ここでは、Communications Express の設定ツールの既知の問題の一覧表を示します。
SSL が無効の場合でも、Communications Express パッチ設定プログラムにより Webmail SSL ポート番号の指定がユーザーに求められる
Communications Express のインストール時に patch-config プログラムを実行すると、最初に webmail が配備されているかどうかが確認されます。配備されている場合、SSL ポート番号の入力がユーザーに求められます。ユーザーは、webmail をインストールする際に SSL を使用するか、使用しないかを選択できます。patch-config プログラムは、webmail が SSL 対応でない場合でも、ユーザーに webmail の SSL ポート番号を入力するように求めます。
回避方法: webmail が SSL モードで設定されていない場合、Enter キーを押してこのメッセージを無視し、パッチの設定を続けてください。
Communications Express で、パッチのバックアウト後にユーザーのログインが許可されない
パッチのバックアウトを実行したあとで、ユーザーが有効な資格を使って Communications Express へのログインを試みても、ログインページに戻ります。この問題は、patch-config および install-newconfig コマンドを使ってパッチをインストールして、Communications Express をアップグレードしたあとで、backout-newconfig を実行してパッチのバックアウトを実行した場合に発生します。backout-newconfig ユーティリティーは、一部の JSP ファイルが Web コンテナによりキャッシュされている可能性があることをユーザーに警告しません。
回避方法: Web コンテナの ClassCache ディレクトリを削除して、Communications Express が配備されている Web コンテナを再起動してください。Web Server および Application Server の ClassCache ディレクトリは次の場所にあります。
Web Server: /opt/SUNWwbsvr/https- <servername>/ClassCache/https- <servername>。<servername> は、Communications Express が配備されているドメインです。
Application Server: /var/opt/SUNWappserver/domains/domain1/generated/jsp/j2ee-modules/<uwc_module_name>。<uwc_module_name> は、Application Server に配備されているモジュールの名前です。
Communications Express を使って Access Manager SSO を設定した場合、JSESSIONID が破棄されない
Communications Express および Access Manager が異なるマシンにインストールされている場合、ユーザーは以前にログインしたユーザーのカレンダを表示できます。これは、JSESIONID Cookie が破棄されていないためです。
回避方法: Communications Express の稼働する Access Manager マシン上で、IS-SDK-BASEDIR/SUNWam/lib/AMConfig.properties ファイルの次の設定を変更してください。
com.iplanet.am.session.client.polling.enable=false com.iplanet.am.notification.url= <url-to-access-web-container-of-CommunicationsExpress> /servlet/com.iplanet.services.comm.server.PLLRequestServlet |
Communications Express の設定プログラムで設定解除オプションがサポートされない
Communications Express 設定プログラムでは、配備取消し、設定時のファイルの削除、および実行時に作成されたファイルの削除はできません。
回避方法: Communications Express の設定を解除するには、次の手順を実行します。
Communications Express パッケージを削除します。たとえば、Solaris では次のように入力します。
pkgrm SUNWuwc
配備ディレクトリを削除します。
Web Server または Application Server の server.xml ファイルから、WEBAPP エントリを削除します。
サイレント設定が動作しない。
Communications Express では、対話形式でのみ設定を実行できます。サイレント設定はできません。サイレントモードで設定しようとすると、「ディレクトリ名を空白のままにすることはできません。これは必須フィールドです。もう一度入力してください。」というメッセージが表示されます。
Communications Express 設定プログラム:devinstall が解決されないホストエイリアスのコアをダンプする
システムにホスト名エイリアスが設定されていないと、Communications Express 設定ウィザードは設定プロセスを完了できません。
回避方法: システムに、1 つまたは複数のホスト名エイリアスが設定されていることを確認します。
UNIX システム上に 1 つまたは複数のホスト名エイリアスを設定するには、次の手順を実行します。
/etc/nsswitch.conf ファイルの hosts を次のように設定します。
hosts: files dns nis
この設定はネームサービスに対して、ホスト名とホストエイリアスの解決に使用する検索順序を示します。ネームサービスの検索順序は、files、dns、nis です。
/etc/hosts ファイルで、使用コンピュータの IP アドレスに対して 2 つ以上のホスト名が定義されていることを確認します。
たとえば、システムの IP アドレスが 129.158.230.64 の場合、/etc/hosts ファイルに IP アドレスを次のように設定できます。
129.158.230.64 budgie.siroe.varrius.com budgie
または、
129.158.230.64 budgie.siroe.varrius.com budgie loghost
IP アドレスの誤った設定例:
129.158.230.64 budgie
GUI 設定の入力フィールドが右揃えになっているために、それらの入力フィールドが切り詰められる
設定ウィザードを英語以外の言語で起動した場合、フィールド名およびブラウザボタンが切り捨てられるかまたは表示されません。
回避方法: 設定パネルのサイズを変更して、コンテンツが正しく表示されるようにします。
Communications Express のコンポーネントが 0 バイトと表示される
Communications Express の設定プログラムは、Communications Express のメールおよびカレンダコンポーネントを表示する間、コンポーネントのサイズを 0 バイトと表示します。
Communications Express 設定後の Web サーバー起動時に Java 例外が発生する
Communications Express と Access Manager が異なるノード上にインストールおよび設定されているようなインストールシナリオでは、Communications Express を含むノード上にインストールされた Web Server の再起動時に Java 例外がスローされます。これは、Communications Express がインストールされているノード上の Web Server のクラスパス設定が間違っているからです。
回避方法: Communications Express がインストールされているノードの Web Server インスタンス上の web-svr-base /config/server.xml ファイルを編集し、Web Server のクラスパスに次のエントリが含まれていることを確認します。
opt/SUNWam/lib:/opt/SUNWam/locale:/etc/opt/SUNWam/config: /opt/SUNWam/lib/am_sdk.jar:/opt/SUNWam/lib/am_services.jar: /opt/SUNWam/lib/am_logging.jar
自己参照シンボリックリンクのために Linux 上で Communications Express を設定できない
Communications Express 設定プログラムは、Linux 上の/var/opt/sun/uwc/staging ディレクトリの下に、自己参照シンボリックリンクを作成します。
回避方法: /var/opt/sun/uwc/staging ディレクトリからすべての自己参照シンボリックリンクを削除し、Communications Express を配備し直します。
Communications Express 設定プログラムが Application Server ポートの検証を行わず、その結果、設定がハングアップする
Communications Express 設定プログラムは、設定中に Application Server ポートの検証を行いません。そのため、間違った Application Server ポート番号が指定されていた場合、設定がハングアップします。
Web Server が動作していると、Communications Express の設定がハングアップする
Web Server が動作していると、Communications Express の設定がハングアップします。これは、UnsatisfiedLinkError エラーが発生するからです。
回避方法: コマンド /web-svr-base/web-svr-domain_name /stop を実行して、Web Server を正常にシャットダウンします。これで、Communications Express 設定を継続できるようになります。
マルチプレクサ環境で Communications Express を設定できない。
この問題は、Messaging Server が英語以外のロケールで設定されている場合に発生します。ユーザーが、Messaging Server のパネルで、設定ツールを使用して Communications Express を設定しようとした場合、ユーザーが資格を指定すると、設定ツールはこの資格を Messaging Server に渡し、応答を待ちます。Messaging Server を日本語で設定した場合、Messaging Server は、ユーザーを適切に認証するとすぐに文字列 ja/mail.html を Communications Express に返します。一方で、Communications Express は応答を確認してから、処理を進めます。しかし、Communications Express の設定側では、文字列 en/mail.html を予期するという問題があります。Messaging Server から受信した応答が設定ウィザードが予期したものと異なるため、次のエラーが表示されます。
The Webmail Server credentials are wrong or Server misconfigured
コマンド行モードの設定に戻れない。
Communications Express の設定ウィザードは、< 記号を入力すると戻る機能をユーザーに提供しています。この機能が要求どおりに動作しません。この結果、ユーザーが < 記号を入力して前のページまたは画面に戻ることができません。