この章では、インストーラを使用してインストールした Communications Suite 製品コンポーネントをアンインストールする方法について説明します。
この章では、次の内容について説明します。
Communications Suite には、インストーラを使用してシステムにインストールした製品コンポーネントを削除するためのアンインストールプログラムが用意されています。インストーラと同様に、グラフィカルモード、テキストベースモード、またはサイレントモードでアンインストールを実行できます。
インストール時に、インストーラは次の場所にアンインストーラを格納します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWcomm-entsys5
Linux の場合: /var/sadm/prod/sun-comm-entsys5
オプションの -no パラメータを使用して、ソフトウェアをアンインストールしない設定でアンインストーラを実行することができます。このオプションは、アンインストーラの動作に慣れるのに役立つだけでなく、状態ファイルを作成してサイレントアンインストールにそれを使用する場合にも便利です。
インストーラと同様に、グラフィカルモード、テキストベースモード、またはサイレントモードでアンインストールを実行できます。
アンインストーラによって削除されるのは、インストーラによってインストールされた製品コンポーネントだけです。インストーラを使用せずにインストールした製品コンポーネントの削除については、各製品コンポーネントのドキュメントに記載されている操作手順を参照してください。
アンインストーラの実行は、製品コンポーネントがインストールされている個々のホストごとに行う必要があります。リモートアンインストールはサポートされていません。削除する製品コンポーネントを、ホストごとに 1 つまたは複数選択することができます。
アンインストーラは、共有コンポーネントを削除しません。
アンインストーラによって、設定ファイルとユーザーデータファイルが削除される場合があります。これらのファイルはコンポーネントによって異なります。
アンインストールプロセスが完了したあとで、一部のファイルとディレクトリの削除が必要になる場合もあります。各製品の情報については、「Communications Suite 製品コンポーネントのアンインストール動作の確認」を参照してください。
アンインストーラは、製品コンポーネントの依存関係をチェックし、依存が検出された場合は警告メッセージを出力します。ただし、そのチェック対象はアンインストーラが実行されているシステムだけです。
複数のセッションでアンインストールを行う場合、アンインストーラは必要に応じて製品コンポーネントの設定解除ページを表示します。
ただし、そのチェック対象はアンインストーラが実行されているシステムだけです。
アンインストーラが Web コンテナでの Access Manager SDK のインストール設定を解除することはありません。Web コンテナの再設定は、元の classpath に戻すなどして手動で行う必要があります。
Sun Cluster ソフトウェアがインストールされているが、クラスタノードの設定に一度も使用されていない場合を除き、Sun Cluster ソフトウェアの削除にはアンインストーラを使用しないでください。詳細については、「Sun Cluster ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。
アンインストーラの動作は、インストールした製品コンポーネント、および各製品コンポーネントの相互関係によって異なります。
アンインストーラは、同一ホストにインストールされている製品間の依存関係を認識します。同一ホスト上で依存関係を持つ製品コンポーネントをアンインストールしようとすると、アンインストーラは警告を出力します。
通常は、他の製品コンポーネントが依存していない製品コンポーネントはアンインストールできます。
製品コンポーネントをアンインストールするときは、どの製品がその製品コンポーネントをサポートするように設定されているかを調べ、必要であれば追加の設定を行います。必要な追加設定を行わない場合、存在しなくなった製品をサポートするように設定された製品コンポーネントがシステムに残されることになります。
アンインストーラは、次の相互依存関係を認識しません。
リモートホストからの依存関係
設定による依存関係
製品コンポーネントの依存関係のなかには、リモートホストに配備された製品コンポーネントによって解決できるものもあります。アンインストーラはこのような依存関係を認識しません。
たとえば、Directory Server をアンインストールする場合、アンインストーラは、Access Manager が Directory Server に依存することを、両製品が同じホスト上に配備されている場合でも警告しません。これは、別のホスト上の別の Directory Server インスタンスが Access Manager をサポートする「可能性がある」からです。
アンインストーラは、インストール後の設定によって生じる製品コンポーネント間の依存関係を認識しません。
たとえば、JES インストーラによって Portal Server を、Communications Suite インストーラによって Calendar Server を、ともに同じホストにインストールし、Portal Server で Portal Server カレンダーチャネルに Calendar Server を使うように設定したとします。この設定により、Portal Server は Calendar Server に依存します。ただし、そのあとで Calendar Server をアンインストールしようとしても、アンインストーラはインストール後の設定を認識していないため、Portal Server が Calendar Server に依存することを警告しません。
次の表は、アンインストールの前に必要なタスクを示しています。タスクによっては、ご使用の環境に適用されない場合もあります。
左の列には作業の実行順序が、右の列にはその他の有用情報や手順の参照先が、それぞれ記載されています。
表 9–1 アンインストール前のチェックリスト
作業 |
便利な情報または参照先 |
---|---|
1. アンインストールする各製品コンポーネントの要求や動作を確認します。 | |
2. 設定によって生じる製品コンポーネント間の依存関係を調べ、データのバックアップ、依存製品コンポーネントの設定変更による依存関係の解消、適切な順序での製品コンポーネントのアンインストールなど、適切な対応をとる必要があります。 | |
3. 製品レジストリファイルのコピーを作成します。このバックアップコピーは、アンインストールが失敗した場合にシステムを復旧するのに役立ちます。 |
Solaris OS の場合: /var/sadm/install/productregistry Linux の場合: /var/opt/sun/install/productregistry |
4. 以後のインストールでデータの再利用を考えている場合は、アンインストールする製品コンポーネントの設定データまたはユーザーデータをバックアップまたはアーカイブします。 | |
5. 設定ディレクトリをホストする Directory Server インスタンスが稼働していることを確認します。注意: ほとんどの場合、Web コンテナと Directory Server は稼働させておきますが、そのほかのサーバーはアンインストール前にシャットダウンします。 |
アンインストールする製品コンポーネントの設定をアンインストーラが正しく解除するには、この Directory Server インスタンスが稼働している必要があります。 |
6. 必要に応じて、Directory Server および Access Manager の管理者アクセス情報を収集します。 | |
7. Access Manager をアンインストールする場合、アンインストール前にスキーマを削除します。 |
次の LDIF ファイルを使ってスキーマを削除します。 Solaris の場合: /etc/opt/SUNWam/config/ds_remote_schema_uninstall.ldif Linux の場合: /etc/opt/sun/identity/config/ldif/ds_remote_schema_uninstall.ldif |
8. Sun Cluster ソフトウェアをアンインストールする場合、まず Sun Cluster Geographic ソフトウェアをアンインストールする必要があります。 |
アンインストーラを使用する場合は、データが紛失したり相互依存関係が消失したりしないように、事前にインストール状況を調査して、作業手順の計画を立てる必要があります。各種製品コンポーネントをアンインストールしたときに、残るコンポーネントがどのように動作するかを理解しておくことは重要です。
ここで説明する内容は、次のとおりです。
各ホストにすでにインストールされている製品コンポーネントソフトウェアを確認するには、次のいずれかの手順を実行します。
root として、アンインストーラが格納されているディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWcomm-entsys5
Linux の場合: /var/sadm/prod/sun-comm-entsys5
ローカルシステムを調査するために、ソフトウェアをアンインストールしない設定でアンインストーラを実行します。
グラフィカルモードの場合:
./uninstall -no |
テキストベースモードの場合:
./uninstall -no -nodisplay |
uninstall コマンドの完全な構文については、「uninstall コマンド」を参照してください。
インストールされている製品のリストが表示されるまでアンインストーラのページを切り替えます。
インストールされている製品コンポーネントのリストを確認したら、アンインストーラを終了します。
ソフトウェアのアンインストールは行われません。
prodreg ユーティリティーを使用して、Communications Suite 製品コンポーネントを含む、システムにインストールされているすべてのパッケージに関する情報を表示することができます。
この情報は、製品コンポーネントの依存関係を調べる場合に便利です。また、prodreg ユーティリティーは、インストールが不完全で、特別な処理が必要なパッケージも示します。Solaris 10 および Solaris 9 オペレーティングシステムでは、次のユーティリティーを実行します。
prodreg
詳細については、prodreg のマニュアルページを参照してください。
以下の中から関係のある表を調べて、アンインストーラが各 Communications Suite 製品コンポーネントに対して行う内容を確認してください。さらに、作業手順の計画を立てて、データが紛失したり相互依存関係が消失したりすることがないようにします。
場合によっては、コンポーネントファイルがアンインストール後も残り、それが原因でそれ以降のインストールが失敗することがあります。この場合は、解決の指針として、「アンインストール時に残されたファイルによるインストールの失敗」を参照してください。
ここで説明する内容は、次のとおりです。
トピック |
詳細 |
---|---|
設定データとユーザーデータ |
|
このコンポーネントに必要なその他のインストール |
同一システム上に Message Queue が必要です。 |
このインストールを必要とする製品 |
Web コンテナとして Application Server を使用するように設定されたコンポーネント: Access Manager、Communications Express、Delegated Administrator、Instant Messaging。 |
アンインストール前の作業 |
設定データを保存するために、管理ドメインディレクトリのコピーを作成します。 |
アンインストール後の作業 |
システムから Application Server を完全に削除するには、残っているすべての Application Server のログファイルとディレクトリを削除します。Application Server ディレクトリのデフォルトの場所: Solaris OS の場合: /opt/SUNWappserver /opt/SUNWappserver/appserver or ApplicationServer-base Linux の場合: /var/opt/sun/appserver /opt/sun/appserver Message Queue のアンインストール後の作業については、「Message Queue のアンインストール動作」を参照してください。 |
トピック |
詳細 |
---|---|
設定データとユーザーデータ |
設定データとユーザーデータはアンインストール時には削除されず、以後のインストール時に上書きされます。 Calendar Server のカスタマイズ情報はアンインストール時に削除されます。 |
このコンポーネントに必要なその他のインストール |
|
このインストールを必要とする製品 |
|
アンインストール前の作業 |
設定データやユーザーデータの再利用を予定している場合は、『Sun Java System Calendar Server 6.3 管理ガイド』に記載されている移行手順に従ってください。 |
アンインストール後の作業 |
不要なログファイルと Calendar Server ディレクトリを削除します。 |
トピック |
詳細 |
---|---|
設定データとユーザーデータ |
すべての設定データ、ユーザーデータ、UI カスタマイゼーションは、アンインストール後も維持されます。 Communications Express ファイルは 2 つの場所に保存されます。 デフォルトのパッケージインストール: Solaris OS の場合: /opt/SUNWuwc Linux の場合: /opt/sun/uwc 設定時にデフォルトで作成されるアプリケーション配備: Solaris OS の場合: /var/opt/SUNWuwc Linux の場合: /var/opt/sun/uwc Communications Express をアンインストールすると、アンインストーラはパッケージインストールの場所だけからデータを削除します。アプリケーション配備の場所にあるデータは、そのまま残されます。アプリケーション配備の場所からアプリケーションにアクセスすることができます。 ただし、すべての設定データと UI カスタマイゼーションは再設定時に上書きされます。ユーザーデータは再設定後もそのまま維持されます。 |
このコンポーネントに必要なその他のインストール |
|
このインストールを必要とする製品 |
なし |
アンインストール前の作業 |
Communications Express の配備を解除します。『Sun Java System Communications Express 6.3 管理ガイド』の「Communications Express の配備解除」の節を参照してください。 |
アンインストール後の作業 |
不要なログファイルと Communications Express ディレクトリを削除します。 |
トピック |
詳細 |
---|---|
設定データ |
設定データとユーザーデータはアンインストール時に削除されません。このデータは以降のインストール時に上書きされます。 Delegated Administrator へのカスタマイズはアンインストール時に削除されます。 |
このコンポーネントに必要なその他のインストール |
|
このインストールを必要とする製品 |
なし |
アンインストール前の作業 |
設定データやユーザーデータの再利用を予定している場合は、『Sun Java System Delegated Administrator 6.4 管理ガイド』の「既存の設定の保存」を参照してください。 Web コンテナの配備解除コマンドを使用して、Delegated Administrator Web アプリケーションの配備を解除します |
アンインストール後の作業 |
不要なログファイルと Delegated Administrator ディレクトリを削除します。 |
トピック |
詳細 |
---|---|
設定データ |
アンインストールする Directory Proxy Server インスタンスの設定データは、アンインストール時に削除されます。 Directory Proxy Server の複数のインスタンスで共有される設定データは、アンインストール後も残されます。 Directory Proxy Server はユーザーデータを持ちません。 |
このコンポーネントに必要なその他のインストール |
Directory Proxy Server は、ローカルまたはリモートの Directory Server への論理依存関係を持ちます。 |
このインストールを必要とする製品 |
なし |
アンインストール前の作業 |
なし |
アンインストール後の作業 |
なし |
トピック |
詳細 |
---|---|
設定データとユーザーデータ |
すべての設定データとカスタマイズ情報はアンインストール後も残されるため、以後のインストールで再利用できます。デフォルトで、これには設定ファイル、ログ、MTA キュー、メッセージストア、およびそのほかの読み取り/書き込み作業ファイルなどが含まれます。 |
このコンポーネントに必要なその他のインストール |
|
このインストールを必要とする製品 |
|
アンインストール前の作業 |
なし |
アンインストール後の作業 |
状況によっては、「Messaging Server のアンインストール後の作業」に記載されているアンインストール後作業が必要になる場合があります。 |
トピック |
詳細 |
---|---|
設定データ |
インスタンスに固有の設定データ、ユーザーリポジトリ、およびアクセス制御ファイルはアンインストール後も残され、以後の再インストール時に再利用できます。 |
このコンポーネントに必要なその他のインストール |
Directory Server (オプション) |
このインストールを必要とする製品 |
Application Server (Message Queue と同じホストに格納する必要がある) Messaging Server |
アンインストール前の作業 |
|
アンインストール後の作業 |
Message Queue の再インストールを予定していない場合は、製品コンポーネントのマニュアルで説明されているコマンドを実行してシステムをクリーンアップします。 |
Monitoring Console のアンインストール動作については、『Sun Java Enterprise System 5 インストールガイド (UNIX 版)』を参照してください。
トピック |
詳細 |
---|---|
設定データ |
インストールされてはいるが、クラスタノードの設定に一度も使用されていない Sun Cluster ソフトウェアを除き、Sun Cluster ソフトウェアの削除には アンインストーラを使用しません。詳細については、「Sun Cluster ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。 |
このコンポーネントに必要なその他のインストール |
Sun Cluster コアと Sun Cluster のエージェントは一緒に削除する必要があります。 Sun Cluster Geographic Edition コンポーネントが含まれるすべてのホストで、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを削除する必要があります。詳細については、『Sun Cluster Geographic Edition Installation Guide』の第 5 章「Uninstalling the Sun Cluster Geographic Edition Software」を参照してください。 |
このインストールを必要とする製品 |
なし |
アンインストール前の作業 |
Sun Cluster ソフトウェアのアンインストールには、Sun Cluster のインストール時に提供されるユーティリティーだけを使用します。Sun Cluster ソフトウェアを削除する前に、Sun Cluster Geographic Edition を削除する必要があります。 |
アンインストール後の作業 |
Sun Cluster ソフトウェアのアンインストール後に、productregistry ファイルのアップデートが必要になる場合があります。詳細については、「Sun Cluster ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。 |
トピック |
詳細 |
---|---|
設定データ |
インストール場所の下にある alias ディレクトリ内の証明書データベースファイルのみが維持されます。その他のファイルはすべて削除されます。 |
依存性 |
Directory Server (省略可能。外部 LDAP アクセス制御が選択された場合) |
アンインストール前の作業 |
Web Proxy Server のすべてのインスタンスを停止します。 |
アンインストール後の作業 |
WebProxyServer-base/alias ディレクトリの下に証明書データベースが保存されています。再インストールを実行する前に、この証明書データベースを移動し、古いインストールディレクトリを削除する必要があります。 |
アンインストール対象として選択した製品コンポーネントによっては、Access Manager および Directory Server への管理者アクセス権をアンインストーラに付与する必要があります。
Application Server 上の Access Manager Web アプリケーションの配備を取り消し、Access Manager スキーマを削除するには、Access Manager の管理者アクセス権が必要です。
アンインストール時に設定ディレクトリを管理する必要がある場合は、Directory Server の管理者アクセス権が必要です。
次の表は、管理者アクセス権を付与するためにアンインストーラが必要とする情報を示しています。各表の左の列は、指定が必要な情報のグラフィカルモードのラベルと状態ファイルのパラメータを示します。右の列は、その説明です。
表 9–15 必要な管理情報
ラベルと状態ファイルのパラメータ |
説明 |
---|---|
Access Manager | |
管理者ユーザー ID IS_IAS81_ADMIN |
Application Server 管理者のユーザー ID。 |
管理者パスワード IS_IAS81_ADMINPASSWD |
Application Server 管理者のパスワード。 |
Directory Manager DN IS_DIRMGRDN |
Directory Server に対して無制限のアクセス権を持つユーザーの識別名 (DN)。 デフォルト値は cn=Directory Manager です。 |
ディレクトリマネージャーパスワード IS_DIRMGRPASSWD |
ディレクトリマネージャーのパスワード。 |
Directory Server | |
管理者ユーザー ID CONFIG_DIR_ADM_USER |
設定ディレクトリに対して管理者権限を持つユーザー。このユーザーは、サフィックスの作成や削除など、Directory Server の設定を変更できます。アクセス制御の制約を受けます。 |
管理者パスワード CONFIG_DIR_ADM_PASSWD |
管理者のパスワード。 |
「前提条件の確認」の関連作業が完了すると、アンインストーラを実行する準備が整います。ここでは、アンインストーラを使用する 3 とおりの方法を説明します。
uninstall コマンドの構文については、付録 F 「インストールコマンド」を参照してください。
ここでは、対話形式によるグラフィカルインタフェースを使用して、製品コンポーネントをアンインストールする方法を説明します。
(オプション) ローカルディスプレイへのアクセスを確保します。
リモートマシンにログインするときは、DISPLAY 環境変数がローカルディスプレイに適した設定になっていることを確認します。DISPLAY 変数が正しく設定されていないと、インストーラはテキストベースモードで実行されます。
C Shell での例 (マシン名は myhost):
setenv DISPLAY myhost:0.0 |
Korn Shell での例 (マシン名は myhost):
DISPLAY=myhost:0.0 |
ローカルディスプレイでインストーラを実行するには、表示権限の付与が必要になる場合があります。たとえば、次のコマンドを使用して、myhost から serverhost のルートユーザーに表示権限を付与することができます。
myhost\> xauth extract - myhost:0.0|rsh -l root serverhost xauth merge - |
このような権限を安全に付与する手順については、『Solaris X Window System Developer's Guide』の「Manipulating Access to the Server」の章を参照してください。
root としてログインしていない場合は、スーパーユーザーになります。
アンインストーラが格納されているディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWcomm-entsys5
Linux の場合: /var/sadm/prod/sun-comm-entsys5
グラフィカルアンインストーラを起動します。
./uninstall |
「ようこそ」ページが表示されます。
「次へ」をクリックして次に進みます。
「コンポーネントの選択」ページが表示されます。
製品コンポーネントを調べて、アンインストールするコンポーネントを選択します。
システムにインストールされて有効になっている製品コンポーネントを選択できます。システムにインストールされていない無効になっている製品コンポーネントは選択できません。
製品コンポーネントによっては、サブコンポーネントを含むものもあります。それらの製品コンポーネントを展開すると、対応するサブコンポーネントが表示されます。
サブコンポーネントを含む製品コンポーネントの選択を解除したときは、製品コンポーネントを展開し、サブコンポーネントのリストを確認します。
選択内容に問題がなければ、「次へ」をクリックします。
アンインストーラが削除対象として選択された製品コンポーネント間の依存関係を認識し、設定データが失われる可能性が検出された場合には、警告メッセージが出力されます。次の選択肢があります。
設定解除ページが表示される場合は、その製品コンポーネントに必要な情報を入力します。
削除を指定した製品コンポーネントによっては、アンインストーラから管理者 ID とパスワードが要求されます。アンインストーラで入力する必要のある情報の詳細については、「アンインストーラ用の管理者アクセス権の付与」を参照してください。
それに加えて、ポート番号またはホスト名の入力を求められる場合もあります。
アンインストーラは、削除対象として選択された製品コンポーネントと再利用可能になるディスク容量の合計を一覧表示します。
このページには、削除対象として選択されたコンポーネントと再利用可能になるディスク容量の合計が表示されます。
ユーザーが以前に指定した値は変更可能です。
選択内容に問題がなければ、「次へ」をクリックします。
アンインストーラはシステムからのソフトウェアの削除を開始し、次の情報を表示します。
現在削除中のパッケージの名前
すべての製品コンポーネントソフトウェアの削除が完了すると、アンインストーラは「アンインストールが完了しました」ページを表示します。
「サマリーの表示」ボタンまたは「アンインストールログの表示」ボタンをクリックすると、アンインストールに関する情報が表示されます。
アンインストールサマリー: アンインストールされた製品コンポーネントおよびそれらの製品コンポーネントの設定情報がリストされます。
アンインストールログ: アンインストール時にアンインストーラが出力したすべてのメッセージが表示されます。
アンインストールのサマリーファイルとログファイルは、次の場所でも確認できます。
Solaris OS の場合: /var/sadm/install/logs
Linux の場合: /var/opt/sun/install/logs
「閉じる」をクリックしてアンインストーラを終了します。
Access Manager または Messaging Server をインストールしている場合は、「アンインストール後の作業の完了」に進みます。
テキストベースインタフェースを使用すると、端末ウィンドウ内に表示されるプロンプトに順次応答することで、端末ウィンドウからアンインストーラを直接実行できます。使用方法の指針については、「テキストベースのインタフェースの使用方法」を参照してください。
アンインストール中に問題が発生した場合は、第 10 章「トラブルシューティング」を参照してください。
root としてログインしていない場合は、スーパーユーザーになります。
アンインストーラのディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWcomm-entsys5
Linux の場合: /var/sadm/prod/sun-comm-entsys5
アンインストーラを実行します。
./uninstall -nodisplay |
「ようこそ」というメッセージが表示され、システムにインストールされているすべての使用可能な Communications Suite 製品コンポーネントがリスト表示されます。
アンインストーラは、システム内で検出したインストール済みの製品コンポーネントすべてに番号を付けてリストし、削除対象として選択します。Return キーを押して、すべての製品コンポーネントをアンインストールします。
または、アンインストールする製品コンポーネントに対応する番号をコンマで区切ってリストにし、アンインストールする製品コンポーネントを指定して、Return キーを押します。
システムにインストールされていない無効になっている製品コンポーネントは選択できません。
アンインストーラは、削除対象として選択された製品間に製品コンポーネントの依存関係を検出すると、設定データが失われる可能性があることを知らせる警告メッセージが表示されます。次の選択肢があります。
設定解除ページが表示される場合は、その製品コンポーネントに必要な情報を入力します。
アンインストーラが管理者 ID とパスワードを必要とする製品コンポーネントを選択した場合は、管理者 ID とパスワードが要求されます。
アンインストーラで入力する必要のある情報の詳細については、「アンインストーラ用の管理者アクセス権の付与」を参照してください。
削除対象として選択した製品コンポーネントによっては、ポート番号またはホスト名の入力を求められる場合もあります。
アンインストーラは、ソフトウェアをシステムから削除する前に、サマリーページを表示します。このページには、削除対象として選択された製品コンポーネントが表示されます。
選択した内容を確認します。
選択内容に問題がなければ、数値 1 を入力し、Return キーを押します。
アンインストーラは、システムからのソフトウェアの削除を開始します。アンインストール時に、アンインストーラは全体的な完了割合を示す進捗状況バーを表示します。
すべての製品コンポーネントソフトウェアが削除されたら、アンインストールサマリーおよびログを表示することができます。
1 または 2 を入力し、Return キーを押してアンインストールに関する情報を表示します。
アンインストールサマリー: 1 を入力すると、アンインストールされた製品コンポーネントおよびそれらの製品コンポーネントの設定情報がリストされます。
アンインストールログ: 2 を入力すると、アンインストール時にアンインストーラが出力したすべてのメッセージがリストされます。
アンインストールのサマリーファイルとログファイルは、次の場所でも見ることができます。
Solaris OS の場合: /var/sadm/install/logs
Linux の場合: /var/opt/sun/install/logs
! 文字を入力して、アンインストーラを終了します。
Access Manager または Messaging Server をアンインストールした場合は、「アンインストール後の作業の完了」に進みます。
サイレントアンインストールは、設定内容が似ている複数のホスト上の製品コンポーネントをアンインストールする場合に便利です。サイレントモードでのアンインストール手順は、第 5 章「サイレントモードでのインストール」で説明したサイレントモードでのインストール手順に似ています。
サイレントアンインストールを実行するには、まずグラフィカルモードまたはテキストベースモードで false を指定してアンインストールを実行し、状態ファイルを生成する必要があります。「初期状態ファイルの生成」を参照してください。
root としてログインしていない場合は、スーパーユーザーになります。
アンインストーラのディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWcomm-entsys5
Linux の場合: /var/sadm/prod/sun-comm-entsys5
アンインストーラのグラフィカルインタフェースを使用する場合は、ローカルディスプレイへのアクセスを確保します。「グラフィカルモードでのアンインストーラの実行」を参照してください。
サイレントモードでアンインストーラを実行します。次に例を示します。
グラフィカルモードの場合:
./uninstall -no -saveState statefile_path |
テキストベースモードの場合:
./uninstall -no -nodisplay -saveState statefile_path |
uninstall コマンドの完全な構文については、「uninstall コマンド」を参照してください。
アンインストーラを最後まで実行します。
ユーザーが入力要求に応答するたびに、アンインストーラはその内容を指定された状態ファイルに記録します。アンインストールが完了すると、指定した場所に状態ファイルが保存されます。ソフトウェアのアンインストールは行われません。
サイレントアンインストールを実行するホストごとに、状態ファイルのコピーを作成します。
各ファイルを編集して、サイレントアンインストールを実行するホストに固有の情報を設定します。
状態ファイルを編集する際の指針については、「状態ファイルの編集」を参照してください。状態ファイルの編集には状態ファイル ID の生成も含まれます。これについては、「プラットフォームに適した状態ファイル ID の作成」を参照してください。
製品コンポーネントをアンインストールするホストの状態ファイルが適切に準備され、編集されていることを確認します。
端末ウィンドウを開きます。
root としてログインしていない場合は、スーパーユーザーになります。
アンインストーラのディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWcomm-entsys5
Linux の場合: /var/sadm/prod/sun-comm-entsys5
アンインストーラを起動します。次に例を示します。
./uninstall -nodisplay -noconsole -state statefile_path |
uninstall コマンドの完全な構文については、「uninstall コマンド」を参照してください。
端末ウィンドウで、ログファイルのディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/install/logs
Linux の場合: /var/opt/sun/install/logs
現在のアンインストールに関するログファイルを探します。監視対象のログファイルは、次のとおりです。
Java_Enterprise_System_2006Q4_uninstall.Btimestamp |
timestamp 変数は、ログの作成時刻を表します。変数は MMddhhmm 形式で指定します。各表記の意味は次のとおりです。
MM |
月を示す |
dd |
日付を示す |
hh |
時間を示す |
mm |
分を示す |
tail コマンドを使用して、ログに書き込まれるメッセージを監視します。次に例を示します。
tail -f logfile_name |
tail プログラムを終了するには、Ctrl+C キーを押します。
Sun Cluster ソフトウェアがインストールされているが、クラスタノードの設定に一度も使用されていない場合を除き、Sun Cluster ソフトウェアの削除にはアンインストーラを使用しないでください。Sun Cluster ソフトウェアのアンインストールには、Sun Cluster ソフトウェアのインストール時に提供されるユーティリティーを使用します。Sun Cluster コアと Communications Suite の Sun Cluster エージェントは一緒に削除する必要があります。Sun Cluster ソフトウェアを削除する前に、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを削除する必要があります。Sun Cluster ソフトウェアの設定解除およびアンインストールの詳細については、『Sun Cluster Software Installation Guide for Solaris OS』を参照してください。
Sun Cluster ソフトウェアを手動でアンインストールしたら、アンインストーラを実行して、Sun Cluster と Sun Cluster エージェントを製品レジストリから削除します。
ここでは、システムから製品コンポーネントをアンインストールしたあとで実行が必要となる作業について説明します。実際に必要となる作業は、アンインストールした製品コンポーネントによって異なります。
Access Manager はアンインストールしたが、その Web コンテナ (Application Server または Web Server) はアンインストールしなかった場合、Access Manager が配備されていたインスタンスに対して設定変更を適用する必要があります。
場合によっては、アンインストーラでは Access Manager ファイルの一部またはすべてが削除されないことがあります。その場合は、次の 2 つのディレクトリとその内容を削除して、最終的なクリーンアップを行います。
Solaris OS の場合: /opt/SUNWam
Linux の場合: /opt/sun/identity
Access Manager がデフォルトの場所にインストールされなかった場合:
AccessManager_base/idenity
Access Manager はアンインストールしたが、その配備先の Application Server はアンインストールしなかった場合、次の手順を実行する必要があります。
必要に応じて Application Server の管理インスタンスを起動します。たとえば、Solaris ホストの場合は次のようにします。
cd /opt/SUNWappserver/appserver/bin./asadmin start-domain --user admin_user --passwordfile path_to_admin-password_file domainname
ブラウザから Application Server の管理コンソールにアクセスします。デフォルトの URL は、https://hostname:4849 です。
左ペインで、Application Server インスタンスの左側のキーをクリックします。
サーバーまたは Access Manager が配備されていた Application Server インスタンスの名前を選択します。
「変更の適用」をクリックします。
場合によっては、アンインストーラによって Messaging Server インストールファイルが完全に削除されないことがあります。最後のクリーンアップが必要な場合は、次の一部またはすべての作業を実行します。
root としてログインするか、スーパーユーザーになります。
Messaging Server ベースディレクトリとその内容を削除します。デフォルトで、ベースディレクトリは次の場所にあります。
Solaris OS の場合: /opt/SUNWmsgsr
Linux の場合: /opt/sun/messaging
オプションで、Messaging Server の設定ディレクトリを削除します。
設定ディレクトリを削除すると、ストア内のメールメッセージを含むすべての設定ファイルとデータファイルが削除されます。このディレクトリを削除する前に、この結果が必要であることを確認してください。
デフォルトで、設定ディレクトリは次の場所にあります。
Solaris OS の場合: /var/opt/SUNWmsgsr
Linux の場合: /var/opt/sun/messaging
Messaging Server のすべての sendmail 設定を元に戻します。
Solaris OS の場合crle 設定から、MessagingServer-base /lib ディレクトリを削除します。このディレクトリは、setuid プログラムに、MessagingServer-base /lib が信頼されるディレクトリであることを指定するために追加されました。詳細については、crle のマニュアルページを参照してください。
Access Manager はアンインストールしたが、その配備先の Web Server はアンインストールしなかった場合、次の手順を実行する必要があります。
必要に応じて Web Server の管理インスタンスを起動します。「Web Server の起動」を参照してください。
Web Server の管理コンソールにアクセスします。次に例を示します。
/var/opt/SUNWwbsvr7 instance-config-root /admin-server/bin/startserv
「変更の適用」をクリックして、Web コンテナを再起動します。