ユーザーは Communications Express インタフェースを使用して、共有フォルダに対するアクセス制御を設定したり変更したりできます。管理者は readership コマンド行ユーティリティーを使用して、共有フォルダに対するアクセス制御を設定したり変更したりできます。このコマンドの形式は、次のとおりです。
readership -s foldername identifier rights_chars
ここで、foldername は権限を設定する公開フォルダの名前、identifier は権限を割り当てるユーザーまたはグループ、rights_chars は割り当てる権限です。各文字の意味については、表 20–3 を参照してください。
anyone は特別な識別子です。anyone のアクセス権は、すべてのユーザーに適用されます。同様に、anyone@domain のアクセス権は、同一ドメイン内のすべてのユーザーに適用されます。
文字 |
説明 |
---|---|
l |
lookup - ユーザーは共有フォルダを表示および購読できます。(使用できる IMAP コマンド: LIST および LSUB) |
r |
read - ユーザーは共有フォルダを読み取ることができます。(使用できる IMAP コマンド: SELECT、CHECK、FETCH、PARTIAL、SEARCH、フォルダからの COPY) |
s |
seen - セッション全体にわたって、開封済みの情報を保持するようにシステムに指示します。(IMAP STORE SEEN フラグを設定すること) |
w |
write - ユーザーは開封済みのマークを付けることができ、メッセージを削除できます。(IMAP STORE フラグを SEEN および DELETED 以外に設定すること) |
i |
insert - ユーザーは電子メールをあるフォルダから別のフォルダにコピーおよび移動できます。(使用できる IMAP コマンド: フォルダへの APPEND、COPY) |
p |
post - ユーザーは共有フォルダ電子メールアドレスにメールを送信できます。(IMAP コマンドは不要) |
c |
create - ユーザーは新規のサブフォルダを作成できます。(使用できる IMAP コマンド: CREATE) |
d |
delete - ユーザーは共有フォルダからエントリを削除できます。(使用できる IMAP コマンド: EXPUNGE、STORE DELETED フラグをセットすること) |
a |
administer - ユーザーは管理者権限を持ちます。(使用できる IMAP コマンド: SETACL) |
sesta ドメインの全員に公開フォルダ golftournament の検索、読み取り、電子メールのマーク付けができる (ただし、送信は除く) アクセス権を付与する場合は、次のようにコマンドを発行します。
readership -s User/public/golftournament anyone@sesta lwr
メッセージストアの全員に同じアクセス権を割り当てるには、次のコマンドを発行します。
readership -s User/public/golftournament anyone lwr
検索、読み取り、電子メールのマーク付け、および送信する権限をグループに割り当てる場合は、次のようにコマンドを発行します。
readership -s User/public/golftournament group=golf@sesta.com lwrp
このフォルダの管理者権限と送信権限を jdoe という個人に割り当てる場合は、次のようにコマンドを発行します。
readership -s User/public/golftournament jdoe@sesta.com lwrpa
公開フォルダへの個人またはグループのアクセスを拒否するには、ダッシュを userid の前に付けます。たとえば、jsmith の検索、読み取り、書き込み権限を拒否するには、次のようにコマンドを発行します。
readership -s User/public/golftournament -jsmith@sesta.com lwr
個人またはグループのアクセス権を拒否するには、ACL 権限を示す文字の前にダッシュを付けます。たとえば、jsmith の送信権限を拒否するには、次のようにコマンドを発行します。
readership -s User/public/golftournament jsmith@sesta.com -p
uid+folder@domain アドレスを使用して共有フォルダにメッセージを送信するには、readership コマンドに p (送信) アクセス権を使用する必要があります。詳細については、「20.6.2 共有フォルダのアクセス制御の権限を設定または変更する」を参照してください。