アウトバウンド TCP/IP アダプタプロパティーによって、アダプタの出力処理動作が決まります。アウトバウンド TCP/IP アダプタ接続マッププロパティーは、次の各セクションに編成されています。
「一般アウトバウンド設定」プロパティーは、一般的な TCP/IP アウトバウンド設定情報を提供します。このセクションには、表 1–90 に示す最上位パラメータが含まれています。
表 1–90 接続マップ - 一般アウトバウンド設定
「TCPIP アウトバウンド設定」プロパティーは、java の Socket のオプションを提供します。詳細については、JDK の Javadoc を参照してください。「TCP/IP アウトバウンド設定」プロパティーには、表 1–91 に示す最上位パラメータが含まれています。
SO_KEEPALIVE など、これらの基本設定によって参照されるオプションの完全な情報については、Sun Microsystems の対応する Java ドキュメントを参照してください。
「クライアント接続の確立」プロパティーは、接続の確立を制御するために使用される構成パラメータをいくつか定義します。
TCP/IP アウトバウンドアダプタの接続マッププロパティーのこのセクションには、表 1–92 に示す最上位パラメータが含まれています。
このセクションが使用されるのは、「接続タイプ」が「クライアント」に設定されている場合だけです。
名前 |
説明 |
必要な値 |
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外部システムへの接続を試みるまでにアダプタが待機する時間の長さ (ミリ秒) を指定します。 |
アダプタが接続を試みるまでの待機時間の長さ (ミリ秒) を示す数値。 デフォルト設定は 0 です。 |
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アダプタが接続確立要求の受信時に常に新しい接続の作成を試みるかどうかを指定します。
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true または false。 デフォルト設定は false です。 |
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アダプタが条件に一致する接続をコンテナから取得したが、その接続が、外部アプリケーションのロジックのために外部側の接続がクローズ/リセットされるなど、さまざまな理由により有効でなくなっていた場合に、再接続を自動的に試みるかどうかを指定します。 このプロパティーが有効になるのは、インテグレーションサーバーの接続プール内に既存の接続が存在している場合だけであり、プールが空の場合の初期トリガー中には有効になりません。
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true または false。 デフォルト設定は true です。 |
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アダプタが特定の外部 TCP/IP 宛先 (ホスト/ポート) への接続を試みる最大回数を指定します。この回数を超えるとアダプタは接続をあきらめます。 |
アダプタが接続を試みる回数を示す整数。 |
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特定の外部 TCP/IP 宛先 (ホスト/ポート) への複数の接続試行間でのアダプタの待機時間の長さ (ミリ秒) を指定します。 |
複数の接続試行間でのアダプタの待機時間の長さをミリ秒で示す整数。デフォルト設定は 30000 (つまり 30 秒) です。 |
「サーバーポートのバインディング」セクションは、サーバーポートバインディングの制御に使用されるパラメータを定義します。このパラメータが使用されるのは、「接続タイプ」が「サーバー」に設定されている場合だけです。「TCP/IP アウトバウンド設定」 — 「サーバーポートのバインディング」プロパティーには、表 1–93 に示す最上位パラメータが含まれています。
表 1–93 接続マップ - TCPIP アウトバウンド設定 - サーバーポートのバインディング
名前 |
説明 |
必要な値 |
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localhost 上の指定された TCP/IP ポートへのバインドをアダプタが試みる最大回数を指定します。 |
localhost 上の指定された TCP/IP ポートへのバインドの再試行回数を示す整数。 |
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localhost 上の指定された TCP/IP ポートへの複数のバインド試行間での、アダプタの待機時間の長さ (ミリ秒) を指定します。 |
アダプタが指定された TCP/IP ポートにバインドするまでの時間の長さをミリ秒で示す整数。 デフォルト設定は 30000 (30 秒) です。 |
これらのプロパティーは、アウトバウンドアダプタのエンベロープメッセージ形式の設定です。これらのプロパティーは、インバウンドアダプタの場合と同じように動作します。
ここでは、サーバーのエンベロープメッセージ形式プロパティーについて説明します。これらのプロパティーはすべて、TCP/IP エンベロープ処理に関連するものです。TCP/IP アウトバウンドアダプタの接続マッププロパティーのこのセクションには、表 1–94 に示す最上位パラメータが含まれています。
表 1–94 接続マップ - TCPIP アウトバウンド設定 - エンベロープメッセージ
名前 |
説明 |
必要な値 |
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エンベロープタイプを指定します。エンベロープタイプは、メッセージの開始位置と終了位置を定義します。 |
エンベロープタイプを示す次のプロパティーのいずれかを入力します。
デフォルトは「開始と終了をマーク」です。 |
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「開始と終了をマーク」はプロパティー「読み取るバイト数」、「ignore-until 文字の値」、および「store-until 文字の値」によってサポートされます。 |
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「終了をマーク」はプロパティー「store-until 文字の値」によってサポートされます。 |
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「長さを固定」はプロパティー「読み取るバイト数」によってサポートされます。 |
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「長さを先頭に付加」はプロパティー「長さの幅」および「数値表現」によってサポートされます。 |
||||
「マークおよび固定」はプロパティー「読み取るバイト数」、「ignore-until 文字の値」、および「store-until 文字の値」によってサポートされます。 |
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「アクティブな接続ごと」はプロパティー「アクティブな接続ごと」によってサポートされます。 |
||||
「カスタム」はプロパティー「カスタムエンベロープクラス名」および「カスタム定義プロパティー」によってサポートされます。 最適なパフォーマンスが得られるように、すべてのエンベロープメッセージでメソッド receiveEnvelopedMsg() を使用してください。このメソッドでは終了条件としてエンベロープが使用されるのに対し、ほかの受信メソッド receiveBytes() および receiveString() では終了条件としてタイムアウトが使用されます。 注 – マークおよび固定を除くすべてのエンベロープタイプでは、データはペイロードにすぎません。このエンベロープタイプでのデータの処理方法については、「マークおよび固定」を参照してください。 |
||||
「エンベロープタイプ」プロパティーが「カスタム」に設定された場合に使用される Java クラス名を指定します。 Java クラスを使って作成したカスタムエンベロープを使用する場合、そのクラスを含む Java JAR ファイルを、コラボレーションエディタのファイルインポート機能を使って目的とする任意のコラボレーション内にインポートできます。 このクラス名は、com.abc.MyClass などの完全修飾クラス名にすべきです。このクラスが実装する必要のあるインタフェースは、次のとおりです
および
詳細については、「カスタマイズされたエンベロープ処理」を参照してください。 |
完全な Java クラス名。 完全修飾クラス名。「エンベロープタイプ」が「カスタム」でない場合は「なし」。 デフォルト設定は「なし」です。 |
|||
「エンベロープタイプ」の値が「カスタム」に設定された場合に使用されます。一連のユーザー定義パラメータを指定します。区切り文字を含むこの情報を解析し、カスタマイズされたエンベロープメッセージ実装を生成することができます。 |
テキスト文字列。 |
|||
次のエンベロープタイプで使用されます。
読み取るバイト数を指定します。アダプタが受信するイベントの長さはすべて同じであると仮定されています。 |
バイト数を示す整数。 デフォルト設定は 1 です。 |
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「エンベロープタイプ」の値が「長さを先頭に付加」の場合に使用されます。エンベロープ長の幅を指定します。言い換えると、これは、長さのフィールドを表現するために使用される桁数を指定します。 |
1 から 10 までの範囲の整数。このプロパティーは、「ネットワーク short」の場合は 2 に、「ネットワーク long」の場合は 4 に、それぞれ設定する必要があります。 デフォルト設定値は 1 です。 |
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「エンベロープタイプ」の値が「長さを先頭に付加」の場合に使用されます。先頭に付加される長さの数値をどのような方法で表現するかを指定します。この値は、次のいずれかの形式で表現されます。
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次のいずれかを選択します。
デフォルト設定は「10 進数」です。 |
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エンベロープタイプ「開始と終了をマーク」および「マークおよび固定」で使用されます。ignore-until (開始ブロックと同じ) 文字の値を指定します。この文字が検出されるまで、すべての受信文字が無視されます。 |
10 進 ASCII 番号。指定可能な範囲は、1 から 127 までです。 デフォルト設定は 11 です。 |
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エンベロープタイプ「開始と終了をマーク」、「終了をマーク」、および「マークおよび固定」で使用されます。エンベロープの終了ブロックまたはマーカーの位置にある文字を指定します。この文字が検出されるまで、すべての受信文字が格納されます。 |
10 進 ASCII 番号。指定可能な範囲は、1 から 127 までです。 デフォルト設定は 12 です。 |