Sun Java Communications Suite 5 インストールガイド

第 2 章 インストールシーケンスの例

この章では、一般的な Communications Suite インストールシーケンスのガイドラインについて、いくつかの例を使用して説明します。

この章の内容は次のとおりです。

この章の利用方法

この章に示すインストールシーケンスの例は、いくつかの一般的な Communications Suite インストールに関する高度なガイドラインを提供することを目的としています。これらは文字どおりの手順を示すものではありませんが、特定の配備シナリオの実装に必要な手順を順を追って説明します。

単一セッションの例では、単一インストールセッションで、単一ホストに 1 つまたは多くの製品コンポーネントをインストールする代表的な手順について説明します。残りの例では、さまざまなソリューションのために、複数ホストで、複数インストールセッションを実行する状況について説明します。ほとんどの場合、この章のシーケンスは、『Sun Java Enterprise System 5 インストール計画ガイド』に示す製品コンポーネント間の依存関係に基づきます。

コンポーネントの選択では、インストーラは、コンポーネントの互換性のないバージョンと要件に適合しないバージョンを識別します。問題が識別されると警告メッセージが出力され、対処する必要のある内容が示されます。これらのメッセージの多くは、適合しない要件に関する指示を出力します。その他のメッセージは、インストールしようとするコンポーネントの一部または全部が、すでにローカルホスト上に存在するコンポーネントのバージョンと互換性がないことを示します。インストーラを使用して、ローカルホストにすでに存在しているコンポーネントを識別することができます。詳細については、「互換性のないコンポーネントがインストールされている場合」を参照してください。


ヒント –

Communications Suite コンポーネントの互換性のないバージョンを識別し、インストーラを起動する前に削除またはアップグレードすると、インストールを円滑に行うことができます。


表 2–1 インストールシーケンスのガイドライン

インストールガイドラインのトピック 

説明 

Sun Cluster ソフトウェア 

この製品コンポーネントを Sun Cluster ソフトウェアで使用する場合、製品コンポーネントをインストールする前に一連のタスクを正確に実行する必要があります。Sun Cluster 用に設定可能な Communications Suite コンポーネントは、Calendar Server、Instant Messaging、および Messaging Server です。いくつかの Java ES コンポーネントも、Sun Cluster 用に設定可能です。手順については、『Sun Java Enterprise System 5 インストールガイド (UNIX 版)』を参照してください。また、「Sun Cluster ソフトウェアの例」 にある Sun Cluster ガイドラインも参照してください。

監視 

Monitoring Console は、監視する Communications Suite または Java ES 製品コンポーネントがあるホスト上では実行できません。そのため、別のホストに別のインストールセッションとしてインストールしてください。Monitoring Console のインストールについては、『Sun Java Enterprise System 5 インストールガイド (UNIX 版)』を参照してください。

インストール時の設定 

次のコンポーネントは、「今すぐ設定」インストールでインストールできますが、インストール中に設定することはできません。Sun Cluster コンポーネントおよび Communications Suite コンポーネント。 

アップグレード 

製品コンポーネントがすでにホスト上に存在する場合には、それらの削除またはアップグレードを求めるメッセージが表示されることがあります。一部のコンポーネント (Application Server、Message Queue、および HADB) では、インストールの最初の部分に戻って「既存のソフトウェアのアップグレード」を選択できます。アップグレードしたあと、インストールを開始できます。 

インストーラを使用しない Communications Suite コンポーネントのアップグレードの詳細な手順については、Sun Java Communications Suite 5 アップグレードガイド を、Java ES コンポーネントでの手順については、『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』を参照してください。

Solaris 10 ゾーン 

Solaris 10 ゾーン環境では、共有コンポーネントをローカルゾーンにインストールする前に、それらを大域ゾーンにもインストールする必要があります。 

Message Queue は大域ゾーンにのみインストールでき、その後にすべての非大域ゾーンに伝達されます。 

リモートコンポーネント 

リモート製品コンポーネントを使用して、依存性の要件を満たす場合は、依存する製品コンポーネントをインストールする前に、リモート製品コンポーネントをインストールし、稼働しておく必要があります。 

サードパーティーコンポーネント 

WebLogic Web コンテナなどのサードパーティー製品を使用する場合、それに依存する Communications Suite 製品コンポーネントをインストールする前に、サードパーティー製品コンポーネントがインストールされ実行中である必要があります。 

Access Manager モード 

Access Manager を Communications Suite 製品コンポーネントとともにインストールする場合、Access Manager 旧バージョン (6.x) インストールタイプを使用する必要があります。Access Manager レルム (7.x) インストールタイプは、Communications Suite とともに使用できません。 

LDAP スキーマ 1 

「Calendar-Messaging Schema 1 の例」は、LDAP Schema 1 に基づいている唯一の例です。この章のほかのすべての例は Schema 2 に基づいています。詳細は、『Sun Java Communications Suite 5 配備計画ガイド』「スキーマの選択について」を参照してください。

単一セッションインストールの例

次の例は、単一セッションで、単一ホストにインストールする場合に適用されます。

評価の例

評価インストールでは、通常、インストールがどのように行われるかを確認するために、トライアル配備、つまりクイックインストールが検討されます。この例は、グラフィカルインタフェースと「今すぐ設定」タイプを使用します。設定ページが表示されたら、可能な限りデフォルト設定を受け入れます。

この例では、単一インストールセッションで、単一ホストに Sun Cluster ソフトウェアを除くすべての Communications Suite および Java ES 製品コンポーネントをインストールします。Web Server は Web コンテナとして使用されるため、Application Server はインストールされません。

Procedure評価のシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. グラフィカルインストーラを起動します

    グラフィカルインストーラまたはテキストベースのインストーラを使用します。

  4. コンポーネントの選択では「すべてを選択」を選択し、そのあと Application Server および Sun Cluster ソフトウェア製品コンポーネントの選択を解除します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  5. インストールディレクトリを確認します

  6. 「今すぐ設定」タイプを選択します。

    インストール時に設定できない製品コンポーネントを示すメッセージが表示されます。

  7. デフォルト設定がある場合は、それを受け入れます。

    非デフォルトの設定情報を使用する場合は、『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」の該当する設定の表を確認します。

  8. インストールサマリーとログを表示します

  9. インストール後の設定を完了します

    第 6 章「Communications Suite のインストール後設定の完了」には、インストール後の設定に関する手順が含まれています。

  10. 製品コンポーネントを起動します。

    「インストール後設定後の確認」には、推奨 Communications Suite 起動シーケンスが記載されています。この表の起動手順に従います。

Instant Messaging のみをインストールする例

この例では、単一セッションで Instant Messaging のみをインストールする場合について説明します。そのほかの製品コンポーネントをインストールして設定してから、別のインストールセッションで Instant Messaging をインストールすることは、まれなことではありません。


注 –

シングルサインオンまたは Access Manager 管理ポリシーを使用する場合は、Access Manager が必要です。ガイドラインについては、「Instant Messaging と Access Manager の例」を参照してください。


シーケンスの問題

Instant Messaging でそのほかの製品コンポーネントを配備する場合は、Instant Messaging を設定する前に、そのほかのコンポーネントを設定する必要があります。Instant Messaging で一般的に使用されるCommunications Suite 製品コンポーネントには、Messaging Server、Calendar Server、および Portal Server (Access Manager で使用) があります。


注 –

Portal Server のインストールについては、このマニュアルでは説明されていません。Portal Server については、『Sun Java Enterprise System 5 インストールガイド (UNIX 版)』を参照してください。


ProcedureInstant Messaging のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. インストーラを実行します

  4. コンポーネントの選択で、Instant Messaging を選択します

    Directory Server および Directory Preparation Tool は自動的に選択されます。Web コンテナを選択しない場合は、Web Server または Application Server を選択して Instant Messaging のローカル Web コンテナの要件を満たすように求めるメッセージが表示されます。

  5. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. インストールディレクトリを確認します

  7. 「あとで設定」タイプを選択します。

    Instant Messaging は、インストール時に設定できません。

  8. インストールを実行します

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. インストール後の設定を完了します

    「「あとで設定」タイプでのインストール後の Instant Messaging の設定」

  11. Instant Messaging を起動します (Instant Messaging が依存する可能性のあるそのほかの製品コンポーネントを起動後)

    「Instant Messaging サーバーとマルチプレクサの起動と停止」

    次の表には、Instant Messaging の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストール後の設定 

    「「あとで設定」タイプでのインストール後の Instant Messaging の設定」

    起動と停止 

    「Instant Messaging サーバーとマルチプレクサの起動と停止」

    アンインストール 

    「Instant Messaging のアンインストール動作」

    トラブルシューティング 

    「Instant Messaging のトラブルシューティングのヒント」

    アップグレード 

    『Sun Java Communications Suite 5 アップグレードガイド』

    配備シナリオ 

    『Sun Java Communications Suite 5 配備計画ガイド』

Solaris 10 ゾーン

ここでは、Communications Suite の現在のリリースの Solaris 10 ゾーンのサポートについてその概要を説明します。インストールシーケンスの例が含まれます。この節では、次のトピックについて説明します。

Solaris ゾーンの概要

Solaris 10 ゾーン (Solaris コンテナとも呼ばれる) 機能は、Solaris OS のインスタンス内に、オペレーティングシステム環境を仮想化する手段を提供します。この機能により、ホストの別のアクティビティーとは分離して 1 つまたは複数のプロセスが実行可能になります。たとえば、ゾーンで実行するプロセスは、ユーザー ID やその他の資格情報に関係なく、同じゾーンの別のプロセスに信号だけを送信することができます。

すべての Solaris 10 ホストには、1 つの大域ゾーンが含まれています。大域ゾーンは、ホストのデフォルトゾーンであると同時にシステム全体の管理コントロールに使用するゾーンです。グローバル管理者によって非大域ゾーンが作成されない場合、すべてのプロセスが大域ゾーンで実行されます。Sun Cluster ソフトウェアなど一部の 製品コンポーネントは、大域ゾーンにのみインストールできます。非大域ゾーンは、ボックスとみなすことができます。残りのホストと相互に作用することなく、このボックス内で 1 つまたは複数のアプリケーションを実行することができます。各非大域ゾーンは、その非大域ゾーンに特有の設定およびその他の情報を持つ、インストールされた Solaris 10 オペレーティングシステムの独自のインスタンスであるように見えます。非大域ゾーンのデフォルトの設定は、ファイルシステムの一部を大域ゾーンと共有します。伝達は、大域ゾーンにインストールされたパッケージに非大域の可視性と可用性を提供します。

2 種類の非大域ゾーンがサポートされています。完全ルートゾーンと疎ルートゾーンです。完全ルートゾーンには、大域ゾーン内に存在するファイルシステムの読み取り/書き込みのコピーが含まれます。完全ルートの非大域ゾーンが作成されると、大域ゾーンにインストールされたすべてのパッケージが、完全ルートゾーンで使用可能になります。パッケージデータベースが作成され、すべてのパッケージが非大域ゾーンにコピーされて、すべてのファイルの専用および独立したコピーが作成されます。

疎ルートゾーンには、大域ゾーン上に存在するファイルシステムの一部の読み取り/書き込みコピーのみが含まれます。一方、ほかのファイルシステムは大域ゾーンからのループバック仮想ファイルシステムとして、読み取り専用としてマウントされます。グローバル管理者は、疎ルートゾーンを作成するときに、疎ルートゾーンと共有するファイルシステムを選択します。ゾーンのタイプに関係なく、大域ゾーンへのパッケージの追加時にはデフォルトで、パッケージがすべての非大域ゾーンに伝達されます。つまり、パッケージは大域ゾーンだけでなく非大域ゾーンにもインストールされます。この伝播動作は、パッケージを追加したときに大域ゾーンだけに伝播されるように抑制することもできます。

ゾーンを正常に配備するには、配備タスクとそれらのシーケンスを慎重に計画することが重要です。Communications Suite コンポーネントは、ほとんどどのような組み合わせでもほぼ順序を問わずに、この 3 つのタイプのいずれかのゾーンにインストールすることができます。場合によっては、Communications Suite 製品コンポーネントがインストールされる順序、および非大域ゾーンが作成される順序は非常に重要になります。Solaris ゾーン環境で Communications Suite を使用する計画の詳細は、『Sun Java Enterprise System 5 インストール計画ガイド』を参照してください。

このリリースの Communications Suite でサポートされるゾーン

次のリストは、このリリースの Communications Suite でサポートされるゾーンのレベルについて説明します。

  1. 完全ルートゾーンと疎ルートゾーンの両方がサポートされます。

  2. 非大域ゾーンがすでに存在する場合、Communications Suite を大域ゾーンにインストールできます。

  3. 非大域ゾーンは、Communications Suite を大域ゾーンにインストールしたあとに作成できます。

  4. 完全ルート非大域ゾーンに Communications Suite がすでにインストールされている場合でも、Communications Suite を大域ゾーンにインストールできます。大域ゾーンに別の Communications Suite インストールがすでにインストールされていても、Communications Suite を完全ルート非大域ゾーンにインストールできます。

  5. ゾーン内のすべての共有コンポーネントは、同じリリースの Communications Suite からのコンポーネントである必要があります。共有コンポーネントは自動的に同期され、最新の Communications Suite リリースと一致するよう同期されます。

  6. 単一のコンピュータ上で、Communications Suite の完全ルート配備と疎ルート配備を混在させるべきではありません。

  7. Communications Suite は、次の例外を除いて非大域疎ルートゾーンにインストールできます。

    • Sun Cluster ソフトウェア、Sun Cluster Geographic Edition、および Sun Cluster エージェントは大域ゾーンにのみインストールできます。

    • Message Queue は大域ゾーンまたは完全ルート非大域ゾーンでのみインストールまたはアップグレードできます。

    • Application Server を非大域疎ルートゾーンにインストールするには、その前にオペレーティングシステムにバンドルされている任意のバージョンの Application Server を大域ゾーンから削除する必要があります。

    • インストーラは、共有コンポーネントまたは Message Queue を疎ゾーンにインストールしません。インストールしようとすると、インストールは停止し、共有コンポーネントおよび Message Queue は大域ゾーンにインストールする必要があることを伝えるメッセージが表示されます。

  8. インストーラは、大域ゾーンにインストールされるパッケージの伝達を制御します。

    • 共有コンポーネントは常に伝達されます。

    • Message Queue は常に伝達されます。

    • ほかのすべてのコンポーネントは伝達されません。

  9. Sun Java Web Console 共有コンポーネントは、大域ゾーンでのみアップグレードできます。

Solaris 10 完全ルートゾーンの例

これは、Communications Suite ソフトウェアを Solaris 10 完全ルート非大域ゾーンにインストールする例です。

ProcedureSolaris 10 ゾーン用のシーケンスを作成する (完全ルート)

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. ホストに Solaris 10 がインストールされているかどうかを確認します。

    大域ゾーンは自動的に作成されます。

  2. 実装計画に指定したすべての非大域ゾーンが、大域ゾーン管理者によって“完全にルート”のゾーンとして作成されているかどうかを確認します。

    非大域ゾーンの作成に関する詳細については、『System Administration Guide: Solaris Containers-Resource Management and Solaris Zones』の第 18 章「Planning and Configuring Non-Global Zones (Tasks)」を参照してください。

  3. 大域ゾーンでインストーラを起動し、コンポーネントの選択で共有コンポーネントのみを選択します。

    コンポーネントの選択では「共有コンポーネント」のみを選択し、ほかのコンポーネントは選択しないでください。共有コンポーネントのインストールが完了すると、共有コンポーネントが大域ゾーンにインストールされ、すべての非大域ゾーンに伝播します。


    注 –

    共有コンポーネントは、Sun Java Web Console 以外は完全ルートローカルゾーンにインストールできます。インストーラがバンドルされた Sun Java Web Console のバージョンを検出した場合、Sun Java Web Console を削除するか大域ゾーンからアップグレードしないと続行できません。


  4. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  5. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  6. 希望する非大域ゾーンでインストーラを起動します

  7. コンポーネントの選択で、希望するコンポーネントを選択します。

    一部のコンポーネントは、大域ゾーン機能にアクセスする必要があるため非大域ゾーンにはインストールできません。これらのコンポーネントは、コンポーネントの選択で利用できません。

  8. インストールを実行します

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. 必要に応じて、インストール後の設定を完了します

    第 6 章「Communications Suite のインストール後設定の完了」には、インストール後の設定に関する手順が示されています。

  11. 製品コンポーネントを起動します。

    製品コンポーネントの起動と停止の手順については、第 7 章「インストール済み製品コンポーネントの確認」を参照してください。

  12. 必要に応じて、追加の非大域ゾーンでこのプロセスを繰り返します。

Solaris 10 疎ルートゾーンの例

これは、Communications Suite ソフトウェアを Solaris 10 疎ルート非大域ゾーンにインストールする例です。

ProcedureSolaris 10 ゾーン用のシーケンスを作成する (疎ルート)

  1. ホストに Solaris 10 がインストールされているかどうかを確認します。

    大域ゾーンは自動的に作成されます。

  2. 実装計画に指定したすべての非大域ゾーンが、大域ゾーン管理者によって“疎ルート”のゾーンとして作成されているかどうかを確認します

    非大域ゾーンの作成に関する詳細については、『System Administration Guide: Solaris Containers-Resource Management and Solaris Zones』の第 18 章「Planning and Configuring Non-Global Zones (Tasks)」を参照してください。

  3. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  4. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  5. 大域ゾーンでインストーラを起動し、コンポーネントの選択で共有コンポーネントのみを選択します。

    コンポーネントの選択では「共有コンポーネント」のみを選択し、ほかのコンポーネントは選択しないでください。共有コンポーネントのインストールが完了すると、共有コンポーネントが大域ゾーンにインストールされ、すべての非大域ゾーンに伝播します。

  6. Message Queue が使用されている場合、Message Queue を大域ゾーンでアップグレードします

    Message Queue は Solaris 10 とともにバンドルされており、互換性のないバージョンはアップグレードまたは削除する必要があります。アップグレードしたあと、Message Queue は大域ゾーン内に存在し、非大域ゾーンにも伝達されます。

  7. Application Server が使用されている場合、Application Server は削除する必要があります。

    Application Server は Solaris 10 とともにバンドルされており、大域ゾーンから削除する必要があります。pkginfo —I | grep —I “application server” コマンドを使用して、ホスト上にある Application Server パッケージを一覧表示します。Application Server パッケージを削除したあと、Application Server をほかの製品コンポーネントとともに非大域ゾーンにインストールできます。

  8. 希望する非大域ゾーンでインストーラを起動します

  9. コンポーネントの選択で、希望するコンポーネントを選択します。

    一部のコンポーネントは、大域ゾーン機能にアクセスする必要があるため非大域ゾーンにはインストールできません。これらのコンポーネントは、コンポーネントの選択で利用できません。

  10. インストールを実行します

  11. インストールサマリーとログを表示します

  12. 必要に応じて、インストール後の設定を完了します

    第 6 章「Communications Suite のインストール後設定の完了」には、インストール後の設定に関する手順が示されています。

  13. 製品コンポーネントを起動します。

    製品コンポーネントの起動と停止の手順については、第 7 章「インストール済み製品コンポーネントの確認」を参照してください。

  14. 必要に応じて、追加の非大域ゾーンでこのプロセスを繰り返します。

Sun Cluster ソフトウェアの例

単一のサーバー上ではなくクラスタで実行するように設定できる Communications Suite 製品コンポーネントには、Calendar Server、Messaging Server、および Instant Messaging が含まれます。

この例では、Sun Cluster フレームワークで Messaging Server をインストールします。

Sun Cluster ソフトウェアをインストールまたは設定する前に、クラスタ用として選択したハードウェアとソフトウェアの組み合わせが、現在サポートされている Sun Cluster 構成の 1 つであること確認してください。Communications Suite 環境内での Sun Cluster ソフトウェアの実装についてのガイドラインは、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』の第 2 章「Installing Software on the Cluster」および『Sun Cluster 3.1 8/05 With Sun Java Enterprise System 5 Special Instructions 』も参照してください。

要件およびシーケンスの問題

Messaging Server は Directory Server が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。Directory Server および Messaging Server 用の Sun Cluster エージェントに加え、Sun Cluster コアコンポーネントが必要です。リモート Directory Server が使用されている場合は、Directory Server 用の Sun Cluster エージェントは必要ありません。

Sun Cluster の実装を成功させるには、製品コンポーネントを正しい順序でインストールし、設定し、起動することがきわめて重要です。

  1. Sun Cluster 製品コンポーネントをインストールします

  2. Sun Cluster フレームワークを設定します

  3. Messaging Server がクラスタ内で動作するために必要となる追加の製品コンポーネントをインストールします

  4. 関連する製品コンポーネントのエージェントを使用して、Sun Cluster データサービスを設定します

クラスタの各ノードで、少なくとも 2 つのインストールセッションが実行されます。

第 1 段階: Sun Cluster フレームワークのインストールと設定

クラスタのすべてのノードで、次のタスクを実行する必要があります。

ProcedureSun Cluster フレームワークのインストールシーケンスを作成する

  1. ハードウェアがクラスタに正しく接続されているかどうか確認します。

  2. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  3. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  4. インストーラを実行します

    Solaris 10 では、Sun Cluster ソフトウェアを大域ゾーンにのみインストールできます。

  5. コンポーネントの選択で、Sun Cluster 製品コンポーネントだけを選択します


    ヒント –

    「今すぐ設定」インストール時に (通常は、すべての製品コンポーネントのインストールを選択)、Sun Cluster のリモート設定のサポートを有効にするかどうかの指定が求められます。「はい」を選択すると、Sun Cluster ソフトウェアのインストール後の設定が容易になります。


  6. 「あとで設定」タイプを選択します。

  7. 必要に応じて、追加機能用の Sun Cluster サポートを手動でインストールします。RSMAPI (SUNWscrif)、SCI-PCI アダプタ (SUNWsci)、RSMRDT ドライバ (SUNWscrdt)

    詳細は、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』を参照してください。

  8. 手順に従って、クラスタの各ホストに対して Sun Cluster フレームワークを設定します

    『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』の第 2 章「Installing Software on the Cluster」の手順に従います。Sun Cluster のドキュメントで Sun Cluster CD-ROM の部分を、同等の Communications Suite CD-ROM の名前に置き換えてください。

    リソースグループの作成およびデータサービスの設定に関するドキュメントについては、『Sun Cluster Data Services Planning and Administration Guide for Solaris OS』を参照してください。

第 2 段階: 製品コンポーネントとエージェントのインストールと設定

クラスタのすべてのノードで、次のタスクを実行する必要があります。

Procedure製品コンポーネントとエージェントの設定シーケンスを作成する

  1. インストーラを実行します

  2. コンポーネントの選択で、次のとおり選択します。

    1. Messaging Server

      Directory Server および Directory Preparation Tool は自動的に選択されます。

      (オプション) Directory Server のリモートコピーを使用する場合は、Directory Server の選択を解除し、プロンプト表示でリモートコピーを指定します。

    2. Sun JavaTM System 用の Sun Cluster エージェント

      デフォルトで、すべてのエージェントが選択されます。

    3. Sun Java System 製品コンポーネント用の Sun Cluster エージェントを展開し、Directory Server および Messaging Server を除く、すべてのエージェントの選択を解除します。

  3. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ノード上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  4. インストールディレクトリを確認します

  5. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    Messaging Server と Sun Cluster エージェントは、インストール時に設定できません。

  6. Sun Cluster エージェントを除く、選択したすべての製品コンポーネントを設定します

  7. 次の順序で、Sun Cluster エージェントを除くすべての製品コンポーネントを起動します。

    1. 「Directory Server の起動と停止」

    2. 「Messaging Server の起動と停止」

  8. インストールして設定した製品コンポーネントのデータサービスを設定します。

    「Sun Cluster データサービスの設定」

    次の表には、Instant Messaging の追加情報が含まれています。

    作業 

    関連情報 

    インストール後の設定情報 

    「フェーズ 1: Sun Cluster フレームワーク」

    「Sun Cluster データサービスの設定」

    起動と停止 

    「Sun Cluster ソフトウェアの停止と再起動」

    アンインストール 

    「Sun Cluster ソフトウェアと Sun Cluster Geographic Edition のアンインストール動作」

    アップグレード 

    『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』

コンテナの設定を使用する Access Manager SDK の例

この例では、リモートホストにすでにインストールされている Access Manager のコピーを使用して、Access Manager SDK をインストールします。


注 –

このシーケンス例を使用する場合は、『Sun Java Enterprise System 5 リリースノート (UNIX 版)』の既知の問題 6293225 も参照してください。


要件

Access Manager SDK をインストールする前に、リモートホストに Access Manager コアサービスがインストールされ、稼働している必要があります。このインストールの例で実行中に指定する Web コンテナの情報と Directory Server の設定情報は、Access Manager コアサービスのインストール時に指定した Web コンテナ情報および Directory Server 設定情報と一致している必要があります。


注 –

インストーラが Web コンテナと Directory Server に関する情報を要求するとき、ローカルホストの設定に基づいたデフォルト値が表示されます。

デフォルト値は形式の例としてだけ使用し、これらの値をそのまま適用しないでください。ここでは、デフォルト値の代わりに、リモートホストの正しい情報を指定する必要があります。


Access Manager SDK だけをインストールする場合、インストーラでは Web コンテナを設定することはできません。

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. Access Manager コアサービスをインストールし、起動します

    「アイデンティティー管理の例」

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Access Manager SDK を選択します

  5. 非互換性の問題を解決します。

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. 「あとで設定」タイプを選択します。

  7. インストールを実行します。

  8. インストールサマリーとログを表示します

  9. Web コンテナがインストールされ、稼働されていることを確認します

  10. amsamplesilent ファイルを編集します。

    1. amsamplesilent ファイルのコピーを作成します。

      Solaris の場合: AccessManager-base/SUNWam/bin

      Linux の場合: /opt/sun/identity/bin

    2. デフォルトでは、amsamplesilent ファイルの多くの設定値は、コメントアウトされています。次の設定値だけのコメントを解除します。

      • SERVER_NAME

      • SERVER_HOST

      • SERVER_PORT

      • ADMIN_PORT

      • DS_HOST

      • DS_DIRMGRPASSWD

      • ROOT_SUFFIX

      • ADMINPASSWD

      • AMLDAPUSERPASSWD

      • COOKIE_DOMAIN

      • AM_ENC_PWD

      • NEW_OWNER

      • NEW_GROUP

      • PAM_SERVICE_NAME

      • WEB_CONTAINER

    3. amsamplesilent ファイルの次のパラメータだけを次のように変更します。

      • DEPLOY_LEVEL は 4 に設定してください。

      • SERVER_HOSTSERVER_PORT は、Access Manager SDK で使用する完全サーバーのホストとポートに設定してください。

      • DS_HOSTDS_DIRMGRPASSWD、および ROOT_SUFFIX は、ホスト A Directory Server のホスト名、ディレクトリマネージャーパスワード、およびルートサフィックスに設定してください。

      • ADMINPASSWDAMLDAPUSERPASSWD は、ホスト A で使用する amadmin パスワードと amldapuser パスワードに設定してください。

      • AM_ENC_PWD は、ホスト A で使用するパスワードの暗号鍵に設定してください。Access Manager SDK では、ホスト B への Access Manager のリモートインストール時に指定した暗号鍵と同じ暗号鍵を AM_ENC_PWD に使用します。この値は、次のいずれかのコマンドを使用して取得します。

        Solaris の場合: grep pwd /etc/opt/SUNWam/config/AMConfig.properties

        Linux の場合: grep pwd /etc/opt/sun/identity/config/AMConfig.properties

      • WEB_CONTAINER は、使用している Web コンテナに対応する値に設定してください。

      • BASEDIR は、Access Manager SDK の「あとで設定」インストール時に使用するインストールディレクトリに設定してください。

      • ホスト A でレルムモードを使用する場合は AM_REALM を「Enabled」に、旧バージョンモードを使用する場合は「Disabled」に設定してください。

      • SDK で使用する Web コンテナに対応する設定値を見つけ、それらの設定値を当該 Web コンテナの詳細情報を使用して変更します。たとえば、WEB_CONTAINER WS (Sun Java System Web Server) に設定した場合は、WS_INSTANCE WS_HOMEWS_PROTOCOL など WS_ プレフィックスの付く設定値を変更してください。

  11. スーパーユーザーとして、編集した amsamplesilent ファイルを使用し、Access Manager を配備します。

    ./ amconfig -s ./am.sdk_install

  12. Web コンテナを再起動します。

Calendar Server と Messaging Server の例

この例では、ホストが 3 つ存在する Schema 2 環境で、Calendar Server と Messaging Server をインストールします。Access Manager と Directory Server のリモートコピーを使用します。


注 –

Schema 1 の例については、「Calendar-Messaging Schema 1 の例」を参照してください。


要件およびシーケンスの問題

シングルサインオンまたは Access Manager 管理ポリシーを実装する場合は、Access Manager が必要です。この場合は、Access Manager または Access Manager SDK のローカルコピーのいずれかが必要です。Access Manager SDK は Access Manager が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。Calendar Server と Messaging Server は、両方とも Directory Server が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。

この例では、Directory Server と Access Manager のリモートコピーを使用します。Access Manager には、ローカルの Web コンテナが必要です。

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. Directory Server をインストールし、起動します

  4. Directory Preparation Tool を実行します。

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. Web コンテナと Access Manager をインストールし、起動します (Directory Server の選択を解除する)

    「アイデンティティー管理の例」

Procedureホスト C 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. インストーラを実行します

  4. コンポーネントの選択で、Calendar Server、Messaging Server、および Access Manager SDK を選択します

    Directory Server および Directory Preparation Tool は自動的に選択されます。

  5. Directory Server の選択を解除し、プロンプト表示でリモートコピーを指定します

  6. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  7. インストールディレクトリを確認します

  8. 「今すぐ設定」タイプを選択します。

    Calendar Server および Messaging Server は、インストール中に設定できません。

    インストール時に設定可能なローカル製品コンポーネントの設定ページが表示されます。リモートに配置する製品コンポーネントでは、デフォルトを受け入れずに、リモートの情報を使用してください。『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から設定情報を収集します。

  9. インストールを実行します

  10. インストールサマリーとログを表示します

  11. リモート製品コンポーネントの指定を含む、インストール後の設定を完了します

  12. 次の順序で、製品コンポーネントを起動します。

    1. 「Messaging Server の起動と停止」

    2. 「Calendar Server の起動と停止」

      次の表には、Calendar Server の追加情報が含まれています。

      作業 

      関連情報 

      インストール後の設定 

      「Calendar Server のインストール後の設定」

      起動と停止 

      「Calendar Server の起動と停止」

      アンインストール 

      「Calendar Server のアンインストール動作」

      トラブルシューティング 

      「Calendar Server のトラブルシューティングのヒント」

      アップグレード 

      『Sun Java Communications Suite 5 アップグレードガイド』

      次の表には、Messaging Server の追加情報が含まれています。

      作業 

      関連情報 

      インストール後の設定 

      「Messaging Server のインストール後の設定」

      起動と停止 

      「Messaging Server の起動と停止」

      アンインストール 

      「Messaging Server のアンインストール後の作業」

      「Messaging Server のアンインストール動作」

      トラブルシューティング 

      「Messaging Server のトラブルシューティングのヒント」

      アップグレード 

      『Sun Java Communications Suite 5 アップグレードガイド』

Calendar-Messaging Schema 1 の例

この例では、2 つのホスト上の LDAP Schema 1 環境に Calendar Server と Messaging Server をインストールします。Directory Server のリモートバージョンを使用します。

要件

Calendar Server と Messaging Server は、両方とも Directory Server が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. Directory Server と Directory Preparation Tool をインストールします

  4. Directory Preparation Tool を実行します。

  5. Directory Server を起動します。

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. インストーラを実行します。

  4. コンポーネントの選択で、Calendar Server と Messaging Server を選択します

    Directory Server および Directory Preparation Tool は自動的に選択されます。

  5. Directory Server の選択を解除します

    ローカルまたはリモートの Directory Server の選択が求められた場合は、リモート (すでにホスト A にインストールされ、稼動されている Directory Server) を選択します。

  6. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  7. 「今すぐ設定」タイプを選択します。

    Calendar Server と Messaging Server はインストール時に設定できないことを示すメッセージが表示されます。

  8. インストールを実行します

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. インストール後の設定を完了します。

  11. 次の順序で、製品コンポーネントを起動します。

    1. 「Messaging Server の起動と停止」

    2. 「Calendar Server の起動と停止」

Communications Express と Messaging Server の例

この例では、2 つのホストがある Schema 2 環境に、メッセージングサービス用の Communications Express をインストールします。Directory Server のリモートコピーを使用します。

要件およびシーケンスの問題

Communications Express は、Access Manager または Schema 2 用の Access Manager SDK が必要です。Access Manager SDK のローカルコピーは常に必要ですが、Access Manager はリモートコピーを使用することができます。Directory Server は Access Manager と Communications Express で必要ですが、Directory Server はローカルホスト上に配置する必要はありません。Communications Express は、Application Server または Web Server に配置できるローカル Web コンテナを必要とします。

メッセージングサービスを使用するには、Communications Express は、Messaging Server が必要ですが、Messaging Server をローカルホスト上に配置する必要はありません。カレンダサービスを使用する場合、Communications Express は Calendar Server を必要としますが、Calendar Server をローカルホスト上に配置する必要はありません。この例では、メッセージングサービスを使用します。

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. Directory Server をインストールし、起動します

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. インストーラを実行します

  4. コンポーネントの選択で、Communications Express、Access Manager、Messaging Server、および Web Server を選択します

    Directory Server および Directory Preparation Tool は自動的に選択されます。

  5. Directory Server の選択を解除します

    ローカルまたはリモートの Directory Server の選択が求められた場合は、リモート (すでにホスト A にインストールされ、稼動されている Directory Server) を選択します。

  6. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  7. 「今すぐ設定」タイプを選択します。

    Communications Express はインストール時に設定できません。インストール後に設定する必要があります。

    インストール時に設定可能なこれらの製品コンポーネントの設定ページが表示されます。

  8. 設定ページを確認します

  9. インストールを実行します

  10. インストールサマリーとログを表示します

  11. インストール後の設定を完了します。

  12. 製品コンポーネントを起動します。

  13. 次の URL を使用して、デフォルトの Communications Express のログインページにアクセスします

    http://web-container-host:web-container-port / uri-path-CommsExpress

    デフォルトの /uwc は設定中に uri-path-CommsExpress に変更されます。

  14. 次の URL を使用して、デフォルトの Access Manager のログインページにアクセスします。

    http://web-container-host: web-container-port /amserver/UI/Login

Instant Messaging と Access Manager の例

必要とされる機能によっては、Instant Messaging は Access Manager、Messaging Server、または Calendar Server 製品コンポーネントを使用できます。この例では、Instant Messaging を Access Manager とともにインストールし、必要なリモート Directory Server、および Web Server を Web コンテナとして使用します。

要件およびシーケンスの問題

Instant Messaging で Access Manager を使用する場合、Access Manager SDK も使用する必要があります。Instant Messaging Server コアサブコンポーネントでは、Access Manager が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。ポリシーおよび格納にはファイルシステムを使用できます。Instant Messaging コアサブコンポーネントの場合、Access Manager SDK は Instant Messaging に対してローカルでなければなりません。Access Manager SDK のインストール中、リモートの Access Manager サーバーと通信するために Access Manager SDK を設定する必要があります。Access Manager リソースサブコンポーネントは Web コンテナを必要としますが、それはローカルでなければなりません。Access Manager を使用する場合、Directory Server が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。

Instant Messaging でそのほかの製品コンポーネントを配備する場合は、Instant Messaging を設定する前に、そのほかのコンポーネントを設定する必要があります。

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. インストーラを実行します

  4. コンポーネントの選択で、Access Manager と Directory Server を選択します

  5. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. インストールディレクトリを確認します

  7. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、Web Server の設定ページが表示されます。

      『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から設定情報を収集します。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  8. インストールを実行します

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. インストール後の設定を完了します

  11. 次の順序で、製品コンポーネントを起動します。

    1. 「Directory Server の起動と停止」

    2. 「Access Manager の起動と停止」

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. インストーラを実行します

  4. コンポーネントの選択で、Instant Messaging リソースサブコンポーネントおよび Web Server を選択します

  5. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  6. インストールディレクトリを確認します

  7. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    Instant Messaging は、インストール時に設定できません。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、Web Server の設定ページが表示されます。

      『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から設定情報を収集します。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  8. インストールを実行します

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. インストール後の設定を完了します

  11. 次の順序で、製品コンポーネントを起動します。

    1. 「Web Server の起動と停止」

    2. 「Instant Messaging サーバーとマルチプレクサの起動と停止」

Procedureホスト C 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. インストーラを実行します

  4. コンポーネントの選択で Instant Messaging Core Server サブコンポーネントおよび Access Manager SDK サブコンポーネントを選択します

    Directory Server は自動的に選択されます。

  5. Directory Server の選択を解除し、プロンプト表示でリモートコピーを指定します

  6. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  7. インストールディレクトリを確認します

  8. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    Instant Messaging は、インストール時に設定できません。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、Web Server の設定ページが表示されます。

      『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から Access Manager SDK 用の設定情報を収集します。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  9. インストールを実行します

  10. インストールサマリーとログを表示します

  11. インストール後の設定を完了します

  12. 次の順序で、製品コンポーネントを起動します。

    1. 「Access Manager の起動と停止」

    2. 「Instant Messaging サーバーとマルチプレクサの起動と停止」

Communications Suite の例

この例では、4 ホストにまたがる通信サービスとコラボレーションサービスを実装するために、ほとんどの Java ES および Communications Suite 製品コンポーネントをインストールします。

要件およびシーケンスの問題

Directory Server は、すべての通信製品コンポーネントで必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。Access Manager または Access Manager SDK が必要です。ただし、Access Manager はリモートに配置できます。この例では、Web Server は Web コンテナとしての Access Manager の要件を満たします。Calendar Server と Messaging Server ではローカルの Web コンテナは必要ありませんが、Communications Express では必要になります。Communications Express は、Calendar Server および Messaging Server のリモートコピーを使用できます。

シングルサインオンを実装するには、Instant Messaging に Access Manager とローカルまたはリモートの Web コンテナが必要です。Portal Server Secure Remote Access は、Access Manager とローカルの Web コンテナが必要です。Portal Server Secure Remote Access は Portal Server と同じ場所にインストールする必要があります。Access Manager と Portal Server で異なる Web コンテナを使用することはできません。

大規模配備の場合、この例とほぼ同じ順序で、別個のサーバーに各製品コンポーネントを配備することが可能です。小規模配備の場合、製品コンポーネントは少数のサーバーの個別のインストールセッションでインストールします。

この例では、次のインストールセッションを使用します。

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. Access Manager、Directory Server、および Directory Preparation Tool をインストールします。

    「アイデンティティー管理の例」

  4. Directory Preparation Tool を実行します

  5. Access Manager と Directory Server を起動します

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. ホスト A にインストールし、稼動しているリモートの Access Manager と Directory Server を指定して、Portal Server と Web Server をインストールし、起動します

    Web コンテナと Access Manager SDK は、Portal Server に対してローカルでなければなりません。

Procedureホスト C 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. ホスト A にインストールしたリモートの Access Manager と Directory Server を指定して、Calendar Server をインストールし、起動します

    Access Manager SDK は、Messaging Server と Calendar Server に対してローカルでなければなりません。

    「Calendar Server と Messaging Server の例」を使用して、Calendar Server のみをインストールします。

Procedureホスト D の最初のセッション用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. 「あとで設定」タイプを使用して、Communications Express、Messaging Server、Access Manager SDK、および Web Server をインストールします

  4. Web Server のインストール後の設定を実行します

    「「あとで設定」タイプでのインストール後に Web Server を設定する」

  5. AM SDK の設定を実行し、ローカルの Web Server とリモートの Access Managerで動作するようにします

    「コンテナの設定を使用する Access Manager SDK の例」

  6. Messaging Server のインストール後の設定を実行します

    「Messaging Server のインストール後の設定」

  7. Messaging Server を起動します

    「Messaging Server の起動」

  8. Communications Express のインストール後の設定を実行します

    この設定中に、ホスト A の Access Manager、ホスト C の Calendar Server、およびホスト D の Messaging Server に関する情報を提供します。

    「「あとで設定」タイプでのインストール後に Communications Express を設定する」

  9. ホスト D で Web Server を再起動します

    「Web Server の起動と停止」

Procedureホスト D の 2 番目のセッション用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. Instant Messaging をインストールします

    「Instant Messaging のみをインストールする例」

  2. Instant Messaging のインストール後の設定を実行します

    「Instant Messaging のインストール後の設定」

Procedureホスト D の 3 番目のセッション用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. ホスト A にインストールしたリモートの Access Manager と Directory Server を指定して、Portal Server Secure Remote Access をインストールします

    Portal Server Secure Remote Access の要件の 1 つとして、Portal Server もインストールします。

  2. 初期ユーザーを確立し、シングルサインオンを設定します

アイデンティティー管理の例

この例では、リモートホストの Directory Server で、Access Manager と Directory Server をインストールして、アイデンティティー管理を実装します。

要件

Access Manager には Directory Server が必要ですが、必ずしもローカルコピーである必要はありません。Access Manager は、Web コンテナが必要です (この例では Web Server)。そのほか任意の製品コンポーネントをインストールする前に、リモートの Directory Server を実行する必要があります。

Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. Directory Server をインストールし、起動します

Procedureホスト B 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. インストーラを実行します

  4. コンポーネントの選択で、Access Manager と Web Server を選択します

    Directory Server および Directory Preparation Tool は自動的に選択されます。

  5. Directory Server の選択を解除し、プロンプト表示でリモートコピーを指定します。

  6. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  7. 「今すぐ設定」または「あとで設定」タイプを選択します。

    1. 「今すぐ設定」タイプでは、インストール時の設定が可能な製品コンポーネントを示す設定ページが表示されます。リモートに配置する製品コンポーネントでは、デフォルトを受け入れずに、リモートの情報を使用してください。

      『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」にある表から設定情報を収集する必要があります。

    2. 「あとで設定」タイプでは、設定ページは表示されません。

  8. インストールを実行します

  9. インストールサマリーとログを表示します

  10. インストール後の設定を完了します

    「今すぐ設定」の場合は、次を参照してください。

    「「今すぐ設定」タイプでのインストール後の Access Manager の設定」

    「あとで設定」の場合は、次を参照してください。

  11. 製品コンポーネントを起動します。

    「Web Server の起動と停止」 (Access Manager は自動的に起動する)

  12. デフォルトの Access Manager ログインページにレルムモードでアクセスします


    http://webserver-host:port/amserver
  13. 初期ユーザーを確立し、シングルサインオンを設定します

    初期ユーザーを確立し、シングルサインオンを実装する方法についての完全なシナリオは、『Sun Java Enterprise System 2005Q1 Deployment Example Series: Evaluation Scenario』を参照してください。

Web とアプリケーションサービスの例

HADB (高可用性セッションストレージで使用) は、Application Server で動作し、セッションの持続性を含むフェイルオーバー機能を提供します。

この例では、負荷分散を装備する 2 ノードの HADB クラスタを実装するガイドラインについて説明します。ただし、お勧めするソリューションは、他に何もインストールされていない 4 つのホストに HADB をインストールすることです。管理用 HADB のコピーとロードバランサを装備するドメイン管理サーバー (DAS) と Web Server は、別個のマシンにインストールされます。

パーティション化されたオペレーティングシステムの場合、お勧めするソリューションは、それぞれ少なくとも 1 つの HADB プロセスを実行する 2 つのサーバー (ホストまたはゾーン) をインストールすることです。

要件およびシーケンスの問題

Application Server は、HADB のローカルコピーおよび Message Queue が必要です。Application Server が提供する統合管理ツールを利用するために、Application Server と HADB は同じホスト上になければなりません。Application Server のロードバランスプラグインサブコンポーネントには Web サーバーが必要です。この例では、Application Server をコンテナとして使用します。

一般的な手順には、次のものがあります。

  1. 製品コンポーネントをインストールします

  2. サーバーを起動します

  3. HADB を設定します

  4. 負荷分散を設定します

次のガイドラインを使用して、すべての製品コンポーネントを 1 つのノードまたはゾーンにインストールできます。以降のノードには、配備に必要な製品コンポーネントをインストールします。最小で 2 つのインストールセッションが必要になります。

ProcedureWeb サービスとアプリケーションサービスのシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. ハードウェアがクラスタに正しく接続されているかどうか確認します。

  4. インストーラを実行します

  5. コンポーネントの選択で、Application Server を選択します

    Message Queue、HADB と Application Server Node Agent および Load Balancing Plugin を除くすべての Application Server のサブコンポーネントは、自動的に選択されます。

  6. Application Server 製品コンポーネントを展開し、Load Balancing Plugin を選択します。


    注 –

    ファイルシステムの同じアクセス権を使用して、Web Server と Load Balancing Plug-in をインストールする必要があります。


  7. 非互換性の問題を解決します

    インストーラは、ホスト上のソフトウェアを検証し、非互換性が識別された場合のガイダンスを示します。

  8. 「今すぐ設定」タイプを選択します。

    Message Queue は、設定が不要です。

    インストール時に設定可能な製品コンポーネントに対して、設定ページが表示されます。『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』「HADB の設定情報」にある表から設定情報を収集します。

  9. インストールを実行します

  10. インストールサマリーとログを表示します

  11. 製品コンポーネントを起動します。

  12. HADB のインストール後の設定を完了します

    「「あとで設定」設定オプションでのインストール後の HADB の設定」を参照してください。

  13. 負荷分散の設定を完了します

    『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 高可用性 (HA) 管理ガイド』の第 5 章「HTTP 負荷分散の設定」を参照してください。

非ルートの例

ここでは、次の項で非ルートの例を説明します。

この例では、Application Server を Web コンテナとして使用します。Web Server 管理実行時ユーザーが非ルートの場合、Web Server インスタンス実行時ユーザーは同じ非ルートユーザーである必要があります。Web Server インスタンスが非ルートの場合、および Web Server をポート 80 で実行することを選択する場合、2 つのオプションが存在します。

このマニュアルでのほかの非ルートに関する情報は、「ルート以外の ID による製品コンポーネントの設定」を参照してください。

非ルートユーザーとして実行するように設定された Access Manager の例

この例では、ルートが所有しない Web コンテナで実行可能な Access Manager のインストールシーケンスと設定手順について説明します。

要件およびシーケンスの問題

インストール計画で、スーパーユーザー ( root ) が所有していない Web Server または Application Server のインスタンスに Access Manager を配備する必要があるときは、Directory Server 、Web Server、または Application Server とは異なるインストールセッションで Access Manager をインストールする必要があります。

このインストールシーケンスを作成する一般的な手順は、次のとおりです。


注 –

ルートが所有する Web Server または Application Server のインスタンスで Access Manager を配備済みの場合, この節の手順を実行する前に、Access Manager のコピーをすべてアンインストールします。


Procedureホスト A 用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. 「今すぐ設定」タイプを使用して、Directory Server をインストールします

    • 「共通サーバー設定」ページで、システムユーザーの非ルートユーザーおよびシステムグループの非ルートグループを入力します。

    • 1024 より大きい Directory Server のポート番号を選択します (インスタンス LDAP ポート用の 389 およびインスタンス SSL LDAP ポート用の 636 )。

  4. 非ルートユーザーとして、Directory Server を起動します (非ルートユーザーが、すべてのプロセスを所有する必要がある)

Procedureホスト B の最初のセッション用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. インストールシーケンスのガイドラインをチェックします。

    この例に当てはまるガイドラインをチェックし、必要に応じて調整を行います。

  2. インストールの前提要件をチェックします。

    開始する前に、このインストールで行う必要のあるタスクについてチェックします。

  3. 「今すぐ設定」タイプを使用して、Web Server をインストールします

    • 「共通サーバー設定」ページで、システムユーザーの非ルートユーザーおよびシステムグループの非ルートグループを入力します。

    • 「Directory Server: ディレクトリインスタンスの作成」ページで、システムユーザーおよびシステムグループを非ルートユーザーおよび非ルートグループに設定します。

    • 「Web Server: 管理」ページで、管理実行時ユーザー ID を非ルートユーザーに変更します。

    • 「Web Server: インスタンス設定を指定してください」ページで、

      1. 実行時 UNIX ユーザー ID を非ルートユーザーに変更します。

      2. 1024 以上の HTTP ポートの値を選択します。

  4. 非ルートユーザーとして、Web Server の管理インスタンスと Web Server インスタンスを起動します

    非ルートユーザーが、すべてのプロセスを所有するようにしてください。

Procedureホスト B の 2 番目のセッション用のインストールシーケンスを作成する

必要な作業の概要は以下のとおりです。

  1. 「あとで設定」タイプを使用して、Access Manager をインストールします

  2. 次のディレクトリの所有者を root/other から non-root user/non-root group に変更します。

    次の共有コンポーネントディレクトリは、Access Manager の設定プログラムによって Web コンテナのクラスパス内に設定されているため、変更する必要があります。非ルートユーザーが、すべてのプロセスを所有するようにしてください。

    • Solaris OS の場合: /opt/SUNWma and /etc/opt/SUNWma

    • Linux の場合: /opt/sun/mobileaccess および /etc/opt/sun/mobileaccess


      chown -R nonroot-user:nonroot-group
       /opt/SUNWma /etc/opt/SUNWma
  3. Access Manager を配備します


    ./amconfig -s ./am.non_root_install
  4. 非ルートユーザーとして、Web Server 管理インスタンスと Web Server インスタンスを停止します

  5. ルートとして、Web Server のインストールディレクトリの所有者を変更します


    chown -R <non-root-user\>:<non-root-group\> WebServer-base
    
  6. 非ルートユーザーとして、Web Server 管理インスタンスと Web Server インスタンスを起動します