも効率的なインストールを行うためにどういった選択をすべきかを、この作業マップを参考にして判断してください。

表 3–1 作業マップ: Solaris ソフトウェアのインストールまたはアップグレード

作業 

説明 

参照先 

初期インストールかアップグレードかを選択します。 

初期インストールまたはアップグレードのいずれかを選択します。 

「初期インストールかアップグレードか」

UFS ファイルシステムと ZFS ルートプールのどちらをインストールするかを決定します。 

UFS ルート (/) ファイルシステム、ZFS ルートプールのいずれかをインストールできます。

このマニュアルの大部分は、UFS ファイルシステムのインストールに関連しています。ZFS ルートプールをインストールする場合は、第 6 章ZFS ルートファイルシステムのインストール (計画)を参照してください。

インストールプログラムを選択します。 

Solaris OS には、インストールまたはアップグレード用のプログラムがいくつか用意されています。インストール環境に最も適した方法を選択してください。 

「Solaris インストール方法の選択」

(Solaris 対話式インストールプログラム) デフォルトインストールかカスタムインストールを選択します。 

環境に適したインストールの種類を決定します。 

  • グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) を使用する場合は、デフォルトインストールかカスタムインストールかを選択できます。

    • デフォルトインストールでは、ハードディスクがフォーマットされ、事前に選択されている一連のソフトウェアがインストールされます。

    • カスタムインストールでは、ハードディスクの配置を変更したり、必要なソフトウェアを選択したりしてインストールできます。

  • グラフィカルインタフェースではないテキストインストーラを使用する場合は、デフォルト値をそのまま使用するか、値を編集してインストールするソフトウェアを選択できます。

Solaris インストールプログラムの選択肢については、第 5 章インストールやアップグレードの前に収集すべき情報 (計画)を参照してください。

初期インストールの場合のみ、オープンネットワークセキュリティーを使用するか、制限されたネットワークセキュリティーを使用するかを選択します。 

初期インストールでは、インストール時にネットワークサービスを無効にするか、ローカル要求にのみ応答するようにするかを決定します。デフォルトでは、インストール時にオープンネットワークセキュリティーが選択されます。 

「ネットワークセキュリティーの計画」

システム要件を検討します。また、ディスク容量およびスワップ領域を計画を立てて割り当てます。 

インストールまたはアップグレードの最小要件をシステムが満たしているかどうかを判断します。インストールする Solaris OS のコンポーネントに必要なディスク容量をシステムに割り当てます。システムに適したスワップ領域レイアウトを決定します。 

第 4 章システム要件、ガイドライン、およびアップグレード (計画)

システムをローカルメディアからインストールするかネットワークからインストールするかを選択します。 

環境にもっとも適したインストールメディアを選択します。 

「ネットワークからインストールするか DVD または CD を使ってインストールするか」

システム情報を収集します。 

  • Solaris インストールプログラムの場合は、ワークシートを使って、インストールやアップグレードに必要なすべての情報を収集します。

  • カスタム JumpStart インストールの場合は、プロファイルでどのプロファイルキーワードを使用するかを決定します。キーワードの説明を確認して、システムについて必要な情報を見つけます。

(省略可能) システムパラメータを設定します。 

インストールやアップグレードの際に情報を入力する手間を省くために、システム構成情報を事前に設定しておくことができます。 

『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 2 章「システム構成情報の事前設定 (作業)」

(省略可能) Solaris ソフトウェアをネットワークからインストールする準備を行います。 

ネットワークから Solaris ソフトウェアをインストールする方法を選択する場合は、次の作業をすべて実行してください。 

  • (x86 ベースのシステム) 使用しているシステムが PXE をサポートしていることを確認します

  • インストールサーバーを作成します

  • ブートサーバーを作成します (必要な場合)

  • DHCP サーバーを構成します (必要な場合)

  • ネットワークからインストールするシステムを設定します

ローカルエリアネットワークを介してインストールする場合は、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 6 章「CD メディアを使用したネットワークインストール (作業)」を参照してください。

広域ネットワークを介してインストールする場合は、『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 12 章「WAN ブート によるインストール (作業)」を参照してください。

(アップグレードのみ) アップグレード前に必要な作業を行います。 

システムのバックアップをとり、アップグレード時にディスク容量の再配置が行われるかを確認します。 

「アップグレード計画」

インストールまたはアップグレードを行います。  

選択した Solaris インストール方法を使って Solaris ソフトウェアのインストールまたはアップグレードを行います。 

インストールプログラムの詳細な手順を説明している章。 

インストールのトラブルシューティングを行います。 

インストールのトラブルシューティングについては、問題発生時の解決方法を参照してください。 

『Oracle Solaris 10 9/10 インストールガイド (カスタム JumpStart/上級編)』の付録 A「問題発生時の解決方法 (作業)」