管理作業の分化の目的は、サイズと制御に関する事項を解決することにあります。ネットワーク内のホストとサーバーの数が増えるに従って、管理作業はますます複雑になります。このような状況に対処するための方法としては、管理部門を増設することが考えられます。そのためには、特定のクラスのネットワークを増設するか、または既存のネットワークをサブネットに分割します。ネットワーク管理の作業を分化するかどうかを決める点には、次のものがあります。
ネットワークの規模
数百台のホストから成る単一のネットワークにおいて、すべてのホストが物理的に同じ場所にありしかも同じ管理サービスを必要とするものである場合は、1 つの管理部門だけで対処できるでしょう。これに対して、マシン数がもっと少ない場合でも、ネットワークが多数のサブネットに分割されていて、しかも地理的に広い範囲に散在しているとすれば、複数の管理部門を設立する方が効率的になります。
ネットワーク上のユーザーのニーズが共通しているかどうか
たとえば、1 つのビル内だけに限定され比較的少数のマシンをサポートするネットワークがあるとします。また、このネットワークのマシンがいくつかのサブネットワークに分割され、各サブネットワークがそれぞれ大幅にニーズの異なるユーザーのグループをサポートしているとします。このような場合は、各サブネットごとに管理部門を設けるとよいでしょう。
管理作業の分化についての詳細は、『Solaris ネーミングの管理』で説明しています。