Sun Java System Instant Messaging 7.2 管理ガイド

属性の直接変更

エンドユーザーは、Sun Java System Access Manager の管理コンソールにログインし、Instant Messaging サービスと Presence サービスの各属性値を参照できます。属性が変更可能として定義されていた場合、エンドユーザーはそれらの属性を変更できます。デフォルトでは、Instant Messaging サービス内の属性はすべて変更不可能になっており、エンドユーザーにそれらの変更を許可することも、あまりお勧めできません。とはいえ、システム管理の観点から、属性を直接変更したほうが便利なこともあります。

たとえば、「登録している会議室」など、いくつかのシステム属性ではロールの影響は存在しないため、システム管理者は、それらの属性の値を変更する際に、ほかのエンドユーザー (の会議名簿など) からそれらの属性をコピーしたり、それらの属性を直接変更したりします。これらの属性の一覧を、表 17–5 に示します。

ユーザー属性は、エンドユーザーが Sun Java System Access Manager の管理コンソールを使って設定できます。動的属性は、管理者によって設定されます。動的属性に設定された値は、対応するユーザー属性の値を上書きするか、その値とマージされます。

対応する動的属性とユーザー属性の性質により、競合もしくは補完し合う情報がどのように解決されるかが決まります。たとえば、「登録している会議室」の 2 つのソース (動的属性およびユーザー属性) は互いに補完し合う関係にあるため、両者の情報はマージされます。いずれの属性も他方を上書きしません。

表 17–5 Instant Messaging 用の Access Manager ユーザー属性と動的属性

管理コンソールのラベル 

ユーザー属性 

動的属性 

属性の説明 

競合の解決 

Messenger Settings 

sunIMUserProperties

sunIMProperties

Instant Messenger のすべてのプロパティーが含まれます。ファイルを使用したユーザープロパティー機構での user.properties ファイルに対応しています

マージ: あるプロパティーの値がユーザー属性と動的属性の両方に存在していた場合、動的属性の値が使用されます。 

Subscriptions 

sunIMUserRoster

sunIMRoster

登録情報が含まれます (ユーザーの連絡先名簿) 

マージ: Jabber 識別子がユーザー属性と動的属性の両方に存在していた場合、ニックネームがユーザー属性から取得され、グループはユーザー属性と動的属性の両方のグループを結合したものとなり、登録値はユーザー属性と動的属性の値のうち最も大きい値が採用されます。 

Conference Subscriptions 

sunIMUserConferenceRoster

sunIMConferenceRoster

会議室の登録情報が含まれます 

マージ: 動的属性とユーザー属性の登録情報がマージされ、重複は削除されます。 

News Channel Subscriptions 

sunIMUserNewsRoster

sunIMNewsRoster

ニュースチャネルの登録情報が含まれます 

マージ: 動的属性とユーザー属性の登録情報がマージされ、重複は削除されます。 

Presence Agents 

sunPresenceEntityDevices

sunPresenceDevices

このリリースでは未使用です (将来使用予定) 

動的属性の情報が使用されます。 

Privacy 

sunPresenceUserPrivacy

sunPresencePrivacy

Instant Messenger におけるプライバシー設定に対応しています 

マージ: 競合が発生した場合は動的値が使用されます。 

Instant Messenger Preferences 

sunIMUserPrivateSettings

sunIMPrivateSettings

Messenger 設定に保存されていない非公開の設定が保存されます 

マージ: