installer コマンドのオプションの詳細については、付録 F 「インストールコマンド」を参照してください。
インストール中に問題が発生した場合は、第 10 章「トラブルシューティング」のトラブルシューティング情報を参照してください。
root としてログインしていない場合は、スーパーユーザーになります。
グラフィカルインストーラを起動します。
./installer
「ようこそ」ページが表示されます。
途中で「取消し」をクリックすると、インストールセッションを本当に終了するか確認された後に、インストーラが終了します。
「次へ」をクリックして次に進みます。
「ソフトウェアライセンス契約」ページが表示されます。
ライセンス契約のすべての条項に同意する場合は、「はい、ライセンス契約に同意します」をクリックします。
ライセンス契約のすべての条項に同意しない場合は、「同意しません」を選択します。インストールセッションが終了します。
ライセンスの条項に同意したあと、インストーラはホスト上のソフトウェアを調べてホスト上にある特定のコンポーネントのアップグレード用のページまたは「コンポーネントの選択」ページを示します。
監視されているコンポーネントがあるホスト上では、Monitoring Console を実行することはできません。インストーラはそれらを一緒にインストールしようとしても妨げないため、常に個別のインストールセッションを実行して Monitoring Console を Communications Suite コンポーネントとは異なるホスト上にインストールすることが重要です。Monitoring Console のインストール手順については、『Sun Java Enterprise System 5 インストールガイド (UNIX 版)』を参照してください。
必要であれば、インストーラを使用してアップグレードセッションを実行してください。
インストーラは、ホスト上に互換性のないバージョンの Application Server、Message Queue、および HADB がないかどうかを調べます。そのようなコンポーネントが見つかった場合、「アップグレードまたはインストールの選択」ページが表示され、それらのコンポーネントをアップグレードできます。
そのセッションでこれらのコンポーネントをインストールしない場合は、デフォルトの「新しいソフトウェアのインストール」を選択してインストールを続行できます。
これらのコンポーネントをインストールする場合は、「既存のソフトウェアのアップグレード」を選択します。アップグレードセッションが起動し、アップグレード可能なコンポーネントが表示されます。共有コンポーネントは通常含まれています。アップグレードセッションが完了したら、新しいインストールを開始できます。付加的な情報は、「アップグレードのしくみ」を参照してください。
Application Server、Message Queue、および HADB だけが、インストーラでアップグレードできる製品コンポーネントです。ほかに互換性のない製品コンポーネントが見つかった場合、インストールを続行する前にインストーラを終了してそれらのコンポーネントをアップグレードまたは削除する必要があることを示すメッセージを受け取ります。
インストールするソフトウェアを選択します。
インストーラウィンドウが小さすぎてすべてのテキストが表示されない場合は、ウィンドウの隅をドラッグして手動でウィンドウのサイズを変更することができます。
個別の製品コンポーネントについての情報を見るには、その項目の上にカーソルを置きます。その項目の説明が、ページ下部のテキストボックスに表示されます。
製品コンポーネントの互換性状態についての情報を見るには、「詳細」列の省略記号 (...) をクリックします ( 存在する場合)。
すでにインストールされている製品コンポーネントの選択は解除 (グレー表示) されます。これらをアップグレードできる場合は、「状況」が「アップグレード可」になっています。
このページのオンラインヘルプを表示するには、「ヘルプ」ボタンをクリックします。
Solaris 10: インストーラを非大域ゾーンで実行する場合、非大域ゾーンにインストールできないコンポーネントは無効になります。
Solaris 10 ゾーンでインストールまたはアップグレードするときは、いくつかの点に注意する必要があります。ガイドラインについては、「Solaris 10 ゾーン」を参照してください。
「コンポーネントの選択」ページで、インストールでするコンポーネントを次のように選択できます。
すべてのコンポーネント。すべての製品コンポーネントとそれらが必要とする共有コンポーネントを選択するには、「すべて選択」を選択します。
一部のコンポーネント。一部の製品コンポーネントをインストールするには、製品コンポーネントを個別に選択します。製品コンポーネントを選択するたびに、そのコンポーネントが依存する製品コンポーネントが自動的に選択されます。
サブコンポーネント。サブコンポーネントを選択するには、コンポーネントの左にある展開ターナーをクリックして、サブコンポーネントリストを展開します。サブコンポーネントを選択するたびに、そのコンポーネントが依存する製品サブコンポーネントが自動的に選択されます。
共有コンポーネント: すべての共有コンポーネントを現在のリリースにアップグレードするには、「共有コンポーネント」を選択します。
言語パッケージ。言語パッケージをインストールするには、「選択したすべてのコンポーネントに多言語パッケージをインストール」をクリックします。デフォルトの値は選択されていません。選択するコンポーネントを追加するたびに、インストールされる多言語パッケージが追加されるので、インストールに必要なディスク容量が増えていきます。
選択可能な場合には、Web コンテナを選択します。
Web コンテナ用に使用する製品コンポーネントが確定していない場合、Application Server と Web Server の両方を選択し、設定タイプを求められたときに「今すぐ設定」を選択します。Web コンテナの選択は、インストールセッションの設定ページ上であとで行うこともできます。
Web Server を Web コンテナとして使用する場合、「Web Server: 設定タイプを選択してください」ページで入力を求められたときに Web Server 設定タイプは「エージェント」ではなく「サーバー」にする必要があります。デフォルト値は「サーバー」です。
選択可能な場合には、サードパーティー製の Web コンテナを選択します。
サードパーティー製の Web コンテナを使用する場合、次の手順に従います。
指定可能な場合には、リモート依存性を指定します。
ほかのホストにインストールされた製品コンポーネントを使うことによって依存性を満たすには、次の手順に従います。
インストーラは、選択された製品コンポーネントと関連する共有コンポーネントの依存性チェックを実行します。問題がある場合、問題を通知して対処を促す 1 つ以上のメッセージがインストーラによって表示されます。
製品コンポーネントの依存性に関する問題を解決します。
インストーラでは、Application Server、Message Queue、または HADB のみをアップグレードできます。アップグレードできないその他の製品コンポーネントが検出された場合は、それらのコンポーネントをアップグレードまたは削除してから、インストールを再開する必要があります。Communications Suite コンポーネントのアップグレードに関する詳細な手順は、『Sun Java Communications Suite 5 リリースノート』を参照してください。Java ES コンポーネントの場合は、『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』を参照してください。
「次へ」をクリックします。
次の処理に進めるようになるまで、手順 1 と 2 を繰り返します。
Solaris OS の場合、J2SE SDK の互換性の問題を解決します。
Solaris OS 上で互換性のないシステム全体バージョンの J2SE SDK が検出された場合、「J2SE SDK のアップデートが必要です」ページが表示されます。このソフトウェアのアップグレード方法のオプションが表示されます。ページの内容を確認してから、アップグレードを自動または手動のどちらで行うかを決定します。デフォルト値は「自動的に」です。
共有コンポーネントの互換性の問題を解決します。
製品コンポーネントの問題が解決されたあとで、インストーラはすでにインストールされている共有コンポーネントの互換性チェックを行います。共有コンポーネントの互換性のないバージョンが検出された場合は、「アップグレードの必要がある共有コンポーネント」ページが表示されます。
Communications Suite 以外のアプリケーションについては、ホストに存在する依存関係を確認せずに共有コンポーネントをアップグレードしないでください。必要となる共有コンポーネントのバージョンと、これらの既存のアプリケーションとの間に互換性があるかどうかを最初に確認する必要があります。
選択された各製品コンポーネントについて、デフォルトのインストールディレクトリが表示されます。
デフォルトのインストールディレクトリについて、次のことを確認します。
すべてのデフォルトディレクトリおよびポートの完全なリストについては、『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 2 章「デフォルトのインストールディレクトリとポート」を参照してください。
これから行う配備のディレクトリが正しいことを確認します。
デフォルトのディレクトリが適していない場合は、必要に応じて別のパスを参照し、変更します。
「次へ」をクリックしてシステムチェックを開始します。
インストーラは、選択されたコンポーネントに基づいて、ディスク容量、メモリー、スワップ空間、オペレーティングシステムのパッチ、オペレーティングシステムのリソースをチェックします。次の表の左側の列には、システムチェックの結果表示されるメッセージを示しています。右の列は、それぞれの結果に対して必要となる対処方法を示しています。
表示されるメッセージ |
対処方法 |
---|---|
システムはインストールの準備が完了しています |
「次へ」をクリックして次に進みます。 |
システムはインストールの準備が完了しています |
メモリーまたはスワップ空間の量が推奨レベルに達していないことを示す警告メッセージを含む。 「次へ」をクリックしてインストールを続行しますが、インストール完了後にメモリーまたはスワップ空間を追加します。メモリーまたはスワップ空間を追加しない場合、パフォーマンスに深刻な影響が生じる可能性があります。 |
システムはインストールの準備ができていません |
「レポートの参照」をクリックし、インストーラによって検出された問題に関する情報を参照します。必要なパッチがインストールされていない場合、このレポートにはパッチ番号が報告されます。インストーラを停止することなく、レポートされた問題を解決できる場合は、問題を解決したあとで「再チェック」をクリックし、システムの再チェックを行います。 |
Solaris 10: インストーラを非大域ゾーンで実行している場合、メモリー情報を取得できないことを知らせるメッセージが表示されます。
メモリー不足など、問題によってはインストールを続行できますが、パッチの欠落などの場合は、問題を解決してからインストールを続行する必要があります。
適用されていないオペレーティングシステムパッチをインストールします。
欠落しているパッチをインストールしてから、インストールを続行する必要があります。ガイドラインについては、「パッチをインストールする」を参照してください。
システムチェックが完了し、システムの状態に問題がなければ、「次へ」をクリックします。
選択した製品コンポーネントの中に、インストール時に設定可能なものがある場合、「設定タイプ」ページが表示されます。次の中から設定の種類を選択します。
次のオプションから設定の種類を指定します。
今すぐ設定 (デフォルト):インストール時に設定可能な製品コンポーネントを設定できます。「今すぐ設定」の作業には、共通サーバー設定や、選択した製品コンポーネントの設定情報の入力が含まれます。
一部の製品コンポーネントは、インストール時に設定できません。これらの製品コンポーネントを選択した場合、インストール後にこれらの製品コンポーネントの設定が必要なことを知らせる警告が表示されます。
あとで設定:パッケージのインストールに必要な最小限の値だけを入力します。インストーラは、詳細設定を行わずに処理を先に進めます。「あとで設定」タイプを選択した場合、「ソフトウェアをインストールする」へとスキップします。
管理者ユーザー ID およびパスワードを入力する方法を選択します。
管理者ユーザーの ID とパスワードを使用する製品コンポーネントを複数選択する場合は、「パスワード選択パネル」が表示されます。
パスワードを入力するときは、最低 8 文字である必要があります。次の特殊文字は使用できません。
; & ( ) ! | < > ' “ $ ^ \ # / , @ %
「次の情報をすべての管理者アカウントに使用する」。(デフォルト) デフォルトを受け入れる場合、管理者ユーザー ID およびパスワードを 1 度入力すると、設定ページでこれらのフィールドは以降表示されません。
「製品ごとに異なる管理者アカウントを使用する」。このオプションを選択すると、選択したコンポーネントの各設定ページで管理者ユーザー ID およびパスワードを入力するよう求められます。
「今すぐ設定」インストールの場合は、共通サーバー設定を指定します。
デフォルト値をそのまま使用するか、または別のデータを使用して、これらのグローバルフィールドに関するインストーラの質問に答えます。ここに入力する値は、以降の製品コンポーネント設定ページにデフォルト値として表示されます。これらのフィールドについては、オンラインヘルプか、『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の「共通設定」を参照してください。
「次へ」をクリックして次に進みます。
「今すぐ設定」インストールの場合は、インストール時に設定可能な各製品コンポーネントの設定ページが順番に表示されます。
インストール処理中に、インストーラは設定情報を収集します。インストールが完了したあとで、次の場所にあるインストールサマリーでこの情報を確認できます。
Solaris OS の場合: /var/sadm/install/logs
Linux の場合: /var/opt/sun/install/logs
「今すぐ設定」設定オプションでのインストールの場合、インストーラは、選択した製品コンポーネントのうち、インストール時に設定可能なコンポーネントの設定ページを 1 つ以上表示します。選択を行う際には、次の情報が役立ちます。
各ページの構成値の詳細については、各ページの下部にあるオンラインヘルプボタンをクリックします。これらの情報については、『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 3 章「設定情報」も参照してください。
設定情報を収集するための設定ワークシートが、『Sun Java Enterprise System 5 インストールリファレンス (UNIX 版)』の第 4 章「設定ワークシート」に用意されています。
Sun Cluster ソフトウェア自体はインストール時に設定できませんが、インストール後の設定を簡単にするためにリモートサポートを有効にするオプションがあります。デフォルトは Yes です。
設定ページの一部のフィールドには、「共通サーバー設定」ページに指定したデフォルト値が表示されます。これらの値は編集可能です。
Messaging Server、Calendar Server、Delegated Administrator、または Instant Messaging とともに Access Manager をインストールする場合は、Access Manager 旧バージョン (6.x) インストールタイプを使用することが必要です。Access Manager レルム (7.x) インストールタイプは、これらの製品コンポーネントを 1 つもインストールしない場合にのみ使用できます。
「今すぐ設定」の場合—次のように表示され、選択するよう求められます。インストールタイプ [レガシー]。デフォルトの「レガシー (バージョン 6.x スタイル)」を選択します。Access Manager を実行するために Web コンテナが必要とされる場合は、「コンソール配備 URI」を amconsole に設定してください。
「あとで設定」の場合—インストール後に、root として amconfig スクリプトを実行して、Access Manager を設定します。旧バージョン (6.x) インストールタイプを選択するには、設定スクリプト入力ファイル amsamplesilent に次のパラメータを設定します。
AM_REALM=disabled
CONSOLE_DEPLOY_URI=/amconsole
表示される各設定ページに、設定に関する情報を指定します。
パスワード以外の設定値には、デフォルト値が表示されます。
「次へ」をクリックして、次の製品コンポーネントの設定ページに進みます。
最後の設定ページで「次へ」をクリックすると、インストール時の設定が完了します。
「インストールの準備が完了しています」ページが表示されます。
ホストにソフトウェアを転送する前に、インストーラは、選択されたコンポーネントを表示します。ここには共有コンポーネントは表示されませんが、それらはすでに確認されており、必要に応じてインストールされます。
表示されたコンポーネントの一覧を確認し、必要な変更を行います。
「インストールの準備が完了しています」ページの情報が適切であることを確認したら、「次へ」をクリックします。
「製品登録」ページが表示されます。
ソフトウェアのインストール中に製品を登録するには、デフォルトの「インストール中に登録ウィンドウを開きます」オプションを受け入れます。
登録しない場合は、このオプションを選択解除します。
「インストール」をクリックして、コンポーネントパッケージのインストールを開始します。
Linux の場合は、インストーラの実行中に rpm コマンドを使用しないでください。使用した場合、インストーラがハングする可能性があります。
インストール中に表示される項目は次のとおりです。
インストールがどこまで完了したか、パーセンテージを示す進捗バー。
インストールしているパッケージの名前。
製品登録オプションを受け入れた場合は、登録を行うためのブラウザウィンドウ。
インストールのサイズと複雑さによっては、この処理に長い時間がかかる場合があります。
「進行中」ページが表示されているときに「取消し」をクリックすると、インストーラセッションを本当に終了するか確認されたあとに、インストーラが終了します。
インストールの進行中に「中止」をクリックすると、インストーラはそれまでにインストールされたすべてのコンポーネントパッケージをロールバックして、「サマリー」ページを表示します。インストーラセッションを終了するかどうかを確認するよう求められます。
インストールが完了すると、「インストールが完了しました」ページが表示されます。メモリー不足など、インストールに関する問題はこのページに表示されます。また、このページからインストールサマリーおよびログを参照することができます。
「サマリーの表示」または「ログの表示」ボタンをクリックすると、インストールに関する情報が表示されます。
この情報は、次の場所からいつでも利用できます。
Solaris OS の場合: /var/sadm/install/logs
Linux の場合: /var/opt/sun/install/logs
インストーラログについての詳細は、「インストールログファイルの検証」を参照してください。
インストール後の手順を表示するには、『インストールガイド』を自動的に表示するチェックボックスを選択します。
インストール時に拡張設定を行なっている場合もありますが、ほとんどの製品コンポーネントでは追加設定が必要です。
「閉じる」をクリックしてインストーラを終了します。
これでインストールセッションは完了です。インストールされた製品コンポーネントは、インストール後の作業をすべて完了したあとで開始する必要があります。