Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド

ワークスペースのカスタマイズ

ワークスペース名やワークスペース数の変更など、ワークスペースのカスタマイズの多くは、デスクトップのインタフェースを使用して実行できます。ただし、システム共通デフォルトを設定するリソースは、ワークスペース・マネージャが提供します。

システム共通ベースのワークスペース数を変更するには

デフォルトのデスクトップ設定では、4 つのワークスペースが提供されます。ワークスペース・スイッチに関連付けられたポップアップ・メニューを使用して、ワークスペースの追加や削除ができます。

/usr/dt/app-defaults/C/Dtwm ファイルは、workspaceCount リソースを持っています。このリソースには、次のようにワークスペースのデフォルト数が設定されています。

Dtwm*0*workspaceCount: 4
Dtwm*workspaceCount:  1

画面 0 には、複数のワークスペースが指定されています。他の画面には、1 つのワークスペースが指定されています。

/etc/dt/config/C/sys.resources ファイルを作成して (あるいは、既に存在する場合は、そのファイルを変更して)、ワークステーション上のすべての新規ユーザのために、ワークスペースのデフォルト数を変更できます。

    0*workspaceCount リソースを使用して、一次画面のシステム共通デフォルトを設定します。

       Dtwm*0*workspaceCount: number
    

たとえば次のリソースは、一次画面のシステム共通ワークスペース数を 6 に設定します。

Dtwm*0*workspaceCount: 6

ワークスペース・マネージャのリソースの設定については、「アプリケーション・リソースの設定」を参照してください。

たとえば次のリソースは、ワークスペース数を 6 に設定します。

	Dtwm*workspaceCount: 6

システム共通ワークスペース名を指定するには

内部的には、ワークスペースは番号割り当て規則 wsn (n は 0、1、2 など) によって番号が付けられます。たとえば、4 つのデフォルト・ワークスペースは、内部的に ws0 から ws3 までの番号が付けられます。

    title リソースを使用して指定したワークスペース名を変更します。

   Dtwm*wsn: name

ワークスペース・マネージャのリソースの設定については、「アプリケーション・リソースの設定」を参照してください。

たとえば次のリソースは、4 つのデフォルト・ワークスペースを指定した名前に設定します。

Dtwm*ws0*title:  Anna
Dtwm*ws1*title:  Don
Dtwm*ws2*title:  Julia
Dtwm*ws3*title:  Patti

追加背景を作成するには

  1. 背景イメージを作成します。ビットマップ・ファイルまたはピックスマップ・ファイルにしてください。

  2. 次のいずれかのディレクトリに背景を指定します (ディレクトリを作成しなければならない場合もあります)。

    • システム共通背景: /etc/dt/backdrops

    • 個人用背景: HomeDirectory/.dt/backdrops

  3. ワークスペース・メニューから [ワークスペースマネージャの再起動] を選択します。

システム共通背景と個人用背景は、/usr/dt/backdrops の組み込み背景に追加されます。

既存の組み込み背景は、同じ名前の個人用背景またはシステム共通背景を作成することによって置き換えることができます。

グラフィック・イメージで背景を置き換えるには

背景は、ディスプレイのルート・ウィンドウ全体を覆っています。スタイル・マネージャの [背景] ダイアログ・ボックスは、背景が透過的である NoBackdrop 設定を提供します。

すべてのワークスペース背景の背後には、1 つのルート・ウィンドウしかありません。したがって、ルート・ウィンドウにあるグラフィック・イメージは、すべてのワークスペースで存在します。どのワークスペースがルート・ウィンドウを背景で覆うかを指定できます。ただし、NoBackdrop が有効である場合、表示可能なイメージはすべてのワークスペースで同じになります。

  1. グラフィック・イメージを作成します。

    これは、ルート・ウィンドウにイメージを表示するためのツールの形式でなければなりません。たとえば xsetroot を使用する場合は、ビットマップ・ファイルを作成しなければなりません。

  2. ファイルが存在しない場合は、実行可能ファイル HomeDirectory/.dt/sessions/sessionetc を作成します。

    sessionetc ファイルは、ログインするたびに実行されます。

  3. コマンドを入力して、sessionetc ファイルのイメージを表示します。

たとえば次のコマンドは、ルート・ウィンドウに指定したビットマップを表示します。

xsetroot -bitmap /users/ellen/.dt/icons/root.bm