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Sun Java™ System Identity Manager 7.0 管理ガイド 

第 4 章
設定

この章では、管理者インタフェースを使用した Identity Manager オブジェクトとサーバープロセスのセットアップの説明および手順を示します。Identity Manager オブジェクトの詳細については、「概要」の章の「Identity Manager オブジェクト」を参照してください。


Service Provider を実装するための Identity Manager の設定の詳細については、第 13 章「サービスプロバイダの管理」を参照してください。


この章は、次のトピックで構成されています。


ロールとその管理について

この節では、Identity Manager でのロールのセットアップについて説明します。

ロールとは

Identity Manager ロールは、アカウントを管理するリソースの集まりを定義します。ロールを使用すると、ユーザークラスのプロファイルを作成し、類似した特性を持つ Identity Manager ユーザーをグループ化できます。

各ユーザーに 1 つ以上のロールを割り当てることも、ロールを割り当てないこともできます。ある 1 つのロールを割り当てられたすべてのユーザーは、同じベースグループのリソースへのアクセスを共有することになります。

1 つのロールに関連付けられたすべてのリソースは、ユーザーに間接的に割り当てられます。間接的な割り当ては、ユーザーに対して明確にリソースが選択される点で、直接的な割り当てとは異なります。

ロールを作成または編集すると、ManageRole ワークフローが開始されます。このワークフローでは、新しいロールまたは更新されたロールをリポジトリに保存し、ロールが作成または保存される前に承認などの操作を挿入することができます。

ロールは、管理者インタフェースの「ユーザーの作成と編集」ページでユーザーに割り当てます。

ロールの作成

次のいずれかの方法でロールを作成できます。

  1. Identity Manager メニューバーで、「ロール」を選択します。
  2. 「ロール」ページで、「新規」をクリックします。
  3. 「ロールの作成」ページでは、次のことができます。

    • リソースとリソースグループをロールに割り当てる。
    • ロール承認者を選択して通知選択を行う。

    • ヒント

      承認プロセスの詳細については、「アカウントの承認」を参照してください。


    • ロールを除外する。つまり、このロールがユーザーに割り当てられているときに、除外されたロールを割り当てることはできません。
    • このロールを割り当て可能にする組織を選択する。
    • ロールに割り当てられているリソースの属性値を編集する。

割り当てられているリソース属性値の編集

「ロールの作成」ページの「割り当てられたリソース」エリアで「属性値の設定」をクリックして、ロールに割り当てられた各リソースの属性リストを表示します。この「属性の編集」ページで、各属性の新しい値を指定したり、属性値の設定方法を決定できます。Identity Manager の値は、直接設定するだけでなく、規則を使用して設定することもできます。また、既存の値を上書きしたり、既存の値にマージしたりすることもできます。

各リソースアカウント属性の値を設定するには、選択を行います。

「OK」をクリックして変更を保存し、「ロールの作成」または「ロールの編集」ページに戻ります。

ロールの管理

「ロール」ページにあるロールのリストからロールに一連のアクションを実行できます。

検索の種類を複数選択した場合、指定されたすべての基準と一致しないと検索結果は返されません。検索は、大文字と小文字を区別しません。

ロール名の変更

ロール名を変更するには、次を実行します。

  1. 編集するロールを選択します。
  2. 「名前」フィールドに新しい名前を入力して、「保存」をクリックします。
  3. Identity Manager に「作成または名前変更」ページが表示されます。

  4. ロール名を変更するには、「名前の変更」をクリックします。

Identity Manager ロールとリソースロールの同期

Identity Manager ロールをリソース上でネイティブに作成されたロールと同期することができます。同期すると、デフォルトでリソースはロールに割り当てられます。これには、タスクを使用して作成されたロール、およびいずれかのリソースロール名に一致する既存の Identity Manager ロールが該当します。

メニューバーで、「タスク」を選択してから「タスクの実行」タブを選択して、「アイデンティティーシステムのロールをリソースのロールと同期させる」タスクページを表示します。タスクを起動するには、同期タスクの名前、リソース、使用するリソースロール属性、ロールが適用される組織を指定して、「起動」をクリックします。


Identity Manager リソースの設定

この節では、Identity Manager リソースのセットアップの説明および手順を示します。

リソースとは

Identity Manager リソースには、アカウントが作成されるリソースまたはシステムへの接続方法についての情報が格納されています。Identity Manager リソースは、リソースに関連する属性を定義するものであり、Identity Manager でリソース情報を表示する方法を指定する際に役立ちます。

Identity Manager では、次のような広範囲なリソースタイプに対応したリソースを提供します。

インタフェースの「リソース」エリア

既存のリソースに関する情報は、「リソース」ページに表示されます。

リソースにアクセスするには、メニューバーの「リソース」をクリックします。

リソースはタイプごとにグループ化され、リスト内で名前付きのフォルダによって表されます。階層表示を展開して、現在定義されているリソースを表示させるには、フォルダの隣にあるインジケータをクリックします。表示を折りたたむには、マークをもう一度クリックします。

リソースタイプフォルダを展開すると、中に含まれるリソースオブジェクトの数が動的に更新されて表示されます (グループをサポートするリソースタイプの場合)。

リソースの一部には、次のような、管理可能な追加のオブジェクトを持つものがあります。

リソースリストからオブジェクトを選択し、次のオプションリストのいずれかから操作を選択して、管理タスクを開始します。

リソースを作成または編集すると、ManageResource ワークフローが開始されます。このワークフローでは、新しいリソースまたは更新されたリソースをリポジトリに保存し、リソースが作成または保存される前に承認などの操作を挿入することができます。

リソースリストの管理

リソースを作成するときのリソース選択リストは、管理者インタフェースの「リソース」タブで管理します。「リソースタイプアクション」オプションリストから「管理するリソースの設定」を選択して、リソースリストに表示するリソースを選択します。

「管理するリソース」ページでは、Identity Manager のリソースが次の 2 つのカテゴリに分類されています。

カスタムリソースを追加するには、次の手順を実行します。

  1. 「カスタムリソースの追加」をクリックして、行をテーブルに追加します。
  2. リソースのリソースクラスパスを入力するか、独自に開発したリソースを入力します。
  3. 「保存」をクリックして、リソースをリソースリストに追加します。

表 4-1 に、カスタムリソースクラスを示します。

表 4-1 カスタムリソースクラス 

カスタムリソース

リソースクラス

Access Manager

com.waveset.adapter.AccessManagerResourceAdapter

ACF2

com.waveset.adapter.ACF2ResourceAdapter

ActivCard

com.waveset.adapter.ActivCardResourceAdapter

Active Directory

com.waveset.adapter.ADSIResourceAdapter

Active Directory Active Sync

com.waveset.adapter.ActiveDirectoryActiveSyncAdapter

ClearTrust

com.waveset.adapter.ClearTrustResourceAdapter

DB2

com.waveset.adapter.DB2ResourceAdapter

INISafe Nexess

com.waveset.adapter.INISafeNexessResourceAdapter

Microsoft SQL Server

com.waveset.adapter.MSSQLServerResourceAdapter

MySQL

com.waveset.adapter.MySQLResourceAdapter

Natural

com.waveset.adapter.NaturalResourceAdapter

NDS SecretStore

com.waveset.adapter.NDSSecretStoreResourceAdapter

Oracle

com.waveset.adapter.OracleResourceAdapter

Oracle Financials

com.waveset.adapter.OracleERPResourceAdapter

OS400

com.waveset.adapter.OS400ResourceAdapter

PeopleSoft

com.waveset.adapter.PeopleSoftCompIntfcAdapter
com.waveset.adapter.PeopleSoftComponentActiveSyncAdapter

RACF

com.waveset.adapter.RACFResourceAdapter

SAP

com.waveset.adapter.SAPResourceAdapter

SAP HR

com.waveset.adapter.SAPHRResourceAdapter

SAP Portal

com.waveset.adapter.SAPPortalResourceAdapter

Scripted Host

com.waveset.adapter.ScriptedHostResourceAdapter

SecurID

com.waveset.adapter.SecurIdResourceAdapter
com.waveset.adapter.SecurIdUnixResourceAdapter

Siebel

com.waveset.adapter.SiebelResourceAdapter

SiteMinder

com.waveset.adapter.SiteminderAdminResourceAdapter
com.waveset.adapter.SiteminderLDAPResourceAdapter
com.waveset.adapter.SiteminderExampleTableResourceAdapter

Sun ONE Identity Server

com.waveset.adapter.SunISResourceAdapter

Sybase

com.waveset.adapter.SybaseResourceAdapter

Top Secret

com.waveset.adapter.TopSecretResourceAdapter

リソースの作成

リソースは、リソースウィザードを使用して作成します。リソースウィザードでは、リソース上のオブジェクトを管理するために、Identity Manager リソースアダプタを作成する手順を、順を追って実行します。

リソースウィザードを使用して、次の項目を設定します。

リソースを作成するには、次を実行します。

  1. 「リソースタイプアクション」オプションリストから「新規リソース」を選択します。
  2. Identity Manager に「新規リソース」ページが表示されます。

  3. リソースタイプを選択してから「新規」をクリックして、リソースウィザードの「ようこそ」ページを表示します。

  4. または、リソースリストでリソースタイプを選択してから、「リソースタイプアクション」リストで「新規リソース」を選択することもできます。この場合、Identity Manager に「新規リソース」ページは表示されませんが、リソースウィザードがただちに起動します。


  5. 「次へ」をクリックして、リソースの定義を開始します。リソースウィザードの手順とページは、次の順序で表示されます。
    • 「リソースパラメータ」 − 認証とリソースアダプタの動作を管理するためのリソース固有のパラメータをセットアップします。パラメータを入力して「テスト接続」をクリックし、接続が有効であることを確認します。確認できたら、「次へ」をクリックして、アカウント属性をセットアップします。図 4-1 に「リソースパラメータ」ページを示します。
    • 図 4-1 リソースウィザード: リソースパラメータ
      リソースウィザードでリソースパラメータをセットアップします。

    • 「アカウント属性」(スキーママップ) − Identity Manager アカウント属性をリソースアカウント属性にマップします。

      属性を追加する場合は、「属性の追加」をクリックします。属性を 1 つ以上選択し、「選択した属性の削除」をクリックすると、スキーママップから属性が削除されます。削除が終了したら、「次へ」をクリックしてアイデンティティーテンプレートをセットアップします。

      図 4-2 に、リソースウィザードの「アカウント属性」ページを示します。

      図 4-2 リソースウィザード: アカウント属性 (スキーママップ)
      スキーママップでは、Identity Manager アカウント属性をリソースアカウント属性にマップします。

    • 「アイデンティティーテンプレート」 − ユーザーに対するアカウント名の構文を定義します。この機能は、階層構造の名前空間で特に重要です。

      「属性の挿入」リストから属性を選択します。テンプレートから属性を削除するには、リスト内をクリックし、文字列から 1 つ以上の項目を削除してください。属性名と前後の $ (ドル記号) の両方を削除してください。

      図 4-3 リソースウィザード: アイデンティティーテンプレート
      アイデンティティーテンプレートには、ユーザーのアカウント名の構文を定義します

    • 「Identity System パラメータ」図 4-4 に示すように、リソースに、再試行およびポリシー設定などの Identity Manager パラメータを設定します。
    • 図 4-4 リソースウィザード: アイデンティティーシステムのパラメータ
      「Identity Manager パラメータ」ページを使用して、再試行、ポリシー、および ActiveSync の設定をセットアップします。

ページ間を移動するには、「次へ」および「戻る」を使用します。選択がすべて終了したら、「保存」をクリックしてリソースを保存し、リストページに戻ります。

リソースの管理

リソースリストのリソースに対して一連の編集操作を実行できます。リソースウィザードの各ページの編集機能に加え、次の操作も実行できます。

アカウント属性の操作

Identity Manager リソースは、スキーママップを使用して、外部リソース (リソースアカウント属性) から取得した属性の名前とタイプを定義します。次に、それらの属性を標準の Identity Manager アカウント属性にマップします。スキーママップをセットアップする (リソースウィザードの「アカウント属性」ページで) ことにより、次を実行できます。

これらの値にアクセスするには、リソースリストからリソースを選択して、「リソースアクション」リストから「リソーススキーマの編集」を選択します。

スキーママップの左の列 (タイトルは「Identity System ユーザー属性」) には、Identity Manager 管理者インタフェースおよびユーザーインタフェースで使用されるフォームで参照される Identity Manager アカウント属性の名前が含まれています。スキーママップの右の列 (タイトルは「リソースユーザー属性」) には、外部ソースの属性名が含まれています。

Identity System 属性名を定義することにより、異なるリソースの属性を一般的な名前で定義できます。たとえば、Active Directory リソースの場合、Identity Manager の lastname 属性は Active Directory リソース属性の sn にマップされます。GroupWise の場合、fullname 属性は GroupWise 属性の Surname にマップできます。その結果、管理者は lastname に対して一度値を定義するだけで済み、ユーザーを保存するときには異なる名前のリソースにその値が渡されます。

リソースグループ

「リソース」エリアは、リソースグループを管理するためにも使用します。リソースグループは、リソースをグループ化して特定の順序で更新できるようにします。グループにリソースを入れて順序付けし、そのグループをユーザーに割り当てることで、そのユーザーのリソースが作成、更新、および削除される順序が決定します。

アクティビティーは、各リソースに対して順番に実行されます。あるリソースで操作が失敗した場合、残りのリソースは更新されません。このような関係は、関連するリソースがある場合に重要です。

たとえば、Exchange 5.5 のリソースは、既存の Windows NT または Windows Active Directory アカウントに依存します。つまり、Exchange アカウントを作成するには、その前にこれらのどちらかが存在している必要があります。Windows NT のリソースと Exchange 5.5 のリソースを持つリソースグループを (順番に) 作成することにより、正しいユーザー作成順序を保証できます。逆に、この順序により、ユーザーの削除時には正しい順序でリソースが削除されることが保証されます。

「リソース」を選択して「リソースグループのリスト」を選択すると、現在定義されているリソースグループのリストが表示されます。そのページで「新規」をクリックして、リソースグループを定義します。リソースグループの定義時には、選択エリアで選択を行い、選択したリソースを順序付けするほか、リソースグループを利用可能にする組織を選択することができます。

グローバルリソースポリシー

リソースのグローバルリソースポリシー内のプロパティーを編集できます。「グローバルリソースポリシー属性の編集」ページから、次のポリシー属性を編集できます。

ポリシーに対する変更を保存するには、「保存」をクリックする必要があります。

追加タイムアウト値の設定

Waveset プロパティーファイルを編集することにより、maxWaitMilliseconds プロパティーを変更できます。maxWaitMilliseconds プロパティーは、操作のタイムアウトを監視する頻度を制御します。この値が指定されていない場合、システムは 50 のデフォルト値を使用します。

この値を設定するには、Waveset.properties ファイルに次の行を追加します。

com.waveset.adapter.ScriptedConnection.ScriptedConnection.maxwaitMi lliseconds.

一括リソースアクション

CSV 形式のファイルを使用するか、操作に適用するデータを作成または指定して、リソースに対して一括操作を実行できます。

図 4-5 は、作成アクションを使用した一括操作の起動ページを示しています。

図 4-5 「一括リソースアクションの起動」ページ

CSV 形式のファイルから、または作成データを指定して一括リソースアクションを起動

一括リソース操作に使用できるオプションは、操作に選択したアクションによって異なります。操作に適用するアクションを 1 つ指定するか、「アクションリストから」を選択して複数のアクションを指定できます。

操作を開始するには、「起動」をクリックします。これはバックグラウンドタスクとして実行されます。


Identity Manager ChangeLog

この節では、Identity Manager ChangeLog 機能の説明および ChangeLog の設定と使用の手順を示します。

ChangeLog とは

ChangeLog には、Identity Manager リソースに含まれるアイデンティティー属性情報が表示されます。それぞれの ChangeLog は、アイデンティティー属性のサブセットに加えられた変更を取得するように定義されています。

リソースの属性データに変更があると、Active Sync アダプタはその情報を取得して、変更を ChangeLog に書き込みます。次に、エンタープライズ内のリソースの操作専用に開発されたカスタムスクリプトが ChangeLog を読み取って、リソースを更新します。

ChangeLog 機能はプロビジョニングシステムからリソースへとカスタムスクリプトを介して間接的に通信するので、Identity Manager の標準的なリソースアクティブ同期機能や調整機能とは異なります。

ChangeLog とセキュリティー

Identity Manager の ChangeLog 機能を実行するには、ローカルファイルシステム内の指定されたディレクトリに対する書き込み権が必要です。Web コンテナによっては、Identity Manager のようなホストされる Web モジュールに対してローカルファイルシステムへのアクセスをデフォルトで許可していないものもあります。

その場合には、Java ポリシーファイルを編集してアクセス権を付与します。/tmp/changelogs を指定ディレクトリとして使用する場合には、ポリシーファイルに次の内容が含まれるようにします。

grant {
    permission java.io.FilePermission "/tmp/changelogs/*", "read,write,delete";
};

指定したそれぞれの ChangeLog に対してファイルアクセス権を定義する必要があります。

Java 用のデフォルトのセキュリティーポリシーファイルは次の場所にあります。

$JAVA_HOME/jre/lib/security/java.policy

このファイルを編集すれば十分かもしれませんが、デフォルトファイルではない独自のファイルを使用している場合には、サーバーは次のようなオプションが指定された状態で稼働しています。

-Djava.security.manager -Djava.security.policy=/path/to/your/java.policy

この場合は、java.security.policy システムプロパティーによって特定されるファイルを編集します。


セキュリティーポリシーファイルを編集したあとで、Web コンテナの再起動が必要になる場合があります。


ChangeLog 機能の要件

ChangeLog 機能の要件として、ChangeLog を設定する前にアイデンティティー属性を設定する必要があります。


「アイデンティティー属性およびイベントの設定」の節で説明する手順を行って、これらの要件を満たします。


ChangeLog の設定

ChangeLog の設定は、ChangeLog ポリシーと ChangeLog を作成することによって行います。それぞれの ChangeLog には、関連付けられた ChangeLog ポリシーがなければなりません。ChangeLog は Active Sync によって検出されアイデンティティー属性に適用される変更のサブセットを定義したもので、ログ形式で書き込まれます。ChangeLog に関連付けられる ChangeLog ポリシーは、ChangeLog ファイルに書き込む方法を定義します。ChangeLog ファイルの内容はカスタムスクリプトによって使用されます。

ChangeLogs および ChangeLog ポリシーを設定するには、「メタビュー」を選択し、「ChangeLog」を選択します。

Identity Manager によって、次のような 2 つの概要エリアが含まれた「ChangeLog 設定」ページが表示されます。


アイデンティティー属性が設定されていない場合、「ChangeLog」タブは表示されません。


図 4-6 「ChangeLog 設定」

「ChangeLog 設定」ページでは、ChangeLog と ChangeLog ポリシーを設定できます。

ChangeLog ポリシーの概要

「ChangeLog ポリシー」概要エリアには、現在定義されている ChangeLog ポリシーが表示されます。既存の ChangeLog ポリシーを編集するには、リスト内のポリシーの名前をクリックします。ChangeLog ポリシーを作成するには、「ポリシーの作成」をクリックします。

1 つ以上の ChangeLog ポリシーを削除するには、ChangeLog ポリシーを選択して、「ポリシーの削除」をクリックします。このアクションには確認は不要です。

ChangeLog の概要

ChangeLog の概要エリアには、現在定義されている ChangeLog が表示されます。既存の ChangeLog を編集するには、リスト内の名前をクリックします。ChangeLog を作成するには、「ChangeLog の作成」をクリックします。

1 つ以上の ChangeLog を削除するには、ChangeLog を選択して、「ChangeLog の削除」をクリックします。このアクションには確認は不要です。

ChangeLog 設定変更の保存

ChangeLog 設定に対して行う変更は、ChangeLog ポリシーと定義済み ChangeLog のどちらに対する変更であるとしても、「ChangeLog 設定」ページから保存する必要があります。「保存」をクリックすると変更が保存され、メタビューに戻ります。

ChangeLog ポリシーの作成と編集

「ChangeLog ポリシーの編集」ページで次の項目に入力および選択を行なって、ChangeLog ポリシーを作成または編集します。

「OK」をクリックすると、「ChangeLog 設定」ページに戻ります。新しい ChangeLog ポリシーを保存する、または既存のポリシーへの変更を保存するために、必ず「ChangeLog 設定」ページから「OK」をクリックしてください。

ChangeLog の作成と編集

「ChangeLog の編集」ページで次の項目に入力および選択を行なって、ChangeLog を作成または編集します。

「OK」をクリックすると、「ChangeLog 設定」ページに戻ります。新しい ChangeLog を保存する、または既存の ChangeLog への変更を保存するために、必ず「ChangeLog 設定」ページから「OK」をクリックしてください。

次の例には、アイデンティティー属性と ChangeLog をセットアップして特定の属性データのセットを取得する方法が詳しく示されています。

例: アイデンティティー属性の定義

この例では、2 つの Identity Manager リソース (Resource 1 と Resource 2) が 3 つ目のリソース (Resource 3) にソースデータを提供します。Resource 3 は Identity Manager システムに直接には接続していません。Resource 1 と 2 からデータサブセットを取得し、それを Resource 3 に提供して保守するには、ChangeLog が必要です。

Resource 1: EmployeeInfo
employeeNumber*
givenname
mi
surname
phone

Resource2 : OrgInfo
employeeNum*
managerEmpNum
departmentNumber

Resource 3 : PhoneList
empId*
fullname
phone
department


* はレコードを相互に関連付けるキーを表します。


アイデンティティー属性の定義は次の表のようになります。

表 4-2 変更ログの使用例でのアイデンティティー属性 

属性

<==

元になる Resource.Attribute

employee

<==

EmployeeInfo.employeeNumber

dept

<==

OrgInfo.departmentNumber

reportsTo

<==

OrgInfo.managerEmpNum

firstName

<==

EmployeeInfo.givename

lastName

<==

EmployeeInfo.surname

middleInitial

<==

EmployeeInfo.mi

fullname

<==

firstName + " " + middleInitial + " " + lastName

phoneNumber

<==

EmployeeInfo.phone

例: ChangeLog の設定

アイデンティティー属性を定義したら、次に PhoneList ChangeLog という名前の ChangeLog を定義します。この目的は、アイデンティティー属性のサブセットを ChangeLog ファイルに書き込むことです。

PhoneList ChangeLog の ChangeLogView

列名

種類

アイデンティティー属性

empId

テキスト

employee

fullname

テキスト

fullname

phone

テキスト

phoneNumber

Resource 1 または Resource 2 内のレコードが変更されると、変更された内容だけではなく、ChangeLog レコードのデータの完全セット、つまりアイデンティティー属性のすべてのデータが ChangeLog に書き込まれます。カスタムスクリプトはその情報を読み取り、それを使用して Resource 3 を設定します。

ChangeLog の CSV ファイル形式

この節では、ChangeLog によって作成されるカンマ区切り値 (CSV) ファイルの形式について説明します。

ChangeLog ファイルは、スプレッドシートやデータベーステーブルなどのように、「行」と「列」でできているものと考えてください。その「行」に当たるものが、ファイルの 1 行です。

ChangeLog 形式は、最初の 2 行を使用する自己記述型です。この 2 行が 1 組で「スキーマ」つまりテーブル内の各「セル」の論理名と論理タイプを定義します (「セル」とは、行上のカンマで区切られた 1 つ 1 つの値のこと)。

1 行目には、ファイル内の属性の名前が列挙されます。2 行目には、それらの属性の値のタイプが記述されます。それ以降の行は、すべて変更イベントのデータです。

ChangeLog ファイルは Java UTF-8 形式でエンコードされます。

ファイルの 1 列目は特に重要です。この列は操作タイプを定義し、変更イベントが作成、変更、または削除のアクションであったかどうかなどを示します。ここには常に changeType が入り、常にタイプ T (テキスト) です。その値は ADDMODDEL のどれかです。

決まった 1 つの列にエントリの一意の識別子 (主キー) が保持されるようにしてください。通常、これはファイルの 2 列目です。

それ以外の列には、属性の名前が入ります。その名前は ChangeLog View テーブルの「列名」値から取られます。

ファイルの「スキーマ」を定義する最初の 2 つのヘッダー行に続いて、残りの行には属性の値が入ります。それらの値は 1 行目の列項目の順序に従って表示されます。ChangeLog はアイデンティティー属性から適用されるので、ChangeLog には変更が検出された時点でユーザーに関するすべてのデータが含まれます。

また、NULL (または設定されていないこと) を表す特別なセンチネル値はありません。変更が検出されているのに値がない場合、ChangeLog は空の文字列を書き込みます。

値は、ファイルの 2 行目に指定されている列のタイプにしたがってエンコードされます。サポートされているタイプは次のとおりです。

テキスト値

テキスト値は文字列として書き込まれますが、次の 2 つの例外があります。

テキスト値に復帰改行文字を含めることはできません。ファイルに復帰改行が必要な場合は、バイナリ値タイプを使用してください。

バイナリ値

バイナリ値は Base64 でエンコードされます。

複数テキスト値

複数テキスト値はテキスト値と同じように書き込まれますが、カンマで区切られ、[] の括弧で囲まれます。

複数バイナリ値

複数バイナリ値はバイナリ値と同じように Base64 でエンコードされて書き込まれますが、カンマで区切られ、[ と ] の括弧で囲まれます。

出力形式の例

次に例を挙げて、さまざまな出力形式を示します。例の書式は次のとおりです。

column1, column2, column3, column4

各例の Column 3 にサンプルテキストが示されます。

ChangeLog のファイル名

ファイル名の形式は次のとおりです。

servername_User_timestamp.sequenceNumber.suffix

各表記の意味は次のとおりです。

ローテーションとシーケンスの設定

ローテーションとシーケンスは ChangeLogPolicy オブジェクトで定義され、ChangeLogs から参照されます。

あるポリシーが次の条件でローテーションを定義するとします。

この条件の場合、ローテーションファイルには次のように名前が付けられることになります (ローテーションごとに 2 つのシーケンスファイルがある)。

myServer_User_20060101070000.1.csv
myServer_User_20060101070000.2.csv
myServer_User_20060101150000.1.csv
myServer_User_20060101150000.2.csv
myServer_User_20060101230000.1.csv
myServer_User_20060101230000.2.csv

myServer_User_20060102070000.1.csv
myServer_User_20060102070000.2.csv
myServer_User_20060102150000.1.csv
myServer_User_20060102150000.2.csv
myServer_User_20060102230000.1.csv
myServer_User_20060102230000.2.csv

1 月 1 日は 07:00:00 から始まって 8 時間ごとに 3 回ローテーションされており、1 月 2 日も同様であることが示されています。名前の中で 20060102 という日付に対応する部分だけが異なっています。

ChangeLog スクリプトの作成

この節では、ChangeLog スクリプトを作成する上で役立つ情報を提供します。


アイデンティティー属性およびイベントの設定

管理者インタフェースの「メタビュー」エリアを使用して、アイデンティティー属性およびイベントを設定します。次の節の情報と手順を使用して、Identity Manager アイデンティティー属性とアイデンティティーイベントを設定し、属性とイベントが適用される Identity Manager システムアプリケーションを選択してください。

アイデンティティー属性の操作

アイデンティティー属性を設定するには、「メタビュー」を選択して、「アイデンティティー属性」を選択します。「アイデンティティー属性」ページが表示されます。次の図は、このページの例を示しています。

図 4-7 メタビューでのアイデンティティー属性の設定

アイデンティティー属性を追加するには、「属性の追加」をクリックします。一度リストに追加されたアイデンティティー属性は、リスト内の名前をクリックすることによって編集できます。1 つ以上のアイデンティティー属性を削除するには、アイデンティティー属性を選択して、「選択した属性の削除」をクリックします。

属性に追加または属性から削除する応答を 1 つ以上選択できます。

アクションを実行する前に、必ず「保存」をクリックしてください。

アイデンティティー属性を最後に修正してからリソースを変更している場合は、「アイデンティティー属性」ページに次の警告メッセージが表示されます (図 4-8)。警告メッセージの「リソースの変更に基づいてアイデンティティー属性を設定」をクリックして、変更を同化させます。

図 4-8 「リソースが変更されています」警告メッセージ

パスワード

Active Sync は、1 つまたは複数のリソース上にユーザーを作成するよう設定されています。Identity Manager ユーザーは、作成時にパスワードを指定する必要がありますが、ほとんどのリソースがセキュリティー上の理由によりパスワードの読み取りを許可しません。パスワードの生成が設定されていない場合は、「パスワード生成の設定」をクリックします。

Active Sync によって作成されたアイデンティティーユーザーとその他のリソースアカウント上で、パスワードの設定方法を選択します。

アプリケーションの選択

「有効なアプリケーション」エリアを使用して、アイデンティティー属性を適用するアイデンティティーシステムアプリケーションを選択します。「利用可能なアプリケーション」エリアから 1 つ以上のアプリケーションを選択して、「有効なアプリケーション」エリアに移動します。アクションを実行する前に、必ず「保存」をクリックしてください。


ChangeLog 機能を使用するには、Active Sync アプリケーションを使用可能にする必要があります。詳細については、「ActiveSync アダプタ」を参照してください。


アイデンティティー属性の追加と編集

「アイデンティティー属性の追加」または「アイデンティティー属性の編集」ページから、次の項目に関して選択して、アイデンティティー属性を追加または編集します。

ターゲットリソースの追加

アイデンティティー属性が ChangeLog のみに使用されている場合は、そのターゲットを設定する必要はありません。たとえば、ChangeLog を使用したいが、標準の「入力フォーム」を使用してデータを Active Sync に送信するようにもしたいという場合が、そのようなケースです。ターゲットがない場合には、メタビューはアイデンティティー属性の値の計算のみを行い、ほかのどのリソースにも値を設定しません。

次の項目の選択を行って、アイデンティティー属性を設定するターゲットリソースを追加します。

ターゲットリソースの削除

1 つ以上のターゲットリソースを削除するには、ターゲットリソースを選択して、「選択したターゲットを削除」をクリックします。

アイデンティティー属性のインポート

アイデンティティー属性のインポート機能を使用して、1 つ以上のフォームを選択し、アイデンティティー属性値をインポートして設定することができます。Identity Manager はインポートされたフォームの値を分析し、アイデンティティー属性に「最適な推定値」を見積もります。とはいえ、アイデンティティー属性値はインポート後に編集が必要になる場合があります。

次のインポート項目について選択を行います。

アイデンティティーイベントの設定

Identity Manager が管理するリソースのアイデンティティーイベントを設定して、これらのリソース上で起きるイベントの動作を定義することもできます。アイデンティティーイベントで定義される動作は、Active Sync 中に、イベントが起きるタイミングを決定し、イベントに応答する適切なアクションを行うために使用されます。

たとえば、アイデンティティーユーザーとほかのすべてのリソースアカウントの削除をトリガーする、権威のある人事システム上での削除イベントを検出し応答するように、アイデンティティーイベントを設定できます。

アイデンティティーイベントを設定するには、「メタビュー」を選択し、「アイデンティティーイベント」タブを選択します。「アイデンティティーイベント」ページで、「イベントの追加」をクリックしてイベントタイプを指定します。「アイデンティティーイベント」ページでイベントを選択し、以下のオプションを指定することにより、アイデンティティーイベントを編集することもできます。

選択が終了したら、「OK」をクリックします。


Identity Manager ポリシーの設定

この節では、ユーザーポリシーの設定の説明および手順を示します。

ポリシーとは

Identity Manager ポリシーには、Identity Manager アカウント ID、ログイン、およびパスワードの特性に制約を設定することによって、Identity Manager ユーザーの制限を設定します。


Identity Manager には、特にユーザーのコンプライアンスを監査するように設計された監査ポリシーも用意されています。監査ポリシーについては、第 11 章「アイデンティティー監査」を参照してください。


Identity Manager ユーザーポリシーの作成と編集は、「ポリシー」ページで行います。メニューバーの「セキュリティー」を選択してから、「ポリシー」を選択します。表示されたリストページで、既存のポリシーを編集したり、新規ポリシーを作成したりできます。

ポリシーは、以下のタイプに分類されています。

ポリシーでの使用禁止属性

UserUIConfig 設定オブジェクトでは「使用禁止」属性のセットを変更できます。UserUIConfig には次のような属性があります。

辞書ポリシー

辞書ポリシーを使用すると、Identity Manager は単語データベースと照合してパスワードをチェックすることができ、単純な辞書攻撃から保護されることが保証されます。このポリシーをほかのポリシー設定と組み合わせて使用し、パスワードの長さと構成を強制することにより、Identity Manager がシステム内で生成または変更されたパスワードを、辞書を使用して推測することが困難になります。

辞書ポリシーは、ポリシーを使用して設定できるパスワード除外リストを拡張します。このリストは、管理者インタフェースに含まれるパスワードの「ポリシーの編集」ページの「使用禁止単語」オプションにより実装されます。

辞書ポリシーの設定

辞書ポリシーを設定するには、次を実行する必要があります。

次の手順を実行します。

  1. メニューバーの「設定」を選択してから、「ポリシー」を選択します。
  2. 「辞書の設定」をクリックすると、「辞書の設定」ページが表示されます。
  3. データベース情報を選択および入力します。
    • 「データベースタイプ」 − 辞書の保存に使用するデータベースタイプ (Oracle、DB2、SQLServer、または MySQL) を選択します。
    • 「ホスト」 − データベースが実行されているホストの名前を入力します。
    • 「ユーザー」 − データベースに接続するときに使用するユーザー名を入力します。
    • 「パスワード」 − データベースに接続するときに使用するパスワードを入力します。
    • 「ポート」 − データベースがリスニング中のポートを入力します。
    • 「接続 URL」 − 接続のときに使用する URL を入力します。次のテンプレート変数を使用することができます。
    • %h - ホスト
    • %p - ポート
    • %d - データベース名
  4. 「ドライバクラス」 − データベースを操作する際に使用する JDBC ドライバクラスを入力します。
  5. 「データベース名」 − 辞書の読み込み先のデータベースの名前を入力します。
  6. 「辞書ファイル名」 − 辞書を読み込むときに使用するファイルの名前を入力します。
  7. データベース接続をテストするには、「テスト」をクリックします。
  8. 接続テストが成功したら、「単語の読み込み」をクリックして、辞書を読み込みます。読み込み作業が完了するまでに、数分かかる場合があります。
  9. その辞書が正しく読み込まれたかどうかを確認するには、「テスト」をクリックします。

辞書ポリシーの実装

辞書ポリシーは、Identity Manager ポリシーエリアから実装します。「ポリシー」ページで、編集するパスワードポリシーをクリックします。「ポリシーの編集」ページで、「辞書の単語でパスワードをチェックする」オプションを選択します。実装すると、変更および生成されたパスワードはすべて、辞書と照合してチェックされます。


電子メールテンプレートのカスタマイズ

Identity Manager では、電子メールテンプレートを使用して、情報および操作のリクエストをユーザーと承認者に配信します。システムには次のためのテンプレートが用意されています。

電子メールテンプレートの編集

電子メールテンプレートをカスタマイズして、受信者に、タスクの実行方法や結果の表示方法などの特定の指示を通知することができます。たとえば、「アカウントの作成の承認」テンプレートをカスタマイズして、次のメッセージを追加することにより、承認者にアカウント承認ページを表示するとします。

$(fullname) 用アカウント作成を承認するには、http://host.example.com:8080/idm/approval/approval.jsp にアクセスしてください。

電子メールテンプレートをカスタマイズするには、例として「アカウントの作成の承認」テンプレートを使用した次の手順を実行します。

  1. メニューバーで、「設定」を選択します。
  2. 「設定」ページで「電子メールテンプレート」を選択します。
  3. アカウント作成承認テンプレートをクリックして選択します。
  4. 図 4-11 電子メールテンプレートの編集
    「電子メールテンプレートの編集」ページを使用して、アクションが起きたときに電子メールを送信する送信元と宛先の詳細をカスタマイズします。

  5. テンプレートの詳細を入力します。
    • 「SMTP ホスト」フィールドに SMTP サーバー名を入力して、電子メール通知を送信できるようにします。
    • 「送信者」フィールドで、送信元の電子メールアドレスをカスタマイズします。
    • 「宛先」フィールドと「CC」フィールドに、電子メール通知の受信者になる 1 つ以上の電子メールアドレスまたは Identity Manager アカウントを入力します。
    • 「電子メール本文」フィールドで、Identity Manager の場所を指すように内容をカスタマイズします。
  6. 「保存」をクリックします。

Identity Manager IDE を使用して電子メールテンプレートを修正することもできます。IDE の詳細については、『Identity Manager Deployment Tools』を参照してください。

電子メールテンプレートの HTML とリンク

HTML 形式のコンテンツを電子メールテンプレートに挿入して、電子メールメッセージの本文に表示することができます。コンテンツには、テキスト、グラフィック、および情報への Web リンクを使用できます。HTML 形式のコンテンツを有効化するには、「HTML 有効」オプションを選択します。

電子メール本文の許容変数

電子メールテンプレートの本文には、変数の参照を $(Name) の形式で含めることもできます。例: パスワード $(password) が復旧しました。

各テンプレートの許容変数を、次の表に定義します。

表 4-3 電子メールテンプレート変数

テンプレート

許容変数

パスワードリセット

$(password) − 新規に生成されたパスワード

承認の更新

$(fullname) − ユーザーのフルネーム

$(role) − ユーザーのロール

通知の更新

$(fullname) − ユーザーのフルネーム

$(role) − ユーザーのロール

レポート

$(report) − 生成されたレポート

$(id) − タスクインスタンスのエンコード ID

$(timestamp) − 電子メールの送信時刻

リソースのリクエスト

$(fullname) − ユーザーのフルネーム

$(resource) − リソースタイプ

リスク分析

$(report) − リスク分析レポート

一時パスワードリセット

$(password) − 新規に生成されたパスワード

$(expiry) − パスワードの有効期限


監査グループおよび監査イベントの設定

監査設定グループを設定すると、選択したシステムイベントを記録およびレポートすることができます。監査グループおよびイベントの設定には、Configure Audit 管理機能が必要になります。

監査設定グループを設定するには、メニューバーの「設定」を選択し、「監査」を選択します。

「監査設定」ページに監査グループのリストが表示されます。各グループに 1 つ以上のイベントが含まれています。各グループについて、成功したイベント、失敗したイベント、またはその両方を記録することができます。

リスト内の監査グループをクリックすると、「監査設定グループの編集」ページが表示されます。このページで、監査設定グループの一部としてシステム監査ログに記録する監査イベントのタイプを選択することができます。

「監査の有効化」チェックボックスが選択されていることを確認します。監査システムを無効にするには、チェックボックスを選択解除します。

監査設定グループ内のイベントの編集

グループ内のイベントを編集するために、特定のオブジェクトタイプの操作を追加または削除することができます。このためには、そのオブジェクトタイプの「アクション」列の項目を「利用可能」エリアから「選択」エリアに移動し、「OK」をクリックします。

監査設定グループへのイベントの追加

グループにイベントを追加するには、「新規」をクリックします。イベントはページの一番下に追加されます。「オブジェクトタイプ」列でリストからオブジェクトタイプを選択し、新しいオブジェクトタイプの「アクション」列で、1 つ以上の項目を「利用可能」エリアから「選択」エリアに移動します。「OK」をクリックしてイベントをグループに追加します。


Remedy との統合

Identity Manager を Remedy サーバーと統合すると、指定されたテンプレートに従って Remedy チケットを送信することができます。

Remedy との統合は、管理者インタフェースの次の 2 つのエリアでセットアップします。

Remedy チケットの作成は、Identity Manager ワークフローを通じて設定されます。設定によっては、定義済みのテンプレートを使用して Remedy チケットを開く呼び出しを適切な時刻に行うこともできます。ワークフローの設定の詳細については、『Identity Manager Workflows, Forms, and Views』を参照してください。


Identity Manager サーバーの設定

Identity Manager サーバーが特定のタスクのみを実行するようにサーバー固有の設定を編集することができます。そのためには、「設定」を選択して、「サーバー」を選択します。

個別のサーバーの設定を編集するには、「サーバーの設定」ページでリスト内のサーバーを選択します。「サーバー設定の編集」ページが表示され、調整サーバー、スケジューラ、JMX などの設定を編集することができます。

調整サーバーの設定

デフォルトでは、調整サーバーの設定は、「サーバー設定の編集」ページに表示されます。デフォルト値を使用することも、「デフォルト値を使用する」オプションを選択解除して値を指定することもできます。

スケジューラの設定

「サーバー設定の編集」ページで「スケジューラ」をクリックすると、スケジューラオプションが表示されます。デフォルト値を使用することも、「デフォルト値を使用する」オプションを選択解除して値を指定することもできます。

「保存」をクリックして、サーバー設定の変更を保存します。

電子メールテンプレートサーバーの設定

「サーバー」メニューの「電子メールテンプレート」をクリックして、デフォルトの SMTP サーバー設定を指定します。

デフォルト以外のメールサーバーを使用する場合は、このオプションを使用して、「デフォルト値を使用する」の選択を解除し、使用するメールサーバーを入力することにより、デフォルトの電子メールサーバーを指定します。入力するテキストは、電子メールテンプレートの smtpHost 変数の置換に使用されます。

JMX

この設定を使用して JMX クラスタポーリングを有効にし、ポーリングスレッドの間隔を設定します。収集された JMX データは、Identity Manager デバッグページにアクセスし、「Show MBean Info」ボタンをクリックすると表示できます。

JMX ポーリングを有効するには、「サーバー」タブの「JMX」をクリックして、次のオプションを選択します。

「保存」をクリックして、サーバー設定の変更を保存します。

サーバーのデフォルト設定の編集

サーバーのデフォルト設定機能を使用して、すべての Identity Manager サーバーのデフォルト設定を設定することができます。個別のサーバー設定ページで異なる項目を選択しないかぎり、サーバーはこれらの設定を継承します。デフォルト設定を編集するには、「サーバーのデフォルト設定の編集」をクリックします。「サーバーのデフォルト設定の編集」ページには、個別のサーバー設定ページと同じオプションが表示されます。

各サーバーのデフォルト設定の変更は、その設定の「デフォルト値を使用する」オプションを選択解除しないかぎり、対応する個別のサーバー設定に伝播されます。

「保存」をクリックして、サーバー設定の変更を保存します。



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