この章では、デバイス参照情報ページを使用して、Intel 32 ビットプロセッサアーキテクチャ (IA) 上で Solaris 環境が動作するようシステムを構成したり、構成時の問題を解決したりする方法について説明します。
Intel 版 Solaris を実行するために特別な構成を必要とするデバイスには、デバイス参照情報が用意されています。
デバイスの設定の変更手順については、デバイスのメーカーが提供するマニュアルを参照してください。
使用可能な場合には、メーカー提供の DOS ユーティリティを実行してください。
点検あるいは設定のためにアダプタを取り外すときは、ケーブルがどのようにソケットに挿入されているかメモしてください。コネクタが誤った方向で挿入されないように成形されているものがありますが、そうでない場合もあります。
通常、デバイスのパラメタ設定が選択式の場合は、デフォルトの設定を選択してください。デバイス参照情報ページには、Solaris ソフトウェアがサポートする設定と既知の衝突情報が含まれています。
次の表に Intel 版 Solaris 8 でのデバイス参照情報ページを示します。
デバイスタイプ |
Solaris ドライバ名 |
ページ番号 |
---|---|---|
ディスクインタフェース |
ata | |
SCSI ホストバスアダプタ |
adp | |
|
cadp | |
|
pcscsi | |
|
ncrs | |
|
cpqncr |
「Compaq 32 ビット Fast Wide SCSI-2、Wide Ultra SCSI、Dual Channel Wide Ultra SCSI-3 コントローラ」 |
|
ncrs | |
|
symhisl |
「LSI Logic (旧 Symbios) 64 ビット PCI Dual Channel Ultra2 SCSI 53C896 ホストバスアダプタ 」 |
|
blogic |
「Mylex (BusLogic) BT-946C、BT-948、BT-956C、BT-956CD、BT-958、BT-958D ホストバスアダプタ」 |
SCSI ディスクアレイ/RAID コントローラ |
mega | |
|
smartii | |
|
dpt | |
|
chs |
「IBM PC ServeRAID SCSI、ServeRAID II Ultra SCSI、ServeRAID-3 Ultra2 SCSI ホストバスアダプタ 」 |
|
mlx |
「Mylex DAC960PD-Ultra、DAC960PD/DAC960P、DAC960PG、DAC960PJ、DAC960PL、DAC960PRL-1、DAC960PTL-1 コントローラ」 |
Ethernet ネットワークアダプタ |
elxl | |
|
pcn | |
|
cnft | |
|
dnet | |
|
ieef | |
|
iprb |
「Intel EtherExpress PRO/100B (82557)、EtherExpress PRO/100+ (82558、82559) 」 |
トークンリングネットワークアダプタ |
mtok | |
オーディオカード |
sbpro | |
|
sbpro | |
|
sbpro |
「Creative Labs Sound Blaster 16、Sound Blaster AWE32、Sound Blaster Vibra 16」 |
PC カード (PCMCIA) ハードウェア |
pcic | |
|
pcelx | |
|
pcser | |
|
pcram | |
|
pcata |
Solaris デバイスドライバ : |
ata |
デバイスタイプ : |
ハードディスクまたは CD-ROM コントローラ |
サポートされている構成 : |
コントローラ 1 つにドライブ 2 台。主インタフェースと追加インタフェースの両方が利用できる場合、最高 IDE 4 台。 |
1 つのコントローラに IDE ドライブを 2 台接続する場合は、一方を「マスター」、もう一方を「スレーブ」に設定する必要があります。一般的に 2 台の IDE ドライブの一方がハードディスクドライブで、もう一方が CD-ROM ドライブの場合は、ハードディスクドライブがマスター、CD-ROM ドライブがスレーブになりますが、必ずそうしなければならないというわけではありません。コントローラにドライブを 1 台しか接続しない場合は、マスターに設定する必要があります。
主コントローラ :
o IRQ レベル : |
14 |
o 入出力アドレス : |
0x1F0 |
追加コントローラ :
o IRQ レベル : |
15 |
o 入出力アドレス : |
0x170 |
IDE CD-ROM ドライブを取り付ける場合は、システム BIOS のパラメタに次の値を設定してください。
o ドライブタイプ : |
なし |
エンハンスト IDEドライブを取り付ける場合は、システム BIOS のパラメタに次の値を設定してください。
o エンハンスト IDE ドライブ : |
有効 |
BIOS が自動構成をサポートしている場合は、その機能を利用して IDE ハードディスクドライブのヘッド数とシリンダ数、セクター数を設定してください。サポートしていない場合は、メーカーの提供する設定値を使用します。
Panasonic LK-MC579B および Mitsumi FX34005 IDE CD-ROM ドライブ を使用して Solaris 環境をインストールすることはできません。このドライブはサポートされていません。
マザーボード上に IDE インタフェースを実装した PCI バスマシンが出荷されており、このようなマシンの一部は CMD-604 PCI-IDE コントローラチップを使用しています。このチップには、2 つの IDE インタフェースが用意されており、主インタフェースの入出力アドレスは 0x1F0、追加インタフェースの入出力アドレスは 0x170 です。ただし、このチップは両方の IDE インタフェースの同時入出力をサポートしていません。このため、両方のインタフェースを使用すると、Solaris ソフトウェアがハングアップします。
このようなマシンを使用している場合は、入出力アドレス 0x1F0 の主 IDE インタフェースだけを使用してください。
3 台目あるいは 4 台目の IDE ディスクドライブから Solaris ソフトウェアを起動することはできません。ただし、それらのドライブに Solaris ソフトウェアをインストールすることはできます。
マスターまたはスレーブの設定に関係なく、Sony CDU-55E CD-ROM ドライブで Solaris ボリューム管理ソフトウェアを使用することはできません。vold がコントローラをハングアップさせないようにするには、/etc/vold.conf ファイルの次の行の先頭に # をつけてコメント行にしてください。
# use cdrom drive /dev/rdsk/c*s2 dev_cdrom.so cdrom%d |
NEC CDR-260/CDR-260R/CDR-273、Sony CDU-55E ATAPI CD-ROM ドライブは、インストール中に正しく動作しないことがあります。
IDE ドライブの容量が 512M バイトを超える場合、システムによっては、インストールに成功しても起動できないことがあります。このような場合のドライブに対しては、論理ブロックアドレス指定を無効にして、CMOS ジオメトリ情報のシリンダ数を 1024 より小さな値に設定してください。
Sony CDU-701 CD-ROM ドライブは、CD からのブートをサポートするために、バージョン 1.0r 以降のファームウェアを使用するようアップグレードする必要があります。
Solaris デバイスドライバ : |
adp |
デバイスタイプ : |
SCSI-2 |
アダプタ : |
Adaptec AHA-2940、AHA-2940W、 AHA-2944W、AHA-3940、 AHA-3940W, |
チップ : |
Adaptec AIC-7850、AIC-7860、 AIC-7870、AIC-7880、AIC-7895 |
バスタイプ : |
PCI |
プラグ & プレイ対応の SCAM サポートオプションはサポートされていません。
AHA-3940 または AHA-3940W アダプタを使用するには、ホストバスアダプタの DEC PCI-PCI ブリッジチップをサポートする BIOS がマザーボードに実装されている必要があります。
Adaptec AHA-2940 または AHA-2940W カードを搭載した PCI システムで、ユーザーレベルのプログラムを使用した場合、問題が発生しています。たとえば次のようなマザーボードのモデルです。
60MHz Pentium チップ搭載の PCI マザーボード (PCI チップセット番号: S82433LX Z852、S82434LX Z850)。Intel マザーボードのパート番号は AA616393-007 と AA615988-009 です。
90MHz Pentium チップ搭載の PCI マザーボード (PCI チップセット番号: S82433NX Z895、S82434NX Z895、S82434NX Z896)。Intel マザーボードのパート番号は 541286-005 です。このマザーボードは、一部 Gateway 2000 システムで使用されています。
チップセット番号 82433LX Z852 と 82434LX Z882 の AA-619772-002 マザーボードでは、ランダムメモリーの矛盾が発生します。マザーボードを購入先に送り、交換を依頼してください。
ユーザーレベルのプログラムで問題が発生した場合は、BIOS 構成ユーティリティを使用して、CPU のライトバックキャッシュを無効にしてください。(CPU キャッシュアルゴリズムを制御する手段がない場合は、すべてのキャッシュを無効にします。)
AHA-2940 SCSI アダプタが Quantum Empire 1080S HP 3323 SE などの SCSI ディスクドライブを認識しない場合は、Adaptec コントローラの同期転送速度を 8Mbps に落としてください。
Adaptec は、ある固有のシステムについて AHA-3940 の動作保証をしています。しかしテストでは、Solaris 環境が正しく動作するシステムもあれば、正しく動作しないシステムもあることがわかっています。
Adaptec 構成ユーティリティを使用して、次のことを行なってください。
各 SCSI デバイスに一意の SCSI ID を割り当て、アダプタの「Advanced Configuration Options」構成メニューを使用してプラグ & プレイ対応 SCAM サポートオプションを無効に設定してください。
複数のコントローラ (標準実装のものも含めて) を使用する場合は、1 つのコントローラに 1 つの IRQ を割り当ててください。
ホストバスアダプタを取り付けたスロットのバスマスター機能を有効にします (そのためのオプションが用意されている場合)。
古いディスクドライブ、テープドライブ、大部分の CD-ROM ドライブに対しては、最高 SCSI データ転送速度として 5.0Mbps を設定します。
1G バイトを超える容量のディスクのサポートを有効にします。
Solaris デバイスドライバ : |
cadp |
デバイスタイプ : |
SCSI、Ultra SCSI オプション付きの SCSI、SCSI-3、Ultra SCSI |
アダプタ : |
Adaptec AHA-2940AU、AHA-2940U、AHA-2940U Dual、AHA-2940UW、AHA-2940UW Dual、AHA-2940U2、AHA-2940U2B、AHA-2940U2W、AHA-2944UW、AHA-2950U2B、AHA-3940AU、AHA-3940AUW、AHA-3940AUWD、AHA-3940U、AHA-3940UW、AHA-3944AUWD、AHA-3950U2B |
チップ : |
Adaptec AIC-7880、AIC-7880 (Rev B)、AIC-7890、AIC-7890A、AIC-7890AB、AIC-7891B、AIC-7895、AIC-7896、AIC-7897 |
バスタイプ : |
PCI |
プラグ & プレイ対応の SCAM サポートオプションはサポートされていません。
BIOS がカード上で使用可能になっている場合には、「Advanced Configuration Options」メニューの「Adaptec SCSISelect BIOS」オプションの「Reset SCSI Bus at IC Initialization」が「Enabled」に設定されていることを確認してください。システムのブート中に「Adaptec」バナーが表示される場合は、Ctrl-A とキーを押して SCSISelect ユーティリティを実行します。
アダプタが複数構成のイニシエータで使用中の場合は、以下に従ってください。
システムブートディスクが共有 (クラスタ) バス上にないことを確認します。
「Reset SCSI Bus at IC Initialization」オプションを「Disabled」に設定します。
「Advanced Configuration Options」メニューの「Host Adapter BIOS」オプションを「Disabled」に設定します。
/kernel/drv/cadp.conf ファイルを編集して、以下のプロパティを追加します。
allow-bus-reset=0
パッチをインストールし終えたら、システムをリブートします。
cadp(7D) ドライバに制御されているホストバスアダプタに接続しているディスクを交換する場合には、cfgadm(1M) replace_device コマンドは信頼できません。
このようなディスクを交換する場合は、最初に cfgadm remove_device コマンドを使い、次に cfgadm insert_device コマンドを使います。以下はその例です。
cfgadm -x remove_devicec0::dsk/c0t4d0 cfgadm -x insert_device c0 |
cadp.bef リアルモードドライバがブート時にサポートできるアダプタは 10 個だけです。したがって、ブートディスクが最初の 10 個のアダプタの 1 つに接続されていることを確認してください。すべてのターゲットが、Solaris cadp (プロテクトモード) ドライバによるインストールと使用に対し有効となるようにします。
format(1M) コマンドを Seagate ST19171W の 9 G バイトのディスクドライブ上で実行すると、異常終了します。
一部のマザーボードでは、AHA-2940U Dual、および AHA-2940UW Dual シリーズのような Adaptec AIC-7895 チップを使用するボードのチャネル B のサポートに問題があります。原因は、AIC-7895 チップを含むスロット上に 2 つの PCI 割り込み INTA と INTB を BIOS が正しく割り当てないことにあります。これによりチャネル B に接続されているデバイスが動作せず、タイムアウトメッセージとデバイスのリセットを要求するメッセージがコンソールに表示されます。
たとえば、この問題は Intel PR440FX (Providence) dual Pentium Pro マザーボードの、BIOS リビジョンが 1.00.08.DI0 までの場合に発生します。この問題を回避するには、「Advanced/PCI IRQ Mapping」機能を「To ISA Legacy IRQs」に設定します。同じような回避方法が、チャネル B のサポートに問題がある他のマザーボードにも適用できます。
その他の回避方法は、Adaptec の Web サイト http://www.adaptec.com/support/faqs/aha394x.html に記載されています。
内部ワイドインタフェース上にナロー SCSI の CD-ROM ドライブを使用しているときに問題が発生した場合は、Adaptec 構成ユーティリティで、そのデバイスに対して「negotiate wide」および「negotiate sync」のどちらか一方またはその両方を使用不可にします。
富士通製ナローディスク (M1603SAU) は、無効なキューのタグ ID で再選択されることがわかっています。これは SCSI プロトコル違反なので、cadp ドライバが正しく動作しなくなります。これを防止するのは困難なので、これらのターゲットに対するタグキューイングを使用不可にします。
富士通製 M1603S-512 ディスクがあるかどうかを調べるには iostat -E コマンドを使用してください。このディスクが検出された場合は、/kernel/drv/cadp.conf ファイルを編集して、以下のプロパティを追加します。
targetn-scsi-options=0x1f78(n はターゲット番号)
IBM 製外部ワイドディスク (DFHSS2W, Revision 1717) はサポートしていません。
SCSI バス構成を設定した場合、ワイドデバイスをナローバスに接続することは避けてください。ただし、このような構成をする場合には、cadp.conf ファイルに次のエントリを追加する必要があります。
targetn-scsi-options=0x1df8
n は、ナローバスにあるワイドデバイスのターゲット ID です。このエントリは、特定のターゲットに対して「negotiate wide」を使用不可にします。また、上位 8 ビットのバスは、SCSI チェーンの両端で適切に終了させてください。
Intel 440BX/440GX のマザーボードを使用しているシステム上でインストールの問題が発生した場合、最新のリビジョンでそのマザーボード の BIOS をアップグレードしてください。
Adaptec 構成ユーティリティを使用して、次のことを行なってください。
各 SCSI デバイスに一意の SCSI ID を割り当て、「Advanced Configuration Options」メニューを使用して「Plug and Play Scam Support」を「Disabled」に設定してください。
SCSI チェーン上の両端にあるデバイスを必ず終端にします。同じワイドチェーン上にワイド (16 ビット) とナロー (8 ビット) のデバイスが混在している場合は、ワイドデバイスがチェーンの末端にくるようにします。ナローデバイスがチェーンの末端にある場合は、同じチェーン上のワイドデバイスは下位バイトだけを終了させます。これは不正な構成です。
複数のコントローラ (標準実装のものも含めて) を使用する場合は、1 つのコントローラに 1 つの IRQ を割り当ててください。
指示があった場合、ホストバスアダプタを取り付けたスロットのバスマスター機能を有効にします。
1G バイトを超える容量のディスクのサポートを有効にします。
Solaris デバイスドライバ : |
pcscsi |
デバイスタイプ : |
SCSI |
アダプタ : |
Qlogic QLA510 |
チップ : |
AMD 53C974 (PCscsi)
53C974A(PCscsi II)、Am79C974(PCnet-SCSI)(SCSI デバイスのみ)、QLogic FAS974 |
バスタイプ : |
PCI |
対応システム : |
PCnet-SCSI チップは、HP Vectra XU 5/90 と Compaq Deskpro XL システムに組み込まれています。 |
ここでは、PCnet-SCSI ホストバスアダプタの SCSI 部分についてだけ説明します。ネット部分には、別の Solaris ドライバ (pcn) が必要です。イーサネット機能の設定情報については、デバイス参照情報ページ 「AMD PCnet Ethernet (PCnet-PCI、PCnet-PCI II、PCnet-Fast)」を参照してください。
HP Vectra XU 5/90、Compaq Deskpro XL シリーズのシステムで pcn ドライバと pcscsi ドライバのネットワーク負荷と SCSI 負荷が大きくなると、データが壊れることがあります。実際に稼働するサーバー環境では、これらのドライバの性能は良くありません。
考えられる回避策としては、システム BIOS で pcn デバイスを無効にして、別のネットワークインタフェースを使用するという方法があります。
SCSI タグキューイングオプションは、サポートされていません。
Solaris デバイスドライバ : |
ncrs |
デバイスタイプ : |
SCSI-2 |
アダプタ : |
Compaq Integrated 32-Bit Fast-SCSI-2/P、53C810 チップ |
バスタイプ : |
PCI |
これは、Compaq Computer Corporation の開発したサードパーティ製ドライバです。このドライバに関するサポートおよびアップデート情報については、Compaq の Web サイト http://www.compaq.com を参照してください。
o BIOS ハードディスクドライブジオメトリ |
1G バイト以下 : 64 ヘッド、32 セクター 1G バイト超 : 255 ヘッド、63 セクター |
Solaris デバイスドライバ : |
cpqncr |
デバイスタイプ : |
SCSI |
アダプタ : |
Compaq 32 ビット Fast Wide SCSI-2、 Wide Ultra SCSI および Dual Channel Wide Ultra SCSI-3 コントローラ : 825 Add-on PCI、 Integrated 825 PCI、 875 Add-on PCI、 Integrated 875 PCI、 Integrated 876 PCI
|
バスタイプ : |
PCI |
これは、Compaq Computer Corporation の開発したサードパーティ製ドライバです。このドライバに関するサポートおよびアップデート情報については、Compaq の Web サイト http://www.compaq.com を参照してください。
Compaq 825、875 または 876 PCI コントローラは、サーバーの PCI スロットに正しく取り付けてください。
Solaris ソフトウェアをインストールします。
ドライバ設定ファイルの /kernel/drv/cpqncr.conf を変更します。
このファイルには、ドライバに設定できるパラメタが含まれています。
alrm_msg_enable : 825、875、 876 コントローラに接続された Compaq 記憶装置システムで障害が発生したときの警告メッセージを有効または無効にします。有効な値は次のとおりです。
0 - 無効
1 - 有効 (デフォルト)
queue_depth : 1 つのコントローラに対してドライバが処理できるアクティブな要求の個数を指定します。デフォルト値は 37 個 (最高値) で、最小値は 13 個です。ドライバを読み込むときに十分なメモリーを割り当てられない場合は、値を小さくすることによって複数のコントローラをサポートすることができます。
board_id : ドライバがサポートする必要のある追加コントローラ ID を指定します。現在のところ、ドライバは Compaq 825、875、876 コントローラをサポートしており、デフォルトでは、Compaq 825 Fast Wide SCSI-2、875 Wide Ultra SCSI と Compaq Dual Channel Wide Ultra SCSI-3 コントローラのボード ID を認識します。
ignore-hardware-nodes があれば 0 に設定してください。
設定の変更を有効にするには、次を入力します。
# touch /reconfigure # reboot |
Solaris デバイスドライバ : |
ncrs |
デバイスタイプ : |
SCSI |
アダプタ : |
LSI Logic (旧 Symbios Logic または NCR) 53C810、53C810A、53C815、53C820、53C825、53C825A、53C860、53C875、53C875J、53C876、53C895 |
バスタイプ : |
PCI |
LSI Logic BIOS と Solaris の fdisk プログラムに互換性がないことがあるため、Solaris ソフトウェアをインストールする前に、DOS 版の FDISK (または同等のユーティリティ) を使用して、FDISK パーティションテーブルにエントリを作成してください。シリンダ 0 から始まる 1 シリンダの大きさの DOS パーティションを少なくとも 1 つ作成します。DOS パーティションを作成しないと、Solaris をインストールした後、システムがリブートしません。
53C815、53C820、53C825、または 53C825A コントローラを搭載した増設カードは、バスマスター方式の PCI スロットでだけ使用することができます。PCI スロットが 2 つしかないマザーボードの場合、通常それらの PCI スロットは両方ともバスマスターに対応しています。3 つ以上の PCI スロットをもつマザーボードや、いくつかの PCI コントローラが組み込まれたマザーボードでは、一部の PCI スロットがバスマスターに対応していないことがあります。
LSI Logic SDMS BIOS と 53C810 または 53C810A コントローラを組み込んだ PCI マザーボードには、同じく LSI Logic SDMS BIOS が組み込まれている 53C820、53C825、および 53C825A 増設カードと一緒には正しく動作しないものがあります。そのような場合は、マザーボードの BIOS または増設カード、あるいはその両方をアップグレードすることによって、衝突を防げることがあります。
マザーボードに 53C810 チップを使用した初期 PCI システムには、チップの割り込みピンが接続されていないものがあります。そのようなシステムで Solaris ソフトウェアを使用することはできません。
ナローディスクをサポートするとされているカードのナローコネクタに、ワイドターゲットを接続しないでください。
使用しているアダプタが LSI Logic SCSI Configuration ユーティリティをサポートしている場合 (Control-C で使用可) には、ホスト SCSI ID (アダプタ設定メニューのオプション) の値を 7 以外の値に変更しないでください。
古いターゲットデバイスで問題が起きる場合には、以下のエントリを /kernel/drv/ncrs.conf ファイルに追加してください。
targetN-scsi-options = 0x0; |
N は、問題が発生しているターゲットの ID です。
Conner 10805 ナロー SCSI ドライブを使用している場合に、次のような警告メッセージが表示されることがあります。
WARNING: /pci@0,0/pci1000,f@d(ncrs0): invalid reselection(0,0) WARNING: /pci@0,0/pci1000,f@d/sd@0,0(sd0): SCSI transport failed: 'reset: retrying command' |
上記の警告メッセージが表示されないようにするには、ncrs.conf ファイルでタグキューイングを使用不可にします。詳細は、ncrs(7D)のマニュアルページを参照してください。
P90 またはそれよりも低速のプロセッサを使用している Pentium マザーボード (Intel NX チップセット) では、ncrs がハングしてコンソールに次のようなメッセージが表示されるものがあります。
WARNING: /pci@0,0/pci1000,3@6(ncrs0) Unexpected DMA state:active dstat=c0<DMA-FIFO-empty, master-data-parity-error> |
これは、復旧不可能な状態を示しています。したがって、この場合、ncrs ドライバを使用したインストールは実行されません。
ncrs ドライバは、53C875 チップセットの Revision 4 以降のバージョンをサポートしています。それ以前のバージョンはリリース前のバージョンのチップなので、あまり普及していません。
SDT7000/SDT9000 テープドライブを使用している場合に、まれに次のようなメッセージがコンソールに表示されることがあります。
Unexpected DMA state: ACTIVE. dstat=81<DMA-FIFO-empty,illegal-instruction> |
上記の場合は、システムは回復してテープドライブを使用できます。tar コマンドを使用して、テープドライブのテープへファイルを追加したり、あるいはテープからファイルを取り出したりできます。
Solaris デバイスドライバ: |
symhisl |
デバイスタイプ: |
SCSI |
アダプタ: |
SYM22910 (チャネル A および B の両方が SE および LVD モードをサポート)、SYM21002 (チャネル A は SE のみをサポート、チャネル B は SE および LVD モードをサポート) |
チップ: |
SYM53C896 |
バスタイプ: |
PCI |
Ultra2 SCSI LVD 転送では、必ず Ultra2 SCSI LVD 準拠の SCSI ケーブルを使用してください。また、最高のパフォーマンスが得られるように、約 15 〜 20 cm の間隔を空けて各デバイスを設置してください。
53C896 チップと古い 53C8xx チップの両方がマザーボードに組み込まれている場合、システムのブート時に、システム BIOS は古い 53C8xx チップを最初に認識します。この場合、新しい 53C896 チップをサポートしている新バージョンの Symbios SDMS BIOS が、マザーボードに組み込まれているすべての 53C8xx チップを認識するまで待ってから、次の手順へ進んでください。
古い BIOS ユーティリティが起動しないようにするには、増設コントローラの古い 53C8xx BIOS をアップデートしてください。
最新の Symbios SDMS BIOS は、http://www.symbios.com からダウンロードできます。
53C896 チップの B0 および C0 バージョンでは、ハードウェア上の問題があるため、 symhisl ドライバが 64 ビット PCI スロットでは正しく動作しません。問題が発生した場合は、symhisl ドライバが SCSI バスをリセットします。この問題を回避するには、53C896 チップを C1 バージョンにアップグレードしてください。
その他のバージョンの 53C896 チップでも、古い PCI チップおよび設計に対してハードウェア上の互換性がない場合があります。53C896 チップの各バージョンのエラーに関する一覧については、LSI Logic の Web サイト (http://www.lsil.com) を参照してください。
LVD テクノロジにはファームウェアに対する互換性がない場合があります。LVD SCSI バスを正しく構成しているのに SCSI エラーが発生した場合は、ファームウェアをアップデートした製造元にお問い合わせください。
Solaris デバイスドライバ : |
blogic |
デバイスタイプ : |
SCSI |
アダプタ : |
Mylex (BusLogic) BT-946C, BT-948, BT-956C, BT-956CD, BT-958, BT-958D |
バスタイプ : |
PCI |
これは、BusLogic の開発したサードパーティ製ドライバで、現在は Mylex Corporation が所有しています。このドライバに関するサポートおよびアップデート情報については、Mylex の Web サイト、http://www.mylex.com を参照してください。
BT-946C PCI カードに Rev. A または B のラベルが付いている場合は、ISA エミュレーションモードで使用する必要があります。入出力アドレス 0x334 を使用してください。
リビジョンレベルは、カードで調べてください。メーカー提供のマニュアルには記載されていません。
BT-946C PCI カードに Rev. C のラベルが付いている場合は、ネーティブ PCI モードでカードを使用することができます。このためには、「Advanced option」を選択し、「Host Adapter I/O Port Address as default」オプションを「NO」に設定してください。
BT-956C または BT-946C Rev. E も、ネーティブ PCI モードで使用することができます。このためには、「Set ISA Compatible I/O Port (PCI Only)」オプションを無効にしてください。
モデル名が C で終わるボードを使用している場合は、AutoSCSI 構成ユーティリティを実行して、終端の設定を調べる必要があります。
o IRQ レベル : |
5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 14, 15 |
o 入出力アドレス : |
0x334, 0x230, 0x234, 0x130, 0x134 |
BT-946C Rev. C PCI アダプタの場合、入出力アドレスは動的に設定されます。
ディスクやテープ関連の入出力負荷が大きいときは、drvconfig ユーティリティを実行しないでください。実行すると、データオーバーランエラーが発生することがあります。
システムが複数のディスクから構成されていて、負荷が大きいと、データオーバーランエラーが発生することがあります。
Solaris のインストール中に問題が発生する場合は、メーカのAutoSCSI ユーティリティを使用して、「configure Adapter」オプションの割り込みピン番号を次のように設定してください。
スロット |
割り込みピン |
---|---|
0 |
A |
1 |
B |
2 |
C |
詳しくは、ボードに付属しているマニュアルの「Configuration for Non-Conforming PCI Motherboards」と「Handling Motherboard Variations」を参照してください。
初期バージョンの Rev. A、B、C の BT-946C が Solaris 環境で動作しないことがあります。
BT-946C Rev. B を使用している場合は、ファームウェア、BIOS、AutoSCSI をそれぞれ少なくとも 4.25J、4.92E、1.06E にアップグレードするか、コントローラを少なくとも Rev. E にアップグレードしてください。
バスマスタースロットにボードを挿入したら、AutoSCSI ユーティリティを使用して次のことを行なってください。
ブートディスクが 1G バイトより大きい場合は、「Adapter BIOS Supports Space > 1GB (DOS only)」オプションを「Yes」に設定します。
「Set Host Bus Adapter I/O Port Address as Default」オプションを「No」に設定することによって、アダプタを ISA 互換モードにします。
「Advanced」オプションの「BIOS Support for > 2 Drives (DOS 5.0 or above)」が「No」に設定されていることを確認します。
PCI マザーボードが PCI 仕様に完全準拠していない場合は、手作業で IRQ と BIOS アドレスを設定します。Solaris ソフトウェアのインストール中にシステムがハングアップする場合は、次のことを行なってください。
マザーボードに IRQ 設定用のジャンパがある場合は、その設定を確認します。
CMOS ユーティリティが提供されている場合は、そのユーティリティを実行して、IRQ と BIOS アドレスを設定します。
AutoSCSI ユーティリティを実行します。
すべての設定で矛盾がないようにしてください。手作業で BIOS アドレスを設定する必要がある場合、ジャンパ JP4 と JP5 の設定を確認しなければならないことがあります。
バスマスタースロットにボードを挿入したら、AutoSCSI ユーティリティを使用して次のことを行なってください。
ブートディスクが 1G バイトより大きい場合は、「Adapter BIOS Supports Space > 1GB (DOS) only」オプションを「Yes」に設定します。
「BIOS Support for >2 Drives (DOS 5.0 or above)」オプションだけ「No」に設定し、それ以外はデフォルト値を選択します。
2 番目の Mylex PCI コントローラをシステムに追加するには、次の説明に従ってください。
すでに取り付けた PCI ボードは、主コントローラに割り当てる必要があります。
主コントローラには、上記「有効な設定値」で追加コントローラに割り当てる入出力アドレスより前 (左側) の入出力アドレスを選択する必要があります。たとえば追加コントローラに 0x130 または 0x134 を使用するのであれば、主コントローラには 0x234 を使用します。各ボードの入出力アドレスは、そのスロットにより決まります。最初のカードが主コントローラとして機能するまで、別のスロットを試してください。
追加コントローラの BIOS は無効にします。
システム構成ファイルにエントリが正しく追加されている場合、ワイドモードの PCI アダプタは、7 台を超えるターゲットをサポートすることができます。システム構成ファイル名は、ディスク用が /kernel/drv/sd.conf、テープ用が /kernel/drv/st.conf です。
Solaris デバイスドライバ : |
mega |
デバイスドライバ : |
SCSI RAID |
アダプタ : |
American Megatrends MegaRAID 428 SCSI RAID |
バスタイプ : |
PCI |
これは、American Megatrends, Inc. の開発したサードパーティ製ドライバです。このドライバに関するサポートおよびアップデート情報については、American Megatrends の Web サイト、http://www.ami.com を参照してください。
American Megatrends に連絡し、オプションの megamgr 設定ユーティリティを入手します。
MegaRAID コントローラの構成は、/kernel/drv/mega.conf ファイルで設定することはできません。
次の手順に従って 2 つ以上の論理ドライブを構成して、使用します。/kernel/drv/sd.conf ファイルでの編集を誤るとリブート時にシステムがパニック状態になります。
システムの起動時に Control-M キーを押して、コントローラとすべての論理ドライブを構成します。
Solaris ソフトウェアをインストールして、リブートします。
インストール中に使用可能な論理ドライブは、1 つだけです。
/kernel/drv/sd.conf ファイルに target=0 の既存のエントリを複写してドライブを追加します。それから Solaris ソフトウェアに認識させたい追加ドライブごとに lun フィールドの値を 1 つずつ増やします。
たとえば、アダプタに計 3 つの論理ドライブを構成する場合、次の行を追加します。
name="sd" class="scsi" target=0 lun=1; name="sd" class="scsi" target=0 lun=2; |
リブートします。
システムをリブートすると、追加したドライブを使用できるようになります。
Solaris デバイスドライバ : |
smartii |
デバイスタイプ : |
ディスクアレイ |
アダプタ : |
Compaq SMART-2、SMART-2DH、SMART-2SL Array コントローラ |
バスタイプ : |
PCI |
対応システム : |
Compaq サーバーの内蔵および外付け SCSI ドライブ |
これは、Compaq Computer Corporation の開発したサードパーティ製ドライバです。このドライバに関するサポートおよびアップデート情報については、Compaq の Web サイト、http://www.compaq.com を参照してください。
これらのコントローラがサポートするのは SCSI ディスクドライブだけです。SCSI テープドライブや SCSI CD-ROM ドライブを接続することはできません。
ブートデバイスは、主コントローラの論理ドライブ 0 である必要があります。主コントローラとして任意のコントローラを BIOS で設定できるようになっていても、ブートドライブとして使用できるのは、主コントローラの論理ドライブ 0 だけです。
入出力中にホットプラグによって障害ドライブのディスクを交換すると、システムがパニック状態になります。
バージョン 1.26 のファームウェアでは、SMART-2 PCI コントローラの動作が遅くなります。最高の性能を得るには、バージョン 1.36 のファームウェアを使用してください。
Solaris デバイスドライバ : |
dpt |
デバイスタイプ : |
SCSI、SCSI RAID |
アダプタ : |
DPT PM2024、PM2044W、 PM2044UW、PM2124、PM2124W、 PM2144W、PM2144UW SCSI DPT PM3224、PM3224W、 PM3334W、PM3334UW SCSI RAID |
バスタイプ : |
PCI |
これは、DPT の開発したサードパーティ製ドライバです。このドライバに関するサポートおよびアップデート情報については、DPT の Web サイト、http://www.dpt.com を参照してください。
DPT PM3224 のみ : バージョン7A より前の EPROM は使用しないでください。
DPT PM2024、PM2124 のみ : バージョン 6D4 より前の EPROM は使用しないでください。
バージョン 3.B より前の SmartROM は使用しないでください。
PCI バスマスター対応のスロットにコントローラボードを取り付けてください。
コントローラのファームウェアがバージョン 7A より古い場合、またはコンピュータのメモリーが ECC メモリーかパリティチェックしないメモリーの場合は、PCI パリティチェックを無効にしてください。
システムのブート中に DPT コントローラドライバがインストールできないことを示すメッセージが表示された場合は、原因として、システムのマザーボードに実装されているメモリーが ECC メモリーであるか、パリティチェックを行なっていないことが考えられます。PCI パリティチェックを無効にしてください。
o 入出力アドレス : |
自動設定 |
Solaris デバイスドライバ : |
chs |
デバイスタイプ : |
SCSI RAID |
アダプタ : |
IBM PC ServeRAID SCSI、ServeRAID II Ultra SCSI、ServeRAID-3 Ultra2 SCSI |
バスタイプ : |
PCI |
これは、Compaq Computer Corporation の開発したサードパーティ製ドライバです。このドライバに関するサポートおよびアップデート情報については、Compaq の Web サイト、http://www.compaq.com を参照してください。
データが失われないようにするため、Solaris 環境では、論理ドライブ内の物理パックの構成要素として定義されていない SCSI ディスクドライブを使用しないでください。
Solaris デバイスドライバ : |
mlx |
デバイスタイプ : |
SCSI-2 RAID |
アダプタ : |
Mylex DAC960PD-Ultra (PCI-to-UltraSCSI) DAC960PD/DAC960P (PCI-to-SCSI) DAC960PG (PCI-to-SCSI) DAC960PJ (PCI-to-SCSI) DAC960PL (PCI-to-SCSI) DAC960PRL-1 (PCI-to-SCSI) DAC960PTL-1 (PCI-to-SCSI) |
バスタイプ : |
PCI |
選択できる SCSI ターゲット ID 番号は制限されます。特定のコントローラのチャネル 1 つあたりの最高ターゲット数を MAX_TGT とすると、1 つのチャネルの SCSI ターゲット ID は 0 から (MAX_TGT-1) の範囲にします。詳しくは、メーカーのマニュアルを参照してください。
1 つのチャネルの SCSI ターゲット ID は、他のチャネルでも繰り返すことができます。
例 1 : 5 チャネルモデルでは、チャネル 1 つあたり最高 4 つのターゲット (MAX_TGT=4) をサポートしています。このため、1 つのチャネルの SCSI ターゲット ID は 0 から 3 の範囲にします。
例 2 : 3 チャネルモデルでは、チャネル 1 つあたり最高 7 つのターゲット (MAX_TGT=7) をサポートしています。このため、1 つのチャネルの SCSI ターゲット ID は 0 から 6 の範囲にします。
SCSI ディスクドライブがシステムドライブ内の物理パックの構成要素として定義されていない場合、そのディスクドライブは自動的に予備ドライブに設定されます。システムドライブ内の SCSI ディスクドライブに障害が発生すると、予備ディスク置換手順が原因で、予備ドライブのデータが失われることがあります。つまり、障害ディスクドライブが冗長構成 (RAID レベルの 1、5、6 のいずれか) になっていて、そのサイズが予備ドライブと同じ場合、置換手順によって予備ドライブが上書きされるためです。
このため、予備ドライブが物理的に接続されていても、システムはそのドライブに対するアクセスを拒否し、誤ってデータが失われないようにします。
予備ディスクドライブを再構築する場合を除き (メーカー提供のユーザーズガイドを参照)、上記のコントローラはホットプラグに対応していません。
デバイスを追加したり、取り外したりするには、システムを停止させてから、デバイスを追加または取り外して、ベンダー提供の構成ユーティリティを使用して HBA を設定し直し、b -r でシステムをリブートしてください。
ドライバは、可変長のテープドライブに対応していません。また、コントローラに接続されているテープドライブに対する複数ボリュームからなるバックアップと復元にも対応していません。
Mylex のファームウェアの制約上、古いカードでは SCSI ハードディスクドライブと同じチャネルに接続されたテープドライブまたは CD-ROM ドライブなどの SCSI デバイスの動作は不安定になります。しかしながら、DAC960PG、DAC960PJ などの新しい PCI SCSI カードではこのような制約はありません。Mylex カード用の最新のファームウェアは Web サイトで入手できます。
32K バイトを超えるテープブロックサイズを使用することはできません。すべてのカードで SCSI デバイスが確実に正しく動作するようにするには、チャネルをそのデバイス専用にして、ブロックサイズを 32K バイト以下の固定にしてください。
Mylex コントローラには、コマンドに対する 1 時間の最大タイムアウト時間が設定されており、実行時間が長いテープコマンド (大容量テープの内容消去) が正しく実行できないことがあります。
タグキューイングは、DAC960 コントローラファミリであれば Mylex Corporation によって正式にテスト、認証されている SCSI ディスクドライブに対してのみ有効にしてください。
mt erase コマンドは動作はしますが、テープの終わりに達したときに次のエラーメッセージが報告されることがあります。
/dev/rmt/0 erase failed: I/O error |
このメッセージは、無視してかまいません。
Solaris デバイスドライバ : |
elxl |
デバイスタイプ : |
Network (Ethernet) |
アダプタ : |
3Com EtherLink XL (3C900、 3C900-COMBO、3C900B-COMBO、 3C900B-TPC、3C900B-TPO) Fast EtherLink XL (3C905-TX、 3C905-T4、3C905B-TX、3C905B-T4) |
バスタイプ : |
PCI |
o媒体タイプ : |
自動選択 |
Compaq ProLiant 6500 で 3C905B カードを使用すると、割り込みはできません。この問題の回避方法はありません。しかし、スロットによってはこの問題が発生したりしなかったりしますので、カードを別の PCI スロットに移動させると回避できる場合があります。またマシンを連続してリブートすると、この状態から抜けでることができる場合もあります。
Solaris デバイスドライバ : |
pcn |
デバイスタイプ : |
ネットワーク (Ethernet) |
アダプタ : |
AMD PCnet |
チップ : |
PCnet-PCI、PCnet-PCI II、PCnet-Fast |
バスタイプ : |
PCI |
Solaris の pcnドライバは、IRQ4 をサポートしていません。
Solaris デバイスドライバ : |
cnft |
デバイスタイプ : |
ネットワーク (Ethernet) |
アダプタ : |
|
バスタイプ : |
PCI |
これは、Compaq Computer Corporation の開発したサードパーティ製ドライバです。このドライバに関するサポートおよびアップデート情報については、Compaq の Web サイト、http://www.compaq.com を参照してください。
10BASE-T UTP、10/100BASE-TX UTP、100BASE-FX、100VG-AnyLAN UTP モジュールをそれぞれ NetFlex-3 PCI コントローラベースユニットに差し込みます。Netelligent と Dual Port コントローラでは、この作業は必要ありません。
NetFlex-3/P コントローラ
o IRQ レベル : |
2(9), 3, 4, 5, 6, 7, 10, 11 |
Netelligent コントローラ
o IRQ レベル : |
2(9), 3, 4, 5, 6, 7, 10, 11, 12, 14, 15 |
同じ IRQ を割り当てている NetFlex-3 コントローラを取り外そうとすると、「Couldn't remove function ... from ipl, irq」というエラーメッセージが返されます。
同じサーバーにある NetFlex-3 コントローラと NetFlex-2 コントローラに同じ IRQ を割り当てると、コントローラの 1 つが使用できなくなることがあります。その場合は、2 枚のカードに異なる IRQ を割り当ててください。
全二重モードで 100BASE が十分な性能を発揮できるようにするには、媒体速度とデュプレックスモードを強制的にそれぞれ 100 と 2 に設定する必要があります。
ProLiant 2500 の Integrated NetFlex-3 コントローラは UTP と AUI インタフェースの両方をサポートしています。ただし、ネットワークからブートするには、UTP インタフェースを使用した場合にのみ行うことができます。
ProLiant 800、Deskpro 4000/6000 では、UTP インタフェースを使用した場合のみネットワークからブートすることができます。
Solaris ソフトウェアをインストールします。
ドライバ構成ファイルの /platform/i86pc/kernel/drv/cnft.conf を編集します。
このファイルには、ドライバに設定できるパラメタが含まれています。
media_speed : コントローラの媒体速度を設定します。このオプションを使用して、10/100BASE-TX を 10 または 100Mbps に強制的に設定することができます。媒体速度はデフォルトにより自動的に構成されます。有効な値は次のとおりです。
0 - 自動設定 (デフォルト)
10 - 強制的に 10Mbps に設定
100 - 強制的に 100Mbps に設定
max_tx_lsts, max_rx_lsts, tx_threshold : ドライバの性能調整に使用します。有効な値は次のいずれかです。
プロパティ |
有効な値 |
デフォルト値 |
---|---|---|
max_tx_lsts |
4〜16 |
16 |
max_rx_lsts |
4〜16 |
16 |
tx_threshold |
2〜16 |
16 |
debug_flag : 1 または 0 に設定して、ドライバからのデバッグメッセージを有効または無効にします。デフォルトでは、無効です。
mediaconnector : 1 に設定することによって、ProLiant 2500 システムでは、Integrated NetFlex-3 コントローラの AUI インタフェース、ProLiant 800、および Deskpro 4000/6000 では、BNC インタフェースを有効にすることができます。デフォルトは、UTP インタフェース (0) です。
board_id : 増設 PCI コントローラをサポートするときに設定します。board_id の形式では 0xVVVVDDDD です。VVVV はベンダー ID、DDDD はデバイス ID を示します。必要であれば、複数の ID を指定することができます。
設定の変更を有効にするには、スーパーユーザーで次を入力します。
# touch /reconfigure # reboot |
Solaris デバイスドライバ : |
dnet |
デバイスタイプ : |
ネットワーク (Ethernet) |
アダプタ : |
DEC 21040, 21041, 21140、21142、21143 |
バスタイプ : |
PCI |
PCI 設定プロセスは、システムによって異なります。ベンダーが提供する指示に従って作業してください。
テストに合格した 21040/21041/21140/21142/21143 アダプタがサポートされます。
名前/モデル |
パート/バージョン |
チップ 21xxx |
10MB 媒体 |
100MB 媒体 |
注 |
---|---|---|---|---|---|
Adaptec ANA-6911A/C |
- |
143PA |
T B |
X |
|
Adaptec ANA-6911A/TX |
- |
143PA |
T |
X |
|
AsanteFAST |
09-00087-11 D |
140AA |
T |
X |
B |
CNET PowerNIC CN935E |
A |
041AA |
T B |
|
|
Cogent EM110 T4 |
110101-01 |
140 |
T B |
4 |
|
Cogent EM110TX |
110001-02 06 |
140AB |
T |
X |
|
Cogent EM110TX |
110001-03 01 |
140AB |
T |
X |
|
Cogent EM110TX |
110001-03 14 |
140AC |
T |
X |
|
Cogent EM440 QUAD |
440001-01 01 |
140AC |
T |
X |
B |
Cogent EM960C |
960001-03 06 |
040AA |
T B A |
|
|
Cogent EM960C |
960001-04 02 |
040AA |
T B A |
|
1 |
Cogent EM960TP |
960001-03 07 |
040AA |
T |
|
|
Cogent EM960TP |
960001-04 01 |
040AA |
T |
|
|
Cogent EM964 QUAD |
964001-00 01 |
040AA |
T |
|
|
Compex ReadyLINK ENET32 |
B2 |
040AA |
T B A |
|
|
D-Link DE530CT |
A2 |
040AA |
T B |
|
|
D-Link DE530CT |
D2 |
041AA |
T B |
|
|
D-Link DE530CT+ |
A1 |
040AA |
T B |
|
|
DEC EtherWORKS 10/100 |
DE500 RevD01 |
140AC |
T |
X |
5、C |
DEC EtherWORKS PCI 10/100 |
DE500-XA RevC01 |
140AB |
T |
X |
5、C |
Diversified Tech |
651205025 1.2 |
140AC |
T |
X |
A |
Kingston KNE40BT |
2001585 A00 |
041AA |
T B |
|
|
Kingston KNE100TX |
2001837-000.A00 |
140AC |
T |
X |
B |
Kingston KNE100TX |
2001837-000.B00 |
140AC |
T |
X |
D |
Kingston KNE100TX |
9920219-001.B00 |
140AB |
T |
X |
B |
Kingston KNE100TX |
9920219-002.B00 |
140AC |
T |
X |
D |
Linksys LNE100TX |
8EFPCI01..B1-1 |
140AB |
T |
X |
6 |
Linksys LNE100TX |
8EFPCI01..B1-3 |
140AC |
T |
X |
6 |
NetGear |
FA310TX-C2 |
140AE |
T |
X |
|
NetGear |
FA310TX-C6 |
140AF |
T |
X |
|
Osicom (Rockwell) RNS2300 |
320109-02 |
140AB |
T |
X |
|
Osicom (Rockwell) RNS2340 QUAD |
320112-00 |
140AB |
T |
X |
2 |
SMC 8432BT |
60-600510-003 A |
040AA |
T B |
|
|
SMC 8432BT |
60-600528-001 A |
041AA |
T B |
|
|
SMC 8432BT |
61-600510-010 B |
040AA |
T B |
|
|
SMC 8432BTA |
60-600510-003 A |
040AA |
T B A |
|
|
SMC 8432BTA |
61-600510-000 |
040AA |
T B A |
|
|
SMC 8432T |
60-600528-001 A |
041AA |
T |
|
|
SMC 9332BDT |
60-600542-000 A |
140AC |
T |
X |
B |
SMC 9332DST |
60-600518-002 A |
140 |
T |
X |
3 |
SMC 9332DST |
61-600518-000 B |
140 |
T |
X |
3 |
Znyx ZX311 |
SA0027 01 |
041AA |
T B A |
|
|
Znyx ZX312 |
SA0011 04 |
040AA |
T B A |
|
1 |
Znyx ZX314 QUAD |
PC0009-05 |
040AA |
T |
|
|
Znyx ZX314 QUAD |
SA0014-05 |
040AA |
T |
|
|
Znyx ZX315 DUAL |
SA0015 X2 |
040AA |
T B |
|
|
Znyx ZX342 |
PC0012 X2 |
140 |
T |
X |
4 |
Znyx ZX344 QUAD |
SA0019 X2 |
140AA |
|
X |
|
Znyx ZX345 |
SA0025 X1 |
140AB |
T |
X |
B |
ZX346 QUAD |
SA0026 X1 |
140AC |
T |
X |
A |
Znyx ZX348 DUAL |
SA0028 X2 |
140AC |
T |
X |
B |
10MB 媒体コード :
T- より対線 (10BASE-T)
B-BNC (10BASE2)
A-AUI (10BASE5)
100MB 媒体コード :
X- 100BASE-TX (カテゴリ 5 シールドなしより対線)
4-100BASE-T4
注:
1- ボードの BNC/AUI ジャンパは、2 つの媒体のいずれかを選択できるように設定する必要があります。
2- 下のポート (ボードのエッジコネクタに近い方)が先頭ポートです。
3- シールド付きより対線 (STP) を使用することはできません。
4- ボードには、10 Mbps と 100 Mbps 用のジャックが用意されています。
5- 10BASE-T ネットワークでだけテストされています。
6- 100TX ネットワークでだけテストされています。
A- ICS 1890Y PHY チップ
B- National Semiconductor DP 83840 PHY チップ
C- National Semiconductor DP 83223V PHY チップ
D- National Semiconductor DP 83840VCE PHY チップ
上記は、dnet ドライバがサポートしているアダプタと設定です。将来は別のボードもサポートされる予定です。
複数ポートからなるカードでは、上のポートが最初のポートです。ただし、Osicom (Rockwell) RNS2340 では、下のポートが最初のポートになります。
dnet ドライバが正しい速度と全二重モードを決定できなくて、性能が低下した場合、dnet.conf ファイルを使用して速度と全二重モードを設定してください。「イーサネットデバイスの構成」にある全二重設定の説明を参照してください。
dnet ドライバは全二重モードにおいて、キャリアロストとキャリアエラーなしを正確にカウントしません。全二重モードではキャリア信号はありません。キャリア信号はエラーとしてカウントすべきではありません。
バージョン 4 SROM 形式はサポートされません。
Solaris デバイスドライバ : |
ieef |
デバイスタイプ : |
ネットワーク (Ethernet) |
アダプタ : |
Intel EtherExpress PRO/100 (82556) |
バスタイプ : |
PCI |
コネクタ : |
RJ-45 |
上記ドライバは、100 Mbps イーサネットをサポートしています。ただし、現在のところ、100 Mbps での通信で期待されている速度でデータ転送を行うことはできません。
Solaris デバイスドライバ: |
iprb |
デバイスタイプ: |
ネットワーク (Ethernet) |
アダプタ: |
Intel EtherExpress PRO/100B (82557) EtherExpress PRO/100+ (82558、82559) |
バスタイプ: |
PCI |
コネクタ: |
RJ-45 |
Intel EtherExpress PRO/100B または Intel EtherExpress PRO/100+ が搭載されている IA ベースのシステムは、パケットを受け取ってすぐにインタフェースを切断した場合に、ハングアップすることがあります。
システムがハングアップしないようにするには、システムのネットワークトラフィックが軽くなるか、あるいはネットワークトラフィックがなくなるまで待ってから、インタフェースを切断してください。
Solaris デバイスドライバ : |
mtok |
デバイスタイプ : |
ネットワーク (Token Ring) |
アダプタ : |
Madge Smart 16/4 PCI Ringnode/Bridgenode Smart 16/4 PCI Presto |
バスタイプ : |
PCI |
これは、Madge Networks の開発したサードパーティ製ドライバです。このドライバに関するサポートおよびアップデート情報については、Madge の Web サイト http://www.madge.com を参照してください。
mtok ドライバが有効になった場合、システム起動スクリプトが ifconfig を実行すると次のメッセージが表示されます。
configuring network interfaces: ip_rput: DL_ERROR_ACK for 29 errno 1, unix0 ip: joining multicasts failed on mtok0 will use link layer broadcasts for multicast |
これらのメッセージは、無視してかまいません。
リングの速さや DMA チャネルなどのアダプタでのさまざまなハードウェアの設定は、 アダプタのスィッチまたは Ringnode に付属の MDGBOOT ディスケットに用意されている構成ユーティリティを使用して行えます。手順については、Ringnode に付属のマニュアルを参照してください。
ハードウェアの設定 :
Ringnode の IRQ が PC の他のアダプタと同じでないことを確認してください。また AT Ringnodes の IRQ が DMA チャネルおよび入出力アドレスと同じでないことを確認してください。
選択したリングの速さが、接続しようとするリングの速さと適合していることを確認してください。
アダプタの機能 (リングの速さなど) を選択するには、ほとんどの場合に構成ユーティリティを使用する必要があります。アダプタが適切に機能しない場合には、DMA ではなく PIO を選択したり、異なる入出力アドレスを選択するなど異なる機能を選択してみてください。
Solaris デバイスドライバ : |
sbpro |
デバイスタイプ : |
オーディオ |
チップ : |
Analog Devices AD1848、互換デバイス (コンピュータのマザーボードに実装または増設カード) |
バスタイプ : |
ISA |
Solaris の sbpro ドライバがサポートしている機能とインタフェースについては、audio(7I)および sbpro(7D)のマニュアルページを参照してください。
sbpro デバイスドライバは、AD1848 を使用したすべてのオーディオデバイスに対応しているわけではありません。ただし、AD1848 互換チップを採用した一部オーディオデバイスにも対応しています。
多くのオーディオデバイスが他のオーディオデバイスと互換性があるとしていますが、必ずしもハードウェアレベルで互換性があるわけではありません。このため、そうしたデバイスは Solaris ソフトウェアによってサポートされません。後述の「試験済みの互換デバイス」では、Solaris 環境でテスト済みのデバイスを紹介します。
AD1848 または互換チップを使用したカードの中には、現状 sbpro ドライバがサポートしていない高度なオーディオ機能を持つものがあります。
AD1848 またはその互換チップを使用していて、試験済みのデバイスは次に示すとおりです。
Compaq Deskpro XL ビジネスオーディオ (AD1847 チップ搭載)
Turtle Beach Tropez カード (CS4231 チップ搭載)
その他いくつかの 100% ハードウェア互換デバイスも、sbpro ドライバで使用することができます。ただし、それらのデバイスは、Solaris 環境でテストされていないため、動作は保証されません。
Turtle Beach Tropez カードは、システム内の他の ISA デバイスの動作と干渉する場合があります。Tropez カードをインストールすることでこのようなデバイス障害が発生する場合、デバイスに添付されている構成用プログラムを実行して、異なる入出力基底アドレスをカードに割り当ててください。
オーディオデバイスの多くには、IRQ 設定と DMA 設定を選択するためのソフトウェアユーティリティが添付されています。このようなユーティリティの一部では、パラメタの設定を不揮発メモリーに記録せず、DOS が使用する構成ファイルに書き込んで、リブートするごとにカード構成を設定する場合があります。この種の構成ファイルは Solaris ソフトウェアでは使用されないため、Solaris オペレーティング環境ではカードの動作に影響しません。
出力音量はソフトウェアで制御します。音が聞き取れない場合は、音量つまみを最大の設定にしてください。
デバイスのマイクジャックがモノラルまたはステレオのどちらであるかについては、メーカー提供のマニュアルを参照してください。マイクのプラグがマイクジャックに合っていることを確認してください。合っていない場合は、アダプタを使用してください。
一般にライン入力ジャックと補助 (aux) ジャックは、ラインレベルの電圧を必要とします。この電圧は、テープデッキや CD プレーヤのライン出力ジャック、あるいはバッテリ駆動のマイクからの出力電圧として得ることができます。これに対し、マイクジャックが必要とする電圧はこれより低いのが一般的です。デバイスの入出力条件については、メーカー提供のマニュアルを参照してください。
デフォルト値は、強調表示されています。
入出力アドレス : |
0x530, 0x604, 0xE80, 0xF40 |
sbpro ドライバは、使用されていない DMA チャネルと IRQ 線を自動的にデバイスに割り当てます。
AD1848 とその互換チップをサポートするために、sbpro は再生と録音で、同じ DMA チャネルを使用します。このため、再生と録音を同時に行うことはできません。
o入出力アドレス : |
0x530 sbpro 電源投入時、Tropez カードの MWSS 入出力アドレスは 0x530 です。このアドレスは、システムの起動後にソフトウェアを使用してのみ変更することができますが、Solaris ソフトウェアが変更することはありません。このため、Tropez カードは、入出力アドレス 0x530 でのみサポートされます。 |
sbpro ドライバは、使用されていない DMA チャネルと IRQ 線を自動的にデバイスに割り当てます。
Tropez カードには、カードが使用する IRQ、DMA、MWSS 互換入出力アドレスを選択するためのユーティリティプログラムが付属しています。ただし、このユーティリティは、不揮発性メモリーではなく、構成ファイルにこれらパラメタ値を記録し、DOS はこのファイルを使用してリブートのたびにカードの構成を行います。Solaris 環境では、そうした構成ファイルは使用されないため、カードの動作が影響を受けることもありません。
sbpro ドライバがサポートする、Crystal Semiconductor の CS4231 を使用したデバイスはどれも AD1848 互換モードにプログラミングされています。このドライバは高度な CS4231 機能 (特に同時再生/録音機能) には対応していません。
デバイスには、指定された IRQ がシステムの他のデバイスによって「使用されている」ことを検出できるものがあります。そうした衝突を検出した場合、ドライバは次のようなエラーメッセージを出力するため、オーディオデバイスまたは衝突しているデバイスの IRQ 設定を変更する必要があります。
sbpro: MWSS_AD184x IRQ 7 is 'in use.' |
デバイスには、そうした衝突を検出できないものもあります。その場合、ドライバはカードを動作させようとしますが、ほとんどの場合、最初に動作させようとしたときにシステムがハングアップします。IRQ には、他のデバイスと衝突しないものを選択してください。
sbpro ドライバは AD1848 とその互換デバイスの A-law エンコーディングをサポートしていますが、audiotool はサポートしていません。このため、A-law エンコーディングが選択されると、audiotool はエラーメッセージを出力します。A-law エンコーディングされたオーディオファイルを再生するには、audioplay(1) を使用してください。あるいは、audioconvert(1)を使用して、16 ビットリニアのような、audiotool が受け付ける形式に A-law サンプルを変換することもできます。ユーザー作成のアプリケーションも、AD1848 とその互換デバイスに sbpro ドライバを使用して A-law 形式を選択することができます。
一部のシステムユニットでは、ヘッドホンジャックの左右チャネルが逆に接続されており、左の出力が右耳、右の出力が左耳に聞こえます。ユニット背面のライン出力ジャックでは、そのようなことはありません。
システム背面のアクティブなオーディオ入力ジャックを見つけるには、音源となるデバイスを接続して、audiocontrol(1)を実行し、「録音」を選択してください。続いて「録音」パネルの「録音レベル」スライダと「モニタレベル」スライダのレベルを上げて出力が聞きとれるようにします。次に「入力端子」と「内部 CD」を選び、どのオーディオ入力ポートが音を生成するか見つけ出します。audiocontrol の「録音」パネルに「内部 CD」ボタンが表示されない場合は、オーディオ入力として「入力端子」を選択します。キーボードのマイクジャックを選択するには、Microphone ボタンをオンにします。
キーボードに内蔵されているマイクとスピーカではなく、外部のマイクとスピーカを使用した方が音質は良くなります。
Solaris デバイスドライバ : |
sbpro |
デバイスタイプ : |
オーディオ |
アダプタ : |
Creative Labs Sound Blaster Pro Sound Blaster Pro-2 |
バスタイプ : |
ISA |
Solaris の sbpro ドライバがサポートしている機能とインタフェースについては、audio(7I)および sbprO(7D)のマニュアルページを参照してください。
Sound Blaster Pro カードが、システムの他のカードと同じ IRQ 設定を共有することはできません。ジャンパによる IRQ 設定が他のデバイスと衝突している場合は、Sound Blaster カードの IRQ を次で述べる「有効な設定値」に示す値に変更してください。LPT1 パラレルポートやネットワークカードとよく衝突することがあります。
出力音量はソフトウェアで制御します。カード背面の音量つまみは、最大の設定にしてください。そうしないと、音が聞き取れないことがあります。
Sound Blaster Pro カード背面のマイクジャックはモノラルです。使用するマイクのプラグがステレオの場合は、アダプタを使用してモノラルに変換してください。
デフォルト値は、強調表示されています。
o IRQ レベル : |
2、5、7、10 |
o 入出力アドレス : |
0x220、0x240 |
o DMA チャネル : |
0、1、3 |
Sound Blaster カードにデフォルトの入出力ポートアドレス (0x220) が構成されているシステムで、ISA 版の IBM トークンリングやその互換アダプタを使用することはできません。可能であれば、Sound Blaster カードのポートアドレスを 0x240 に変更してください。変更できない場合は、システムから Sound Blaster カードを取り外してください。
Solaris デバイスドライバ : |
sbpro |
デバイスタイプ : |
オーディオ |
アダプタ : |
Creative Labs Sound Blaster 16 Sound Blaster AWE32 Sound Blaster Vibra 16 |
バスタイプ : |
ISA |
Solaris の sbpro ドライバがサポートしている機能とインタフェースについては、audio(7I) および sbpro(7D)のマニュアルページを参照してください。
SCSI サブシステムを搭載した Sound Blaster 16 カードのオーディオサブシステムには、SCSI サブシステムとは異なる入出力ポートアドレスと IRQ が必要です。
出力音量はソフトウェアで制御します。カード背面の音量つまみは、最大の設定にしてください。そうしないと、音が聞き取れないことがあります。
マイク入力はモノラルとして処理されます。ただし、Sound Blaster カードのすべてのジャックはステレオになっています。マイクのプラグがモノラルの場合は、アダプタを使用してステレオを変換してください。
カードがプラグ & プレイをサポートしている場合、デバイスの資源は自動的に構成されます。プラグ & プレイをサポートしないデバイスについては、次のように設定してください。
デフォルト値は、強調表示されています。
o IRQ レベル : |
2、5、7、10 |
o 入出力アドレス : |
0x220、0x240、0x260、0x280 |
o 8 ビット DMA チャネル : |
0、1、3 |
o 16 ビット DMA チャネル : |
5、6、7 |
Sound Blaster カードが、システムの他のカードと同じ IRQ 設定を共有することはできません。 IRQ の衝突は、LPT1 パラレルポートやネットワークカードとの間でよくみられます。
デバイスがプラグ & プレイ対応ではなく、ジャンパによる IRQ 設定が他のデバイスと衝突している場合は、Sound Blaster カードの IRQ を「有効な設定値」に示す値に変更してください。
プラグ & プレイ対応ではない Sound Blaster 16、Sound Blaster Vibra 16 および Sound Blaster AWE32 カードは、すべて Sound Blaster 16 カードとして認識されます。
Sound Blaster カードにデフォルトの入出力ポートアドレス (0x220) が設定されているシステムで、ISA 版の IBM トークンリングやその互換アダプタを使用することはできません。可能であれば、Sound Blaster カードのポートアドレスを 0x240 に変更してください。変更できない場合、システムから Sound Blaster カードを取り外してください。
Solaris デバイスドライバ : |
pcic |
バスタイプ : |
PC カード |
コネクタ : |
最高 8 つのタイプ I、II、III ソケット |
PC カードデバイスを出し入れしたときに、Intergraph TD-30/TD-40 マシンがロックすることがあります。そのような場合は、コンピュータのケースの金属部分に指を触れるなどしてアースをとりながら、PC カードデバイスを出し入れしてください。prtconf コマンドによって、誤って 2 つのソケットにデバイスがあると示されることがあります。カードの出し入れが検出されず、マシンがハングアップした場合は、マシンをリセットしてください。
PC カードアダプタの挿入は、Solaris をインストールする前に行なってください。
内蔵の PC カードアダプタをデフォルトで無効に設定しているシステムがあります。Solaris のインストールは、アダプタを有効にしてから行なってください。
システムに求められる条件は、使用するデバイスの組み合わせによって異なります。一般的なソケット 2 個のシステムでは、8K バイトのアドレス空間と 16 バイトの入出力空間、3 つの未使用 IRQ が必要です。次に一般的なガイドラインを示します。
アドレス空間 |
640K〜1M バイトのアドレス範囲に少なくとも 8K バイト (ソケット 1 個あたり 4K バイトで、4K バイトの領域は必ずしも連続している必要なし)。ソケットが 3 つの場合は少なくとも 12K バイト必要です。 |
入出力空間 |
1 つのソケットに少なくとも 8 バイト。16 バイトを推奨 |
IRQ |
ソケット 1 個に 1 つの IRQ と pcic デバイスドライバ用の IRQ 1 つ |
Configuration Assistant (構成用補助) を使用して、システムデバイスによってすでに使用されているアドレス空間、入出力空間、IRQ を調べます。
PC カードアダプタを挿入します。
Solaris ソフトウェアをインストールします。
Configuration Assistant を使用してブートし、リソースの使用状況を調べます。
「Device Tasks」メニューから「View/Edit Devices」を選択して、デバイスの一覧を表示し、使用中の IRQ の数を確認します。
0 〜 15 までの 16 の IRQ があり、そのうちのいくつかはすでに割り当てが決まっています。たとえば、IRQ3 は 2 番目のシリアルポート、COM2 用に予約されており、IRQ7 はパラレルポート用に予約されています。
システムに COM2 ポートやパラレルポートがあっても使用していない場合は、デバイスを削除して、その IRQ リソースを PC カード用に解放します。
Solaris ソフトウェアをブートします。
Solaris デバイスドライバ : |
pcelx |
デバイスタイプ : |
ネットワーク (Ethernet) |
アダプタ : |
3Com EtherLink III (3C589) |
バスタイプ: |
PC カード |
IBM ThinkPad 760E シリーズと T1 PCI1130 PCI-CardBus チップ (Dell Latitude XPi CD など) を使用したシステムのみ : システムをネットワークに接続する前に、/kernel/drv/pcelx.conf ファイルを作成して、PC カードを 8 ビットモードに設定してください (force-8bit=1;)。
3Com EtherLink III PC カードデバイスを使用して、Solaris 環境をブートしたり、インストールしたりすることはできません。
3Com PC カードが認識されると、pcelx ドライバが自動的に読み込まれて、ポートと IRQ が割り当てられ、特殊ファイルが作成されます (ファイルが存在しない場合)。ハードウェアを手動で設定する必要はありません。また、手動で設定することもできません。
システムをブートすると、ネットワークサービスが自動的に起動されます。システムの起動後にネットワークインタフェースを追加した場合あるいは停止させた場合、ネットワークサービスは起動されません。
3C589 カードを挿入したが、認識されず、特殊ファイルが作成されないという場合は、prtconf コマンドを使用して、何が問題なのかを調べてください。
スーパーユーザーになります。
prtconf -D コマンドを実行して、3C589 カードが認識されるかどうかを確認します。
prtconf による出力で、認識されたデバイスが次のように表示されます。
# prtconf -D . . . pcic, instance #0 (driver name: pcic) . . . network, instance #0 (driver name: pcelx) |
prtconf による出力で pcelx が表示されない場合は、PC カードアダプタの設定またはハードウェアに問題があります。別のマシンのカードを使用したり、同じカードが DOS では正しく動作されるかどうかを調べることによって、カードまたはアダプタのどちらに問題があるのか確認します。
Solaris のインストール中に 3C589 カードを使用することはできないため、ネットワークインタフェースとしてカードを使用できるようにするには、ネットワーク構成ファイルを更新する必要があります。
/etc/hostname.pcelx# ファイル (# はソケット番号) を作成して、使用するインタフェースに関連付けるホスト名を指定します。
新しいホスト名の IP アドレスを /etc/inet/hosts ファイルに追加します。
/etc/inet/netmasks に関連付けたネットワークが登録されていることを確認します。
必要とするネットワークサービスとローカルサービスが Name Service Switch の /etc/nsswitch.conf 構成ファイルに含まれていることを確認します。
システムをリブートします。
この手順については、『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』を参照してください。
/dev 内のデバイス命名方法は、PPA (物理接続ポイント) のユニット番号がインスタンスではなく、カードが挿入されているソケット番号であることを除けば、標準の LAN デバイス命名規則に従っています。つまり、pcelxドライバならば、ソケット 0 のカードは /dev/pcelx0 (つまり /dev/pcelx の PPA が 0) であり、ソケット 1 のカードは /dev/pcelx1 (つまり /dev/pcelx の PPA が 1) です。pcelx(7D)のマニュアルページを参照してください。
3C589 カードを取り外すと、送信した情報がすべて廃棄されます。エラーメッセージは出力されません。
同じソケットにカードを戻すと、デバイスが正常に動作します。この動作は、ネットワークから一時的にデバイスを取り外したときの動作に似ています。
Solaris デバイスドライバ : |
pcser |
デバイスタイプ : |
8250、16550、最高速度 115Kbps 互換 UART を使用したモデムおよび PC カードデバイス |
バスタイプ : |
PC カード |
PC カードモデムまたはシリアルデバイスが認識されると、pcser デバイスドライバが自動的に読み込まれて、ポートと IRQ が割り当てられ、特殊ファイルが作成されます (ファイルが存在しない場合)。
PC カードモデムまたはシリアルデバイスを挿入したが、認識されず、/dev/cua または /dev/term に特殊ファイルが作成されないという場合は、prtconf コマンドを使用して、何が問題なのかを調べてください。
スーパーユーザーになります。
prtconf -D コマンドを実行して、モデムまたはシリアルデバイスが認識されるかどうかを確認します。
prtconf による出力で、認識されたデバイスが次のように表示されます。
# prtconf -D . . . pcic, instance #0 (driver name: pcic) . . . pccard111.222 (driver not attached) |
デバイスが認識されない (driver not attached) 場合は、add_drv コマンドを使用して、デバイス名を pcser デバイスが認識できる別名として追加します。
たとえば、コマンド行に次のように入力します。
# add_drv -i'"pccard111.222"' pcser |
シェルが二重引用符を削除しないように、二重引用符は単一引用符で囲ってください。識別名には、prtconf 出力に表示された文字列を使用してください。詳しくは、add_drv(1M)のマニュアルページを参照してください。
prtconf -D コマンドを実行して、モデムまたはシリアルカードが誤ってメモリーカードとして認識されることがないかどうかを確認します。
デバイスが誤ってメモリーカードと認識された場合、たとえば prtconf コマンドの出力は次のようになります。
# prtconf -D . . . pcic, instance #0 (driver name: pcic) . . . memory, instance #0 (driver name: pcmem) pcram, instance #0 (driver name: pcram) |
Configuration Assistant (構成用補助) を使用して、メモリーリソースの衝突を特定し、「View/Edit Device」メニューで正しいデバイス情報を追加します。
一般的に問題は、メモリーデバイス設定間のリソースの衝突にあります。「デバイスの構成」の章の「問題の発見と解決」を参照してください。
この問題で考えられる他の原因として、PC カードアダプタチップが完全にサポートされていない場合があります。たとえば、『Solaris 8 ハードウェア互換リスト (Intel 版)』に記載されていないマシンの場合です。
Solaris 環境でデバイスが正しく動作するには、Solaris 環境ではサポートされないものも含めて、すべてのデバイスが定義されている必要があります。Configuration Assistant (構成用補助) ソフトウェアは、システムを構成しているすべてのデバイスを定義します。
システムに新しいシリアルポートまたはモデムを追加した場合は、アプリケーションがその新しいポートを使用できるように、構成ファイルを編集しなければならないことがよくあります。たとえば UUCP や PPP を使用するには、/etc/uucp/devices ファイルを更新する必要があります。『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』の「UUCP の概要」を参照してください。
/dev/term と /dev/cua 内のシリアルデバイス名には、ソケット番号が使用されます。ソケット 0 のカードは pc0、ソケット 1 のカードは pc1 です。pcser(7D) のマニュアルページを参照してください。
使用中に PC カードモデムまたはシリアルデバイスを取り外した場合は、カードが元のソケットに戻されるまで、デバイスドライバによってエラーが返されます。
デバイスを再び使用する前にいったんデバイスを閉じて、再挿入したカードでデバイスを再度開く必要があります。この再起動の手順は、アプリケーションによって異なります。たとえば使用中のカードが取り外された場合、tip セッションは自動的に終了します。システムを再起動するには、tip セッションを再起動する必要があります。
Solaris デバイスドライバ : |
pcram |
デバイスタイプ : |
スタティック RAM (SRAM)、ダイナミック RAM (DRAM) |
バスタイプ : |
PC カード |
フラッシュ RAM デバイスはサポートされていません。
PC カードメモリーデバイスが認識されると、pcram デバイスドライバが自動的に読み込まれて、物理アドレスが割り当てられ、特殊ファイルが作成されます (ファイルが存在しない場合)。
Solaris の pcmem ドライバは、SRAM と不揮発性 FLASH などの異なる種類のメモリーから構成される「コンボ」メモリーカードに対応していません。Solaris ソフトウェアが動作しているシステムにこのようなカードを挿入すると、システムがパニック状態になることがあります。
PC カードメモリーデバイスは擬似フロッピーディスクとして設計されているため、フォーマットに使用できるユーティリティは fdformat(1)だけです。
メモリーデバイスのカードを挿入したが認識されず特殊ファイルが作成されない場合は、次の手順で prtconf コマンドを使用してください。
スーパーユーザーになります
prtconf -D コマンドを実行して、システムによって認識されている構成を確認します。
prtconf による出力で、認識されたデバイスが次のように表示されます。
# prtconf -D . . . pcic, instance #0 (driver name: pcic) . . . memory, instance #0 (driver name: pcmem) pcram, instance #0 (driver name: pcram) |
prtconf による出力でメモリーデバイスが表示されない場合は、そのデバイスがサポートされていないことを示し、pcram デバイスドライバで使用することはできません。
PC カードメモリーデバイスに対して作成される特殊ファイルはディスクに対して作成されるファイルに似ており、/dev/dsk/c#t#d#p# または /dev/dsk/c#t#d#s# という形式のファイル名になります (pcram(7D)のマニュアルページを参照)。名前の中の略語の意味は次の通りです。
c# コントローラ番号 #
t# カード技術の種類を示す番号。# は次のいずれかです。
0 Null-ヌル−デバイスなし
1 ROM
2 OTPROM (One Time PROM)
3 UV EPROM
4 EEPROM
5 Flash EPROM
6 SRAM
7 DRAM
d# デバイス領域タイプを示す番号。通常はゼロ
p# fdisk のパーティション番号
s# Solaris スライス番号
デバイス名には、パーティション名 (p#) またはスライス名 (s#) のどちらでも使用することができます。ただし、両方を同時に使用することはできません。
PC カードメモリーデバイスは、Solaris のボリューム管理プログラムによって認識されるため、vold による特別な設定は必要ありません。
vold を使用せずに PC カードメモリーデバイスを管理する場合は、/etc/vold.conf ファイルの中の「use pcmem」をコメント行にしてください。
コメント行にするには、行の先頭に # 文字を挿入します。
PC カードメモリーデバイスにファイルシステムを作成する必要はありません。ただし、新しい PC カードメモリーは、ファイルシステムを作成してから使用するのが一般的です。PC カードメモリーに最適なフォーマットは DOS の PCFS です。PC カードメモリーには事実上どのようなファイルシステムフォーマットでも使用することができますが、他のファイルシステムフォーマットはプラットフォームに依存しており、異機種マシン間のデータのやりとりに適していません。『OpenWindows ユーザーズガイド (上級編)』の「PCMCIA メモリーカードの使い方」を参照してください。
tar や dd、cpio コマンドの出力を PC カードメモリーデバイスにリダイレクトするには、最初に fdformat コマンドを引数なしで使用して、ファイルシステムを作成する必要があります。また、再度書き込みを行えるようにするには、カードを再度フォーマットする必要があります。
使用中にメモリーカードを取り外した場合は、カードが元のソケットに戻されるまで、デバイスドライバによってエラーが返されます。デバイスを再び使用する前に、いったんデバイスを閉じて、再挿入したカードでデバイスを再度開く必要があります。
ファイルシステムとして使用しているときにカードを取り外した場合は、umount コマンドを使用してファイルシステムをマウント解除してください。続いてカードを元に戻し、mount コマンドを使用してファイルシステムを再度マウントします。
カードを取り外して tar または cpio プロセスを中断した場合は、プロセスを停止させてから、カードを元に戻し、プロセスを再起動します。
Solaris デバイスドライバ : |
pcata |
デバイスタイプ : |
ATA PC カード |
アダプタ : |
Viper 8260pA SanDisk Flash または任意の PC カード ATA デバイス |
バスタイプ : |
PC カード |
PC カード ATA デバイスが認識されると、pcata デバイスドライバが自動的に読み込まれて、IRQ が割り当てられ、デバイスノードが作成され特殊ファイルが作成されます (ファイルが存在しない場合)。
vold は pcata をサポートしていません。ファイルシステムは手作業でマウントする必要があります。
ファイルシステムの umount は、ディスクを取り外す前に行う必要があります。
取り外し可能な媒体 (PC カード ATA) 上の UFS ファイルシステムには、「'onerror={panic, lock, umount}'」マウントオプションのいずれか 1 つを設定してください。
PC カード ATA デバイスを挿入したが、認識されず、特殊ファイルが作成されない場合は、prtconf コマンドを使用して、何が問題なのかを調べてください。
prtconf -D コマンドを実行して、pcata カードが認識されるかどうかを確認します。
prtconf により、認識されたデバイスが次のように表示されます。
# prtconf -D . . . pcic, instance #0 (driver name: pcic) . . . disk, instance #0 |
prtconf による出力で pcata が表示されない場合は、PC カードアダプタの設定またはハードウェアに問題があります。
別のマシンでカードを使用したり、同じカードが DOS では正しく動作するかどうかを調べることによって、カードまたはアダプタのどちらに問題があるのか確認します。
PC カードデバイスの場合、ノードは、そのノードが参照するデバイス名の一部としてのソケット番号を含み、/devices に作成されます。ただし、/prtc/dev 名と /dev/dsk と /dev/rdsk 内の名前は現在の ATA デバイスの命名規則に従っており、名前の中のソケット番号は符号化されません。pcata(7D)のマニュアルページを参照してください。
ディスクを取り外すには、そのファイルシステムをマウント解除しなければなりません。
pcfs ファイルシステムを作成するには、mkfs_pcfs(1M) コマンドを使用します。
# mkfs -F pcfs /dev/rdsk/c#d#p0:d |
pcfs ファイルシステムをマウントするには、次のように入力します。
# mount -F pcfs /dev/dsk/c#d#p0:c /mnt |
詳細は、pcfs(7FS)と mount(1M)のマニュアルページを参照してください。
ufs ファイルシステムを作成するには、newfs コマンドを使用して次のように入力します。
# newfs /dev/rdsk/c#d#s# |
ufs ファイルシステムをマウントするには、次のように入力します。
# mount -F ufs /dev/dsk/c#d#s# /mnt |
詳細は、newfs(1M)と mount(1M)のマニュアルページを参照してください。
Solaris パーティションを作成するには、format コマンドを実行し、パーティションメニューへ進んでください。詳細は、format(1M)のマニュアルページを参照してください。