csmigrate ユーティリティーは、Calendar Server 6.0、6.1、または 6.2 データベースを Calendar Server 6.3 データベースに移行するために使用されます。csmigrate ユーティリティーは、その他の管理ツールとともに Calendar Server 製品の sbin ディレクトリ内にあります。
ここでは、次の内容について説明します。
csmigrate コマンドの構文は次のとおりです。
csmigrate [-q] [-d] [-l min|max] [-b backup_dir] source_dbdir target_dbdir
オプションとその用途は次のとおりです。
非出力モードを指定し、印刷指示は出しません。
ドライランモードを指定し、新規データベースは書き込まれません。
ログレベルを指定します。移行ログは csmigrate.log に書き込まれ、エラーはデフォルトログディレクトリの csmigrateError.log に書き込まれます。
ソースデータベースのバックアップを作成するディレクトリを指定します。プログラムはこのディレクトリにソースデータベースのバックアップを作成し、ソースデータベースを破損しないために、そのコピーに対して作業を行います。デフォルトの場所は、ソースデータベースディレクトリの backup です。
移行前のデータベースファイルが保存されているディレクトリ。
移行後のファイルが保存されるディレクトリ。
ツールのバージョン情報の印刷。
ツールの使用情報の印刷。
プログラムの終了コードは、失敗の場合は 255、成功の場合は 0 です。
csmigrate コマンドのオプションの使用例は次のとおりです。
csmigrate -b /var/opt/SUNWics5/tmpdb /var/opt/SUNWics5/old_db /var/opt/SUNWics5/new_db csmigrate -q /var/opt/SUNWics5/old_db /var/opt/SUNWics5/new_db csmigrate -l min old_db /var/opt/SUNWics5/new_db csmigrate -l max old_db /var/opt/SUNWics5/new_db
root 権限でログインします。
すべてのサービスを停止します。
たとえば、次のコマンドを実行します。
stop-cal
現在のデータベースを一時ディレクトリに移動します。
たとえば、csdb ディレクトリ全体を oldcsdb に移動します。
mv cal-svr-base/SUNWics5/csdb/* cal-svr-base/SUNWics5/oldcsdb
新規ディレクトリと、そのディレクトリ内の古いファイルの両方が、デフォルト管理者 (icsuser、icsgroup) によって所有されていることを確認します。
所有権が誤っている場合は、次のコマンドを使用して所有権を変更します。
chown -R icsuser:icsgroup /cal-svr-base/SUNWics5/oldcsdb/
移行ツールを実行します。
次の例に示すように、新規バックアップコピー (oldcsdb) から csdb ディレクトリに移行します。
cd cal-svr-base/SUNWics5/cal/sbin/ ./csmigrate -l max /cal-svr-base/SUNWics5/oldcsdb cal-svr-base/SUNWics5/csdb
カレンダサービスを再起動します。
たとえば、次のコマンドを使用します。
stop-cal