エンドユーザーは、Sun Java System Access Manager の管理コンソールにログインし、Instant Messaging サービスと Presence サービスの各属性値を参照できます。属性が変更可能として定義されていた場合、エンドユーザーはそれらの属性を変更できます。デフォルトでは、Instant Messaging サービス内の属性はすべて変更不可能になっており、エンドユーザーにそれらの変更を許可することも、あまりお勧めできません。とはいえ、システム管理の観点から、属性を直接変更したほうが便利なこともあります。
たとえば、「登録している会議室」など、いくつかのシステム属性ではロールの影響は存在しないため、システム管理者は、それらの属性の値を変更する際に、ほかのエンドユーザー (の会議名簿など) からそれらの属性をコピーしたり、それらの属性を直接変更したりします。これらの属性の一覧を、表 17–5 に示します。
ユーザー属性は、エンドユーザーが Sun Java System Access Manager の管理コンソールを使って設定できます。動的属性は、管理者によって設定されます。動的属性に設定された値は、対応するユーザー属性の値を上書きするか、その値とマージされます。
対応する動的属性とユーザー属性の性質により、競合もしくは補完し合う情報がどのように解決されるかが決まります。たとえば、「登録している会議室」の 2 つのソース (動的属性およびユーザー属性) は互いに補完し合う関係にあるため、両者の情報はマージされます。いずれの属性も他方を上書きしません。
表 17–5 Instant Messaging 用の Access Manager ユーザー属性と動的属性
管理コンソールのラベル |
ユーザー属性 |
動的属性 |
属性の説明 |
競合の解決 |
---|---|---|---|---|
Messenger Settings |
sunIMUserProperties |
sunIMProperties |
Instant Messenger のすべてのプロパティーが含まれます。ファイルを使用したユーザープロパティー機構での user.properties ファイルに対応しています |
マージ: あるプロパティーの値がユーザー属性と動的属性の両方に存在していた場合、動的属性の値が使用されます。 |
Subscriptions |
sunIMUserRoster |
sunIMRoster |
登録情報が含まれます (ユーザーの連絡先名簿) |
マージ: Jabber 識別子がユーザー属性と動的属性の両方に存在していた場合、ニックネームがユーザー属性から取得され、グループはユーザー属性と動的属性の両方のグループを結合したものとなり、登録値はユーザー属性と動的属性の値のうち最も大きい値が採用されます。 |
Conference Subscriptions |
sunIMUserConferenceRoster |
sunIMConferenceRoster |
会議室の登録情報が含まれます |
マージ: 動的属性とユーザー属性の登録情報がマージされ、重複は削除されます。 |
News Channel Subscriptions |
sunIMUserNewsRoster |
sunIMNewsRoster |
ニュースチャネルの登録情報が含まれます |
マージ: 動的属性とユーザー属性の登録情報がマージされ、重複は削除されます。 |
Presence Agents |
sunPresenceEntityDevices |
sunPresenceDevices |
このリリースでは未使用です (将来使用予定) |
動的属性の情報が使用されます。 |
Privacy |
sunPresenceUserPrivacy |
sunPresencePrivacy |
Instant Messenger におけるプライバシー設定に対応しています |
マージ: 競合が発生した場合は動的値が使用されます。 |
Instant Messenger Preferences |
sunIMUserPrivateSettings |
sunIMPrivateSettings |
Messenger 設定に保存されていない非公開の設定が保存されます |
マージ: |