共通デスクトップ環境は、X および Motif で使用されているのと同様の命名規則を使用します。デスクトップ・クライアント、デスクトップ・ライブラリ、その他のデスクトップ・コンポーネントは、外部から見ることができる名前に共通の dt、Dt、DT などの接頭辞を共有します。個人用のデスクトップ構造、関数、定義 (開発者が使用するのではなく、共通デスクトップ環境コードに入っている) には、_dt、_Dt、_DT という接頭辞が付いています。表 3-1 では、デスクトップの命名規則をリストします。
表 3-1 デスクトップ命名規則
名前 |
接頭辞 |
例 |
---|---|---|
デスクトップ・クライアントおよびユーティリティ |
dt |
dthelpview |
リソース名およびクラス |
Dt |
DtNhelpType, DtCHelpType |
ライブラリ名 |
Dt |
libDtHelp |
ヘッダ・ファイル |
Dt |
#include <Dt/Help.h> |
公開している関数名 |
Dt |
DtCreateHelpDialog |
公開しているデータ構造名 |
Dt |
DtHelpDialogCallbackStruct |
定数名 |
Dt |
DtHELP_NEW_WINDOW |
環境変数 |
DT |
DTHELPSEARCHPATH |
公開していないデスクトップ・シンボル (構造、関数、定義) |
_dt, _Dt, _DT |
_DtHelpFunction, _DtHELP_DEFINE |
表 3-2 では、上記の命名規則の例外をリストします。
表 3-2 デスクトップ命名規則の例外
名前 |
接頭辞 |
例 |
---|---|---|
Xm |
XmCreateLabel |
|
dtksh 簡易関数 |
Dtksh |
DtkshAddButtons |
tt (関数用) Tt (typedef用) TT (定数用) |
tt_open Tt_message TT_NOTICE |
|
X, Xt |
XOpenDisplay, XtCreateWidget |
アプリケーションのコードで新しいシンボルを定義するときは、接頭辞 dt、Dt、DT、_dt、_Dt、_DT、Xm、tt、Tt、TT、X、Xt を使用しないでください。使用した場合は、共通デスクトップ環境、ToolTalk、X11R5、Motif コードにすでに定義されているものか、定義される予定のものと重複する可能性があります。