DHCP Manager ウィンドウの表示は、管理プログラムが実行されているサーバーの設定が DHCP サーバーか BOOTP リレーエージェントかによって異なります。
サーバーの設定が DHCP サーバーになっている場合、DHCP Manager はタブ形式のウィンドウを使用します。このウィンドウでは、作業に応じたタブを選択します。DHCP Manager は次のタブを特徴としています。
アドレス - DHCP が管理しているすべてのネットワークと IP アドレスを一覧表示する。「アドレス」タブから、ネットワークや IP アドレスを個別にもしくは、まとめて、追加または削除できる。また、各ネットワークや IP アドレスの属性を変更したり、アドレスをまとめて同時に同じ属性に変更したりできる。DHCP Manager を起動すると、「アドレス」タブで開かれる
マクロ - DHCP 設定データベース (dhcptab) で利用できるすべてのマクロと、それらのマクロに含まれるオプションを一覧表示する。「マクロ」タブからマクロを作成または削除したり、オプションを追加してそれらのオプションに値を設定することでマクロを変更できる
オプション - この DHCP サーバーについて定義されたすべてのオプションを一覧表示する。このタブで表示されるオプションは、DHCP プロトコルで定義された標準的なオプションではない、「拡張」、「ベンダー」、または「サイト」のクラスを持つ、標準オプションを拡張したもの。標準オプションは変更できないため、このタブには表示されない
図 11-1 に、DHCP サーバー上で起動した場合の DHCP Manager ウィンドウを示します。
サーバーが BOOTP リレーエージェントとして設定されている場合、このリレーエージェントではタブに表示される情報は不要なため、DHCP Manager ウィンドウにはこれらのタブが表示されません。BOOTP リレーエージェントの属性を変更し、DHCP Manager を使用して DHCP デーモンを停止または起動することだけが可能です。図 11-2 は、BOOTP リレーエージェントとして設定されたシステム上で起動した場合の DHCP Manager ウィンドウです。
DHCP Manager のメニューには、次の内容が含まれます。
「編集」- ネットワーク、アドレス、マクロ、オプションについて管理作業を実行する
「表示」- 現在選択されているタブの表示を変更する
「サービス」- DHCP デーモンを管理する
「ヘルプ」- Web ブラウザを開いて、DHCP Manager のヘルプを表示する
DHCP Manager が BOOTP リレーエージェントで実行されている場合、「編集」メニューと「表示」メニューは使用できません。
すべての DHCP サービス管理機能は、「編集」メニューと「サービス」メニューで実行されます。「編集」メニューにあるコマンドを使用して、選択されているタブに応じて、ネットワーク、アドレス、マクロ、オプションの作成、削除、または変更ができます。また、「アドレス」タブが選択されている場合、「編集」メニューはウィザードも表示します。ウィザードは、ネットワークと複数の IP アドレスの作成を容易にするダイアログのセットです。「サービス」メニューは、DHCP デーモンを管理するコマンドを一覧表示し、開始と停止、有効と無効、サーバー設定の変更、サーバーの設定解除を可能にします。