Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

20.6.5 共有フォルダのデータを監視および保守する

readership コマンド行ユーティリティーを使用すると、folder.dbperuser.db、および lright.db の各ファイルに保存されている共有フォルダデータを監視および保守できます。folder.db には、ACL のコピーが格納された各フォルダの記録があります。peruser.db には、ユーザーおよびメールボックスごとのエントリがあり、このエントリには、各種フラグ設定およびユーザーが任意のフォルダに前回アクセスした日付が示されています。lright.db には、全ユーザーの一覧があり、ユーザーが検索権限を持つ共有フォルダも示されています。

readership コマンド行ユーティリティーでは次のオプションが使用できます。

表 20–5 readership オプション

オプション 

説明 

-d days

指定した日数以内にフォルダを選択したユーザーの数を共有フォルダごとに示すレポートを返します。 

-p months

指定した月数以内に共有フォルダを選択していなかったユーザーの peruser.db からデータを削除します。

-l

lright.db. 内のデータをリスト表示します。

-s folder_identifier_rights

指定したフォルダにアクセス権を設定します。これによって、lright.db および folder.db が更新されます。

さまざまなオプションを使用して、次の機能を実行できます。

20.6.5.1 共有フォルダ使用状況を監視する

共有フォルダに積極的にアクセスしているユーザーの数を調べるには、次のコマンドを発行します。

readership -d days

days は、チェック対象とする日数です。このオプションではアクティブなユーザーの数が返されるのであって、アクティブなユーザーの一覧が返されるのではないことに注意してください。

例: 過去 30 日以内に共有フォルダを選択したユーザーの数を調べるには、次のようにコマンドを発行します。

readership -d 30

20.6.5.2 ユーザーとその共有フォルダを一覧表示する

ユーザーおよびユーザーがアクセスした共有フォルダを一覧表示するには、次のコマンドを発行します。

imcheck -d lright.db

出力例:

$ imcheck -d lright.db
group=lee-staff@siroe.com: user/user2/lee-staff
richb: user/golf user/user10/Drafts user/user2/lee-staff user/user10/Trash
han1: user/public+hurling@siroe.com user/golf
gregk: user/public+hurling@siroe.com user/heaving user/tennis

20.6.5.3 非アクティブなユーザーを削除する

非アクティブなユーザー (指定の期間内に共有フォルダにアクセスしなかったユーザー) を削除するには、次のコマンドを発行します。

readership -p months

months は、チェックに使用する月数です。

例: 過去 6 か月間に共有フォルダにアクセスしなかったユーザーを削除します。

readership -p 6

20.6.5.4 アクセス権を設定する

新規の公開フォルダにアクセス権を割り当てたり、現在の公開フォルダのアクセス権を変更したりできます。

このコマンドを使用したアクセス権の設定方法の例については、「20.6.2 共有フォルダのアクセス制御の権限を設定または変更する」を参照してください。