Solaris のシステム管理 (第 3 巻)

NCA を有効にする方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. インタフェースを登録します。

    /etc/nca/nca.if ファイルに各物理インタフェースの名前を登録します (詳細は、nca.if(4) のマニュアルページを参照)。


    # cat /etc/nca/nca.if
    hme0
    hme1

    インタフェースごとに、対応する hostname.interface-name ファイルと、hostname.interface-name の内容と一致するエントリが /etc/hosts ファイル内になければなりません。すべてのインタフェースで NCA 機能を使用可能にするには、nca.if ファイル内でアスタリスク (*) を指定します。

  3. ncakmod カーネルモジュールを有効にします。

    /etc/nca/ncakmod.conf 内の status エントリを enabled に変更します。


    # cat /etc/nca/ncakmod.conf
    #
    # Copyright (c) 1998-1999 by Sun Microsystems, Inc.
    # All rights reserved.
    #
    #ident  "@(#)ncakmod.conf       1.1     99/08/06 SMI"
    #
    # NCA Kernel Module Configuration File
    #
    status=enabled
    httpd_door_path=/var/run/nca_httpd_1.door

    詳細は、ncakmod.conf(4) のマニュアルページを参照してください。

  4. NCA ロギングを有効にします。

    /etc/nca/ncalogd.conf 内の status エントリを enabled に変更します。


    # cat /etc/nca/ncalogd.conf
    #
    # Copyright (c) 1998-1999 by Sun Microsystems, Inc.
    # All rights reserved.
    #
    #ident  "@(#)ncalogd.conf       1.1     99/08/06 SMI"
    #
    # NCA Log Daemon Configuration File
    #
    status=enabled
    logd_path_name="/var/nca/log"
    logd_file_size=1000000

    logd_path_name エントリに示されているパスを変更すると、ログファイルの格納場所を変更できます。詳細は、ncalogd.conf(4) のマニュアルページを参照してください。

  5. IA の場合のみ: 仮想メモリーサイズを増やします。

    eeprom コマンドを使用して、システムの kernelbase を設定します。


    # eeprom kernelbase=0x900000000
    # eeprom kernelbase
    kernelbase=0x900000000

    2 行目の eeprom コマンドを実行すると、パラメータが設定済みかどうかを確認できます。


    注 -

    NCA を有効にすると、ユーザープロセスで使用可能な仮想メモリ容量が 3G バイト未満に削減されます。このため、システムは ABI に準拠しなくなります。この場合、システムの起動時に、システムがABI に準拠していないことを知らせる警告メッセージが表示されます。ほとんどのプログラムは、実際には 3G バイトの仮想アドレス空間を必要としません。3G バイトの仮想アドレス空間を必要とするプログラムは、NCA が有効に設定されていないシステムで実行する必要があります。


  6. サーバーを再起動します。