Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

20.8.3 メッセージストアの制限容量の属性およびパラメータ

この節では、メッセージストアの主要な制限容量の属性および configutil パラメータについて説明します。ここでの目的は、機能的インタフェースの概要を示すことです。これらの属性およびパラメータの詳細については、該当するリファレンスマニュアルを参照してください。

次の表は、制限容量の属性について説明したものです。『Sun Java Communications Suite 5 Schema Reference』を参照してください。

表 20–6 メッセージストアの制限容量の属性

属性 

説明 

『Sun Java Communications Suite 5 Schema Reference』「mailQuota」

ユーザーのメールボックスに指定できるディスク容量のバイトです。 

『Sun Java Communications Suite 5 Schema Reference』「mailMsgQuota」

ユーザーに許可された最大メッセージ数です。ストア内のすべてのフォルダの累積カウント。 

『Sun Java Communications Suite 5 Schema Reference』「mailUserStatus」

メールユーザーのステータス。指定できる値は、activeinactivedeletedholdoverquota などです。

『Sun Java Communications Suite 5 Schema Reference』「mailDomainDiskQuota」

ドメイン内のすべてのメールボックスの累積カウントに指定できるディスク容量のバイトです。 

『Sun Java Communications Suite 5 Schema Reference』「mailDomainMsgQuota」

ドメインに許可された最大メッセージ数です。つまり、ストア内のすべてのメールボックスの総数です。 

『Sun Java Communications Suite 5 Schema Reference』「mailDomainStatus」

メールドメインのステータスです。値とデフォルトは mailUserStatus と同じ。

次の表は、制限容量のパラメータについて説明したものです。最新の詳細情報については、『Sun Java System Messaging Server 6.3 Administration Reference』の第 3 章「Messaging Server Configuration」を参照してください。

表 20–7 メッセージストアの configutil パラメータ

パラメータ 

説明 

store.quotaenforcement

制限容量の適用を有効にします。オフの場合も、制限容量データベースは更新されますが、メッセージは常に配信されます。デフォルト: オン 

store.quotanotification

制限容量の通知を有効にします。デフォルト: オフ 

store.defaultmailboxquota

デフォルトの制限容量をバイト数によって保存します。デフォルト: -1 (無制限) 

store.defaultmessagequota

デフォルトの制限容量をメッセージ数によって保存します。数値です。デフォルト: -1 (無制限) 

store.quotaexceededmsg

制限容量の警告メッセージです。指定しない場合、通知は送信されません。デフォルト: なし。 

store.quotaexceededmsginterval

制限容量の超過の通知を送信する間隔 (日単位) です。デフォルト: 7 

store.quotagraceperiod

メールボックスへのメッセージが差出人に戻されるときの、メールボックスが制限容量を超過した時間です。「時間」デフォルト: 120 

store.quotawarn

制限容量の警告のしきい値です。クライアントに制限容量の超過の警告が送信されるときの、制限容量を超えるパーセントです。デフォルト: 90 

local.store.quotaoverdraft

Netscape Messaging Server から移行したシステムとの互換性を提供するために使用されます。ON のとき、ディスク容量が制限容量を超過するメッセージを 1 つ配信できます。制限容量を超過すると、メッセージが遅延またはバウンスされ、制限容量の警告メッセージが送信され、制限容量の猶予期間のタイマーが開始されます。デフォルトでは、メッセージストアがしきい値に達したときに、制限容量の警告メッセージが送信されます。デフォルト: Off です。ただし、store.overquotastatus が設定されている場合は on とみなされます。そうでない場合、ユーザーは制限容量を超過することはできず、overquotastatus が使用されることはありません。

local.store.overquotastatus

メッセージが MTA のキューに入れられる前に、制限容量の適用を有効にします。これによって、MTA キューがいっぱいになりません。このパラメータが設定されている場合、ユーザーがまだ制限容量を超過していないが、着信メッセージが制限容量を超過すると、メッセージが配信され、MTA がそれ以降はメッセージを受け入れないように mailuserstatus LDAP 属性に overquota が設定されます。デフォルト: off 

メッセージストアの制限容量機能には、いくつかのユーティリティーも含まれています。『Sun Java System Messaging Server 6.3 Administration Reference』「iminitquota」は、制限容量の設定を初期化します。つまり、制限容量の属性および configutil パラメータは、このコマンドの実行後に有効になります。このコマンドを実行しなくても変更は有効になりますが、これはキャッシュに情報が保存された直後ではなく、変更が有効になるまでにやや時間がかかります。

また、『Sun Java System Messaging Server 6.3 Administration Reference』「imquotacheck」ユーティリティーを使用すると、割り当てられた制限容量に対するメッセージストアの使用量を確認できます。