Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

20.7.2 IMAP コマンドでのメッセージタイプ

メッセージタイプの store.messagetype.x.flagname パラメータを設定すると、そのメッセージタイプを識別する一意のフラグが作成されます。エンドユーザーはこのフラグを変更できません。

Messaging Server は、このメッセージタイプフラグをユーザーフラグとして IMAP クライアントに提示します。メッセージタイプをユーザーフラグに対応付けることにより、メールクライアントは簡単な IMAP コマンドを使用して、メッセージをメッセージタイプ別に操作できるようになります。

たとえば、次の操作を実行できます。

メッセージタイプユーザーフラグは読み取り専用です。IMAP コマンドを使用して変更することはできません。

次に示す例では、メッセージタイプの configutil パラメータが次の値で設定されていることを想定します。


store.messagetype.enable = yes

store.messagetype.1 = text/plain
store.messagetype.1.flagname = text
store.messagetype.1.quotaroot = text

store.messagetype.2 = multipart/voice-message
store.messagetype.2.flagname = voice_message
store.messagetype.2.quotaroot = voice

例 20–1 メッセージタイプの configutil 設定に基づく IMAP FETCH セッション

次の IMAP セッションでは、現在選択されているメールボックスに対応するメッセージを取得しています。


2 fetch 1:2 (flags rfc822)
* 1 FETCH (FLAGS (\Seen text) RFC822 {164}

Date: Wed, 8 July 2006 03:39:57 -0700 (PDT)
From: bob.smith@siroe.com
To: john.doe@siroe.com
Subject:  Hello
Content-Type: TEXT/plain; charset=us-ascii


* 2 FETCH (FLAGS (\Seen voice_message) RFC822 {164}

Date: Wed, 8 July 2006 04:17:22 -0700 (PDT)
From: sally.lee@siroe.com
To: john.doe@siroe.com
Subject:  Our Meeting
Content-Type: MULTIPART/voice-message; ver=2.0

2 OK COMPLETED

前の例では、1 つのテキストメッセージと 1 つのボイスメールの計 2 つのメッセージが取得されています。

メッセージタイプフラグは、store.messagetype.*.flagname パラメータで設定された形式で表示されます。

メッセージタイプは、Content-Type ヘッダーフィールドによって識別されます。メッセージタイプ名は、受信メッセージ内で受信されたときに表示されます。メッセージタイプ名には、大文字と小文字が混在し、charset=us-ascii などのメッセージタイプ引数が含まれています。



例 20–2 メッセージタイプの configutil 設定に基づく IMAP SEARCH セッション

次の IMAP セッションでは、現在選択されているメールボックスに対応するボイスメッセージを検索しています。


3 search keyword voice_message
* SEARCH 2 4 6 
3 OK COMPLETED

前の例では、2、4、および 6 がボイスメッセージです。検索に使用されたキーワードは、store.messagetype.2.flagname パラメータの値である voice_message です。