共通デスクトップ環境 Motif コントロール・ウィジェットは、共通デスクトップ環境 Motif に同等の機能を提供することにより、OPEN LOOK および Microsoft Windows のアプリケーションを、共通デスクトップ環境へ移植しやすくするよう設計されています。共通デスクトップ環境 Motif ウィジェット・ライブラリ libDtWidget には、すべての共通デスクトップ環境アプリケーションに共通する機能を提供するのに使用するウィジェットと関数が含まれています。ウィジェットが提供するものは次のとおりです。
テキスト・フィールドおよび矢印ボタン・ウィジェット (DtSpinBox)
テキスト・フィールドおよびリスト・ボックス・ウィジェット (DtComboBox)
メニュー・ボタン・ウィジェット (DtMenuButton)
共通デスクトップ環境の Motif ウィジェット・ライブラリ libDtWidget は共通デスクトップ環境のアプリケーションと OPEN LOOK アプリケーションとの間の操作性をサポートします。つまり、カット、コピー、ペースト、マウス・ボタン機能など、OPEN LOOK が行うのと同じ方法で動作するアプリケーションを作成できます。
共通デスクトップ環境は Motif 1.2 ウィジェットをすべてサポートします。共通デスクトップ環境 Motif の詳細は、付録 A 「共通デスクトップ環境 Motif」 を参照してください。
ウィジェット名 |
説明 |
---|---|
DtSpinBox |
数値を増減するか、ブラウズしてテキスト文字列のリストから選択するためのコントロールを持つ TextField ウィジェット |
DtComboBox |
TextField と、TextField に有効な選択項目のリストを提供するポップアップ・リスト・ウィジェットとの組合せ |
DtMenuButton |
メニュー・バー、またはメニュー区画 (プルダウン・メニュー、ポップアップ・メニュー、オプション・メニュー) 以外の XmCascadeButton ウィジェットの機能を階層化するメニュー機能を提供するコマンド・ウィジェット |
DtSpinBox および DtComboBox ウィジェットの API は、 Motif 2.1 リリースの XmSpinBox および XmComboBox ウィジェットと同等です。API は、アプリケーションが簡単に Motif 2.1 バージョンのウィジェットに交換できるように設計されています。交換するにはクラス、型、作成ルーチンの名前の Dt を Xm に変更してください。たとえばコードにある DtSpinBox という名前はすべて XmSpinBox に変更してください。この情報は、アプリケーションを Motif 2.1 に移植することを選択した場合に提供されますが、そうすることを推奨しているわけではありません。
共通デスクトップ環境は、そのウィジェットと Motif 2.1 のウィジェット間での厳密な API またはバイナリ互換を保証するものではありません。
ライブラリ libDtWidget は、DtSpinBox、DtComboBox、DtMenuButton ウィジェットへのアクセスを提供します。これらのウィジェットの libDtWidget ヘッダ・ファイルは次のとおりです。
Dt/SpinBox.h
Dt/ComboBox.h
Dt/MenuButton.h
共通デスクトップ環境 Motif コントロール・ウィジェットのデモは、/usr/dt/examples/dtwidget にあります。デモの詳細は、README ファイルを参照してください。
共通デスクトップ環境 Motif コントロール・ウィジェットの詳細は、関連するマニュアル・ページと『Solaris 共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド』を参照してください。