Sun Java System Communications Express 6.3 管理ガイド

アドレス帳へのアクセス

アドレス帳にアクセスすると「サーバーエラー」が発生する。Web Server のログには次の例外が記録されている。「org.apache.xml.utils.WrappedRuntimeException:The output format must have a ’{http://xml.apache.org/xslt}content-handler’ property!

この例外は、JDK Web Server が JDK 1.4.2 未満のバージョンを指しているときに、Web Server がスローします。Communications Express では、XML/XSL の構文解析に、xalan および xerces の最新バージョンを使用します。このエラーは、以下の場合に表示されることがあります。

Communications Express からアドレス帳にアクセスすると、「この処理の実行中にエラーが発生しました」というメッセージが表示される

このエラーは、個人用アドレス帳 (PAB) の LDAP 設定が正しくない場合に発生します。アドレス帳にアクセスすると、Communications Express は個人アドレス帳ストア、つまり PAB 用に設定された LDAP に接続します。個人アドレス帳ストアで接続を確立できない場合は、エラーが表示されます。

回避策

  1. WEB-INF/config/ldappstore/db_config.properties 内の LDAP 設定を確認します。

    このファイル内の正しくない設定を編集します。

  2. Communications Express が配備される Web Server を再起動します。

    詳細については、db_config.properties ファイルでの企業ディレクトリパラメータの設定」の節を参照してください。

検索を実行すると、企業ディレクトリにインラインエラーが表示される

企業ディレクトリの LDAP 設定が正しく設定されていない場合に起こります。

回避方法:

WEB-INF/config/corp-dir/db_config.properties の LDAP 設定に誤りがないかどうか確認します。誤りを修正して、Communications Express が配置される Web コンテナを再起動します。

詳細については、db_config.properties ファイルでの企業ディレクトリパラメータの設定」の節を参照してください。

企業ディレクトリの連絡先を表示すると、「表示」ウィンドウにエラーが表示される

このエラーは、企業ディレクトリ内の連絡先エントリにアクセスするキーが uid でない場合に表示されます。

uid は、Communications Express に設定されたデフォルト値です。

回避策

  1. 企業ディレクトリから連絡先にアクセスするには、uwc-deployed-path/WEB-INF/config 内の db_config.properties および xlate-inetorgperson.xml 設定ファイルで、キー値が希望の値に設定されていなければなりません。

    これらのファイルに以下の変更を加えます。

    uwc-deployed-path/WEB-INF/config/WEB-INF/config/corp-dir/db_config.properties で適切なキー値を設定します。

    uwc-deployed-path/WEB-INF/config/WEB-INF/config/corp-dir/xlate-inetorgperson.xml で、entry entryID="db:uid"uid の代わりに適切なキーを設定します。

  2. Communications Express が配備される Web Server を再起動します。

    詳細については、db_config.properties ファイルでの企業ディレクトリパラメータの設定」の節を参照してください。

psRoot の値を設定できない

ユーザー設定にある LDAP の属性 psRoot は、アドレス帳サーバーの水平方向のスケーラビリティーのために使用されます。詳細については、「アドレス帳サーバーの水平方向のスケーラビリティーのサポート」を参照してください。配備に、アドレス帳サーバーの水平方向のスケーラビリティーが必要なければ、このエラーは無視してかまいません。

ユーザーが Communications Express に最初にログインすると、psRoot の自動的な設定が試みられます。しかし、この値が自動的に設定されない場合もあります。この状況は、一般に、Java Enterprise System Directory Server がインストールされていないために、Java Enterprise System Directory Server インストール後の Java Enterprise System の comm_dssetup.p1 が実行されていない場合に発生します。このため、LDAP Schema が更新されていません。

スキーマが更新されていないため、水平方向にスケーラブルなアドレス帳サーバーの配備に psRoot 属性が必要な場合も、この属性を手動で設定できません。

回避策

psRoot 属性の設定を有効にするには、Directory Server を、psRoot 属性を含むように更新します。それには、次の場所にある ipUser オブジェクトクラスの定義に属性 psRoot を含めます。

Directory ServerInstance/ config/schema/99user.ldif


注 –

psRoot 属性を含むように Directory Server を更新する必要があるのは、現在の配備で Java Enterprise System Directory Server がインストールされておらず、Java Enterprise System Directory Server インストール後に Java Enterprise System の comm_dssetup.p1 を実行していない場合だけです。