Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 管理ガイド

Calendar Server タイムゾーンの管理

ここで説明する内容は次のとおりです。

新しいタイムゾーンの追加

ここでは、Communications Express ユーザーインタフェースで使用できるように Calendar Server に新しいタイムゾーンを追加する方法について説明します。たとえば、America/Miami 用のタイムゾーンの追加が必要になる場合があります。


ヒント –

新しいタイムゾーンを追加するもっとも簡単な方法は、次の手順で説明する各ファイルで、追加するタイムゾーンに似たタイムゾーンエントリをコピーし、それを編集する方法です。たとえば、America/Miami 用のタイムゾーンを追加するのであれば、各ファイルで America/New_York のタイムゾーンエントリをコピーして編集します。


Procedure新しいタイムゾーンを追加するには

手順
  1. 次のファイルに新しいタイムゾーン用のタイムゾーンブロックを追加します。


    cal_svr_base/SUNWics5/cal/data/timezones.ics

    この場合も、新しいタイムゾーンブロックを追加するもっとも簡単な方法は、追加するタイムゾーンと夏時間 (DST) の時間差などが似ている既存のブロックをコピーする方法です。次に、追加するタイムゾーンに合わせて新しいタイムゾーンブロックに変更を加えます。追加するタイムゾーンに夏時間 (DST) が適用される場合は、それに似たブロックを探します。

  2. 次のファイルで getDisplayNameofTZID テンプレートを修正します。


    cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/language/i18n.xsl file

    この language には、サイトで使用する言語のディレクトリを指定します。たとえば、英語であれば en、フランス語であれば fr を指定します。

    i18n.xsl ファイルに、次のような新しいエントリを追加します。


    <xsl:when test="$tzid=’TimeZoneArea/
        TimeZoneName’"TimeZoneArea/
        TimeZoneName</xsl:when\>

    それぞれの意味は次のとおりです。

    TimeZoneArea には地理的な領域を指定します (Africa、America、Asia、Atlantic、Australia、Europe、または Pacific)。

    TimeZoneName には新しいタイムゾーンの名前を指定します。

    次に例を示します。


    <xsl:when test="$tzid='America/Miami'"\>America/Miami</xsl:when\>
  3. 次の XML ファイルを修正します。


    cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/change_timezone.xml
     cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/new_cal.xml
     cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/new_group.xml

    それぞれのファイルに次の行を追加します。


    <timezone type="TimeZoneType" 
       tzid="TimeZoneArea/TimeZoneName" offset="offset">

    それぞれの意味は次のとおりです。

    TimeZoneType には、"americas""europeAfrica"、または "asiaPacific" を指定します。

    TimeZoneAreaTimeZoneName は、「新しいタイムゾーンの追加」で定義しています。

    offset には、新しいタイムゾーンが GMT と比較して何時間進んでいるか (+)、または遅れているか (-) を指定します。たとえば、新しいタイムゾーンが GMT から4 時間遅れている場合は、時間差として "-04:00" を指定します。

    次に例を示します。


    <timezone type="americas" tzid="America/Miami" 
       offset="-05:00" daylightOffset="-04:00">
  4. 新しいタイムゾーンをユーザー設定のデフォルトタイムゾーンにするときは、次のファイルの timezone エントリを変更します。


    cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/default_user_prefs.xml
  5. 新しいタイムゾーンが適用されるように、Calendar Server を停止し (稼動していた場合)、再起動します。

既存のタイムゾーンの変更

ここでは、既存のタイムゾーンを変更する方法について説明します。たとえば、「America/Phoenix」というタイムゾーン名から「US/Arizona」への変更が必要になる場合があります。

Procedure既存のタイムゾーンを変更するには

手順
  1. 次のファイルで、変更するタイムゾーンのタイムゾーンブロックを変更します。


    cal_svr_base/SUNWics5/cal/data/timezones.ics

    タイムゾーン名を変更するときは、TZID エントリの名前を変更します。

  2. 次のファイルで getDisplayNameofTZID テンプレートを修正します。


    cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/language/i18n.xsl file

    それぞれの意味は次のとおりです。language には、サイトで使用する言語のディレクトリを指定します。たとえば、英語であれば en、フランス語であれば fr を指定します。

    タイムゾーン名を変更するときは、既存の名前を変更します。

  3. タイムゾーンの変更に合わせて次の XML ファイルを変更します。


    cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/change_timezone.xml
     cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/new_cal.xml
     cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/new_group.xml

    これらのファイルのエントリについては、「新しいタイムゾーンの追加」を参照してください。

  4. 変更がユーザー設定のデフォルトタイムゾーンに影響するときは、次のファイルの “icsTimeZone” エントリを修正します。


    cal_svr_base/SUNWics5/cal/html/default_user_prefs.xml
  5. タイムゾーンの変更が適用されるように、Calendar Server を停止し (稼動していた場合)、再起動します。