この節では、SpamAssassin オプションの表を示します。
表 14–4 SpamAssassin オプション (spamassassin.opt)| オプション | 説明 | デフォルト | 
|---|---|---|
| libspamass.so でデバッグをオンにするかどうかを指定します。spamd 自体のデバッグは、spamd を呼び出すコマンド行で制御されます。整数値を設定します。0 はオフ、1 はオン、2 以上は spamd からの受信内容をすべて報告します。 | 0 | |
| SpamAssassin の結果文字列のプレフィックスを指定します。SpamAssassin の結果は次のようになります。 Spam-Test: False ; 0.0 / 5.0 Spam-Test: True ; 27.7 / 5.0 field オプションは、結果の Spam-Test 部分の変更方法を提供します。注意: 空の field 値が指定されると「:」が削除されます。 USE_CHECK が 0 に設定されている場合、結果の文字列は次のようになります。 Spam-test: False ; 0.3 / 4.5 ; HTML_MESSAGE,NO_REAL_NAME Spam-test: True ; 8.8 / 4.5 ; NIGERIAN_BODY, NO_REAL_NAME,PLING_PLING,RCVD_IN_SBL,SUBJ_ALL_CAPS | “Spam-test” | |
| spamd が実行されているシステムの名前です。 | localhost | |
| SpamAssassin フィルタ結果から判定情報への変換を制御します。つまり、メッセージ処理後にどの判定情報を返すかを指定します。次の 4 種類のモードが使用可能です。詳細は、「14.4.7.1 SpamAssassin の mode オプション」を参照してください。 0 - メッセージがスパムメッセージの場合は、判定文字列 (verdict オプションで指定される文字列) を返します。MTA オプション spamfilterX_string_action を使用して、verdict 文字列が返された場合の処理を指定できます。あとで定義する verdict オプションが空である場合や指定されていない場合、メッセージがスパムメッセージのときは、NULL 判定を返します。MTA オプション spamfilterX_null_action を使用して、NULL 判定が返された場合の処理を指定できます。 スパムではない場合は、SpamAssassin のデフォルトの結果文字列を返します。デフォルトの判定とは、何のアクションもとらず通常どおり配信することを意味します。 1 - メッセージがスパムであると判明した場合は SpamAssassin の結果文字列を返します。スパムではない場合は、SpamAssassin のデフォルトの結果文字列を返します。デフォルトの判定とは、何のアクションもとらず通常どおり配信することを意味します。SpamAssassin の結果文字列は、次のように表示されます。True; 6.5 / 7.3 2 - モード 1 と同様。ただし、メッセージがスパムかどうかにかかわらず SpamAssassin の結果文字列が返される点で異なります。デフォルト判定または NULL 判定が返されることはなく、verdict オプションが使用されることはありません。 3 - メッセージがスパムであると判明した場合に SpamAssassin の結果文字列を返します。スパムではない場合は verdict オプションで指定された verdict 文字列を返します。SpamAssassin 結果文字列に対するアクションを制御するには、spamfilterX_verdict_ n オプションと spamfilterX_action_n オプションの一致ペアを使用します。verdict 文字列に対するアクションを制御するには、spamfilterX_string_action を使用します。 | 0 | |
| spamd が着信要求を待機するポート番号を指定します。 | 783 | |
| 1 - spamd CHECK コマンドを使って SpamAssassin スコアを返します。 0 - SYMBOLS コマンドを使って一致する SpamAssassin テストのスコアとリストを返すことができます。2.55 以前のバージョンの SpamAssassin でこのオプションを使うと、システムがハングアップしたりその他の問題が発生することがあります。前述の field を参照してください。 | ||
| SOCKS_HOST | 文字列型。中間にある SOCKS サーバーの名前を指定します。このオプションが指定されている場合、指定された SOCKS サーバーを介して ICAP 接続が確立され、直接には接続されません。 | “” | 
| SOCKS_PORT | 中間にある SOCKS サーバーが動作しているポートを指定します。 | 1080 | 
| SOCKS_PASSWORD | SOCKS サーバーを介した接続を確立するために使用するパスワード (文字列) を指定します。ユーザー名およびパスワードが必要かどうかは、SOCKS サーバーの設定によって異なります。 | “” | 
| SOCKS_USERNAME | SOCKS サーバーを介した接続を確立するために使用するユーザー名 (文字列) を指定します。 | “” | 
| MODE 0 で使用される判定文字列を指定します。 | “” | 
メッセージの処理後、SpamAssassin はメッセージがスパムかどうかを判定します。mode オプションを使用すると、判定を示すために返す文字列を指定できます。文字列の選択肢は、NULL、デフォルト、SpamAssassin の結果文字列、または verdict オプションで指定された verdict 文字列です。デフォルトの文字列とは、NULL、SpamAssassin の結果文字列、または verdict で指定された文字列ではなく、その他の設定不可能な結果文字列です。mode の動作の概要を次の表で説明します。
表 14–5 SpamAssassin の mode オプションに対応して返される文字列| verdict の設定 | スパムかどうか | mode=0 | mode=1 | mode=2 | mode=3 | 
|---|---|---|---|---|---|
| verdict="" (設定なし) | はい | NULL | SpamAssassin の結果 | SpamAssassin の結果 | SpamAssassin の結果 | 
| いいえ | デフォルト | デフォルト | SpamAssassin の結果 | デフォルト | |
| verdict=文字列 | はい | verdict 文字列 | SpamAssassin の結果 | SpamAssassin の結果 | SpamAssassin の結果 | 
| いいえ | デフォルト | デフォルト | SpamAssassin の結果 | verdict 文字列 | 
1 列目は、verdict オプションが設定されているかどうかを示します。2 列目は、メッセージがスパムかどうかを示します。mode の列は、各モードに対応して返される文字列を示します。たとえば、verdict が設定されておらず mode が 0 に設定されている場合、メッセージがスパムでなければデフォルト文字列が返されます。verdict が YO SPAM! に設定されていて mode が 0 に設定されている場合、メッセージがスパムであれば YO SPAM! が返されます。