Solaris DHCP では、オプションはクライアントに渡されるネットワーク情報です。また、DHCP の説明では、オプションはシンボルまたタグと呼ばれる場合もあります。オプションは数値コードおよびテキストラベルで定義され、値が割り当てられます。
DHCP プロトコルは、一般的に指定されているネットワークデータに対して多数の標準オプションを定義しています。それらオプションにはたとえば、Subnet、Router、Broadcast、NIS+dom、Hostname、および LeaseTim があります。標準オプションの一覧表を DHCP Manager のヘルプで見ることができます。標準オプションのキーワードを変更することはできませんが、使用しているネットワークに関連したオプションに値を割り当て、オプションと値のペアをマクロに含めることはできます。
標準オプションで指定できないデータに対しては、新しいオプションを作ることができます。作成するオプションは下記の 3 つのカテゴリのいずれかに分類されるものでなければなりません。
拡張 - 使用している DHCP サーバーの実装にはまだ含まれていない、最新の標準 DHCP オプションのために予約されています。使用したい標準オプションがわかっているが、DHCP サーバーをグレードアップしたくない場合に使用することができます。
サイト - 使用しているサイトに固有なオプションのために予約されています。システム管理者がこれらのオプションを作成します。
ベンダー - ハードウェアまたはベンダープラットホームなどの特定クラスのクライアントにだけ適用するオプションのために予約されています。Solaris DHCP の実装には、Solaris クライアント用の多数のベンダーオプションが含まれています。たとえば、オプション SrootIP4 は、ネットワークブートを行うクライアントがそのルートファイルシステムとして使用しなければならない、サーバーの IP アドレスを指定するために使用されます。
第 11 章「DHCP の管理」に、オプションを作成、変更、および削除する手順が説明されています。