Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド

Directory Preparation Tool を実行する前に

ここでは、Directory Preparation Tool を実行する前に理解しておく必要のある情報が記載されています。ここで説明する内容は次のとおりです。

Directory Preparation Tool の機能

Directory Preparation Tool は、次に示す 3 つの手順で処理を行います。

  1. ユーティリティーオプションで選択された結果を収集します。

    この手順で必要な情報については、「Directory Preparation Tool を実行する前に収集する必要がある情報」を参照してください。

  2. LDAP ディレクトリの変更に使用されるオプションからシェルスクリプトと LDIF ファイルを生成します。

    ディレクトリサーバーに Sun 製品を使用していない場合、または Directory Server をカスタマイズしている場合は、シェルスクリプトを実行せずにここで処理を停止します。詳細は、このあとの「Directory Preparation Tool の Directory Server に関する注意事項」を参照してください。

  3. オプションの選択結果から作成されたシェルスクリプトを実行します。それに応じてディレクトリが変更されます。

    このユーティリティーでは、各手順の終わりに、続行するかどうかのメッセージが表示されます。3 番目の手順まで、LDAP ディレクトリに対する変更は行われません。

Directory Preparation Tool の Directory Server に関する注意事項

次に、LDAP ディレクトリに関する注意事項をいくつか示します。

Directory Preparation Tool を実行する前に収集する必要がある情報

Directory Preparation Tool の最初の手順では、Directory Server に関する情報が必要になります。次の表に示す情報を収集して、このための準備をします。この情報を記録しておくために、「Directory Server インストール用ワークシート」を使用してください。

必要な情報の項目 

デフォルト値 

Directory Server のルートパス名 

/var/opt/mps/serverroot

使用する Directory Server のインスタンス (複数のインスタンスが存在する場合) 

なし 

Directory Manager の識別名 (DN) 

"cn=DirectoryManager"

Directory Manager のパスワード 

なし 

Directory Server がユーザー/グループデータ用に使用されているか (yes)、設定データのみに使用されているか (no) 

yes

ユーザーとグループのルートサフィックス (前の質問で yes と答えた場合) 

“o=usergroup”

スキーマのバージョン (次のいずれかを選択) 

1 Schema 1

1.5 Schema 2 の互換モード

2 Schema 2 ネイティブモード

[スキーマを選択する方法については、「Directory Preparation Tool スキーマ選択について」を参照してください。あるバージョンのスキーマがインストールされていて、上位レベルにアップグレードする場合は、このユーティリティーを実行する前に『Sun Java Communications Suite 5 Schema Migration Guide』「Reasons for Migrating to Schema 2」を参照してください。]

1

ルートサフィックス (Schema 1 または Schema 2 の互換モードを使用している場合) [Schema 1 または 1.5 を選択した場合は、DC ツリーが必要になります。DC ツリーが存在しない場合、Directory Preparation Tool はルートサフィックスノードのみを作成し、DC ツリーの残りのノードは作成しません。DC ツリーの残りのノードはユーザー自身が作成する必要があります。]

o=internet

スキーマを更新するか *** [この Directory Server がユーザー/グループデータ用に使用されている場合は、スキーマファイルを含む config ディレクトリが必要になります。]

はい 

Directory Server のインデックスを追加するか。 [答えが yes の場合、Directory Preparation Tool は Messaging Server および Calendar Server を両方とも使用していない場合でも、その製品に対するインデックスを作成します。]

はい 

Directory Preparation Tool スキーマ選択について

Communications Suite サーバーは、次のスキーマ選択をサポートしています。

使用するスキーマを決めかねている場合、さらに詳細について、『Sun Java Communications Suite 5 配備計画ガイド』「スキーマの選択について」および『Sun Java Communications Suite 5 Schema Migration Guide 』を参照してください。

Access Manager に関する注意事項

Schema 2 を使用している場合は、Access Manager をインストールして設定する必要があります。


注 –

ユーザーの管理に Access Manager コンソールを使用しないでください。Messaging および Calendar のユーザーの管理には、Delegated Administrator を使用してください。


Directory Preparation Tool によって作成される属性のインデックス

属性にインデックスを作成すると、検索アルゴリズムのパフォーマンスが向上します。ツールで属性にインデックスを作成できます。インデックスを作成する場合、Communications Suite 製品すべてに対してインデックスが追加されます。したがって、1 つの製品に対してインデックスの作成を行えば、ほかの製品に対して再度インデックスを作成する必要はありません。同じ属性に再度インデックスを作成しようとしても、何も起こりません。ツールは、インデックスが存在しない場合にだけ、インデックスが作成される属性ごとに db2index を呼び出します。

次の表に、Directory Preparation Tool によってインデックスが作成されるすべての属性をサフィックスのカテゴリ別に示します。また、属性ごとに作成されるインデックスのタイプも示します。Directory Server のインデックス作成については、http://docs.sun.com/coll/1316.1を参照してください。

接尾辞 

インデックスが作成される属性 

追加されるインデックスのタイプ 

User/Group

mail

pres, eq, approx, sub

mailAlternateAddress

pres, eq, approx, sub

mailEquivalentAddress

pres, eq, approx, sub

member

eq

cosspecifier

pres

 

User/Group (Access Manager – Schema 2 の場合)

inetDomainBaseDN

pres, eq

sunPreferredDomain

pres, eq

associatedDomain

pres, eq

o

pres, eq

sunOrganizationAlias

pres, eq

 

DC Tree (Schema 1 の場合)

inetDomainBaseDN

pres, eq

inetCanonicalDomainName

pres, eq

 

Personal Address Book (PAB)

memberOfManagedGroup

pres, eq

memberOfPAB

pres, eq

memberOfPABGroup

pres,eq

un

eq

icsCalendar

pres, eq, approx, sub

icsCalenarOwned

pres, eq, approx, sub

 

New PAB

displayname

pres, eq, sub

MemberOfPiBook

eq

MemberofPiGroup

eq

このほかにもインデックスを独自に追加する場合は、インデックスの追加手順について、Directory Server のマニュアルを参照してください。