この節の説明は SPARC ベースのマシンだけに適用されます。また、これらの手順を実行するには、システム管理の経験が多少必要です。システムを構成した経験がない場合は、システム管理者に問い合わせてください。
複数の画面上で OpenWindows 環境を実行する場合は、実行したい追加のデバイスとディスプレイの型をシステムに通知してください。起動スクリプト openwin で提供されるデフォルトのデバイスを使っても、それ以外のデバイスを指定してもかまいません。
2 つのモニタ上で OpenWindows を起動する場合は、openwin コマンドで 2 つのオプションを指定します。
$ openwin [ [ -dev device ] [ deviceoptions ] ] |
二重括弧は、[ -dev device ] と [ deviceoptions ] の組み合わせをコマンド行に複数回 (デバイスごとに 1 つ) 指定できることを意味します。
コマンド行オプションの device は、ウィンドウサーバがディスプレイ (画面) として使うフレームバッファのデバイスを指定します。
コマンド行でこのオプションを指定しない場合、サーバはデフォルトの /dev/fb を使います。コマンド行で複数の -dev オプションを指定することによって、同一サーバ上で複数のディスプレイを使うことを指示できます。
コマンド行オプションの deviceoptions は、-dev オプションで指定したデバイスの動作を変更するデバイス修飾子を指示します。
この節では、2 つのモニタを左右または上下方向に配置する例を紹介します。
これらの例では、デバイスの指定順序が重要になります。最初に指定するデバイスは、 2 番目のデバイスの物理的に左または上に配置されるモニタでなければなりません。また、2 番目に指定するデバイスは、最初のデバイスの物理的に右または下に配置されるモニタでなければなりません。
次のコマンド行は、2 つのディスプレイを起動するようシステムに指示します。左側のディスプレイはデフォルトのフレームバッファで、右側のディスプレイはモノクロです。この設定によって、2 つのディスプレイ間でカーソルを左右に移動できます。
$ openwin -dev /dev/fb left -dev /dev/fbs/bwtwo0 right |
次の例は、前記の例と同じ結果になります。デフォルトでは、コマンド行で最初に指定されたデバイスが左側に、2 番目に指定されたデバイスが右側に配置されます。
$ openwin -dev /dev/fb -dev /dev/fbs/bwtwo0 |
次のコマンド行は、2 つのディスプレイを起動するようシステムに指示します。右側のディスプレイはデフォルトのフレームバッファで、左側のディスプレイはモノクロです。この設定によって、2 つのディスプレイ間でカーソルを左右に移動できます。
$ openwin -dev /dev/fb right -dev /dev/fbs/bwtwo0 left |
次のコマンド行は、2 つのディスプレイを起動するようシステムに指示します。上側のディスプレイは CG6 (カラー) で、下側のディスプレイはモノクロです。この設定によって、2 つのディスプレイ間でカーソルを上下に移動できます。
$ openwin -dev /dev/fbs/cgsix0 top -dev /dev/fbs/bwtwo0 bottom |
次の例は、前記の例と同じ結果にはなりません。デフォルトでは、コマンド行で最初に指定されたデバイスは左側に、2 番目に指定されたデバイスが右側に配置されます。
$ openwin -dev /dev/fbs/cgsix0 -dev /dev/fbs/bwtwo0 |
次のコマンド行は、2 つのディスプレイを起動するようサーバに指示します。下側のディスプレイは CG6 (カラー) で、上側のディスプレイはモノクロです。この設定によって、2 つのディスプレイ間でカーソルを上下に移動できます。
$ openwin -dev /dev/fbs/cgsix0 bottom -dev /dev/fbs/bwtwo0 top |
複数のディスプレイを使う場合は、次の点を十分に考慮してください。
デフォルトでは、すべてのディスプレイが olwm によって管理されます。
複数のディスプレイの間でウィンドウを移動することはできません。