Sun Java Communications Suite 5 配備計画ガイド

第 26 章 Connector for Microsoft Outlook アーキテクチャーの開発

この章では、Connector for Microsoft Outlook の配備プロセスについて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

デスクトップ配備プロセスの作業

Connector for Microsoft Outlook プラグインを各ユーザーのデスクトップに配備するには、独立した 3 つの作業が必要です。

システム管理者は配備設定プログラムを使用して、エンドユーザーのためにこれらの作業の一部またはすべてを自動化するインストールパッケージを、特定のユーザーグループに対する管理者の配備戦略に応じて作成できます。

配備ツールキットを使用する理由

配備ツールキットを使用すると、管理者はデスクトップユーザーに対してさまざまな構成パラメータを制御できます。構成設定の多くまたはほとんどを指示することにより、ユーザー自身がオプションを検討して選択し値を設定する必要がなくなります。ユーザーの選択によって予期しない結果が生じると、問題の発生は避けられず、それに対するガイド、サポート、解決策などを求める多くの電話が企業のヘルプデスクにかかってきます。上記の自動または半自動のインストールを使用することにより、このような状況を防ぐことができます。全体的には、ツールキットを使用すると、Sun Java System Connector ソフトウェアを配備するために必要なコスト、時間、および労力を大幅に削減できます。

システム管理者は、デスクトップのエンドユーザーグループごとに異なるインストールパッケージを作成できます。たとえば、販売部門や技術部門などにそれぞれ異なる構成スキームを適用する場合や、一部のユーザーグループには構成オプションを提供し、ほかのグループには固定のパラメータを設定して選択肢をなくす場合などに、異なるインストールパッケージを作成できます。

Microsoft Exchange から移行する場合、ユーザーのインストールパッケージでは、ユーザーのデスクトップの .pst ファイルに保存されている重要な既存の Outlook データも保持されます。また、Exchange Server に保存されているメモ、履歴、および連絡先も保持されます。バンドルされたインストールパッケージには、そのようなデータをすべて純粋なインターネットアドレスにすばやく変換する変換ユーティリティーが含まれています。したがって、Java Enterprise System サーバーに移行したあとも、ユーザーが古いメッセージに返信したり、アポイントへの出席予定者が変更通知を受け取ったりすることができ、アドレス帳と個人用配布リストも引き続き利用可能になります。