OpenWindows ユーザーズガイド

ファイル形式プロパティ

アイコンのプロパティウィンドウで定義されるアイコン、カラー、およびアプリケーションにバインドされるファイルのセットを定義するには、ファイル形式のプロパティウィンドウを使います。

プロパティメニューから「ファイル形式 (File Types)」を選択するか、プロパティウィンドウで「カテゴリ (Category)」を選択して、ファイル形式のプロパティを表示します。デフォルトのファイル形式のプロパティウィンドウを図 16-7に示します。

図 16-7 デフォルトのファイル形式のプロパティウィンドウ

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プラス記号 (+) ボタンの上でセレクトボタンをクリックすると、ウィンドウを拡張して図 16-8 に示すようにファイルのクラスの識別に必要な情報を含めて完全なプロパティを表示することができます。

図 16-8 拡張されたファイル形式のプロパティウィンドウ

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拡張されたウィンドウの一番下のマイナス記号 (-) ボタンの上でセレクトボタンをクリックすると、ウィンドウを元のサイズに戻すことができます。

この節では、ファイル形式のプロパティウィンドウの全フィールドについて説明します。

ファイル形式のスクローリングリスト

ファイル形式のスクローリングリストの各エントリは、DeskSet アプリケーションがファイルまたはファイルのグループを識別する方法を定義します。ファイル形式のスクローリングリストの各エントリはファイルのクラスと考えることができ、1 個または多数のファイルで構成されます。このスクローリングリストのファイルの各クラス (各ファイル形式エントリ) は、現在のバインダエントリのアイコンプロパティにバインドされます。


注 -

バインダデータベースに 2 つの同じファイル形式エントリがある場合、バインダが最初に読み込んだエントリだけが使われます。最初にファイル形式エントリを使うバインダエントリは、必ずしもバインダベースウィンドウのスクローリングリストの最初のバインダエントリであるとは限りません。


パターンテキストフィールド

ファイル形式エントリの名前を変更するには、スクローリングリストの下の「パターン (Pattern)」テキストフィールドを使います。ファイルがパターンによって識別される場合、このパターンはバインディングエントリの名前でなければなりません。現在選択されているファイル形式が内容によって識別される場合は、「パターン」テキストフィールドは薄くぼやけて表示され、使えません。

スクローリングリストに選択するエントリがない場合、「パターン」テキストフィールドにパターンを入力して Return キーを押すと新しいファイル形式エントリが作成されます。

ファイル形式のプロパティウィンドウボタン

スクローリングリストの右のボタンを使ってファイル形式エントリの作成と削除、クリップボードへの移動を行うには、次の手順に従います。

ファイル形式のプロパティウィンドウの一番下の「適用 (Apply)」または「リセット (Reset)」ボタンを使うと、ファイル形式とアイコンプロパティの変更を現在のバインダエントリに適用するか、最後に「適用 (Apply)」を押してから行った変更をすべてリセットします。

認識方法の選択エントリ

認識方法の選択エントリは、ファイルマネージャなどの DeskSet アプリケーションでファイルの現在のクラス (選択されたファイル形式エントリ) を識別する方法を決定します。ファイルのクラスは、以下の項の定義に従って、「名前で (by Name)」または 「内容で (by Content)」で識別されます。

名前による識別

認識方法の選択エントリが 「名前で (by Name)」のときは、ファイルはパターンテキストフィールドのパターンによって識別されます。この場合、パターンはほとんどの場合アプリケーション名です。たとえば、図 16-9clock-prog バインダエントリにバインドされた時計ファイル形式エントリを示しています。時計と呼ばれる任意のファイルは、時計アイコンやベースウィンドウのスクローリングリストで表示されたカラーでファイルマネージャによって表示されます (アイコンとカラーは clock-prog アイコンプロパティによって定義されます)。

図 16-9 時計ファイル形式エントリ

認識方法の選択エントリが「名前で (by Name)」であり、「パターン」テキストフィールドにアスタリスク (*) がある場合、パターン内のアスタリスクは「ここではすべてのファイル名とマッチする」ということを意味しています。たとえば、図 16-10 に示すようなファイル形式エントリ *.ps.ps で終わるすべてのファイルとマッチします。これらのファイルは PostScript ファイルであり、バインダベースウィンドウのスクローリングリストに表示される PostScript ファイルアイコンとともに DeskSet 環境に表示されます。

図 16-10 *.ps のファイル形式エントリ

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パターンとファイル名のマッチング規則の例外は、バインダエントリの default-appdefault-dirdefault-doc です。ファイルマネージャでは、これらのエントリを使ってそのデフォルトアプリケーションファイル、ディレクトリ (フォルダ)、およびドキュメントのバインディングを決定します。これらのバインディングのファイル形式パターンは default|appdefault|dirdefault|doc です。ただし、実際には default|appdefault|dir、または default|docというファイルはありません。これらデフォルトのファイルマネージャのバインディングを変更する方法の詳細については、「バインディングの変更」を参照してください。

内容による識別

識別方法の選択エントリが 「内容で (by Content)」のときは、ファイルはファイル名ではなくファイル内容を照合することによって識別されます。「内容で (by Content)」を選択すると、識別方法の設定の下の 4 つのフィールドが有効になります。これらのフィールドは、現在のファイル形式のファイルを定義するファイル内容を以下のように定義します。

「Tag 形式 (Tag Type)」、「Tag マスク (Tag Mask)」、「Tag 値 (Tag Value)」フィールドに関する詳細については、magic のマニュアルページを参照してください。

図 16-11は、ファイルの先頭の文字列「%!」によって PostScript ファイルを識別できることを示しています (「Tag オフセット (Tag Offset)」=0、「Tag 形式 (Tag Type)」=「ストリング (String)」、「Tag 値 (Tag Value)」=%)。前述の節「名前による識別」で説明したように、PostScript ファイルは .ps で終了するファイルでも識別することができます。 「名前による識別」.

図 16-11 postscript-file ファイルの内容ファイル形式エントリ

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図 16-12sun-raster ファイル形式エントリを示しています。このクラスのファイルは Long 値 0x59a66a95 から始まるすべてのファイルとして定義されます。

図 16-12 sun-raster ファイル形式エントリ

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