付録 A インストールされる製品のレイアウト

この付録では、Sun Java System Enterprise インストーラを使用して Identity Server 2004Q2 をインストールした後のディレクトリレイアウトについて説明します。次のディレクトリがあります。

ベースインストールディレクトリ

デフォルトのベースインストールディレクトリは、Identity Server 2004Q2 をインストールしたプラットフォームにより異なります。

Identity Server のマニュアルの中では、IdentityServer_base 変数を使用してベースインストールディレクトリを示しています。

製品ディレクトリ

ベースインストールディレクトリ内で、Identity Server 2004Q2 パッケージ、共有バイナリファイル、コマンド行ツール、およびさまざまなその他のファイルは、Solaris システムの /SUNWam ディレクトリ、および Linux システムの /identity ディレクトリにインストールされます。したがって、デフォルトの製品ディレクトリは、プラットフォームによって異なります。

/SUNWam または /identity ディレクトリには、次のファイルとディレクトリが含まれます。


注	インストール中に、必要に応じて別のベースインストールディレクトリを指定できますが、/SUNWam または /identity の製品ディレクトリの名前は変更しないでください。

Identity Server をインストールした後、pkgchk(1M) ユーティリティを使用して、パッケージのインストールが正しく行われたことを確認してください。例を示します。

/agents ディレクトリ

/agents ディレクトリには、Identity Server ポリシーエージェントに固有のツール、ヘッダファイル、および設定ファイルが含まれます。これらのファイルの詳細については、『Web Policy Agents Guide』または『J2EE Policy Agents Guide』を参照してください。

/bin ディレクトリ

表 A-1 では、/bin ディレクトリのコマンド行ツールおよびユーティリティについて説明しています。詳細については、『Identity Server 2004Q2 管理ガイド』を参照してください。

表 A-1 Identity Server のコマンド行ツールおよびユーティリティ
ユーティリティ	説明
am2bak	Identity Server コンポーネントをバックアップする
amadmin	Directory Server への XML サービスファイルをロードし、DIT 上でのバッチ管理タスクを実行する
ampassword	Identity Server 管理者またはユーザーのパスワードを変更する
amsamplesilent	インストールスクリプトおよび設定スクリプトで使用するサンプルのサイレントインストールファイル
amconfig、amutils、amdsconfig、amsdkconfig、amsvcconfig、amas70config、amwas51config、amwl81config、amws61config	Identity Sever インスタンスのインストール、設定、およびアンインストールに使用する、インストールおよび設定スクリプト。これらのスクリプトの詳細については、『Identity Server 2004Q2 管理ガイド』を参照
amserver	Identity Server インスタンスを起動および停止する
amtune	パフォーマンスを改善するように、オペレーティングシステム、Identity Server、Web コンテナ、および Directory Server パラメータを設定する
amverifyarchive	ログアーカイブを調べて、アーカイブ内のすべてのファイルの改ざんや削除を検出する
bak2am	am2back ユーティリティでバックアップした Identity Server コンポーネントを復元する
ldapmodify	新規エントリを追加するか、既存のエントリを変更して、LDAP ディレクトリの内容を編集する
ldapsearch	LDAP ディレクトリに検索要求を発行し、結果を LDIF テキストで表示する

/docs ディレクトリ

/docs ディレクトリには、API Javadoc に使用される HTML ファイルおよび関連ファイルが含まれます。これらのファイルには、allclasses-frame.html、am_public_javadocs.jar、com ディレクトリ、deprecated-list.html、help-doc.html、index-all.html、index.html、META-INF ディレクトリ、overview-frame.html、overview-summary.html、overview-tree.html、package-list、packages.html、serialized-form.html、および stylesheet.css があります。

/dtd ディレクトリ

/dtd ディレクトリには、Identity Server で使用される DTD (Document Type Definition) ファイルが含まれます。DTD は、Identity Server がアクセスする XML ファイルの構造を定義します。詳細は、『Sun Java System Identity Server Developer's Guide』を参照してください。表 A-2 では /dtd ディレクトリの DTD ファイルについて説明しています。

表 A-2 Identity Server DTD ファイル
ファイル	説明
Auth_Module_Properties.dtd	認証モジュールがプロパティの指定に使用する XML ファイルの構造を定義する
amAdmin.dtd	amAdmin コマンド行ツールを使用してディレクトリツリー上でバッチ LDAP 操作を実行する際に使用する XML ファイルの構造を定義する
amWebAgent.dtd	Web エージェントからの要求を処理し、応答を Web エージェントに送信する際に使用する XML ファイルの構造を定義する。これは、下位互換性を維持する目的で残されている非推奨のファイルである
policy.dtd	ポリシーを Directory Server に格納する際に使用する XML ファイルの構造を定義する
remote-auth.dtd	認証サービスのリモート認証 API により使用される XML ファイルの構造を定義する
server-config.dtd	すべてのサーバーおよびユーザータイプの ID、ホスト、およびポート情報を記述する serverconfig.xml の構造を定義する
sms.dtd	XML サービスファイルの構造を定義する
web-app_2_2.dtd	Identity Server 配備コンテナが J2EE アプリケーションを配備する際に使用する XML ファイルの構造を定義する

/include ディレクトリ

/include ディレクトリには、ヘッダ (.h) ファイルが含まれます。

/ldaplib/ ディレクトリ

/ldaplib/ldapsdk サブディレクトリには、Identity Server に含まれる LDAP ユーティリティの実行に必要な共有オブジェクト (.so) ファイルが含まれます。

/lib ディレクトリ

/lib ディレクトリには、JAR ファイルおよび追加の共有オブジェクト (.so) ファイルが含まれます。また、/etc/opt/SUNWam/config/AMConfig.properties ファイルへのリンクも含まれます。

/locale ディレクトリ

/locale ディレクトリには、地域対応化プロパティファイルが含まれます。各プロパティファイルには、英語版の対応するファイルが含まれます。たとえば、amAdminCLI_en.properties は amAdminCLI.properties に対応するファイルです。

/migration ディレクトリ

/migration ディレクトリには、以前のバージョンの Identity Server からのデータの移行に使用するスクリプトとサポートファイルが含まれます。たとえば、/opt/SUNWam/migration/61to62/scripts サブディレクトリには、DIT を Identity Server 2004Q2 へ移行する場合に使用する Upgrade61DitTo62 スクリプトが含まれます。

移行の詳細については、『Java System Identity Server Migration Guide』を参照してください。

/public_html ディレクトリ

/public_html ディレクトリとサブディレクトリには、オンラインヘルプに使用される HTML ファイルおよび関連するファイルが含まれます。

/samples ディレクトリ

/samples ディレクトリには、/admin、/appserver、/authentication、/console、/csdk、/liberty、/logging、/phase2、/policy、/saml、および /sso のサブディレクトリが含まれます。

各サブディレクトリには、サブディレクトリ名で示されたそれぞれの機能に応じたサンプルが含まれます。これらのサンプル別の詳細については、Readme.html ファイルを参照してください。

/share ディレクトリ

/share ディレクトリには、Identity Server 内部で使用される次の追加ユーティリティを収録した、bin/ サブディレクトリが含まれます。

/web-src ディレクトリ

web-src ディレクトリには、Web コンテナ上での Identity Server J2EE Web アプリケーションの導入先ディレクトリが含まれます。次のサブディレクトリが含まれます。

/common は、Identity Server Liberty Common Domain コンポーネントの導入先ディレクトリ。次のサブディレクトリが含まれる。/META-INF および /WEB-INF

/password は、Identity Server Password Synchronization コンポーネントの導入先ディレクトリ。index.html と、/META-INF、/WEB-INF、および /password のサブディレクトリが含まれる

/services は、Identity Server Core Service の導入先ディレクトリ。index.html と、/META-INF、/WEB-INF、/admin、/config、/css、/docs、/fed_css、/fed_images、/images、/js、および /login_images のサブディレクトリが含まれる

/debug、/logs、および /tmp ディレクトリ

/debug、/logs、および /tmp のデフォルトの場所は、Identity Server 2004Q2 をインストールしたプラットフォームによって異なります。

これらのディレクトリの詳細については、『Identity Server 2004Q2 管理ガイド』を参照してください。

設定 (/config) ディレクトリ

デフォルトの設定ディレクトリ (/config) の場所は、Identity Server 2004Q2 をインストールしているプラットフォームによって異なります。

/config ディレクトリには、次のような設定ファイル、XML ファイル、および LDIF ファイルが収められています。

.version ファイルには、Identity Server の現在のバージョンが記述されています。

AMConfig.properties ファイル、SSOConfig.properties、および LogConfig.properties には、Identity Server 設定属性が含まれます。

/ldif サブディレクトリには、Identity Server のインストール時に、Directory Server データストアを生成するために必要な LDIF ファイルが含まれます。例を示します。

インストール時に、ds_remote_schema.ldif ファイルは、Identity Server のデータを Directory Server に格納するために必要な Identity Server 固有の LDAP スキーマオブジェクトクラスおよび属性 (iplanet-am-managed-people-container など) をロードします。sunone_schema2.ldif ファイルは、Sun Microsystems 内部の Schema 2 ドキュメントで定義された Identity Server 固有の LDAP スキーマオブジェクトクラスおよび属性をロードします。

アンインストール時に、ds_remote_schema_uninstall.ldif ファイルは、Identity Server 固有の LDAP スキーマオブジェクトクラスおよび属性を、Directory Server から削除します。

/ums サブディレクトリには、次のような XML ファイルが含まれます。

serverconfig.xml ファイルは、Identity Server の設定情報を Directory Server に提供します。

ums.xml の提供するテンプレートセットには、Identity Server を使用して管理されるアイデンティティ関連オブジェクトの LDAP 設定情報が含まれます。

/xml サブディレクトリには、XML ファイルが含まれます。通常これらの XML ファイルは、設定には使用されません。これらを修正した場合は、Directory Server データストアに手動で再ロードする必要があります (サーバーでの変更は一切、これらのファイルと同期しない)。このディレクトリの XML ファイルの詳細については、『Identity Server 2004Q2 Developer's Guide』を参照してください。

前へ目次索引次へ
Sun Java System Identity Server 2004Q2 配備計画ガイド