Solaris 移行ガイド (追補)

第 6 章 ユーザー環境の管理

この章は、Solaris 8 オペレーティング環境をインストールした後のローカルユーザー環境の設定に関し、『Solaris 移行ガイド』の情報を更新するものです。

この章には以下の情報が含まれています。

Solaris 8 オペレーティング環境に関する変更点

sendmail に新しいオプションとユーティリティが追加され、Solaris 8 Reference Manual Collection は再編成されました。

追加情報については以下の節を参照してください。

デフォルトシェルの選択

ログインした時点で動作しているログインシェルに関する情報は、『Solaris 移行ガイド』を参照してください。

ユーザー環境のカスタマイズ

ユーザー環境のカスタマイズ方法に関する最新情報は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』の「ユーザーの作業環境のカスタマイズ」を参照してください。

SunOS リリース 4 作業環境の見た目と使い心地の再構築に関する情報は、『Solaris 移行ガイド』を参照してください。

ウィンドウシステム

SunOS リリース 5 環境で以前に行われた変更に関する情報は、『Solaris 移行ガイド』を参照してください。

Solaris 8 デスクトップとしての CDE の使用方法に関する最新情報は、次を参照してください。

ユーザーとグループの管理

ユーザーおよびグループの追加、変更、削除に関する情報は、次を参照してください。

メールの使用

SunOS リリース 5 環境で以前に行われた変更に関する情報は、『Solaris 移行ガイド』を参照してください。

Solaris 8 オペレーティング環境では、sendmail 8.10 に新しいオプションの MaxHeaderLength が組み込まれています。これは作成されたメッセージの全ヘッダー行の長さの合計を限定し、それによりサービス拒否発生を防止します。ローカルメール転送プロトコル、RFC2033 を実装する mail.local の新バージョンも組み込まれました。この変更により、あるエラーが発生した場合にすべての受信者にメッセージを再送する代わりに、メッセージを受け取らなかった受信者を再度待ち行列に入れることが可能となりました。/etc/default/sendmail と呼ばれる新しいファイルは、sendmail と合わせて起動させるオプションを格納するために使用できるので、アップグレードの間オプションに影響を与えないようにすることが可能です。さらに、smrsh と呼ばれる新しいユーティリティは、 sendmail|program 構文を使って動作させることができ、コマンドの数を減らすことによって安全性を向上させます。

詳細および最新情報については、『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』の「メールサービスについてのトピック」を参照してください。

文書ツールの使用

次の相違点に関する情報は、『Solaris 移行ガイド』を参照してください。

マニュアルページの構成の変更

マニュアルページは SVR4 編成と互換性を持つよう変更されました。その結果、SunOS リリース 4 マニュアルページのいくつかのセクションは名称が変更されています。たとえば、man(8) は man(1) になりました。

Solaris 8 Reference Manual Collection は再構成されました。次の表は、Solaris 8 Reference Manual Collection の最新の構成を示すものです。

表 6-1 マニュアルページの構成

Solaris 8 リファレンスマニュアルのセクション 

内容 

man pages secton 1

ユーザーコマンド 

man pages section 1M

システム管理コマンド 

man pages section 2

システムコール 

man pages section 3

基本ライブラリ関数 

Curses ライブラリ関数 

拡張ライブラリ関数 

ライブラリインタフェースおよびヘッダー 

ネットワークライブラリ関数 

スレッドおよびリアルタイムライブラリ関数 

man pages section 4

ファイル形式 

man pages seciton 5

標準規格、環境、およびマクロ 

man pages seciton 6

デモ 

man pages section 7

デバイスネットワークインタフェース 

man pages section 9

DDI および DKI 概要 

man pages section 9E

DDI および DKI エントリポイント 

man pages section 9F

DDI および DKI カーネル機能 

man pages section 9S

DDI および DKI データ構造