Sun Java Communications Suite 5 リリースノート

Communications Express の既知の問題と制限事項

この節では、Communications Express 6.3 の既知の問題の一覧を示します。次の内容について説明します。

一般的な問題

6398159

Communications Express のログイン画面に themes.properties 内の CSS 定義が反映されない

Communications Express 内の login.jsp ファイルには、ハードコードされたスタイルシート情報が含まれます。このため、ログインページで使用されるスタイルシートには新しいスキン定義は適用されません。

5033528

Internet Explorer の使用時に、件名内の西ヨーロッパ言語の文字が文字化けする

これは、デフォルトのメールクライアントが Microsoft Outlook で、使用するブラウザが Internet Explorer の場合に発生します。マルチバイトの名前を含む予定への招待を受け取り、依頼者の人物名のリンクをクリックすると、Outlook クライアントの件名フィールドが文字化けします。

6305588

Webmail のポップアップに関するマニュアルが必要である

Communications Express のオンラインヘルプには、サポートされるさまざまなブラウザでポップアップウィンドウを有効にする方法が説明されていません。Communications Express はポップアップウィンドウを使って、電子メールや新規作業の作成など、さまざまな作業を実行します。ブラウザは、Communications Express にアクセスするサイトでポップアップウィンドウの表示を許可する必要があります。

6272426

UWCAuth サーブレットが NullPointer 例外をスローする

Sun Java System Application Server 上に配備された Communications Express の依存コンポーネントが複数ノードにまたがって配備されているような配備シナリオでは、Communications Express UWCAuth サーブレットから NullPointer 例外がスローされます。

回避方法: Application Server を再起動します。

6401488

UWC 転送機能で、通知ではなく Sieve リダイレクトを使用する必要がある

ユーザーは、Communications Express の「オプション」ページで転送先アドレスを設定して、メールフィルタを作成できます。この転送機能は、リダイレクトではなく Sieve 通知機能を使用します。通知とは、短いメッセージを (ポケットベルなどを介して) 送信して、受信者に新着メールがあることを知らせるためのものです。メッセージは、通知 (非標準のオプション) ではなくリダイレクト機能を使って実際に転送する必要があります。

このリリースからは、すべての新規転送メールフィルタで、通知規則ではなく転送規則がデフォルトで使用されます。この修正では、下位互換性も維持されています。Communications Express を以前のリリースからアップグレードした場合、uwcconfig.properties ファイルの mailfilter.preservenotify プロパティーを true に設定することで、以前の (通知ルールを使用する) 転送メールフィルタ設定を保持できます。このプロパティーは、デフォルトでは false に設定されています。

6527879

Communications Suite のインストーラがローカルゾーンへのインストールを許可しない

Communications Installer 14a を使用して、Communications Express および Access Manager を疎ルートゾーンにインストールしようとすると、共有コンポーネントに関する次のメッセージが表示されます。


Unsupported componets in zone.

Following components required by the selected components, are not supported in local zone and they can not be 
installed directly into the local zone.

Please install these components from the global zone before proceeding this installation.

回避方法: pkgadd コマンドを使用して、共有コンポーネントを大域ゾーンにインストールしてください。これで、問題なくインストールを継続できるようになります。

6482226

Communications Express オンラインヘルプに JavaScript エラーが含まれている。

Internet Explorer 6.0 を使用して Communications Express オンラインヘルプにアクセスすると、JavaScript エラーが表示されます。

6520692

login_type=proxy が有効になっていないように見える。

db_config.properties ファイルの login_type パラメータは、LDAP ストアへの接続を維持するために使用する方法を指定します。このパラメータには、次の 3 つのいずれかの値を割り当てることができます。

anon - ユーザーは、匿名ユーザーとして LDAP に接続できます。

restricted - ユーザーは、アドレス帳ストアに対する操作権限を持つユーザーとして接続できます。

proxy - ユーザーは、アドレス帳ストアを操作できるユーザーであると見せかけることができます。この値を指定すると、各操作で LDAP バインドをバイパスするため、パフォーマンスが向上します。

このバグにより、ユーザーがこのパラメータを上記のいずれかの値に設定して LDAP ストアへの接続方法を指定しようとすると、指定された方法に関係なく、LDAP への接続がディレクトリマネージャーの資格を使用して作成されます。これにより、管理者がディレクトリの一部の ACL を設定できないため、アクセスできないはずのユーザーが LDAP ストアの一部にアクセスできます。

6517599

JES5-B14a: Linux RH4.0: 多層配備で Communications Express のログインページが読み込めない

多層配備トポロジで、ユーザーが有効な資格を使用してログインしている場合でも、ログインページを読み込めません。この問題が発生するシナリオを次に示します。

  • Communications Express および webmail ホストが 1 つのノードにインストールされている

  • Directory Server と Calendar Server が別々のノード上にある

  • Calendar Server、Messaging Server、および Communications Express が SSO を使用して設定されている

  • プロパティー auth.identity.enabledtrue に設定され、Access Manager が uwcauth.properties で有効になっている

Communications Express が Access Manager SDK を呼び出すコードを実行しようとすると、Web コンテナが、Access Manager に関連する問題を示す一連の例外をログに記録します。これは、ユーザーが Communications Express にログオンしようとしたときに発生します。

設定ツールの問題

ここでは、Communications Express の設定ツールの既知の問題の一覧表を示します。

6401263

SSL が無効の場合でも、Communications Express パッチ設定プログラムにより Webmail SSL ポート番号の指定がユーザーに求められる

Communications Express のインストール時に patch-config プログラムを実行すると、最初に webmail が配備されているかどうかが確認されます。配備されている場合、SSL ポート番号の入力がユーザーに求められます。ユーザーは、webmail をインストールする際に SSL を使用するか、使用しないかを選択できます。patch-config プログラムは、webmail が SSL 対応でない場合でも、ユーザーに webmail の SSL ポート番号を入力するように求めます。

回避方法: webmail が SSL モードで設定されていない場合、Enter キーを押してこのメッセージを無視し、パッチの設定を続けてください。

6415155

Communications Express で、パッチのバックアウト後にユーザーのログインが許可されない

パッチのバックアウトを実行したあとで、ユーザーが有効な資格を使って Communications Express へのログインを試みても、ログインページに戻ります。この問題は、patch-config および install-newconfig コマンドを使ってパッチをインストールして、Communications Express をアップグレードしたあとで、backout-newconfig を実行してパッチのバックアウトを実行した場合に発生します。backout-newconfig ユーティリティーは、一部の JSP ファイルが Web コンテナによりキャッシュされている可能性があることをユーザーに警告しません。

回避方法: Web コンテナの ClassCache ディレクトリを削除して、Communications Express が配備されている Web コンテナを再起動してください。Web Server および Application Server の ClassCache ディレクトリは次の場所にあります。

Web Server: /opt/SUNWwbsvr/https- <servername>/ClassCache/https- <servername><servername> は、Communications Express が配備されているドメインです。

Application Server: /var/opt/SUNWappserver/domains/domain1/generated/jsp/j2ee-modules/<uwc_module_name><uwc_module_name> は、Application Server に配備されているモジュールの名前です。

6442714

Communications Express を使って Access Manager SSO を設定した場合、JSESSIONID が破棄されない

Communications Express および Access Manager が異なるマシンにインストールされている場合、ユーザーは以前にログインしたユーザーのカレンダを表示できます。これは、JSESIONID Cookie が破棄されていないためです。

回避方法: Communications Express の稼働する Access Manager マシン上で、IS-SDK-BASEDIR/SUNWam/lib/AMConfig.properties ファイルの次の設定を変更してください。


com.iplanet.am.session.client.polling.enable=false 
			com.iplanet.am.notification.url=
<url-to-access-web-container-of-CommunicationsExpress>
/servlet/com.iplanet.services.comm.server.PLLRequestServlet
5104756

Communications Express の設定プログラムで設定解除オプションがサポートされない

Communications Express 設定プログラムでは、配備取消し、設定時のファイルの削除、および実行時に作成されたファイルの削除はできません。

回避方法: Communications Express の設定を解除するには、次の手順を実行します。

  1. Communications Express パッケージを削除します。たとえば、Solaris では次のように入力します。

    pkgrm SUNWuwc

  2. 配備ディレクトリを削除します。

  3. Web Server または Application Server の server.xml ファイルから、WEBAPP エントリを削除します。

5008791

サイレント設定が動作しない。

Communications Express では、対話形式でのみ設定を実行できます。サイレント設定はできません。サイレントモードで設定しようとすると、「ディレクトリ名を空白のままにすることはできません。これは必須フィールドです。もう一度入力してください。」というメッセージが表示されます。

5028906

Communications Express 設定プログラム:devinstall が解決されないホストエイリアスのコアをダンプする

システムにホスト名エイリアスが設定されていないと、Communications Express 設定ウィザードは設定プロセスを完了できません。

回避方法: システムに、1 つまたは複数のホスト名エイリアスが設定されていることを確認します。

UNIX システム上に 1 つまたは複数のホスト名エイリアスを設定するには、次の手順を実行します。

  1. /etc/nsswitch.conf ファイルの hosts を次のように設定します。

    hosts: files dns nis

    この設定はネームサービスに対して、ホスト名とホストエイリアスの解決に使用する検索順序を示します。ネームサービスの検索順序は、filesdnsnis です。

  2. /etc/hosts ファイルで、使用コンピュータの IP アドレスに対して 2 つ以上のホスト名が定義されていることを確認します。

    たとえば、システムの IP アドレスが 129.158.230.64 の場合、/etc/hosts ファイルに IP アドレスを次のように設定できます。

    129.158.230.64 budgie.siroe.varrius.com budgie

    または、

    129.158.230.64 budgie.siroe.varrius.com budgie loghost

    IP アドレスの誤った設定例:

    129.158.230.64 budgie

4996723

GUI 設定の入力フィールドが右揃えになっているために、それらの入力フィールドが切り詰められる

設定ウィザードを英語以外の言語で起動した場合、フィールド名およびブラウザボタンが切り捨てられるかまたは表示されません。

回避方法: 設定パネルのサイズを変更して、コンテンツが正しく表示されるようにします。

4982590

Communications Express のコンポーネントが 0 バイトと表示される

Communications Express の設定プログラムは、Communications Express のメールおよびカレンダコンポーネントを表示する間、コンポーネントのサイズを 0 バイトと表示します。

6283991

Communications Express 設定後の Web サーバー起動時に Java 例外が発生する

Communications Express と Access Manager が異なるノード上にインストールおよび設定されているようなインストールシナリオでは、Communications Express を含むノード上にインストールされた Web Server の再起動時に Java 例外がスローされます。これは、Communications Express がインストールされているノード上の Web Server のクラスパス設定が間違っているからです。

回避方法: Communications Express がインストールされているノードの Web Server インスタンス上の web-svr-base /config/server.xml ファイルを編集し、Web Server のクラスパスに次のエントリが含まれていることを確認します。

opt/SUNWam/lib:/opt/SUNWam/locale:/etc/opt/SUNWam/config:
/opt/SUNWam/lib/am_sdk.jar:/opt/SUNWam/lib/am_services.jar:
/opt/SUNWam/lib/am_logging.jar
6280944

自己参照シンボリックリンクのために Linux 上で Communications Express を設定できない

Communications Express 設定プログラムは、Linux 上の/var/opt/sun/uwc/staging ディレクトリの下に、自己参照シンボリックリンクを作成します。

回避方法: /var/opt/sun/uwc/staging ディレクトリからすべての自己参照シンボリックリンクを削除し、Communications Express を配備し直します。

6298931

Communications Express 設定プログラムが Application Server ポートの検証を行わず、その結果、設定がハングアップする

Communications Express 設定プログラムは、設定中に Application Server ポートの検証を行いません。そのため、間違った Application Server ポート番号が指定されていた場合、設定がハングアップします。

6264589

Web Server が動作していると、Communications Express の設定がハングアップする

Web Server が動作していると、Communications Express の設定がハングアップします。これは、UnsatisfiedLinkError エラーが発生するからです。

回避方法: コマンド /web-svr-base/web-svr-domain_name /stop を実行して、Web Server を正常にシャットダウンします。これで、Communications Express 設定を継続できるようになります。

6508243

マルチプレクサ環境で Communications Express を設定できない。

この問題は、Messaging Server が英語以外のロケールで設定されている場合に発生します。ユーザーが、Messaging Server のパネルで、設定ツールを使用して Communications Express を設定しようとした場合、ユーザーが資格を指定すると、設定ツールはこの資格を Messaging Server に渡し、応答を待ちます。Messaging Server を日本語で設定した場合、Messaging Server は、ユーザーを適切に認証するとすぐに文字列 ja/mail.html を Communications Express に返します。一方で、Communications Express は応答を確認してから、処理を進めます。しかし、Communications Express の設定側では、文字列 en/mail.html を予期するという問題があります。Messaging Server から受信した応答が設定ウィザードが予期したものと異なるため、次のエラーが表示されます。

The Webmail Server credentials are wrong or Server misconfigured
6195866

コマンド行モードの設定に戻れない。

Communications Express の設定ウィザードは、< 記号を入力すると戻る機能をユーザーに提供しています。この機能が要求どおりに動作しません。この結果、ユーザーが < 記号を入力して前のページまたは画面に戻ることができません。

Communications Express のカレンダの問題

6366481

仮想ドメイン設定でパッチアップグレードを実行したあとで、「出席依頼」タブが無効になる

パッチを適用して、Communications Express を JES4 の非仮想ドメイン設定から Communications Suite version 5 の仮想ドメイン設定にアップグレードすると、カレンダユーザーインタフェースの「出席依頼」タブが無効になります。

回避方法: ユーザーのカレンダ LDAP エントリを消去すると、「出席依頼」タブが有効になります。

5039728

表示および編集作業時に、複数行にわたるメモやリマインダメッセージが 1 行で表示される。

カレンダ内に作業メモやリマインダメッセージを追加する際、ユーザーが複数行で入力したつもりでも、メモやメッセージが 1 行で表示されます。

6212137

大規模なカレンダインポートファイルのインポート時に、Communications Express によりサーバーエラーが表示される

大規模なカレンダファイルをインポートする際、Communications Express によりサーバーエラーが表示されます。Communications Express では、定義された制限内のファイルのアップロードが許可されます。ファイルのサイズが定義された値を超過すると、サーバーはエラーを表示します。デフォルトでは、Communications Express は 4M バイトまでのデータのインポートを許可します。このエラーは、カレンダの「インポート/エクスポート」ウィンドウに表示されます。Communications Express は、サーバーのエラーを処理することも、適切なメッセージを表示することもありません。

6388119

既存のユーザーが非仮想ドメインから仮想ドメインに移行されると、所有者が予定/作業を編集および削除できない

非仮想ドメイン設定から仮想ドメイン設定に移行された場合、Communications Express では、デフォルトカレンダの所有者は、自分が作成した予定、作業、および出席依頼の編集や削除を実行できません。この結果、JES 4 の非ホストドメイン設定の既存のユーザーが Communications Suite version 5 のホストドメインに移行された場合、ユーザーは作成した予定を編集および削除できません。

回避方法: 「カレンダの管理」オプションを使って、読み取りおよび書き込み権限を明示的に割り当てます。カレンダの管理の詳細は、Sun Java System Communications Express 6.3 のオンラインヘルプを参照してください。

6412999

月ごとに繰り返される予定のスケジュール設定時に Communications Express のカレンダコンポーネントの動作が不正になる

月ごとに繰りかえされる予定のスケジュール設定時に、Communications Express のカレンダコンポーネントの動作が不正になります。たとえば、月ごとに繰り返される予定を毎月の第 2 木曜日に設定した場合、繰り返しの最初のインスタンスが、第 3 木曜の予定として表示されます。

6299178

カレンダ内の予定検索フィールドでワイルドカードが認識されない

Communications Express で予定や仕事を検索する場合、ワイルドカードは使えません。

6199523

カレンダにインポートした予定と作業を編集できない

Communications Express は、あるカレンダから別のカレンダにインポートされた予定や仕事の編集を、同一のカレンダ所有者に対して許可しません (両方のカレンダに allow... 権限が設定されている場合)。

6262940

Communications Express にログインすると、Calendar Express のデフォルトのカレンダ表示が日別表示に変更される

Delegated Administrator を使用して新規ユーザーを作成すると、Calendar Express へのログイン後に、デフォルトビューが概要ビューとして表示されます。ただし、Communications Express へのログイン後に、icsextendeduserprefs が LDAP 内に作成され (ユーザーが LDAP 内にプロビジョニングされ)、カレンダのデフォルトビューが日別表示として作成されるため (ceDefaultView=dayview)、ユーザーが Calendar Express に再度ログインすると日別表示が表示されます。

Communications Express では、概要ビューが提供されません。サポートされるのは、日別表示、週別表示、月別表示、年別表示だけです。ユーザーが Communications Express にログインすると、ceDefaultView などのさまざまなプロパティーを初期化して、LDAP 内でユーザーのプロビジョニングが実行されます。これらのデフォルト値は、uwcdomainconfig.properties から取得されます。このため、ユーザーが Calendar Express に再度ログインすると、この値が LDAP から表示用に使用されます。

Calendar Express から Communications Express への切り替え時に、ユーザーが Calendar Express および Communications Express のデフォルトビューが違うことに気づくことがあります。

6255153

Internet Explorer で、「新しい作業」および「作業の編集」ウィンドウの「期限なし」を選択すると、「開始日」でミニカレンダが開かない

ユーザーが、Communications Express の「カレンダ」タブから作業を作成または編集すると、「開始日」を含む行のミニカレンダアイコンは無効になります。この問題は、作業で「期限なし」チェックボックスが選択されている場合に発生します。このバグは、使用しているブラウザが Internet Explorer 6 の場合にのみ発生します。

6528031

カレンダグループで予定を検索するときの Communications Express カレンダの Web 例外

ユーザーが、所有しているカレンダおよび購読しているカレンダで構成されているカレンダグループで、関係する予定を検索すると、Communications Express カレンダクライアントが例外を表示します。ユーザーがカレンダグループを作成し、このグループで特定の予定を検索する場合、Communications Express クライアントは、ページを表示できないというエラーを返します。この結果、ユーザーはカレンダグループで予定を検索できないため、それぞれのカレンダを個別に検索する必要があります。

この問題は、予定名のアルファベット順によるものです。所有者のカレンダ内の予定が、購読しているカレンダ内の予定よりもアルファベット順で前になっている場合、この問題は発生しません。購読しているカレンダ内の予定の先頭の文字が、所有者のカレンダ内の予定よりもアルファベット順で前になっている場合に、この問題が発生します。

Communications Express のメールの問題

6425114

マルチバイト共有フォルダへのメールの直接配信で、受信者のメールアドレスが破壊される

メールをマルチバイト共有フォルダに送信すると、受信者の電子メールアドレスが破壊され、メールがマルチバイト共有フォルダに配信されません。代わりに、マルチバイト共有フォルダの作成先のユーザーの受信箱に配信されます。これが正常に動作するのは、受信者の共有フォルダを IMAP-MUTF 7 を使って作成した場合だけです

回避方法: ブラウザでこの URL のポップアップブロッカーを無効にします。

6329862

ブラウザでポップアップブロッカーを有効にしていると、Communications Express が正常に動作しない

ユーザーがブラウザのポップアップブロッカー機能を有効に設定していると、アプリケーションに関してはポップアップが有効な場合でも、Communications Express の「作成」、「返信」、「全員に返信」、「転送」、および「インライン転送」ウィンドウは表示されません。Communications Express は、これが有効なポップアップであることをブラウザに通知しません。

6525305

ユーザーがほかのページを表示することでページが自動的に更新されないかぎり、サイズ制限によって Communications Express のメールコンポーネントの制限容量バーが更新されない。

メールの送信および受信時に、Communications Express はメールコンポーネント内の制限容量の状態表示を更新しません。ユーザーが「フォルダの管理」などのほかのページを表示するか、ページを更新する電子メールを開くと、アップデートされたサイズが更新されます。ユーザーのアクションによってページが自動的に更新される場合は、メールの制限容量バーは正確に表示されます。

6501841

ユーザーが、@virtualdomain.com を指定せずにドメイン固有の URL を使用してログインすると、「メール」タブが表示されない

このバグは、ホストドメインをサポートするように設定された Communications Express にログオンするときに発生します。ホストドメインのシナリオでは、ユーザーは、uid と仮想ドメイン名を使用してログオンしてください。たとえば、uid@virtualdomain.com のようにします。ホストドメインを指定せずに Communications Express にログオンすると「メール」タブが表示されません。

回避方法: 仮想ドメインへのログオン中に、ブラウザで <virtualdomain>.siroe.com のように仮想ホストの URL を指定してから、uid@virtualdomain.com を使用して仮想ドメインにログオンすると「メール」タブが表示されます。説明は次のとおりです。

  • <virtualdomain> は、デフォルトドメイン (例では siroe.com) の下に設定されている仮想ドメイン

  • uid は、仮想ドメインのユーザーのユーザー ID

6526287

同じ添付ファイルの複数のコピーを持つ下書きを保存すると、名前が重複する添付ファイルがすべて削除される

このバグは、ユーザーが、同じ名前の複数の添付ファイルを (サイズにかかわらず) 持つ電子メールの下書きを保存するときに発生します。下書きを保存するときに、添付ファイルの重複するコピーは失われ、1 つのコピーのみが下書きに保持されます。下書きを保存せずに送信すると、同じ添付ファイルの複数のコピーを持つ電子メールは正常に送信されます。

別のシナリオでは、ユーザーが vCard を添付した電子メールの下書きを保存しようとすると、保存時に vCard の添付が失われます。ユーザーが下書きを保存せずにメールを送信する場合は、正常に動作します。

アドレス帳の問題

6383327

Communications Express のアドレス帳コンポーネントがインポートするファイルの形式を検証しない

エクスポート済みのアドレス帳の連絡先をインポートしようとしている場合でも Communications Express はファイル形式を検証しません。この結果、あるファイル形式でエクスポートされたファイルが別のファイル形式でインポートされるため、不適切なエラーメッセージが表示されます。場合によっては、不正な連絡先データがインポートされることもあります。

  • たとえばユーザーが、アドレス帳コンポーネントの「アドレス帳のインポートとエクスポート」ウィンドウでインポート形式として「Microsoft Outlook CSV」または「アドレス帳 CSV」形式を選択して、LDIF ファイルのインポートを試みる場合、次のエラーメッセージが表示されます。

    The file selected for import is empty or does not exist

    アドレス帳コンポーネントは、インポートするファイル形式を検証しません。

  • LDIF ファイル形式を Thunderbird CSV 形式でインポートする場合、アドレス帳はエクスポートされた 1 つの連絡先に対して 10 個の連絡先を作成します。

  • Microsoft CSV 形式のファイルを Thunderbird CSV 形式でインポートする場合、アドレス帳は複数の連絡先を作成します。

6355706

ユーザーがコーポレートディレクトリ内で有効なキーワードを使って検索を試みると、設定エラーが表示される

ユーザーがコーポレートディレクトリ内で有効なキーワードを使って検索を試みると、Communications Express により次のエラーメッセージが表示されます。


						Your server is not configured properly or your search query has exceeded the limit. 
								Please check server configuration
6337537

ブラウザでポップアップブロッカーが有効に設定されていると、作成ウィンドウがユーザーに表示されない

この問題は、ユーザーがブラウザでポップアップブロッカー機能を有効に設定している場合に発生します。ポップアップブロッカーが有効な場合、ユーザーがアドレス帳の連絡先のメールアドレスをクリックしても、メール作成ウィンドウが有効なポップアップウィンドウであるにもかかわらず表示されません。

回避方法: ドメインのポップアップブロッカー機能を無効に設定します。

4995472

defaultps/dictionary-<lang>.xml を使ってアドレス帳の名前をセッションごとにローカライズさせることはできない

アドレス帳の名前をローカライズさせることはできません。なぜなら、解決されたセッション言語とドメイン固有の defaultps/dictionary-<lang>.xml に基づいてローカライズされる値は、アドレス帳が初めてアクセスされたときに割り当てられるからです。

また、「アドレス帳オプション」ページに入力した「名前」および「説明」も、「アドレス帳」タブページに表示される「現在のアドレス帳」ドロップダウンリストに表示されません。

6308706

Outlook から CSV 形式のデータをインポートすると、無効な誕生日と記念日が作成される。

ユーザーが Microsoft Outlook のデータを CSV 形式で Communications Express にインポートしようとすると、誕生日と記念日のエントリが正しく設定されず、00/00/00 になります。

6327520

LDAP 接続プールが更新されない

この問題は、uwcconfig.properties (ldapusersession.ldappoolrefresh) ファイルおよび db_config.properties (defaultserver .ldappoolrefresh) ファイルの LDAP プールの更新パラメータに指定されている値が、設定されているファイアウォールのタイムアウト値よりも大きい場合に発生します。不適切な設定を示すエラーがブラウザに表示されます。LDAP プールの更新が 30 秒に設定されている次のシナリオを検討します。

  1. Communications Express とすべての LDAP ユーザーエントリを格納する Directory Server ホストの間にファイアウォールを設定します。

  2. 15 秒間接続要求がない場合は TCP 接続を閉じるファイアウォールルールを追加します。

  3. Communications Express を 30 秒以上アイドル状態にします。

  4. ログインを試みます。すでにログインしている場合は、アドレス帳でユーザーの検索を試みます。クライアントのブラウザで、不適切な設定を示すエラーが表示されます。

回避方法: uwcauth.properties ファイルおよび db_config.properties ファイルの ldappoolrefresh パラメータをファイアウォールのタイムアウト値よりも小さくしてください。

オプションの問題

6511005

アップグレード後にユーザーの Sieve スクリプトが動作を停止する場合がある

この問題は、JES Messaging Server 6.2p2 以降を実行していて、初期の JES Messaging Server 6.3 にアップグレードしているサイト、および Communications Express から、メールフィルタを使用して何らかの日付ベースのフィルタリングを利用しているユーザーに関係します。

Sieve フィルタの、JES Messaging Server 6.2p2 で実装されていた、記載されていない、またサポートもされていない setdate アクション (変更要求番号: 6236243) は、JES Messaging Server 6.3 では削除されました。setdate は、variables の sieve 草稿の初期版では提案されていましたが、後の草稿で削除され、最新の variables の草稿には記載されませんでした。現在、最終判断の段階です。 廃止された方法の代わりに、新しく提案された Sieve 拡張 date と、具体的にはその currentdate テストが実装されました。

setdate の、試行、早急な廃止、および未記載という状態を考えると、エンドユーザーが、積極的および意識的にこれを使用しようとしたことがほとんど無かったように思われます。

しかし、JES Messaging Server 6.2p2 の Communications Express メールフィルタジェネレータは、ユーザーが日付によるメッセージのフィルタリングを要求したときに、setdate を使用していました。そのため、多くのユーザーが、意識せずに、廃止された setdate アクションを利用した個人用の Sieve フィルタを持っていると思われます。ユーザーが何らかの方法で Sieve フィルタを編集した場合、このような廃止された使用方法は、新しい currentdate を用いた方法を使用するように修正されます。ただし、当面の間、それらの Sieve フィルタは構文的に誤りであると見なされ、エラーが生成されます。このような誤った Sieve フィルタを持つユーザーへのメッセージは、フィルタされずにそのまま配信されます。さらに、MTA が、Sieve フィルタを所有しているユーザーに通知メッセージを送信し、そのユーザーの Sieve フィルタの構文の問題を警告します。

Communications Express のローカライズに関する問題

6201676

日本語またはフランス語で大きなサイズのメールを送信すると文字化けする。

大きなサイズの電子メールメッセージを受信した場合、ユーザーはメッセージ内の添付のリンク (text/html または text/plain) をクリックする必要があります。この添付ファイル内に非 ASCII 文字が含まれている場合、新しく開いたブラウザウィンドウに文字化けしたデータが表示されることがあります。

回避方法: ブラウザのメニューから、適切なエンコードを手動で選択します。

6387130

ユーザーが、「予定」ビューおよび「空き時間の確認」ビューで日付形式をローカライズできない

Communications Express では、ユーザーがローカライズされた日付および時刻形式を定義できます。ローカライズされた日付および時刻形式は、i18n.properties ファイルで定義できます。ただし、ローカライズされた日付および時刻は、次のビューおよびページで表示することはできません。i18n.properties ファイルにはこれらのページに対応するプロパティーはありません。

  • 「予定」ビュー

  • 「空き時間の確認」ビュー

  • ミニカレンダ

6186520

ローカライズ版 Microsoft Outlook Express Version からの CSV のインポートが機能しない

Communications Express は、ローカライズ版 Microsoft Outlook Express からの CSV データをインポートできません。

6489857

受信箱に Sieve フィルタを作成するときのローカライズのバグ

このバグは、英語以外のロケールのユーザーがフィルタを作成するときに発生します。たとえば、ユーザーが Communications Express の言語設定をデフォルト言語である英語以外のロケールに変更して、条件を満たす電子メールを移動するフィルタを設定している場合、フィルタは電子メールを対応するフォルダに移動せずに、ローカライズされた名前を持つフォルダに移動しようとします。

6472240

Internet Explorer 6.0 で Communications Express カレンダの複数バイトの名前を持つ添付ファイルを開くと文字化けする

このバグは、ユーザーが、Internet Explorer 6.0 を使用して Communications Express で予定または作業を作成しようとしたときに発生します。ユーザーが、複数バイトの名前を持つファイルを添付し、添付ファイルを保存しようとすると、「保存」ダイアログボックス内のファイル名が文字化けします。

6480595

アドレス帳にローカライズされた電子メールアドレス名を追加するときに名前が文字化けする。

ローカライズされた送信者名を持つ受信メッセージから、「アドレスの追加」ボタンをクリックして電子メールアドレスをアドレス帳に追加しようとすると、アドレス帳のエントリの送信者名が文字化けします。

6478491

ローカライズされた CSV の日本語版 Outlook へのインポートが機能しない。

これは、CSV と Outlook Express の、ローカライズされたアドレス帳の連絡先に関する相互運用性の問題です。ユーザーは、CSV としてエクスポートされたアドレス帳エントリを、日本語ロケール用の Outlook にインポートすることはできません。アドレス帳は、UTF-8 文字エンコーディングのみをサポートしています。一方、Outlook Express は、そのほかのロケール用にネイティブなエンコーディング文字セットを使用しています。たとえば、Outlook は、日本語ロケール用に Shift-JIS をサポートしています。この相互運用性の結果として、日本語ロケールの連絡先はインポートすることができません。

6480589

日本語で連絡先を追加すると姓と名が逆になる

Communications Express は、ロケールに基づいてアドレス帳に連絡先を追加しません。ユーザーが日本語ロケールで日本語の連絡先を追加しようとすると、連絡先は英語の規則のとおりに追加されます。連絡先は、名および姓の順番で追加されます。日本語ロケールでは、ユーザーの姓が名よりも前に表示される必要があります。

6480593

「アドレスの追加」ボタンからアドレス帳に正確な名前を追加できない。

ユーザーが、受信したメッセージから「アドレスの追加」ボタンを使用してアドレス帳に電子メールアドレスを追加しようとすると、表示名が重複し、連絡先が正確に追加されません。

6494315

Communications Express が要求どおりにパスワードポリシーを処理しない

Communications Express には、パスワードポリシーの設定に関して次の問題があります。

  • 連続して 3 回までは間違ったパスワードの入力を許可するようにパスワードロックを設定すると、次に正しい入力をしたときに、Communications Express が適切なメッセージではなくサーバーエラー (500) のページを表示します。

  • ユーザーが期限切れのパスワードを使用してログインしようとすると、次のエラーが表示されます。

    Authentication Failed Reenter your username and password.

    このメッセージはあいまいであり、正しくありません。

  • ユーザーが、「最初のログイン時にパスワードをリセットする必要がある」というポリシーを持つ Communications Express にログインしようとした場合、ユーザーはパスワードをリセットするよう要求されません。

SMIME

6225672

証明書取り消しリストが機能しない

暗号化されたメッセージが証明書の取り消されたユーザーに送信されても、Communications Express からは何のエラーメッセージも表示されません。

6522347

下書きメッセージを保存したあとに、S/MIME を使用した下書きによって不要な添付ファイル Smime.p7m がメッセージに追加される

Communications Express は S/MIME 仕様をサポートしています。S/MIME を使用して、メッセージを暗号化し、署名することができます。このバグにより、ユーザーがメッセージに署名し、暗号化して、下書きを保存しようとするときに、保存された下書きに smime.p7m という名前の添付ファイルが含まれます。ユーザーはこの添付ファイルを削除できません。また、保存されたメッセージのすべての添付ファイルも失われ、smime.p7m の添付ファイルのみが下書きに残ります。

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電子メールアドレスへの転送の追加による既存のメールフィルタの編集が機能しない

ユーザーが、「オプション」ページから、電子メールアドレスへメールを転送する条件を追加して、すでに作成されているメールフィルタを編集し、「保存」ボタンをクリックしても、フィルタが適用されません。メールフィルタを初めて保存したあとに追加された条件が実行されません。

回避方法: このバグには、次の回避方法があります。

  1. ログアウトし、同様にログインし直して、先ほど作成したメールフィルタを選択し、もう一度「保存」ボタンをクリックします。今回は、変更されたフィルタが適用されます。

  2. Messaging Server のインストールディレクトリにある options.dat ファイルに次のオプションを追加して、Messaging Server の設定ファイルを編集します。options.dat ファイルのデフォルトの場所は opt/SUNWmsgsr/config/ です。

    MAX_NOTIFYS=5

カスタマイズ

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JES4 から Communications Suite version 5 にアップグレードしたあとに、ドメイン固有のユーザーが Communications Express にアクセスできない

複数ドメインをサポートするように設定されていた Communications Express の JES4 インストールが、その後、適切なパッチを適用して JES5 にアップグレードされたシナリオを検討します。アップグレード後、設定されたドメインのユーザーがログオンできません。次に例を示します。

  1. JES4 version の Communications Express をインストールします。

  2. この設定で、仮想ドメイン siroe.com を作成します。

  3. いくつかの画像の変更や siroe.com のスキンプロパティーの編集によって siroe.com をカスタマイズします。

  4. 適切なパッチを適用して JES5 にアップグレードします。

  5. Communications Express が配備されている Web コンテナを再起動します。

  6. siroe.com の有効なユーザーを使用して、前の手順で設定した siroe.com の仮想ドメインへのログオンを試みます。

    エラーページが表示され、ユーザーはこのドメインにログオンできません。

Communications Express マニュアルの問題

この節では、Communications Express 固有のマニュアルに関する既知の問題について説明します。

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Communications Express ローカリゼーションパッチのアップグレードに関する説明の誤り

『Communications Suite 5 Upgrade Guide』に 3 か所の誤りが存在します。それぞれの誤りの説明は次のとおりです。

  • 表 6–5 のパッチ ID の記載の誤り: 表 6–5 で、x86 版 Solaris 9 および 10 用のパッチ ID が 118042–18 と記載されていますが、これは誤りです。正しいパッチ ID は 118042-19 です。パッチ ID 番号 118043 は、Solaris x86 については非推奨になりました。SPARC 版および x86 版 Solaris の両方で、Communications Express のローカリゼーションをアップグレードするには、パッチ ID 番号 118042-19 を適用する必要があります。

  • 表 6–7 の RPM 名の記載の誤り: Communications Express ローカリゼーションの正しい RPM 名は次のとおりです。

    • sun-uwc-de-6.1-11.11.i386.rpm

    • sun-uwc-es-6.1-11.11.i386.rpm

    • sun-uwc-fr-6.1-11.11.i386.rpm

    • sun-uwc-ja-6.1-11.11.i386.rpm

    • sun-uwc-ko-6.1-11.11.i386.rpm

    • sun-uwc-zh_CN-6.1-11.11.i386.rpm

    • sun-uwc-zh_TW-6.1-11.11.i386.rpm

  • Linux でのアップグレード手順の prepatch スクリプト名の記載の誤り: Linux でのアップグレードに関する説明の手順 5 で、prepatch スクリプトの次の表記は誤りです。


    # sh 118-044-19.prepatch

    正しい prepatch スクリプトは次のとおりです。


    # sh 118044-19.prepatch