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Sun ONE Calendar Server インストールガイド |
第 2 章 UNIX システムでの Calendar Server のインストール
この章では、UNIX プラットフォームに Sun ONE Calendar Server をインストールする手順について説明します。次のいずれかの方法でセットアッププログラムを実行できます。
UNIX システムでのグラフィカルインタフェースを使用したインストール
次に、グラフィカルユーザインタフェースを備えたインストールプログラムを使用して、Calendar Server をインストールする手順について説明します。
root としてログインします。インストールプログラムを実行するにはスーパユーザの権限が必要です。つまり、root としてログインする必要があります。 root としてログインできない場合は、現在ログインしているユーザについて、システムのアクセス権を完全な管理者権限に設定します (たとえば、 xhost + と入力します)。 これで、このユーザはグラフィカルインタフェースを備えたインストールプログラムを実行できるようになります。
Calendar Server のホストマシン上にディレクトリ (/tmp/ics5 など) を作成し、そのディレクトリに Calendar Server のアーカイブファイルをダウンロード (またはコピー) します。使用するディレクトリに、解凍したファイルを格納するための十分なディスク容量があることを確認してください。
アーカイブファイルをコピーしたディレクトリに移動し、次のように入力して、コンテンツを解凍します。
gunzip -c archive.tar.gz | /usr/bin/tar xvf -
この archive は、ダウンロードまたはコピーしたプラットフォームアーカイブファイルの名前です。
注:必ず /usr/bin/tar を使用してください。このプログラムは、サードパーティの tar ユーティリティ (gnu など) ではなく、オペレーティングシステムとともに配布されている tar ユーティリティでなければなりません。
Calendar Server 5.1.1 のローカライズされたバージョンをインストールあるいはアップグレードする場合は、正しいインストールアーカイブファイルがあることを確認する必要があります。 このファイルは、ファイル名に次の言語コードを含むことによりローカライズバージョンを識別します。
en-英語 (常に含む)、fr-フランス語、de-ドイツ語、es-スペイン語、ja-日本語、zh-簡体字中国語、および zhtw-繁体字中国語。
Calendar Server のアーカイブファイルを解凍したインストールディレクトリで、 /setup と入力します。
インストールプログラムが起動し、「ようこそ」メッセージが表示されます。「次へ」をクリックして処理を続行します。
使用許諾契約書を読み、「はい」(契約書に同意する) をクリックして了解し、次に進みます。 「いいえ」をクリックすると、インストールプログラムは Calendar Server をインストールしないで終了します。
ほとんどのシステムでは、サーバのインストール先となるシステムのホスト名と DNS ドメイン名はインストールプログラムによって自動検出されるため、そのまま次の手順に進むことができます。
インストールプログラムがホスト名または DNS ドメイン名を検出できない場合は、「ネットワークに接続できません」という画面が表示されます。このような場合は、指定したホスト名と DNS ドメイン名が正しいかどうか確認し、「次へ」をクリックしてインストールを続行します。インストールプログラムはこれらの値を使用してネットワーク接続を確立しようとします。
注:値を検出できなかった場合、「ホスト名」フィールドまたは「ドメイン名」フィールドは空欄になります。このような場合は、有効なホスト名か DNS ドメイン名 (またはその両方) を入力してください。
新しい値を使用してもネットワーク接続が確立できない場合は、再び有効なホスト名と DNS ドメイン名を入力するように要求されます。このとき、次のいずれかで選択できます。このままの値を使用してインストールを続行する場合は、「同意する」をクリックします。ただし、これらの値を使用すると、有効なホスト名と DNS ドメイン名を与えるまでサーバを移動できません。このような場合は、インストール終了後に ics.conf ファイルを編集して、有効なホスト名と DNS ドメイン名を与えることができます。ics.conf ファイルは、server-root/cal/bin/config ディレクトリ
(例: /opt/SUNWics5/cal/bin/config) にあります。
「新規選択」をクリックし、別のホスト名や DNS ドメイン名 (またはその両方) を入力します。
使用するインストールのタイプを、 「標準」または「カスタム」のいずれかから選択します。 どちらのタイプを選択してもインストールされるソフトウェアは同じですが、 インストール中に選択しなければならないオプションの数が異なります。一般のユーザには、標準インストールをお勧めします。カスタムインストールは、設定可能なオプションをすべて指定する必要があるので、上級ユーザである場合か、標準インストールにはないカスタム構成オプションが必要な場合だけ、選択することをお勧めします。選択したら、「次」をクリックして処理を続行します。
注:標準インストールを選択すると、次の設定の一部はインストールプログラムによって自動的に設定されるため、スキップされます。カスタムインストールだけで必要な設定は、マニュアル中にそのように記載されています。必要に応じて次の手順に進んでください。
インストールするソフトウェアコンポーネントを選択します (デフォルトでは両方選択されています)。
Calendar Server 製品 - サーバの移動に使用するソフトウェア。
Calendar Server API (CSAPI) - アプリケーションプログラミングインタフェース。サードパーティのアプリケーション開発者はこれを使用して、Calendar Server に機能を追加したり、サーバが特定の処理を実行する方法を変更したりできます。
選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
この手順は、システムに Calendar Server の以前のバージョンがインストールされている場合にだけ実行します。既存のバージョン 5.x の Calendar Server ソフトウェアが自動的に検出され、次のいずれかを選択するウィンドウが表示されます
アップグレード:すでにインストールされている Calendar Server をアップグレードするには、「現在のコンポーネントを削除して再インストールする」の横にあるボックスのチェックをオフにして (デフォルトの状態)、「次へ」をクリックします。
処理を続行する前に、既存のデータベースと設定情報をバックアップするよう、ウィンドウにメッセージが表示されます。 次に進む場合は「続行」をクリックします。(続行しない場合は、「キャンセル」をクリックして前のウィンドウに戻ります。「続行」をクリックすると、このシステムで実行中のすべての Calendar Server サービスが停止します(インストールプログラムは、システム上の Calendar Server サービスがすべて停止しているかどうか確認できない場合、警告メッセージを表示します。この場合は、オペレーティングシステムの管理ツールを使用して、システムで Calendar Server サービスがすべて停止していることを確認してから、アップグレード作業を進めてください)。
次に、「Ready to Install」ウィンドウが表示されます。インストールを実行するには、「今すぐインストールする」をクリックします。インストールプログラムによりインストールされていたコンポーネントがすべてアップグレードされます。ユーザのカレンダーデータなど、既存のデータベースと設定情報はすべて保持されます。
アップグレードが正常に完了すると、インストール処理が完了して要約ウィンドウが表示されます。インストールについての要約情報を確認する場合は「詳細」をクリックします。確認が終わったら、「取消し」をクリックして「概要」情報ウィンドウを閉じ、「終了」をクリックしてインストールプログラムを終了します。
アップグレードを選択すると、手順 22 で解説している「Calendar Server Customizable ファイルを保存しますか」ウィンドウが表示されます。
アップグレードを実行すると、インストールプログラムにより、ローカライズされた古いリソースもすべて削除されます。
削除と再インストール:Calendar Server 5.1 を削除して再インストールするには、「現在のコンポーネントを削除して再インストールする」の横にあるボックスをクリックしてから、「次へ」をクリックします。この操作によって、インストールプログラムは既存の Calendar Server を完全に削除し、すべて最初から再インストールします。
Calendar Server の削除と再インストールを選択すると、ウィンドウに処理を続行するかどうかを確認するメッセージが表示されます。 次に進む場合は、「続行 (削除/再インストール)」をクリックします。続行しない場合は、「キャンセル」をクリックして前のウィンドウに戻ります。「続行 (削除/再インストール)」をクリックすると、このシステムで実行中のすべての Calendar Server サービスが停止します(インストールプログラムは、システム上の Calendar Server サービスがすべて停止しているかどうか確認できない場合、警告メッセージを表示します。この場合は、オペレーティングシステムの管理ツールを使用して、システムで Calendar Server サービスがすべて停止していることを確認してから、アップグレード作業を進めてください)。
Calendar Server を削除して再インストールする前に、既存のデータベース情報をバックアップすることをお勧めします。実際にインストール処理が開始されると、インストールを取り消すことはできません。(Calendar Server のカスタマイズ可能ファイルの保存方法については、手順 22 を参照してください)。
システムに Calendar Server バージョン 2.x がインストールされていることが検出された場合、バージョン 5.1 をインストールしてシステム上に 2 つのバージョンが並存することを知らせるメッセージウィンドウが表示されます。バージョン 2.x からデータを移行する方法については、第 4 章 「Calendar Server データの移行」を参照してください。
「次へ」をクリックしてインストール処理を続行します。
Calendar Server ソフトウェアをインストールするディレクトリを指定します。デフォルトは、/opt です。
別のディレクトリを選択する場合は、ディレクトリ名を入力するか、「参照」をクリックしてからディレクトリを1つ選択し、「OK」をクリックします。選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
選択したディレクトリが存在しない場合、メッセージボックスが表示され、次のいずれかの操作を実行できます。
「ディレクトリの作成」をクリックしてディレクトリを作成し、指定したディレクトリに Calendar Server をインストールしてから処理を続行します。
「新規選択」をクリックして「インストールディレクトリの選択」ウィンドウに戻り、別のインストールディレクトリを選択します。
Calendar Server が使用する Web ポート番号を指定します。 デフォルトは 80 です。Calendar Server は、この Web ポート番号を使用してユーザに Web (HTTP) アクセスを提供します。インストールプログラムが示すデフォルトの Web ポート番号は、すべての Web ブラウザでデフォルトで使用されるポート番号です。したがって、デフォルトを選択することをお勧めします。80 以外のポート番号を指定すると、カレンダーユーザは Calendar Server 上のカレンダーにアクセスするとき、URL でこのポート番号を明示的に含めなければなりません。
選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
選択したポート番号がすでにこのシステムの別のサービスで使用されている場合は、警告が表示されます。この時点でそれでもかまわなければ、「同意する」をクリックします。そうでない場合は、「新規選択」をクリックして別の Web ポート番号を入力します。
注:ポート 80 がすでに使用中である場合、「同意する」をクリックして Calendar Server がポート 80 を使用するように指定してから、他のサービス上のポート 80 を解放できます。このような場合は、他のサービス上のポート 80 を解放してから、インストール作業を続行することをお勧めします。
現在のリリースのインストールプログラムは admin ポートを指定できないようになっているので、デフォルト時の admin ポートは無効です。
Calendar Server を実行する UNIX ユーザとグループの ID を入力します。このとき、デフォルトのアカウント icsuser と icsgroup を使用することをお勧めします。これらのアカウントが存在しない場合は、インストールプログラムによって自動的に作成されます。
注:ユーザまたはグループのアカウントとして、root を指定しないでください。
選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
メールおよびメールアラームに関する次の情報を入力します。
Calendar Administrator メールアドレス:サーバに障害が発生したとき、Calendar Server がメッセージを送信するユーザの完全なメールアドレス (ユーザ ID と DNS ドメイン名) を入力します。たとえば、次のように入力します。
calmaster@sesta.com
SMTP サーバホスト名:Calendar Server がメッセージの送信に使用する SMTP サーバを実行しているマシンのホスト名を入力します。
メールアラームを有効にする:デフォルトでは、Calendar Server のメールアラームが有効になっています。Calendar Server がメールアラームを送信しないうようにするには、このチェックボックスを外します。
選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
注:Calendar Server が指定した SMTP サーバに接続できない場合は、SMTP サーバが稼動中でないと Calendar Server を実行できないことを知らせるメッセージボックスが表示されます。この時点でそれでもかまわなければ、「同意する」をクリックします。そうでない場合は、「新規選択」をクリックして別の SMTP サーバのホスト名を入力します。
Calendar Server のデータベースファイルの格納先ディレクトリを指定します。デフォルトは次のとおりです。
/var/opt/SUNWics5/csdb
別のディレクトリを選択する場合は、ディレクトリ名を入力するか、「参照」をクリックしてからディレクトリを選択し、「OK」をクリックします。
選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
注:選択したディレクトリが存在しない場合、メッセージボックスが表示され、次のいずれかの操作を実行できます。
「ディレクトリの作成」をクリックし、指定したディレクトリに Calendar Server のデータベースファイルをインストールしてから処理を続行します。
「新規選択」をクリックして「インストールディレクトリの選択」ウィンドウに戻り、別のディレクトリを選択します。
Calendar Server の一時ファイルの格納先ディレクトリを指定します (カスタムインストールのみ)。デフォルトは次のとおりです。
/var/opt/SUNWics5/tmp
別のディレクトリを選択する場合は、ディレクトリ名を入力するか、「参照」をクリックしてからディレクトリを選択し、「OK」をクリックします。
選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
注:選択したディレクトリが存在しない場合、メッセージボックスが表示され、次のいずれかの操作を実行できます。
「ディレクトリの作成」をクリックし、指定したディレクトリに Calendar Server の一時ファイルをインストールしてから処理を続行します。
「新規選択」をクリックして「インストールディレクトリの選択」ウィンドウに戻り、別のディレクトリを選択します。
ユーザ認証用に次の LDAP サーバ情報を入力します。この手順は、カスタムインストールを選択した場合にだけ実行します。標準インストールを選択した場合は次の手順に進んでください。
ホスト。LDAP サーバが実行されているマシンのホスト名。
ポート。LDAP サーバが使用するポート番号。デフォルトは 389 です。
ベース DN。ベース DN (識別名) は、検索の開始点として使用する LDAP ディレクトリのエントリです。たとえば、ベース DN として ou=people, o=sesta.com を指定すると、Calendar Server が行う LDAP 検索では常に o=sesta.com ディレクトリツリー内の ou=people サブツリーだけを調べます。
管理者のバインド DN。 認証中に LDAP ディレクトリにバインドしてカンレダーユーザの DN を検索するのに使用するアカウント DN です。デフォルトは匿名でバインドします。
注: 使用しているディレクトリサーバで匿名バインドの認証や匿名による検索が許可されていない場合は、必ず必要なアクセス権を持つ有効な DN を入力してください。
管理者パスワード。前述した、管理者のバインド DN のユーザアカウントに対するパスワード。デフォルトのユーザ anonymous にはパスワードは必要ありません。
選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
注:指定した LDAP 資格を確認できない場合はそれを知らせるメッセージボックスが表示され、次のいずれかの操作を実行できます。
この時点でそれでもかまわなければ、「同意する」をクリックして Calendar Server をインストールします。
「新規選択」をクリックして LDAP ユーザ認証ウィンドウに戻り、異なるディレクトリサーバの情報を入力します。
次の LDAP サーバ情報を入力します (この設定は、標準インストールではユーザの認証情報と基本設定の格納先に、カスタムインストールではユーザの基本設定の格納先にだけ適用されます)。
ホスト。LDAP サーバが稼動中のマシンのホスト名。
ポート。LDAP サーバが使用するポート番号。デフォルトは 389 です。
ベース DN。ベース DN (識別名) は、検索の開始点として使用する LDAP ディレクトリのエントリです。たとえば、ベース DN として ou=people, o=sesta.com を指定すると、Calendar Server が行う LDAP 検索では常に o=sesta.com ディレクトリツリー内の ou=people サブツリーだけを調べます。エントリの検証は行われません。
管理者のバインド DN。ユーザの基本設定を保存する LDAP ディレクトリのあらゆるカレンダーユーザ属性を管理する権限のあるアカウント DN です。エントリの検証は行われません。デフォルトは次のとおりです。
uid=admin,ou=Administrators,ou=TopologyManagement,o=NetscapeRoot
デフォルトのバインド DN は、4.x バージョンの Netscape Directory Server あるいは 5.1 バージョンの iPlanet Directory Server で使用できます。このどちらかのディレクトリサーバの ldapsearch ユーティリティを使用して、この DN の有無を確認できます。たとえば、次のように入力します。
./ldapsearch -b o=NetscapeRoot uid=admin
管理者パスワード。前述した、管理者のバインド DN のユーザアカウントに対するパスワード。エントリの検証は行われません。
選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
注:指定した LDAP サーバにバインドできないか、iPlanet Calendar Server 用の LDAP スキーマが見つからない場合は、LDAP サーバが有効でないと iPlanet Calendar Server が起動しないことを知らせるメッセージボックスが表示されます。この時点でそれでもかまわなければ、「同意する」をクリックします。そうでない場合、「新規選択」をクリックして LDAP の設定パラメータを入力し直します。
Calendar Server 5.1 では、LDAP ディレクトリサーバを使用してユーザ情報やグループ情報を保存する場合に、特定のスキーマを更新する必要があります。iPlanet Directory Server 5.1 あるいは Netscape Directory Server 4.12 や 4.16 を使用している場合は、インストールプログラムが自動的に LDAP スキーマを更新するかどうか選択できます。
LDAP スキーマを自動的に更新するには、ディレクトリ管理者 (スキーマの更新権を所有するユーザ。「特権ユーザ」ともいう) のユーザ ID とパスワードを入力します。これは、ディレクトリサーバスキーマ内で変更処理を行えるユーザ名とそのパスワードです。デフォルトの DN は、cn=Directory Manager です。次に、インストールプログラムは、指定したディレクトリサーバの LDAP スキーマを自動的に更新しようとします。
「次へ」をクリックして処理を続行すると、LDAP スキーマを更新するかどうかを確認するメッセージが表示されます。ここで LDAP スキーマを更新する場合は「続行」をクリックします。更新しない場合は、「キャンセル」をクリックして前のウィンドウに戻ります。
次のような理由により LDAP スキーマを自動更新できない場合は、警告メッセージが表示されます。
iPlanet Directory Server 5.1 あるいは Netscape Directory Server 4.12 または 4.16 を検出できない場合。
指定したディレクトリサーバ上で Planet Calendar Server 5.1 の以前のバージョンのスキーマ拡張が検出された場合。この場合は、ディレクトリサーバ上の um50-common-schema.conf ファイルと ics50-schema.conf ファイル (server-root\slapd-hostname\config ディレクトリにある) を手動で削除して、インストールプログラムを再度実行できます。
また、LDAP スキーマの手動更新を選択することもできます。詳細については、「LDAP サーバのスキーマの手動更新」を参照してください。
ディレクトリ管理者とパスワードを指定せずに「次へ」をクリックすると、LDAP スキーマを更新しない限り Calendar Server が正常に起動しないことを知らせる警告メッセージが表示されます。この時点でそれでもかまわなければ、「同意する」をクリックします。そうでない場合、「新規選択」をクリックして必要な情報を入力し直します。
Calendar Server の管理者を指定します。これは、Calendar Server の管理ユーティリティの使用権限を所有するユーザアカウントです。このユーティリティには、サーバを停止する csstop 、サーバの統計情報を表示する cstats、ログインしている全ユーザをリスト表示する cstool があります。デフォルトは、calmaster です。
Calendar Server にログインして管理するときに指定するユーザ ID は、使用しているディレクトリサーバに存在する有効なユーザでなければなりません。たとえばデフォルトの calmaster を使用する場合は、ユーザ認証時にアクセスされるディレクトリに calmaster が存在していなければなりません。また、ユーザ認証とユーザ基本設定の保存に別々のディレクトリサーバを使用している場合は、ここで指定するユーザが両方のディレクトリサーバ上になければなりません。
Calendar Server 管理者のユーザアカウントがインストール時にディレクトリに存在していない場合には、インストール終了後にこのアカウントを追加する必要があります。
選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
注:指定したユーザが有効であることを確認できない場合は、それを知らせるメッセージボックスが表示され、次のいずれかの操作を実行できます。
この時点でそれでもかまわなければ、「同意する」をクリックして Calendar Server をインストールします。
「新規選択」をクリックして「Calendar Server の管理」ウィンドウに戻り、別のユーザを入力します。
Calendar Server のアップグレードや再インストールを行っている場合には、「Calendar Server Customizable ファイルを保存しますか」ウィンドウが表示されます。カスタマイズしたあらゆるファイルを含む既存の Calendar Server ファイルは、インストール処理中に上書きされます。 既存のカスタマイズ可能ファイルを保存するには、次のデフォルトオプションを実行します。
カスタマイズ可能ファイルを次のディレクトリに保存します。
「参照」をクリックして既存のディレクトリを選択するか、またはディレクトリ名を入力してインストールプログラムでディレクトリを作成することができます。 ディレクトリの完全なパス名を指定してください。
既存のカスタマイズ可能ファイルを保存しない場合には、「Customizable ファイルを保存しない」を選択します。カスタマイズしたファイルを含む既存の Calendar Server ファイルが上書きされます。
インストールプログラムはカスタマイズ可能ファイルをそれぞれ保存し、保存タイムスタンプを示す .save.yyyymondd-hhmmss 拡張子を付加します。
保存処理を行うと、指定した保存場所に次のレポートが出力されます。
savedfiles.report は、保存したファイルをリスト表示します。
savedfiles.report.complete は保存したファイルをリスト表示するとともに、これらのファイルが新たにインストールしたファイルと異なるのか (DIFFER)、それとも同じであるのか (IDENTICAL) を示します。このレポートが出力されるのは、アップグレードや再インストールが正常終了した場合だけです。
savedfiles.report.errors は、ファイルの比較処理で発生したエラー、およびファイルがどのように異なるかを示す情報をリスト表示します。
「次へ」をクリックしてインストール処理を続行します。
次のシステムリソースに任意の値を指定して、Calendar Server を起動します
(カスタムインストールのみ)。
最大セッション数 (デフォルトは 5000)
最大スレッド数 (デフォルトは 1000)
サーバプロセス数 (デフォルトは Calendar Server のインストール先マシンにある CPU の数)
Calendar Server の自動起動に関するオプションを選択します。インストールが正常に終了したときとシステム起動時とにサーバを起動するように設定できます。インストール終了後またはシステムの起動時にサーバを起動したくない場合、該当する 1 つまたは複数のボックスのチェックマークをオフにします。選択したら、「次へ」をクリックして処理を続行します。
インストールプログラムが十分なディスク容量があることを確認すると、「Ready to Install」ウィンドウが表示されます。インストールを実行するには、「今すぐインストールする」をクリックします。
インストール処理が完了すると、要約ウィンドウが表示されます。インストールについての要約情報を確認する場合は「詳細」をクリックします。確認が終わったら、「取消し」をクリックして「概要」情報ウィンドウを閉じ、「終了」をクリックしてインストールプログラムを終了します。
UNIX システムでのコマンドラインインタフェースを使用したインストール
Calendar Server には、グラフィカルインタフェースを使用せずにインストールスクリプトを実行するオプションが用意されています。コマンドラインを使用してインストールプログラムを実行するには、次の手順に従います。
root としてログインするか、「su」と入力して root ユーザになります。インストールプログラムを実行するにはスーパーユーザの権限が必要です。 つまり、root としてログインする必要があります。
Calendar Server のホストマシン上にディレクトリ (/tmp/ics5 など) を作成し、そのディレクトリに Calendar Server のアーカイブファイルをダウンロード (またはコピー) します。ダウンロード先ディレクトリに、解凍したファイルを格納するための十分なディスク容量があることを確認してください。
アーカイブファイルを保存したディレクトリに移動し、次のように入力して、コンテンツを解凍します。
gunzip -c archive.tar.gz | /usr/bin/tar xvf -
この archive は、ダウンロードまたはコピーしたプラットフォームアーカイブファイルの名前です。
注 必ず /usr/bin/tar を使用してください。このプログラムは、サードパーティの tar ユーティリティ (gnu など)ではなく、オペレーティングシステムとともに配布された tar ユーティリティでなければなりません。
Calendar Server のアーカイブファイルを解凍したインストールディレクトリで、次を入力します。 ./setup - nodisplay 現在のウィンドウでインストールプログラムが実行され、前述の「UNIX システムでのグラフィカルインタフェースを使用したインストール.」の手順 5〜24 と同じ設定を行います。
UNIX システムでの Calendar Server のアンインストール
UNIX システムでの Sun ONE Calendar Server をアンインストールするには、次の手順に従います。
インストールディレクトリ server-root/cal (例: /opt/SUNWics5/cal) に移動します。
アンインストールプログラムをコマンドラインスクリプトで実行する場合は、次を入力します。 ./uninst -nodisplay.
クライアントのアクセスコントロールを無効にする方法が表示されます。Enter キーを押して処理を続行します。
アンインストール用のウィンドウが表示されます (グラフィカルインタフェースのみ)。「次へ」をクリックして処理を続行します。
「完全」アンインストールか「部分」アンインストールのいずれかを選択します。完全アンインストールでは、Calendar Server と Calendar Server API の両方のコンポーネントが削除されます。部分アンインストールでは、これらのコンポーネントの片方または両方のアンインストールを選択します。
「今すぐアンインストールする」をクリックして (コマンドラインインタフェースを使用している場合は Enter キーを押して)、アンインストール処理を進めます。
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最終更新日 2002 年 8 月 30 日