ディレクトリリストスタイルに表示されないほかのプラットフォームとのインタフェースを取ることができる「ユーザー定義の」発見的設定を作成できます。Batch アダプタには、ベースとなるパーサーが LIST コマンドの結果を正しく解析できるように、一連の発見的プロパティーを設定できるメカニズムがあります。これらのプロパティーについては、「FTP 発見的設定パラメータ」で説明しています。
独自のユーザー定義のディレクトリリストスタイルを作成するには、次の 2 つの方法があります。
独自の発見的設定ファイルを作成する: FtpHeuristics.cfg ファイルと同じ形式でスタイル名とパラメータを表示する独自のユーザー定義の発見的設定ファイルを作成できます。作成したファイルは、アプリケーションサーバーに配置します。設定ファイルの場所とスタイル名は、BatchFTP 設定プロパティーで指定します (「独自の発見的設定ファイルを作成する」を参照)。
FTP 発見的設定ファイルを変更する: FtpHeuristics.cfg ファイルを開き、ユーザー定義スタイルを追加して、ファイルを再パッケージ化できます。この方法では、JAR ファイルを解凍し、独自のスタイルを追加して、ファイルを再パッケージ化する必要があります (「FTP 発見的設定ファイルを変更する」を参照)。多くの場合、この方法は前述の方法より面倒です。
テキストエディタを使用して、目的のプラットフォームとのインタフェースを取るのに必要なプロパティー設定を含むユーザー定義設定ファイルを作成します。このためには、FtpHeuristics.cfg ファイルから作成するスタイル (プラットフォームのパラメータ設定) に似たセクション (スタイル) をコピーするか、「発見的設定ファイルの形式」に示された書式をコピーします。
ユーザー定義の設定をアプリケーションサーバー上の安全な場所に CFG ファイルとして保存します。
BatchFTP の環境プロパティーから「FTP」->「ユーザー定義の発見的設定ファイル」プロパティーを選択し、ユーザー定義の発見的設定ファイルの場所と名前を入力します (たとえば、C:\USER_DEFINED_HEURISTICS\UDH.cfg)。
BatchFTP のコネクティビティーマッププロパティーから「FTP」->「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」を選択し、ユーザー定義スタイルの名前を入力します (たとえば、MY AS400-UNIX)。指定できるユーザー定義スタイルは 1 つだけです。このスタイルは設定済みのディレクトリリストスタイルになり、「ディレクトリリストスタイル」プロパティーの値より優先されます。
この方法を使用して複数のユーザー定義スタイルを作成するには、ユーザー定義の設定ファイルにそれらのスタイルを追加し、各種の FTPBatch コンポーネントアダプタのそれぞれについて、コネクティビティーマッププロパティーに異なるユーザー定義スタイル名を入力します。
必要に応じて、複数のユーザー定義の設定ファイルを作成することもできますが、そのためには環境内に追加の BatchFTP 外部システムを作成する必要があります。この方法を選択した場合は、自動マップを適用する前に、環境コンポーネントをドラッグ&ドロップで正しい BatchFTP 外部システムにコピーする必要があります。
この方法を使用して独自のユーザー定義の発見的設定を作成する場合は、次の点に注意してください。
BatchFTP のコネクティビティーマッププロパティーである「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」は、「ディレクトリリストスタイル」プロパティーより優先されます。「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」が指定されている場合は、対応する BatchFTP アダプタ (OTD) の発見的設定として使用されます。適用される発見的スタイルとして「ディレクトリリストスタイル」プロパティーの値を使用するには、「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」プロパティーの値を空白のままにする必要があります。
「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」プロパティーの値を空白 (値なし) に設定すると、選択した「ディレクトリリストスタイル」プロパティーの値 (組み込みの発見的設定) が現在の有効なスタイルになります。
ユーザー定義の発見的設定ファイルは、実行時にアプリケーションサーバー上に存在し、配備されたアプリケーションが発見的設定パラメータにアクセスできるように適切なアクセス権設定を持っている必要があります。
「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」が指定されているが、「ユーザー定義の発見的設定ファイル」プロパティーの値が空白である場合や、関連付けられたユーザー定義の発見的設定ファイルにアクセスできないか、または対応するスタイル設定がこのファイルに含まれていない場合は、BatchFTP OTD によってエラーメッセージが生成されます。
「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」の値を設定すると、「ユーザー定義の発見的設定ファイル」プロパティーで指定された対応する発見的設定ファイルの読み込みがトリガーされます。発見的設定ファイルに変更を加えた場合は、「ユーザー定義の発見的設定ファイル」プロパティーを設定してから「ユーザー定義のディレクトリリストスタイル」を設定します。
FtpHeuristics.cfg ファイルを変更して、ユーザー定義の発見的設定スタイルを含めるには、次の手順に従います。
FtpHeuristics.cfg ファイルは、次の場所にある stcbatch.jar ファイルに含まれています。
<JavaCAPS6>\netbeans\usrdir\modules\ext\batcheway\ stcbatch.jar |
JavaCAPS6 は、Sun Java Composite Application Platform Suite のインストールディレクトリです。
stcbatch.jar を解凍し、FtpHeuristics.cfg ファイルを見つけます。
テキストエディタで FtpHeuristics.cfg を開き、ユーザー定義の発見的設定スタイルを追加します。
「ユーザー定義」セクション (またはその他のセクション) をコピーし、FtpHeuristics.cfg の末尾に貼り付けます。
コピーしたセクションと各プロパティーの名前をユーザー定義の名前または利用可能なリスト (「ユーザー定義 1」、「ユーザー定義 2」など) のいずれかに変更します。「発見的設定ファイルの形式」に示された例を参照してください。この例では、ユーザー定義の名前は MY AS400-UNIX です。ユーザー定義の名前を持つスタイルは 1 つしか指定できませんが、10 個の設定スタイルに「ユーザー定義 1 - 10」という名前を付けることができます。
新しいセクションのプロパティーを目的のプラットフォームに合わせて変更します。「FTP 発見的設定パラメータ」を参照してください。
追加のユーザー定義設定を作成するには、前述の手順 2 から 4 までを繰り返します。
更新された FtpHeuristics.cfg ファイルを含む stcbatch.jar ファイルを圧縮し、stcbatch.jar を元の場所にコピーします。
BatchFTP の設定マッププロパティーから「FTP」->「ユーザー定義」->「ディレクトリリストスタイル」を選択し、ユーザー定義スタイルの名前を入力します (たとえば、MY AS400-UNIX)。または、「ディレクトリリストスタイル」ドロップダウンリストから 10 個のユーザー定義プロパティーのいずれかを選択することもできます (「ユーザー定義の発見的ディレクトリリストスタイルの作成」を参照)。
設定変更は、この Netbeans IDE で構築および配備されたすべてのプロジェクトに適用されます。
この例には、2 つのユーザー定義スタイル (MY AS400-UNIX および UDH NT 4.0) が含まれています。
# # -------------------------------------------------------------------------- # Section: MY AS400-UNIX # -------------------------------------------------------------------------- # MY AS400-UNIX!Commands Supported By FTP Server!value=APPE%CWD%DELE%LIST%MKD%NOOP%PASS%QUIT%RETR%RNFR%RNTO %SITE%STOR%TYPE%USER!set=APPE%CWD%DELE%LIST%MKD%NOOP%PASS%QUIT%RETR %RNFR%RNTO%SITE%STOR%TYPE%USER MY AS400-UNIX!Header Lines To Skip!value=0!set=0 MY AS400-UNIX!Header Indication Regex Expression!value=!set= MY AS400-UNIX!Trailer Lines To Skip!value=0!set=0 MY AS400-UNIX!Trailer Indication Regex Expression!value=!set= MY AS400-UNIX!Directory Indication Regex Expression!value=!set= MY AS400-UNIX!File Link Real Data Available!value=No!set=No%Yes MY AS400-UNIX!File Link Indication Regex Expression!value=!set= MY AS400-UNIX!File Link Symbol Regex Expression!value=!set= MY AS400-UNIX!List Line Format!value=Fixed!set=Blank Delimited%Fixed MY AS400-UNIX!Valid File Line Minimum Position!value=52!set=52 MY AS400-UNIX!File Name Is Last Entity!value=Yes!set=No%Yes MY AS400-UNIX!File Name Position!value=52!set=52 MY AS400-UNIX!File Name Length!value=0!set=0 MY AS400-UNIX!File Extension Position!value=0!set=0 MY AS400-UNIX!File Extension Length!value=0!set=0 MY AS400-UNIX!File Size Verifiable!value=No!set=No%Yes MY AS400-UNIX!File Size Position!value=0!set=0 MY AS400-UNIX!File Size Length!value=0!set=0 MY AS400-UNIX!Special Envelope For Absolute Pathname!value=!set=’’ MY AS400-UNIX!Listing Directory Yields Absolute Pathnames!value=No!set=No%Yes MY AS400-UNIX!Absolute Pathname Delimiter Set!value=///!set=/// MY AS400-UNIX!Change Directory Before Listing!value=Yes!set=No%Yes MY AS400-UNIX!Directory Name Requires Terminator!value=No!set=No%Yes # # # -------------------------------------------------------------------------- # Section: UDH NT 4.0 # -------------------------------------------------------------------------- # UDH NT 4.0!Commands Supported By FTP Server!value=APPE%CWD%DELE%LIST%MKD%NOOP%PASS%QUIT%RETR%RNFR%RNTO%SITE% STOR%TYPE%USER!set=APPE%CWD%DELE%LIST%MKD%NOOP%PASS%QUIT%RETR%RNFR%RNTO%SITE% STOR%TYPE%USER UDH NT 4.0!Header Lines To Skip!value=0!set=0 UDH NT 4.0!Header Indication Regex Expression!value=!set= UDH NT 4.0!Trailer Lines To Skip!value=0!set=0 UDH NT 4.0!Trailer Indication Regex Expression!value=!set= UDH NT 4.0!Directory Indication Regex Expression!value=<DIR>!set=<DIR> UDH NT 4.0!File Link Real Data Available!value=No!set=No%Yes UDH NT 4.0!File Link Indication Regex Expression!value=\.lnk$!set=\.lnk$ UDH NT 4.0!File Link Symbol Regex Expression!value=!set= UDH NT 4.0!List Line Format!value=Blank Delimited!set=Blank Delimited%Fixed UDH NT 4.0!Valid File Line Minimum Position!value=4!set=4 UDH NT 4.0!File Name Is Last Entity!value=Yes!set=No%Yes UDH NT 4.0!File Name Position!value=4!set=4 UDH NT 4.0!File Name Length!value=0!set=0 UDH NT 4.0!File Extension Position!value=0!set=0 UDH NT 4.0!File Extension Length!value=0!set=0 UDH NT 4.0!File Size Verifiable!value=Yes!set=No%Yes UDH NT 4.0!File Size Position!value=3!set=3 UDH NT 4.0!File Size Length!value=0!set=0 UDH NT 4.0!Special Envelope For Absolute Pathname!value=!set= UDH NT 4.0!Listing Directory Yields Absolute Pathnames!value=No!set=No%Yes UDH NT 4.0!Absolute Pathname Delimiter Set!value=\\\\\\!set=\\\\\\ UDH NT 4.0!Change Directory Before Listing!value=No!set=No%Yes UDH NT 4.0!Directory Name Requires Terminator!value=No!set=No%Yes |