メッセージストアには、特定の Messaging Server インスタンス用のユーザーメールボックスが格納されています。メッセージストアのサイズは、メールボックス、フォルダ、およびログファイルの数が増えるに従って増大していきます。ストアのサイズを制御するには、メールボックスのサイズ制限 (ディスク制限容量) を指定するか、許可するメッセージ総数を制限指定するか、ストア内のメッセージに関する存続期間決定ポリシーを設定します。
システムにユーザーを追加していくに従い、ディスクストレージ要件も増えていきます。サーバーがサポートするユーザー数によって、メッセージストアに必要な物理ディスクが 1 つであるか、複数であるかが決まります。この追加ディスク容量をシステムに統合するには、2 種類の方法が存在します。もっとも簡単な方法は、別のメッセージストアパーティションを追加することです (「20.10 メッセージストアのパーティションを構成する」を参照)。
また、複数のホストしているドメインをサポートしている場合は、1 つのサーバーインスタンスを単一の大規模ドメイン専用にした方がよい可能性があります。この構成を行えば、特定のドメインに対するストア管理を指定することができます。また、パーティションをさらに追加することで、メッセージストアを拡張することもできます。
Messaging Server では、メッセージストアの管理のために、表 20–1 で説明するコマンド行ユーティリティーのセットを提供しています。これらのユーティリティーの使用に関する詳細については、「20.11 メッセージストアの保守手順を実行する」および 『Sun Java System Messaging Server 6.3 Administration Reference』を参照してください。
表 20–1 メッセージストアのコマンド行ユーティリティー
ユーティリティー |
説明 |
---|---|
configutil |
ストアの設定パラメータを設定および変更します。 |
deliver |
メールを、IMAP または POP メールクライアントがアクセスできるメッセージストアに直接配信します。 |
hashdir |
特定のユーザーのメッセージストアを格納するディレクトリを識別します。 |
imsconnutil |
メッセージストアへのユーザーアクセスを監視します。 |
imexpire |
存続期間など、管理者が指定した条件に基づいて、メッセージストアからメッセージを自動的に削除します。 |
iminitquota |
LDAP ディレクトリから容量制限を再初期化し、使用中のディスクスペースを再計算します。 |
imsasm |
ユーザーメールボックスの保存と回復を行います。 |
imsbackup |
保存したメッセージのバックアップを作成します。 |
imsexport |
Messaging Server のメールボックスを UNIX /var/mail 形式のフォルダにエクスポートします。 |
imsrestore |
バックアップされたメッセージを復元します。 |
imscripter |
IMAP サーバーのプロトコルスクリプティングツールです。単独、または一連のコマンドを実行します。 |
mboxutil |
メールボックスの一覧表示、作成、削除、名前変更、移動を行い、制限容量の使用状況をレポートします。 |
mkbackupdir |
バックアップディレクトリを作成、またはメッセージストア内の情報に合わせて同期化します。 |
MoveUser |
ユーザーのアカウントを、別の Messaging Server に移動します。 |
メッセージストア内の各ユーザーのメールボックスサイズの合計を計算し、制限容量と比較します。imquotacheck 通知のローカライズ版では、% 記号および $ 記号の変換が正しく行われません。エンコーディングを修正するには、メッセージファイル内のすべての $ を \24 で置き換え、すべての % を \25 で置き換えます。 |
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readership |
共有の IMAP フォルダ上の読者情報を収集します。 |
reconstruct |
破壊または破損したメールボックスを再構築します。 |
stored |
バックグラウンドの日常タスクを実行し、ディスクに保存されたメッセージの消去や削除を行います。 |