ここでは、メールサービスに対して LDAP エントリを有効にするうえでの概念情報を提供し、その手順について説明します。
この節の内容は、次のとおりです。
Calendar Server では、ユーザー、グループ、およびリソースは mail 属性を有する必要があります。この属性には、ユーザー、グループ、またはリソースの電子メールアドレスが含まれます。この属性を指定することにより、電子メールアドレスまたは calid を使用してカレンダやリソースの検索を実行できます。Delegated Administrator を使用して新規ユーザーを作成すると、mail 属性が自動的に追加されます。この処理は、そのユーザーにメールサービスが割り当てられていない場合でも実行されます。ただし、mail 属性が必要ではなかったバージョンの Calendar Server でユーザーおよびリソースを作成している場合、既存のユーザーおよびリソース LDAP エントリへの mail 属性の追加が必要になる場合があります。
mail 属性を追加しても、ユーザーカレンダの電子メール通知は有効になりません。
Calendar Server では、グループまたはリソースカレンダの電子メール通知をサポートしていません。
ユーザーカレンダの電子メール通知を有効にするには、ユーザーの LDAP エントリに次の 2 つの属性を追加します。
icsExtendedUserPrefs:ceNotifyEnable=1
icsExtendedUserPrefs:ceNotifyEmail=jdoe@sesta.com
ユーザー、グループ、およびリソースに mail 属性が設定されているかどうかが分からない場合は、Schema バージョン 2 環境では、Delegated Administrator を使用してメールサービスを確認します。
Schema バージョン 1 環境の場合は、csattribute list コマンドに -v (verbose) オプションを指定して使用します。
たとえば、会議室のリソース Room100 に mail 属性があるかどうかを確認するには、次のコマンドを実行します。
csattribute -v list Room100
出力により mail 属性が設定されているかどうかがわかります。
cn=Room 100,ou=conferenceRooms,dc=sesta,dc=com has mail: Room100@sesta.com
mail 属性が設定されている場合は、追加する必要はありません。属性が設定されていない場合は、次の節の手順に従って追加します。
既存の LDAP エントリをカレンダ対応エントリに変換する場合は、mail 属性が設定されていないそれぞれのユーザー、グループ、およびリソース LDAP エントリに対し、この属性を追加する必要があります。
既存のユーザー、グループ、およびリソースに mail 属性を追加するには、次のいずれかの方法を使用します。
Schema バージョン 2 環境の場合は、Delegated Administrator ユーティリティーを使用する。
commadmin user|resource|group modify -A オプションを使用します。
次に例を示します。commadmin group modify -A +mail:jdoe@sesta.com
Schema バージョン 1 環境の場合は、Calendar Server の 「D.3 csattribute」 ユーティリティーを使用する。
次の例では、Room100 という既存の会議室の LDAP mail 属性を sesta.com サーバーに追加します。
csattribute -a mail=Room100@sesta.com add Room100
ldapmodify を使用し、両方の Schema バージョンの LDAP エントリに属性を直接追加します。