Solaris デバイスドライバ : |
sbpro |
デバイスタイプ : |
オーディオ |
チップ : |
Analog Devices AD1848、互換デバイス (コンピュータのマザーボードに実装または増設カード) |
バスタイプ : |
ISA |
Solaris の sbpro ドライバがサポートしている機能とインタフェースについては、audio(7I)および sbpro(7D)のマニュアルページを参照してください。
sbpro デバイスドライバは、AD1848 を使用したすべてのオーディオデバイスに対応しているわけではありません。ただし、AD1848 互換チップを採用した一部オーディオデバイスにも対応しています。
多くのオーディオデバイスが他のオーディオデバイスと互換性があるとしていますが、必ずしもハードウェアレベルで互換性があるわけではありません。このため、そうしたデバイスは Solaris ソフトウェアによってサポートされません。後述の「試験済みの互換デバイス」では、Solaris 環境でテスト済みのデバイスを紹介します。
AD1848 または互換チップを使用したカードの中には、現状 sbpro ドライバがサポートしていない高度なオーディオ機能を持つものがあります。
AD1848 またはその互換チップを使用していて、試験済みのデバイスは次に示すとおりです。
Compaq Deskpro XL ビジネスオーディオ (AD1847 チップ搭載)
Turtle Beach Tropez カード (CS4231 チップ搭載)
その他いくつかの 100% ハードウェア互換デバイスも、sbpro ドライバで使用することができます。ただし、それらのデバイスは、Solaris 環境でテストされていないため、動作は保証されません。
Turtle Beach Tropez カードは、システム内の他の ISA デバイスの動作と干渉する場合があります。Tropez カードをインストールすることでこのようなデバイス障害が発生する場合、デバイスに添付されている構成用プログラムを実行して、異なる入出力基底アドレスをカードに割り当ててください。
オーディオデバイスの多くには、IRQ 設定と DMA 設定を選択するためのソフトウェアユーティリティが添付されています。このようなユーティリティの一部では、パラメタの設定を不揮発メモリーに記録せず、DOS が使用する構成ファイルに書き込んで、リブートするごとにカード構成を設定する場合があります。この種の構成ファイルは Solaris ソフトウェアでは使用されないため、Solaris オペレーティング環境ではカードの動作に影響しません。
出力音量はソフトウェアで制御します。音が聞き取れない場合は、音量つまみを最大の設定にしてください。
デバイスのマイクジャックがモノラルまたはステレオのどちらであるかについては、メーカー提供のマニュアルを参照してください。マイクのプラグがマイクジャックに合っていることを確認してください。合っていない場合は、アダプタを使用してください。
一般にライン入力ジャックと補助 (aux) ジャックは、ラインレベルの電圧を必要とします。この電圧は、テープデッキや CD プレーヤのライン出力ジャック、あるいはバッテリ駆動のマイクからの出力電圧として得ることができます。これに対し、マイクジャックが必要とする電圧はこれより低いのが一般的です。デバイスの入出力条件については、メーカー提供のマニュアルを参照してください。
デフォルト値は、強調表示されています。
入出力アドレス : |
0x530, 0x604, 0xE80, 0xF40 |
sbpro ドライバは、使用されていない DMA チャネルと IRQ 線を自動的にデバイスに割り当てます。
AD1848 とその互換チップをサポートするために、sbpro は再生と録音で、同じ DMA チャネルを使用します。このため、再生と録音を同時に行うことはできません。
o入出力アドレス : |
0x530 sbpro 電源投入時、Tropez カードの MWSS 入出力アドレスは 0x530 です。このアドレスは、システムの起動後にソフトウェアを使用してのみ変更することができますが、Solaris ソフトウェアが変更することはありません。このため、Tropez カードは、入出力アドレス 0x530 でのみサポートされます。 |
sbpro ドライバは、使用されていない DMA チャネルと IRQ 線を自動的にデバイスに割り当てます。
Tropez カードには、カードが使用する IRQ、DMA、MWSS 互換入出力アドレスを選択するためのユーティリティプログラムが付属しています。ただし、このユーティリティは、不揮発性メモリーではなく、構成ファイルにこれらパラメタ値を記録し、DOS はこのファイルを使用してリブートのたびにカードの構成を行います。Solaris 環境では、そうした構成ファイルは使用されないため、カードの動作が影響を受けることもありません。
sbpro ドライバがサポートする、Crystal Semiconductor の CS4231 を使用したデバイスはどれも AD1848 互換モードにプログラミングされています。このドライバは高度な CS4231 機能 (特に同時再生/録音機能) には対応していません。
デバイスには、指定された IRQ がシステムの他のデバイスによって「使用されている」ことを検出できるものがあります。そうした衝突を検出した場合、ドライバは次のようなエラーメッセージを出力するため、オーディオデバイスまたは衝突しているデバイスの IRQ 設定を変更する必要があります。
sbpro: MWSS_AD184x IRQ 7 is 'in use.' |
デバイスには、そうした衝突を検出できないものもあります。その場合、ドライバはカードを動作させようとしますが、ほとんどの場合、最初に動作させようとしたときにシステムがハングアップします。IRQ には、他のデバイスと衝突しないものを選択してください。
sbpro ドライバは AD1848 とその互換デバイスの A-law エンコーディングをサポートしていますが、audiotool はサポートしていません。このため、A-law エンコーディングが選択されると、audiotool はエラーメッセージを出力します。A-law エンコーディングされたオーディオファイルを再生するには、audioplay(1) を使用してください。あるいは、audioconvert(1)を使用して、16 ビットリニアのような、audiotool が受け付ける形式に A-law サンプルを変換することもできます。ユーザー作成のアプリケーションも、AD1848 とその互換デバイスに sbpro ドライバを使用して A-law 形式を選択することができます。
一部のシステムユニットでは、ヘッドホンジャックの左右チャネルが逆に接続されており、左の出力が右耳、右の出力が左耳に聞こえます。ユニット背面のライン出力ジャックでは、そのようなことはありません。
システム背面のアクティブなオーディオ入力ジャックを見つけるには、音源となるデバイスを接続して、audiocontrol(1)を実行し、「録音」を選択してください。続いて「録音」パネルの「録音レベル」スライダと「モニタレベル」スライダのレベルを上げて出力が聞きとれるようにします。次に「入力端子」と「内部 CD」を選び、どのオーディオ入力ポートが音を生成するか見つけ出します。audiocontrol の「録音」パネルに「内部 CD」ボタンが表示されない場合は、オーディオ入力として「入力端子」を選択します。キーボードのマイクジャックを選択するには、Microphone ボタンをオンにします。
キーボードに内蔵されているマイクとスピーカではなく、外部のマイクとスピーカを使用した方が音質は良くなります。