ワークリストマネージャーは、既存の Sun Java System Directory Server の構造に適応できます。報告構造をまだ定義していない場合は、定義する必要があります。報告構造を定義するには、さまざまな方法があります。Sun は、デフォルトの属性である manager を提供しています。この属性を使用して上方向の報告構造を定義できますが、その場合は部下を定義する属性も使用する必要があります。ユーザーのマネージャーや部下を示すカスタム属性を作成することも、ユーザーの entrydn 属性で階層を定義することもできます。たとえば、ユーザー "gsmythe" が "grose" に報告し、"grose" が "cpina" に報告する場合、"gsmythe" の entrydn 属性は次のようになります。
uid=gsmythe,uid=grose,uid=cpina,ou=people,dc=sun,dc=com
前述の entrydn を使用したディレクトリ構造は、図 3 のようになります。
ワークリストマネージャーユーザーが属するカスタムグループおよびカスタムロールを作成できますが、これは必須ではありません。
ワークリストマネージャーでタスクのエスカレーションと再割り当てを有効にするには、前述のように manager 属性を使用してユーザーの上司を定義し、各ユーザーの entrydn 属性で報告構造を定義する必要があります。manager 属性には、必ず上司の完全な entrydn 値を入力してください。
LDAP ディレクトリ構造を定義するときは、各ユーザーの識別名に使用されているネーミング属性に注意してください。これは、通常 uid 属性または cn 属性です。この値は、「Environment」のワークリストマネージャー外部システムのプロパティーで指定されます。ワークリストマネージャーの各ユーザーのログイン資格は、ネーミング属性の値と userpassword 属性の値によって定義されます。ワークリストマネージャーがセキュリティープリンシパルとして使用する管理者ユーザーを作成する必要があります。
ワークリストマネージャーを Sun Java System Directory Server 用に設定する方法については、「Sun Java System Directory Server の接続設定」を参照してください。