Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

ProcedureMilter を配備する

次に示す手順を実行して、Milter を配備します。

  1. 必要なアクションを実行する Milter を取得して構成します。

    情報の取得および構成については、該当する Milter のマニュアルを参照してください。

  2. Milter クライアントライブラリをロードおよび構成します。「14.2.1 スパムのフィルタ処理ソフトウェアのクライアントライブラリをロードおよび構成する」を参照してください。

    1. クライアントライブラリ libmilter.so へのパスを指定します。Milter 構成ファイルのパスおよび名前を指定します。

      例:


      spamfilter1_library=/opt/SUNWmsgsr/lib/libmilter.so
      spamfilterX_config_file=/opt/SUNWmsgsr/lib/milter.opt
    2. Milter 構成ファイルを作成します。このとき、必要なオプションを使用します。

      Milter オプションファイルは、option=value という形式の行で構成されます。2 つの必須オプションは、HOST および PORT です。HOST は Milter サーバーを実行しているシステムの名前、PORT は Milter サーバーが待機するように構成されているポートにそれぞれ設定する必要があります。TCP/IP 接続だけがサポートされていることに注意してください。UNIX ドメインソケットは指定または使用することができません。

      このオプションファイルでは、ほかのオプションも利用できます。

      DEBUG (整数、デフォルトは 0) — Milter クライアントライブラリからのデバッグ出力を有効または無効にします。値を大きくすると、生成されるデバッグ出力が増加します。0 は出力を生成しません。1 は基本的なデバッグを行います。2 は TCP トラフィックのログ記録を追加します。一般に、Milter サーバーからのデバッグ出力は、サーバーの起動に使用したコマンド行での設定によって制御されます。ほとんどの Milter は、デバッグ出力を syslog に転送する機能を提供しているだけのように見えます。

      TIMEOUT (整数、デフォルトは 3600) — Milter 接続を呼び出す操作のタイムアウトを 100 分の 1 秒単位で指定します。6.3 以降のバージョンで利用できます。

      SOCKS_HOST (文字列、デフォルトは "") — 中間にある SOCKS サーバーの名前を指定します。このオプションが指定されている場合、指定された SOCKS サーバーを介して Milter 接続が確立され、直接には接続されません。

      SOCKS_PORT (整数、デフォルトは 1080) — 中間にある SOCKS サーバーが稼働しているポートを指定します。

      SOCKS_PASSWORD (文字列、デフォルトは "") — SOCKS サーバーを介した接続を確立するために使用するパスワードを指定します。ユーザー名およびパスワードが必要かどうかは、SOCKS サーバーの設定によって異なります。

      SOCKS_USERNAME (文字列、デフォルトは "") — SOCKS サーバーを介した接続を確立するために使用するユーザー名を指定します。

  3. Milter に送信するメッセージの内容を指定します。

    ユーザー、ドメイン、またはチャネルごとにメッセージをフィルタ処理できます。「14.2.2 フィルタ処理を行うメッセージを指定する」を参照してください。

  4. option.dat ファイルの spamfilterX_string_action オプションを指定します。

    spamfilterX_string_action=data:,$M

    この設定は無条件で使用されます。ただし、Milter が正しく動作するためには、MTA オプションファイル内にある必要があります。