Sun Java System Messaging Server 6.3 管理ガイド

18.3.5 IP_ACCESS マッピングテーブル

IP_ACCESS マッピングテーブルは、MTA が接続しようとする IP アドレスで最終チェックを行うために使用できます。その後、接続の試行を中断またはリダイレクトできます。これは、一定の特殊な環境で役立ちます。たとえば、接続してはいけない宛先 IP アドレスに関するセキュリティー上の問題がある場合、既知の偽の宛先 IP アドレス (127.0.0.1 など) への接続を防ぐ場合、またはlastresort キーワード効果と同じように別の宛先 IP アドレスの処理を継続する場合です (「12.4.3.7 最後のホスト」 を参照)。

このアクセスマッピングは、SMTP クライアントの操作中に、リモートサーバーへの接続を開こうとする直前に参照されます。マッピングプローブの形式は次のとおりです。


source-channel|address-count|address-current|ip-current|hostname

source-channel は、メッセージがキューから取り出されているチャネルです。address-count は、リモートサーバーで使用される IP アドレスの総数です。address-current は、試行されている現在の IP アドレスのインデックスです。ip-current は、現在の IP アドレスです。hostname は、リモートサーバーの記号名です。次の表に、このテーブルのフラグを示します。

表 18–4 IP_ACCESS マッピングテーブルフラグ

フラグ 

説明 

$N 

「無効なホスト/ドメイン」エラーを返し、メッセージをただちに拒否します。入力されたテキストはすべて拒否の理由としてログに記録されますが、DSN には含まれません。 

$I 

接続を試行せずに現在の IP アドレスをスキップします。 

$A 

現在の IP アドレスをマッピング結果と置き換えます。