ユーザーのデスクトップにソフトウェアをインストールするには特定のアクセス権が必要ですが、多くの場合、これらはエンドユーザーの多くまたはほとんどに許可されていません。このようなネットワークの管理者のほとんどは、Microsoft の SMS などの構成管理ツールを使用して、複数のユーザーのデスクトップにソフトウェアを「プッシュ」します。これは、ユーザーのアクセス権の要件を回避する方法です。エンドユーザーがソフトウェアをインストールできない「ロックされた」Windows 環境がネットワーク内で使用されている場合は、この種の自動構成管理を使用すると、管理者が多数のユーザーデスクトップへ個別にアクセスする必要がなくなります。
「プッシュ」配布を実行するには、配備設定プログラムを使用して 2 つの異なるバンドル版インストールパッケージをユーザーごとに作成します。このパッケージは、続けて実行する必要があります。最初のパッケージは必要なソフトウェアの「プッシュ」インストールを実行し、2 番目のパッケージは対話型プロセスを実行します。ユーザーはこの対話型プロセスで、インストールされたソフトウェアの設定や自分の既存データファイルの変換について選択を行うことができます。この「プッシュ」メソッドは、エンドユーザーの変換プロセスを完全に自動化する場合にも使用できます。ただし、パッケージを起動するときに各エンドユーザーに固有の情報 (ユーザーの資格など) を指定する必要があるため、何らかのスクリプトが必要になります。
『Sun Java System Connector for Microsoft Outlook 7.2 Administration Guide』には、このソフトウェア配布の「プッシュ」メソッドを Microsoft の SMS を使用して実装する手順が記載されています。『Administration Guide』には、SMS スクリプトでコマンド行スイッチを使用して、ユーザーの個人フォルダ (.pst) ファイルに必要なユーザーパスワードをデスクトップインストールプログラムに渡すことにより、プロセスを完全に自動化する方法も説明されています。